2005/03/05に「尾瀬岩鞍」に行って来た。
今シーズンのべ12日目のスキーである。

2005/03/12〜13に「乗鞍高原温泉スキー場」「野麦峠スキー場」に行って来た。
今シーズンのべ13〜14日目のスキーである。

2005/03/05
はじめてスノーブレードに乗ったのが「尾瀬岩鞍」だった。
その関係もあり「尾瀬岩鞍」は好きなスキー場のひとつである。
で、日帰りで「尾瀬岩鞍」に行ったのだが、実際死ぬほど滑った。全身くたくた状態である。

帰りには、シーズン・オフのゴルフ場の立派な温泉に入って、帰京した。

2005/03/12〜13
「乗鞍高原温泉スキー場」「野麦峠スキー場」は温泉が楽しみなスキーである。
わたしたちの常宿は以前は湯の花満載の温泉だったのだが、ここ1〜2年は湯の花が減りつつあるようである。

「乗鞍高原温泉スキー場」はコンディションがイマイチだったのだが、「野麦峠スキー場」は良かった。

来年からは「野麦峠スキー場」をメインにしたいと思った。

スキー自体はカービングのテクに磨きがかかったような気がする。
またビデオ撮影も、カービングで飛ばす人をカービングで追っかけながら撮影するのがとても楽しいのだ。

カービングで旋回半径が小さい人をより小さい旋回半径で追い、また被写体と逆にターンしながらギリギリでよけつつ滑りながら撮影するのが楽しいのだ。最高速で滑っている人に極限まで近づいて滑る行為は危険は危険なのだがね・・・・。

そろそろスキー・シーズンも終わりなのだ。

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週刊「映画レビュー・インデックス」(仮称)2005/03/12号
をお届けします。
 
 
■「映画レビュー・インデックス」
http://homepage3.nifty.com/~tkr/ture/openindex.htm
 
 
■公開中
2005/03/19公開
「エターナル・サンシャイン」http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
「オオカミの誘惑」http://diarynote.jp/d/29346/20050224.html
2005/03/12公開
「カナリア」http://diarynote.jp/d/29346/20041123.html
「ロング・エンゲージメント」http://diarynote.jp/d/29346/20050308.html
2005/03/05公開
「サイドウェイ」http://diarynote.jp/d/29346/20050227.html
「ローレライ」http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html
「ローレライ」を考える
http://diarynote.jp/d/29346/20050306.html
 
 
■週末興収ベストテン
2005/03/05-06 興収ベストテン
1.「ローレライ」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html
2.「シャーク・テイル」(アスミック・エース)
3.「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(東映)
4.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
http://diarynote.jp/d/29346/20050303.html
5.「ハウルの動く城」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20041117.html
6.「きみに読む物語」(ギャガ=ヒューマックス)
7.「ボーン・スプレマシー」(UIP)http://diarynote.jp/d/29346/20050119.html
8.「オーシャンズ12」(ワーナー)
9.「アレキサンダー」(松竹=ヘラルド)
10.「香港国際警察/NEW POLICE STORY」(東宝東和)
 
 
また例によって言い訳ですが、冬季間はスキー中心のスケジュールが立ってしまうため、映画に割ける時間が少なく、映画が観れないと言う困った状況が続いています。
あぁ、スキーって楽しいなぁ・・・・

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2005/03/04 東京九段下「千代田区公会堂」で「フライト・オブ・フェニックス」の試写を観た。

閉鎖された石油採掘所のスタッフと廃材を運ぶ運搬機が、巨大な砂嵐に遭遇し砂漠のど真ん中に不時着してしまう。

毎度お決まりの運搬仕事を無難にこなすつもりだった貨物機操縦士のフランク(デニス・クエイド)は、自分たちが置かれた状況が最悪なのを察し、捜索隊の到着を待つしかないと考える。

しかし、コスト削減のため採掘所を閉鎖した会社が、彼らのようなお荷物のために捜索隊を編成する予算など持っているわけがないことに気付き、彼らは絶望の淵に立たされる。

そんな最中、ドイツ人技師エリオット(ジョヴァンニ・リビシ)は、不時着した貨物機の破損していない部分を繋ぎ合わせ、新しい飛行機を造ることを提案するが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:ジョン・ムーア
出演:デニス・クエイド(フランク)、タイリース・ギブソン(A・J)、ジョヴァンニ・リビシ(エリオット)、ミランダ・オットー(ケリー)、トニー・カラン(ロドニー)、ヒュー・ローリー(イアン)

本作「フライト・オブ・フェニックス」は、ロバート・アルドリッチの傑作「飛べ!フェニックス(1965)」のリメイクである。

しかも舞台背景から脚本までが1965年の「飛べ!フェニックス」の完全リメイクと言う本作の基本コンセプトが果たして本当に必要だったのか、と言う大きな疑問があるものの、CGIや特撮技術の発達や画面がビスタからスコープになったことにより、砂漠の寂寥感や危機感が余計にピックアップされた、結構良いドラマに仕上がっている。

その物語は前述のようにほぼ前作と同じで、キャラクターの造形も前作とほぼ同様と言って良いだろう。ついでにドイツ人技師エリオット(ジョヴァンニ・リビシ)にいたってはルックスまで前作(ハーディ・クリューガー)とそっくりと言う念の入れようである。

とは言うものの、墜落した飛行機の部品を利用して新たに飛行機を作って脱出しようと言う物語の基本コンセプトは残念ながらリアリティに欠けると言わざるを得ないのだが、その他の部分、例えば砂漠の恐ろしさを描く描写はスコープの広い画面と相まって、リアリティ溢れる効果を観客に与えている。

しかし、墜落した飛行機の周辺を取巻く危機感が、キャストの危機感と一致しているかと言うと、若干齟齬があり、キャストの葛藤は、いまいち本来あるべき危機感に欠ける印象を受けてしまう。

まあ、そのあたりはファンタジーだと割り切ってしまうべきなのかも知れないが、1965年の作品を2004年にリメイクする以上は、時代が求めるリアルな構成を本編に盛り込むべきだと思う訳なのだ。
何のためにリメイクするのかが明確ではない印象を受けるのだ。

☆☆★ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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2005/03/01 東京霞ヶ関「イイノホール」で「ロング・エンゲージメント」の試写を観た。

第一次大戦下のフランス、ブルターニュ地方。まるで子供のように純粋に惹かれ合うマチルド(オドレイ・トトゥ)とマネク(ギャスパー・ウリエル)は、誰が見てもお似合いの恋人同士だった。

だが過酷な運命はそんなふたりをも引き裂いてしまう。

戦場に旅立ったマネクの身を案じていたマチルドのもとにある日、悲報がもたらされる。軍法会議で死罪を宣告された彼が、ドイツ軍との前線である”ビンゴ・クレビュスキュル”に、武器もなく置き去りにされたというのだ。だが、彼の最後を見届けたものはいない。

その日以来、マチルドの必死の捜索が始まる。彼に何かあれば、私にはわかる・・・・、マチルドは不思議な愛の直感に導かれながら、複雑に絡まった糸をほどくかのように、ミステリーを解き明かしていくが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督・脚本:ジャン=ピエール・ジュネ
音楽:アンジェロ・バダラメンティ
出演:オドレイ・トトゥ(マチルド)、ギャスパー・ウリエル(マネク)、ジャン=ピエール・ベッケル(エスペランザ)、ドミニク・ベテンフェルド(アンジュ・バシニャーノ)、クロヴィス・コルニヤック(ブノワ・ノートルダム)、マリオン・コティヤール(ティナ・ロンバルディ)、ジャン=ピエール・ダルッサン(ゴルド伍長)、ジュリー・ドパルデュー(ヴェロニック・パッサヴァン)、アンドレ・デュソリエ(ピエール=マリー・ルヴィエール/管財人)、ティッキー・オルガド(ジャルマン・ピエール/私立探偵)、ジェローム・キルシャー(バストーシュ)、ドニ・ラヴァン(シ・スー/フランシス)、シャンタル・ヌーヴィル(ベネディクト/伯母)、ドミニク・ピノン(シルヴァン/伯父)、ジャン=ポール・ルーヴ(郵便配達人)、ミシェル・ヴュイエルモーズ(プチ・ルイ)、ジョディ・フォスター(エロディ・ゴルド)

本作「ロング・エンゲージメント」は、「アメリ」で世界中を魅了した、ジャン=ピエール・ジュネ、オドレイ・トトゥコンビの期待の新作である。

気になる作品の方向性は、ジャン=ピエール・ジュネの初期のそれよりは、前作「アメリ」の方向性を色濃くくみとり、おそらく若い女性層に最もアピールするような方向性(プロモーション展開)を持つ作品だと言えるだろう。
しかし、ジャン=ピエール・ジュネの初期の作品のような趣向は無いのか、と言うとそうでもなく、初期の作品のファンも、「アメリ」のファンも同程度に楽しめるような作品に仕上がっていると思う。

とは言うものの、物語の骨子は「アメリ」に近く、「アメリ」同様、本作には大きな謎が隠されている。
そのため本作「ロング・エンゲージメント」の多くの時間は、その大きな謎の周辺部分の断片を丹念に描く事に費やされているのだ。

その周辺部分を丹念に描く、まるでジグソー・パズルのような構成を持った本作は、ラストのピースをはめる楽しみを、これでもかこれでもかと言う程、引っ張り、所謂周りのピースを丹念に描写し続けている。
しかし、果たしてこの手法が、本作のプロモーションにより、劇場に動員された多くの女性客に理解してもらえるかどうかは、釈然としない印象を受ける。

言うなれば、単純でわかりやすいラブ・ストーリーを期待する観客には、本作は複雑でわかりにくい構成を持った映画に仕上がっていると思えてならない。

そしてその謎解きは、例えは悪いがアガサ・クリスティの世界観で横溝正史が謎をかけたような雰囲気を醸し出しているのだ。

キャストは全てのキャストが良い仕事をしている。
ジャン=ピエール・ジュネがキャストに求めたものの全てがスクリーンに見事に定着されているような印象を受ける。
ホント誰の演技がどうだのこうだの言うのが無意味に思えるほど全てのキャストが全てのキャラクターを見事に演じているのだ。

余談だがジョディ・フォスターの登場には驚かされてしまった。
と言うのも、なんだかジョディ・フォスターにそっくりだけど、やたら若いな、まさか本人じゃないよな、と思って見ていたら、その女優はなんとジョディ・フォスター本人だったのだ。
つまり、本作のジョディ・フォスターは実年齢と比較しておそろしく若く見えるのだ。女優は、否女性は怖いぞ。

撮影(ブリュノ・デルボネル)は、戦場を描く色彩とブルターニュやパリの色彩とを見事に使い分け、素晴らしい効果を出している。戦場は寒色を基調とした彩度が低い色調で描かれ、またブルターニュ等は暖色を基調とした暖かな色調で統一されている。
この対比が美しく、ラストの暖色系の中のシークエンスがより効果的な印象を観客に与えている。

またブリュノ・デルボネルは、ジャン=ピエール・ジュネ独特の視点により、一般的な風景を描きつつも、画面構成等で何かしら一風変わったマニアックで印象的な映像を観客の心に留める事に成功している。

音楽はなんとアンジェロ・バダラメンティ。
デヴィッド・リンチ作品でおなじみのアンジェロ・バダラメンティと言えば、奇をてらったようなマニアックで印象的な作風だと思うのだが、本作では順当で美しい旋律を聴かせてくれている。
デヴィッド・リンチ好きとしては、アンジェロ・バダラメンティが音楽を担当しているだけで、嬉しくなってしまう。

ジャン=ピエール・ジュネの作風は、デヴィッド・リンチの作風とある意味似ている部分があると個人的には思っているので、今後もアンジェロ・バダラメンティの起用を期待してしまう。

美術(アリーヌ・ボネット)も素晴らしい仕事をしている。
アリーヌ・ボネットという人物は寡聞にして知らないのだが、戦場にしろブルターニュ地方にしろ、素晴らしい世界観やドラマを構築している。
ジャン=ピエール・ジュネのマニアックな世界観を見事に再現しているのだ。

つらつらとレビューを書いているだけで、ますます本作「ロング・エンゲージメント」の素晴らしさに唸らされてしまう。

本作「ロング・エンゲージメント」は、映画ファン必見、と言うより最早映画ファンの「義務」と言っても差支えない素晴らしい作品なのだ。

観ろ!

☆☆☆☆ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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blogで自らの考えを発信している人々にとって、自分の書いた文章にトラックバックがつく、と言う事は、何かしら嬉しいものなのだが、如何せん、最近は本来のトラックバックの目的とは異なる目的を持ったと思われるトラックバックが多々あるのだ。

例えばひとつの事柄についてトラックバックをたくさん集めているようなblogや、その集約されたトラックバック自体をblogのコンテンツとしてしまっているblog、または他の人の書籍やDVD等の紹介文を利用する形でアフィリエイト・プログラムに登録し、自分のblog経由で販売された書籍やDVD等販売の手数料収入を目的とした商業主義的発想を持ったblog等々があるのだ。

勿論それ以外にも、スパム的なトラックバックや、完全に無関係な宣伝を目的としたトラックバック、blogの検索順位を上げることを目的としたトラックバック等、様々なトラックバックが存在する。

で思ったのは、現在のトラックバックの利用方法のうちグレイな利用方法は、逆リンクの強制ではないか、と言うものである。

つまり、「トラックバックしといたから、こっちにもトラックバックしてね。」と言うような印象を与えてしまうトラックバックが増えているような気がするのだ。
これは、トラックバック以前における「相互リンクの強要」みたいなものなのかも知れない。

まあ、その辺のトラックバックに関する事を常々考えていたわたしなのだが、先日映画レビューについてトラックバックいただいた方のエントリーを読み、トラックバックについて徒然と考えてみた訳である。

先ずはココをご参照いただきたい。

「トラックバックについて」
(「或る日の出来事」@ボー・BJ・ジングルズ様)
http://blog3.fc2.com/bojingles/blog-entry-64.html
 
 
■はじめに

ここDiaryNoteは、元々は「無料レンタル日記サイト」としてサービスの提供を開始、現在のblog全盛の時代と動きに沿った形で、日記サイトからblogサイトへの転進を図るべく、一般的なblogサイトで提供されているサービスや機能を、ゆっくりだが着実に実装しつつあるのだ。
実際のところ、開発者のご苦労には、頭が下がる思いでいっぱいなのだ。

さて、お題のトラックバックだが、ここDiaryNoteでは2004年12月に実装され、以来多くのトラックバックが様々なblog間で行われている。
当「徒然雑草」へは映画レビューへのトラックバックを中心に、多くのトラックバックをいただいている。

それでは、一体トラックバックとは何ぞや、と言うことなのだが、WEBで調べてみるとこんな結果が出てくる。

1.あなたの記事を参照(参考に)しましたよ。
2.あなたに関心がありそうな記事がここにありますよ。

どうだろう、実際のところ、こんなことを考えながらトラックバックが行われているのだろうか。ちと不安になってしまう。
 
 
■当「徒然雑草」へのトラックバックの実情

当「徒然雑草」へのトラックバックのほとんどは前述のように映画レビューに関するものである。
わたしは映画祭や試写会で映画を観る機会が比較的多く、且つレビューを早めにアップする事も比較的多いので、日本語で書かれた映画レビューの中では比較的早いタイモングで読める映画レビューだと思っている。勿論レビューを書かないまま不良在庫として棚上げになっている映画も多々あるのだが・・・・。

また、わたしは他のサイトやblogの映画レビューを一切(と言って良い程)参照しないので、他のレビューを参考にしましたトラックバックもありえない訳だ。
そういう関係で、わたしは他のblogに対して自分からトラックバックをする事はほとんどない。

さて、当「徒然雑草」へのトラックバックにはいろいろな種類のものがある。

1.当「徒然雑草」の映画レビューに肯定的な考えを持ったと思われるトラックバック
2.当「徒然雑草」の映画レビューに否定的な考えを持ったと思われるトラックバック
3.当「徒然雑草」の映画レビューを参照したと思われるトラックバック
4.当「徒然雑草」からの逆リンクを貼ることを目的としたと思われるトラックバック

4は問題外として、1〜3のトラックバックについては、わたしはトラックバック先の記事を読んで、面白いなとか興味深いな、と思った場合、当方からもトラックバックをする事が多い。

基本的にはトラックバックに対し、トラックバックをかえす事は不要とされているのだが、トラックバック機能は、コメント機能が無いここDiaryNoteにとっては、他のblogとのひとつのコミュニケーションの手段ととらえ、あまり深い事を考えずにトラックバックしてしまっているのが現状である。
 
 
■トラックバックについて考える

繰り返しになるが、blogと言うサービスを利用して自らの頭の中から出てきたテキストを発表している人々にとって、本来の意味でのトラックバックは非情に嬉しいものである。

またWEBでテキストを発表している以上、多くの人々に自分のテキストを読んで欲しい、と言うのは誰もが思うことだろうし、多くの人々は、他の多くの人々に自分のテキストを読んでもらえるように日々努力しているのだ。

しかしながら、だからと言って、やたらめったらトラックバック機能を利用する、と言うのはいかがなものなのだろうか。

blog全盛の現在、一度立ち止まってトラックバックについて考えてみるのも良い事なのかも知れない、と思う訳なのだ。

普通に考えて、例えば映画レビューなら映画レビューに対して、20も30もトラックバックがついている状況は、甚だ常軌を逸していると思えるし、逆トラックバックの強要のため、相手のテキストも読まずに、トラックバックしまくっているのではないかと、勘ぐってしまう今日この頃である。

わたしも今後のトラックバックについては、考えた上で対応を図って行きたいと思う次第でございます。
 
 
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先日「ローレライ」のレビューを書いたのだが、語りつくせない熱いモノがあるのでちょっとお話してみたいと思う。

とりあえず、こちらを先に見てください。
「ローレライ」http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html

1.絹見真一(少佐/伊507艦長)の背景
浅倉良橘大佐(堤真一)に極秘命令を受けるまで閑職に甘んじていた、絹見真一(役所広司)だが、絹見が失脚したのは、人間魚雷「回天」(※1)の作戦は最早作戦ではないと、作戦に異を唱えた事による。この一件により絹見は臆病者のレッテルを貼られることになる訳だ。

この絹見のバックグラウンドを聞いて思い出したのは、「宇宙戦艦ヤマト」第一話において、冥王星宙域の地球防衛軍とガミラス帝国艦隊の最中、撤退命令を出した沖田十三(納谷悟郎)のセリフに対する古代守(広川太一郎)のセリフである。

沖田十三:「いいか古代、ここで全滅してしまったら地球を守るために戦う者がいなくなってしまうのだ。明日のために今日の屈辱に耐えるんだ。それが男だ!」
古代守:「沖田さん、男だったら戦って戦って戦い抜いて一つでも多くの敵をやっつけて死ぬべきではありませんか!」

そして沖田の指揮虚しく死んでいった古代守の弟である古代進(富山敬)は、兄・守を死なせた沖田を信頼せず、ヤマトの責任者沖田と反目することになるのだ。

そう、絹見真一は沖田十三であり、兄を亡くした人間魚雷「回天」の操縦士・折笠征人(妻夫木聡)は、古代進の役を振られている訳なのだ。

余談だが、一般的には絹見真一はブライト・ノアで、折笠征人はアムロ・レイだと言われているようだが、実際は沖田十三と古代進の影が色濃く感じられる。

ついでに本作には、徳川機関長は小野武彦(岩村機関長)で佐渡先生は國村隼(時岡軍医)が振られているし、真田さんは石黒賢(高須成美)なのである。

更についでに「○○まであと○○時間」とか言うスーパーは、モロに「宇宙戦艦ヤマト」だったりする。

2.悩む艦長・絹見真一の話
伊507の艦長・絹見は脚本上悩むキャラクターとして描かれている。尤も伊507発進後の急速潜航のシークエンスでは、独断的で非常な艦長の側面が描写されていたのだが、その後は何かにつけて悩み、決断が遅い優柔不断なキャラクターとして描かれている。

それで思いだしたのが「ザ・ロック」のフランシス・X・ハメル准将(エド・ハリス)である。

「ザ・ロック」は一般的には人気のあるアクション大作なのだが、わたし的にはジェリー・ブラッカイマーとマイケル・ベイが組んだダメ映画の第一作目だと思うのだ。(その前作「バッド・ボーイズ」はとりあえず良しとする)

でその「ザ・ロック」でエド・ハリスが演じたテロリスト(?)のキャラクターが脚本上ダメなのだ。
テロリストを率いるリーダーのくせに優柔不断で部下に突き上げられ、判断を煽られてしまうダメなキャラクターとして描かれているのだ。
名優エド・ハリスを、何と言うバカなキャラクターに使っているんだよ!と怒りさえおぼえてしまう。

とにかく、悪にしろ善にしろリーダーとなる人物は、悩むキャラクターとして設定してはいけないのである。
何しろ、脚本上で悩むキャラクターは、大前提として成長すべきキャラクターなのであるから。
そう考えた場合、エド・ハリスにしろ役所広司にしろ、出来上がった大人のキャラクターなのだかな、悩むキャラクター(成長するキャラクター)として脚本が書かれているのは、正に噴飯モノと言えるのだ。

例えば「ダイ・ハード」のアラン・リックマン(ハンス・グルーバー)を見ろ!と言うことなのだ。
あれこそ、キャラクターの設定にブレが無い、正しいリーダー像と言えるのだ。

または「逃亡者」のトミー・リー・ジョーンズ(サミュエル・ジェラード捜査官)とかね。

3.木崎茂房(柳葉敏郎)を考える
本作「ローレライ」との共通点が多く、おそらく下敷きにもなったと思われる「潜水艦イ-57降伏せず」(※2)にしても何にしても艦長と副長(先任将校)は対立するのがセオリーなのだ。
しかしながら、本作の艦長が非情で独断専行ではない以上、そのセオリーが通じる訳は無いのかも知れないが、潜水艦映画のひとつの楽しみが、何と言っても対立する艦長と副長の姿なのだ。
勿論、それはお約束のパターンだ、本作はそれをワザと外しているのだよ、と言われたら返す言葉は無いのだが、閉鎖された環境の中で対立しあう姿を描写せずに、何が潜水艦映画なのか、と思う訳だ。

先日もお話したのだが、仮に役所広司がジーン・ハックマンだったら柳葉敏郎はデンゼル・ワシントンなのだ。(※3)
デンゼル・ワシントンがジーン・ハックマンに迎合してどうするんだよ、と言う事なのだ。

また、木崎茂房の最後の見せ場にも驚いた。
同じ艦船モノの「ポセイドン・アドベンチャー」や「スター・トレック2/カーンの逆襲」かと思ってしまったのだ。
木崎茂房が最後に「Remember」とか何とか言わないかと思い、ヒヤヒヤしてしまったのだ。

3.パウラ・A・エブナー(香椎由宇)を考える
「ローレライ」を「機動戦士ガンダム」と比較した場合、パウラはララァ・スンだと言うのが一般的な解釈のようである。
またパウラのビジュアル・コンセプトは「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイだと言うのが一般的なようである。

しかしポスター等のアートワークで使用されている潜水服みたいなスチールは「怪獣大戦争」のX星人のコスチュームみたいだし、白い包帯チックな衣装は「フィフス・エレメント」にも似ているし、「宇宙戦艦ヤマト」の森雪のユニフォームの黒い部分を切り取ったモノのような印象も受ける。
因みに「新世紀エヴァンゲリオン」は「宇宙戦艦ヤマト」の引用に満ちているのは承知の事だろう。

あと、伊507と繋がったN式潜航艇の中にいるパウラと折笠征人は、タイガーモス号に繋がった凧の中にいるシータとパズー(※4)のようである。
余談だが、シータとパズーの凧は雲の上に出て敵船を視認(ローレライ・システム)するために飛ばされたもので、最後はタイガーモス号の艇長ドーラによって切り離される。
これはただの偶然だろうか。

つづくかも・・・・。

※1 人間魚雷については先頃永眠した岡本喜八の「肉弾」と言う傑作があるので、そちらを参照していただきたい。

※2 「潜水艦イ-57降伏せず」太平洋戦争末期、極秘の和平工作のため外交官とその娘を極秘裏に潜水艦が運ぶ話

※3 勿論潜水艦映画の傑作「クリムゾン・タイド」の事である。

※4 舞台は空だが勿論「天空の城ラピュタ」の事である。

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■「映画レビュー・インデックス」
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■公開中
2005/03/05公開予定
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2005/02/19公開作品
「アイ・アム・デビッド」http://diarynote.jp/d/29346/20050118.html

2005/02/11公開作品
「ボーン・スプレマシー」http://diarynote.jp/d/29346/20050119.html
「THE JUON / 呪怨」http://diarynote.jp/d/29346/20050202.html
 
 
■週末興収ベストテン
2005/02/26-27 興収ベストテン
1.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
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2.「ハウルの動く城」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20041117.html
3.「オーシャンズ12」(ワーナー)
4.「ボーン・スプレマシー」(UIP)http://diarynote.jp/d/29346/20050119.html
5.「きみに読む物語」(ギャガ=ヒューマックス)
6.「北の零年」(東映)http://diarynote.jp/d/29346/20050105.html
7.「着信アリ2」(東宝)
8.「アレキサンダー」(松竹=ヘラルド)
9.「プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング」(ブエナビスタ)
10.「THE JUON / 呪怨」(ヘラルド)http://diarynote.jp/d/29346/20050202.html
 
 
  
■公開間近
2005/03/12公開予定
「カナリア」http://diarynote.jp/d/29346/20041123.html
「ロング・エンゲージメント」近日レビュー予定
2005/03/19公開予定
「エターナル・サンシャイン」http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
「オオカミの誘惑」http://diarynote.jp/d/29346/20050224.html

 
また例によって言い訳ですが、冬季間はスキー中心のスケジュールが立ってしまうため、映画に割ける時間が少なく、映画が観れないと言う困った状況が続いています。
あぁ、スキーって楽しいなぁ・・・・

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2005/02/25 東京有楽町「日劇2」で「オペラ座の怪人」を観た。

1919年パリ。
かつて栄華を極めたオペラ座も今や廃墟と化してした。
その廃墟となったオペラ座では、当時の遺物が次々とオークションにかけられていた。
そして、謎の惨劇に関わったといういわく付きのシャンデリアが紹介された瞬間、時代はその悲劇をもたらした1870年代へと舞い戻っていく・・・・。

当時、華やかな舞台でにぎわうオペラ座は、一方で、仮面をかぶった謎の怪人“ファントム”の仕業とみられる奇怪な事件の頻発に揺れていた。
そのファントムを、亡き父が授けてくれた“音楽の天使”と信じ、彼の指導で歌の才能を伸ばしてきた若きコーラスガール、クリスティーヌ(エミー・ロッサム)。
彼女はある時、代役として新作オペラの主演に大抜擢され、喝采を浴びる。幼馴染みの青年貴族ラウル(パトリック・ウィルソン)も祝福に訪れ、2人は再会を喜び合う。
だがその直後、ファントム(ジェラルド・バトラー)が現われ、クリスティーヌをオペラ座の地下深くへと誘い出すのだった・・・・。
 
 
監督・脚本:ジョエル・シュマッカー
原作:ガストン・ルルー
製作・脚本・作曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー
出演:ジェラルド・バトラー(ファントム)、エミー・ロッサム(クリスティーヌ)、パトリック・ウィルソン(ラウル)、ミランダ・リチャードソン(マダム・ジリー)、ミニー・ドライヴァー(カルロッタ)、シアラン・ハインズ(フィルマン)、サイモン・カロウ(アンドレ)、ジェニファー・エリソン(メグ・ジリー)

本作「オペラ座の怪人」は、アンドリュー・ロイド=ウェバー版ミュージカル「オペラ座の怪人」の映画化作品である。

「オペラ座の怪人」は1925年のロン・チェイニーがファントムを演じて以来、何度も映像化されているし、ステージ・ミュージカルとしても1976年初演のケン・ヒル版、そして今回映画化されたアンドリュー・ロイド=ウェバー版(1986年初演)と、様々なバージョンが存在する。

で、本作は日本でも劇団四季が公演を行っているアンドリュー・ロイド=ウェバー版の映画化作品と言う訳である。

※ 今回のレビューは原則的に舞台版との比較はしないことにする。

本作を観て印象に残ったのは、やはりなんと言っても楽曲とその楽曲にのる詩の構成の匠さである。
同一の楽曲なのに、場面と歌い手が代わると、その楽曲が表現している事や情感がガラリと変わる、と言う手法が見事である。
勿論これは言わずもがなだしあたり前のことなのだが、ある意味単調な同じ楽曲の繰り返しに過ぎないものが、歌い手と詩が代わる事により、饒舌にそしてエモーショナルに観客に語りかけてくるのだ。因みに押韻も素晴らしいぞ。

また舞台の公演ではでは真似の出来ないドラマチックな舞台(ステージではなく場所の意)の展開も楽しめる。舞台のように物理的・時間的に制約された舞台(場所の意)の巧妙な演出手法ではなく、様々な制限から解き放たれたドラマチックな演出が楽しめるのだ。
このあたりは舞台版と比較して優位なところであろうか。

キャストについてだが、ジェラルド・バトラー(ファントム)の歌唱力については、一般的に評判が悪いようだが、映画単体として考えた場合、全くと言って良いほど問題がないとわたしは思う。

またヒロインのエミー・ロッサム(クリスティーヌ)はヒロインとしては若干「華」が足りないような印象を受けたが、エモーショナルな歌唱と相まって良い印象を受けた。

パトリック・ウィルソン(ラウル)は3人の主要キャストから見ると、添え物的なキャストといわざるを得ないのだが、物語を語る上で印象に残る役柄を演じていた。

しかし主役3人についてはキャラクター設定がそうなのか、演出がそうなのか、演技がそうなのかわからないのだが、人間的な暖かみに乏しく、まるでプラスティックで出来ている人間のような印象を受けた。

一方、キャラクター的にユーモラスな側面を出しているミニー・ドライヴァー(カルロッタ)、シアラン・ハインズ(フィルマン)、サイモン・カロウ(アンドレ)等が良かった。
勿論彼らは、主役3人の重いドラマに対するコメディ・リリーフ的な役柄をふられているのだとは思うのだが、その甲斐あってか、主役3人と比較すると人間味に溢れる魅力的なキャラクターに感じられる。これは、笑顔のせいかも知れない。

また演出的手法としては、要所要所で挿入されるモノクロのシークエンスには釈然としない気持ちである。
もしかすると舞台の幕間を意識したインターミッション的なシークエンスのつもりなのかも知れないのだが、このモノクロのシークエンスは観客の集中力を途絶させ、観客が物語に没入するのを阻害する結果に終わっている。

冒頭のモノクロのシークエンスから時代が遡るシーンは大変効果的で感動的なものに仕上がっているし、ラストのモノクロのシークエンスからアップについては素晴らしいだけに、残念な気がする。つまり、モノクロのシークエンスは冒頭とラストだけで十分であとはいらないのだ。

余談だが、オルガンをフィーチャーした重厚で荘厳なテーマは「ファントム・オブ・ザ・パラダイス」の影響を見て取れるような気がした。
またダニー・エルフマンが書いた「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」のスコアはアンドリュー・ロイド=ウェバー版「オペラ座の怪人」を意識しているのではないか、とも思えた。

楽曲全体として考えるとさすがに素晴らしいのだが、シンセを使うのではなく、全て弦と管で表現して欲しかったような気がした。

なんでもアンドリュー・ロイド=ウェバーは本作を制作することによりアンドリュー・ロイド=ウェバー版「オペラ座の怪人」の永久保存版を創ろうとしたらしいのだが、賛否はあるだろうが、概ね成功しているような印象を受けた。

とにかく本作「オペラ座の怪人」は、絢爛豪華な一大絵巻物として、またミュージカルへの導入として、またはステージ・ミュージカルへの誘いとして十分に機能する感動の巨編と言えるのだ。

現在公開中の大作映画の中では、本作は良心的で良質な作品に仕上がっている。是非劇場に足を運んで欲しい、と思う訳だ。

☆☆☆★ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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「ローレライ」

2005年3月2日 映画
2005/02/28 東京霞ヶ関「イイノホール」で「ローレライ」の試写を観た。

1945年8月。
すでに同盟国ドイツは降伏し、米国軍の日本に対する攻撃は激しさを増し、ついには広島に最初の原爆が投下される。
窮地に立たされた日本軍はドイツから極秘裏に接収した戦利潜水艦<伊507>に最後の望みを託す。特殊兵器“ローレライ”を搭載する伊507に課せられた任務は、広島に続く本土への原爆投下を阻止するため、南太平洋上に浮かぶ原爆搭載機の発進基地を単独で奇襲すること。
しかしこの無謀な作戦を遂行するため海軍軍司令部作戦課長の浅倉大佐(堤真一)によって招集された乗組員は、艦長に抜擢された絹見少佐(役所広司)をはじめ、軍人としては一癖も二癖もあるまさに“規格外品”の男たちばかりだった・・・・。

監督:樋口真嗣
製作:亀山千広
原作:福井晴敏『終戦のローレライ』(講談社刊)
出演:役所広司(絹見真一)、妻夫木聡(折笠征人)、柳葉敏郎(木崎茂房)、香椎由宇(パウラ・アツコ・エブナー)、石黒賢(高須成美)、佐藤隆太(清永喜久雄)、ピエール瀧(田口徳太郎)、KREVA(小松機関員)、橋爪功(西宮貞元)、小野武彦(岩村七五郎)、國村隼(時岡纏)、鶴見辰吾(大湊三吉)、伊武雅刀(楢崎英太郎)、上川隆也(作家)、堤真一(浅倉良橘)

本作「ローレライ」は一言で言うと、豪華な俳優を揃えたお子様ランチ的作品だと言わざるを得ない。

またはアニメーション映画にするべきだったな、と思うのだ。

まずは脚本が甘い。と言うか甘すぎる。
本作「ローレライ」の脚本はまるで生クリームでデコレートされたバナナのような甘甘の出来なのだ。

そしてその甘甘の脚本に味付けされたキャラクターもひどくぬるく、その最たるキャラクターが主人公の絹見少佐(役所広司/伊507艦長)だと言うのが全くもって恐ろしい。

未だかつてこんなに優柔不断で決断力に乏しい、感情に流されに流される艦長は見たことがない。
わたし達が求めるのは、部下に嫌われる非情な艦長なのだ。
沖田十三をネモをラミウスを碇ゲンドウを見たいのだ。
※ アニメを引用しているのは意図的です。

ついでに艦長に付き物の副長役的なキャラクターに設定されている木崎大尉(柳葉敏郎/先任将校)の設定もひどい。
特に、艦長と副長の考え方が一枚岩で一致していると言うのは脚本上全く解せない。確執や対立があってこその艦長と副長なのではないだろうか。

パターンと言われればそれまでだが、人を人とも思わない非情な艦長と人間味溢れる熱血副長と言う図式が出来なかったのであろうか。
わたし達はラムジー(ジーン・ハックマン)とハンター(デンゼル・ワシントン)の対立を見たいのだ。

仮に本作がアニメーション作品だったなら気にならないのかも知れないのだが、いかんせん本作は、日本の近代史を舞台に、多くの著名な俳優を一同に会した日本が誇る超大作的な売り方をしているだけに始末が悪い。
アニメーション作品だったら、舞台が架空の世界だったら、とても面白いと思うだけに残念な気持ちでいっぱいなのだ。

本作「ローレライ」は正にマンガでありアニメでありジャパニメーションであり、そして見事なジュブナイル作品だと言わざるを得ないのだ。

物語はまさしく少年誌に掲載されるようなものなのだ。
しかし、逆に言うと、少年誌を嬉々として購読しているサラリーマン世代に受けるのかも知れない。
だとすると、本作、否亀山千広の戦略は日本全国総白痴化の進んだ日本人をターゲットとしているのかも知れない。

また、特撮も特撮でひどい。
はっきり言って「レッド・オクトーバーを追え!」(1990)以前の出来なのだ。
特撮は効果であって手法ではないことを理解し、効果の高い手法を選択し、映像を構成して欲しいのだ。

スクリーン・プロセスや実写とCGIの合成は、本当に完成品なのかよ、きちんとスクリーン上で確認したのかよ、と思える程の一体感の無さに驚きなのだ。
これを特撮あがりの樋口真嗣OKを出している事にも驚きを禁じえないのだ。

本作は録音や音響をスカイウォーカー・ランチに外注しているのだが、例えばだ、予算はともかくだ、録音や音響をスカイウォーカー・ランチに発注するんだったらいっその事、ILMに特撮を発注した方が上手く行ったんじゃねえの、と思えてしまうのだ。

そして、その本作の特撮映像とライブアクション映像との乖離は、観客を現実の世界に見事に引き戻してしまっている始末なのだよ。

余談だが、本作には、押井守、庵野秀明、出渕裕等がピンポイントの製作サイドとしてクレジットされている。話題作りのためかも知れないが、アニメーション製作に力を発揮するスタッフを呼び入れている時点で、この映画の限界と目標(?)を感じてしまう瞬間である。一体どう言うつもりなんだろうか。

ついでだが、本作「ローレライ」は、それぞれの時代で一世を風靡したアニメーション作品への言及のてんこ盛りである。
こんな事でいいのか!
日本映画はどこに行こうとしているのか!!

キャストは映画俳優は頑張っているのだが、テレビ俳優はひどいものである。
扇情的なテレビ・ドラマで培われたような、極端なキャラクターを演じることに終始し、演技ではなく、キャラクターを演じる事に終始しているのだ。

結論として、本作「ローレライ」は、良く出来た子供向けの作品である、と思いながら観るべき作品だと思うのだ。

因みに、小学生には大人気だと思うよ、本作は。

ついでに、「東宝特撮王国」的なのりの人にも楽しめるとは思うが、やはり本作の日本映画界におけるポジションを考えた場合、今後の日本映画の事を考えると・・・・、なのだ。

余談だが、「潜水艦イ-57降伏せず」(1959)も要参照なのだ。

☆★ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

「ローレライ」を考える
http://diarynote.jp/d/29346/20050306.html

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さて、早速ですが2005年の目標の中間発表その2です。

とりあえず目標の再確認を・・・・

目標第一弾 「映画を300本観るぞ!!」(DVD等含む)
目標第二弾 「本を100冊読むぞ!!」
 
 
1.映画

#008「ベルヴィル・ランデブー」テアトルタイムズスクエア 2005/02/09
#009「エターナル・サンシャイン」科学技術館サイエンスホール 2005/02/15
#010「オペラ座の怪人」日劇2 2005/02/25
#011「サイドウェイ」銀座ガスホール 2005/02/26
#012「ローレライ」イイノホール 2005/02/28
 
 
2.DVD、CATV等

#015「キリクと魔女」HDD 2005/02/02
#016「S.W.A.T.」HDD 2005/02/04
#017「ディック・トレイシー」CATV 2005/02/04
#018「犬と歩けば チロリとタムラ」CATV 2005/02/06
#019「軒下のならずものみたいに(短編)」CATV 2005/02/06
#020「太陽を盗んだ男」CATV 2005/02/07
#021「セブラーマン」HDD 2005/02/08
#022「奇跡の輝き」CATV 2005/02/08
#023「私をスキーに連れてって」DVD 2005/02/12
#024「ミシェル・ヴァイヨン」HDD 2005/02/14
#025「スパイダー・パニック!」HDD 2005/02/16
#026「アイデン&ティティ」HDD 2005/02/22
#027「タワーリング・インフェルノ」CATV 2005/02/26
#028「シカゴ」CATV 2005/02/27
#029「閉ざされた森」CATV 2005/02/27

 
 
3.読書

#005「松本清張傑作短篇コレクション(下)」松本清張著 文春文庫 2005/02/08
#006「黒革の手帳(上)」松本清張著 新潮文庫 2005/02/21
#007「黒革の手帳(下)」松本清張著 新潮文庫 2005/02/26
#008「空飛び猫」アーシュラ・K・ル・グウィン 村上春樹訳 講談社文庫 2005/02/27

映画は、劇場5本(累計12本)、DVD等15本(累計29本)で、計20本(累計41本)。
このままのペースで、年間246本(劇場72本)です。

読書は4冊(累計8本)で、このままのペースでは、年間48冊です。

冬季はスキー三昧で休日は劇場に行けない、と言う状況が続き、「2005年の目標」的には厳しい状況です。
厳しい状況とは言え、映画についてはおそらく問題ないと思うのですが、読書については、先が思いやられる状況で、不安が一杯です。

まあ、先は長いですが頑張ります。

参考)昨年同時期の状況
映画38本(うち劇場12本)
読書07冊

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先ずは、こちらをご参照願いたい。

「第77回アカデミー賞」受賞者・受賞作品予想の結果
http://diarynote.jp/d/29346/20050228.html

文字数制限の都合で細かい話が出来なかったので、前回のエントリーの続きなのだ。

■主要部門外れまくり
わたしの「アカデミー賞」受賞者/受賞作品の予想コンセプトは、やはり「アカデミー賞」を取らせてあげたい人や作品に偏っていたようで、その辺が今回の大きな敗因となっているのだと思います。

主要部門の受賞者/受賞作品をあてるには、本来ならば、ハリウッドやアメリカが誰を、そしてどの作品を愛しているのか、を考えるべきだったという訳です。

とは言うものの、来年以降もわたしはハリウッドやアメリカが誰を愛しているかではなく、個人的に「アカデミー賞」を取らせてあげたい人や作品を予想する事になりそうです。
つまり、来年もまた外れ続けるという事でしょうか・・・・

秋林瑞佳さん、まりゅうさん
細かい賞は結構あたったのですが、結果的にわたしはボロ負けだったようですね。
来年は頑張ります。

■And the Oscar goes to....
で、ちょっと気になったのが、ブレゼンターのセリフ。
以前は、The Winner Is....という決まり文句で受賞者や受賞作品を発表していたのだが、今回は、The Oscar goes to....というフレーズで受賞者や受賞作品を発表してました。
昨年の授賞式はどうだったのか記憶にないのですが(確かDVDに焼いたハズなので、探せばわかるのですが、なにぶん面倒なもので・・・・)、全てのプレゼンターがThe Oscar goes to....というフレーズを使用していたようなのですが、何かあったのかな、と思ってしまう昨今です。

■時間短縮作戦
以前からアナウンスされていたのですが、授賞式の時間短縮のため、舞台の上に上がれない受賞者がいる、と言う話だったのですが、実際、いくつかの短編賞はプレゼンターも受賞者も客席の通路で発表、受賞、スピーチを行っていました。
また司会のクリス・ロックのトークも時間を気にしているようなトークが多かったですし、ある受賞者はスピーチのカウントダウンの時計を気にする場面もありましたし、ビル・コンティ率いるオーケストラもスピーチを終わらせるための音楽のイントロを繰り返し、繰り返し演奏したり、イーストウッドは「音楽を気にせず喋り続けろ」と言うような発言までしていました。

その結果かどうか知りませんが、授賞式自体は非常に短くタイトにまとまっていたような印象を受けました。

■様々なフッテージが・・・・
例えば名誉賞を受賞したシドニー・ルメットの監督作品のフッテージのコラージュや、昨年亡くなった映画人のレクイエムのために流された綺羅星のような名画のフッテージには感動モノである。

毎年毎年数多くの映画人が生まれる反面、数多くの映画人がこの世を去り、そして銀幕の中で永遠の命を得ている訳なのだが、今は亡き名優たちの輝いていた瞬間のフッテージに滂沱だったりする訳なのだ。

やはり映画は素晴らしいな、と思う次第なのだ。
 
 
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映画界最大の祭典「第77回アカデミー賞」授賞式が27日(日本時間28日)、ロサンゼルスのコダック・シアターで開かれた。

今年の「アカデミー賞」については、先日お話した通り、
まりゅうさん(http://diarynote.jp/d/13602/)と、
秋林瑞佳さん(http://diarynote.jp/d/25683/)の
「アカデミー賞」予想バトルに感化され、わたしも「アカデミー賞」の受賞者と受賞作品を予想する事にした。

[参考]「第77回アカデミー賞」を予想する話
http://diarynote.jp/d/29346/20050223.html

それでは、結果発表なのだ。

[予想]
◎受賞作品/受賞者
○次点
□ノミネート

[結果]
☆受賞作品/受賞者
□ノミネート

■作品賞
結予
□◎「アビエイター」
□□「ネバーランド」
☆○「ミリオンダラー・ベイビー」
□□「Ray/レイ」
□□「サイドウェイ」

■監督賞
結予
□◎マーティン・スコセッシ(「アビエイター」)
☆□クリント・イーストウッド(「ミリオンダラー・ベイビー」)
□□テイラー・ハックフォード(「Ray/レイ」)
□○アレクサンダー・ペイン(「サイドウェイ」)
□□マイク・リー(「ヴェラ・ドレイク」)

■主演男優賞
結予
□□ドン・チードル(「ホテル・ルワンダ」)
□□ジョニー・デップ(「ネバーランド」)
□○レオナルド・ディカプリオ(「アビエイター」)
□□クリント・イーストウッド(「ミリオンダラー・ベイビー」)
☆◎ジェイミー・フォックス(「Ray/レイ」)

■主演女優賞
結予
□□アネット・ベニング(「ビーイング・ジュリア」)
□□カタリーナ・サンディノ・モレノ(「そして、ひと粒のひかり」)
□◎イメルダ・スタウントン(「ヴェラ・ドレイク」)
☆□ヒラリー・スワンク(「ミリオンダラー・ベイビー」)
□○ケイト・ウィンスレット(「エターナル・サンシャイン」)

■助演男優賞
結予
□□アラン・アルダ(「アビエイター」)
□○トーマス・ヘイデン・チャーチ(「サイドウェイ」)
□□ジェイミー・フォックス(「コラテラル」)
☆□モーガン・フリーマン(「ミリオンダラー・ベイビー」)
□◎クライブ・オーウェン(「クローサー」)

■助演女優賞
結予
☆□ケイト・ブランシェット(「アビエイター」)
□□ローラ・リニー(「キンゼイ」)
□○バージニア・マドセン(「サイドウェイ」)
□□ソフィー・オコネドー(「ホテル・ルワンダ」)
□◎ナタリー・ポートマン(「クローサー」)

■オリジナル脚本賞
結予
□○「アビエイター」
☆◎「エターナル・サンシャイン」
□□「ホテル・ルワンダ」
□□「Mr.インクレディブル」
□□「ヴェラ・ドレイク」

■脚色賞
結予
□□「ビフォア・サンセット」
□□「ネバーランド」
□◎「ミリオンダラー・ベイビー」
□□「モーターサイクル・ダイアリーズ」
☆○「サイドウェイ」

■外国語映画賞
結予
□□「As it is in Heaven」(スウェーデン)
□◎「コーラス」(フランス)
□□「Downfall」(ドイツ)
☆○「海を飛ぶ夢」(スペイン)
□□「Yesterday」(南アフリカ)

■美術賞
結予
☆◎「アビエイター」
□□「ネバーランド」
□○「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
□□「オペラ座の怪人」
□□「ロング・エンゲージメント」

■撮影賞
結予
☆□「アビエイター」
□◎「LOVERS」
□□「パッション」
□○「オペラ座の怪人」
□□「ロング・エンゲージメント」

■衣裳デザイン賞
結予
☆◎「アビエイター」
□□「ネバーランド」
□○「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
□□「Ray/レイ」
□□「トロイ」

■編集賞
結予
☆○「アビエイター」
□□「コラテラル」
□□「ネバーランド」
□◎「ミリオンダラー・ベイビー」
□□「Ray/レイ」

■メイクアップ賞
結予
☆○「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
□◎「パッション」
□□「海を飛ぶ夢」

■作曲賞
結予
☆□「ネバーランド」
□◎「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」
□□「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
□□「パッション」
□○「ヴィレッジ」

■オリジナル歌曲賞
結予
□□“Accidentally in Love”(「シュレック2」)
☆◎“Al Otro Lado Del Rio”(「モーターサイクル・ダイアリーズ」)
□□“Believe”(「ポーラー・エクスプレス」)
□□“Learn to be Lonely”(「オペラ座の怪人」)
□○“Look to Your Path(Vois Sur Ton Chemin)”(「コーラス」)

■音響賞
結予
□○「アビエイター」
□□「Mr.インクレディブル」
□□「ポーラー・エクスプレス」
☆◎「Ray/レイ」
□□「スパイダーマン2」

■音響編集賞
結予
☆○「Mr.インクレディブル」
□◎「ポーラー・エクスプレス」
□□「スパイダーマン2」

■視覚効果賞
結予
□○「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」
□◎「アイ,ロボット」
☆□「スパイダーマン2」

■長編ドキュメンタリー映画賞
結予
☆○「Born into Brothers」
□◎「らくだの涙」
□□「スーパーサイズ・ミー」
□□「Tupac: Resurrection」
□□「Twist of Faith」

■短編ドキュメンタリー映画賞
結予
□○「Autism is a World」
□□「The Children of Lenigradsky」
□□「Hardwood」
☆◎「Mighty Times: The Children’s March」
□□「Sister Rose’s Passion」

■長編アニメ映画賞
結予
☆◎「Mr.インクレディブル」
□○「シャーク・テイル」
□□「シュレック2」

■短編アニメ映画賞
結予
□□「Birthday Boy」
□○「Gopher Broke」
□□「Guard Dog」
□◎「Lorenzo」
☆□「Ryan」

■短編実写映画賞
結予
□□「Everything in This Country Must」
□□「Little Terrorist」
□□「7:35 in the Morning」
□◎「Two Cars, One Night」
☆○「Wasp」
 
 
■受賞作品/受賞者 的中
主演男優賞
オリジナル脚本賞
美術賞
衣裳デザイン賞
オリジナル歌曲賞
音響賞
長編アニメ映画賞
短編ドキュメンタリー映画賞

■次点 的中
作品賞
脚色賞
外国語映画賞
編集賞
メイクアップ賞
音響編集賞
長編ドキュメンタリー映画賞
短編実写映画賞

■講評
主要各賞以外は結構当たったが、主要各賞はボロボロです。スコセッシに賭けたのが裏目に出ました。
蓋を開けて見ると、主要各賞は「ミリオンダラー・ベイビー」に、その他の賞は「アビエイター」に、という構図が見えてきますね。
それにしてもスコセッシ残念!

ポイント 12点(的中3、次点3)

 
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2005/02/26 東京銀座「銀座ガスホール」で「サイドウェイ」の試写を観た。

離婚のショックから立ち直れない小説家志望の教師マイルス(ポール・ジアマッティ)は、結婚を一週間後に控えた大学時代からの親友で売れない俳優のジャック(トーマス・ヘイデン・チャーチ)とカリファルニアのワイナリー巡りの旅に出る。
男二人のワイン三昧の気ままな旅は、ワイン好きの魅力的な女性マヤ(ヴァージニア・マドセン)とステファニー(サンドラ・オー)の出会いをきっかけにマイルス自身を見つめ直す旅へと変わっていく。(ちらしよりほぼ引用)

監督:アレクサンダー・ペイン
出演:ポール・ジアマッティ(マイルス)、トーマス・ヘイデン・チャーチ(ジャック)、ヴァージニア・マドセン(マヤ)、サンドラ・オー(ステファニー)

本作「サイドウェイ」はご承知のように低予算映画ながら数々の賞を受賞している作品である。
そう言うこともあり、わたし的には「第77回アカデミー賞授賞式」前に何とか観たいと思っていた作品だったのだ。
そんな訳で、この度なんとか滑り込みで本作を鑑賞する事が出来た訳なのだ。

さて本編についてだが、一言で言うと本作「サイドウェイ」は本当に素晴らしい作品である。

脚本はご存知のように、ワインをフィーチャーしたもので、そのワインや葡萄の熟成や育成を、登場人物そしてわれわれ観客の人生や愛に例えた見事なもので、男二人の莫迦さ加減にゲラゲラ笑いながら、気が付いたら涙を零してしまっている、または見事に背中を押されてしまっている、むという感じのさわやかな感動作品に仕上がっている。

個人的には、特にラスト・カットからの暗転の潔さが大変素晴らしく、こんな格好良い幕切れを持つ作品は、最近お目にかかっていないと思う。
勿論アレクサンダー・ペインの前作「アバウト・シュミット」のラスト・カットも余韻が楽しめる素晴らしい幕切れだったのだが、本作の幕切れは、それ以上の感慨と余韻が楽しめる素晴らしいカットが使用されている。

とは言うものの、やはり低予算映画的な印象は否定できず、「アカデミー賞」の前哨戦たる様々な批評家協会賞の受賞は納得できるものの、果たしてかの「アカデミー賞」を見事受賞できるかどうかと言うと、若干微妙な印象を受けざるを得ない。
勿論、大作嗜好や賞狙い作品へのアンチテーゼ的なチャンスはあると思うのだが、その辺が興味深いのだ。

キャストは、はっきり言って主要キャストは四人とも大変素晴らしい。
と言うか、低予算映画の宿命と言うもので、脚本と演技合戦でしか勝負できないのだから、演技が素晴らしいのは当たり前なのだが・・・・

主役のマイルスを演じたポール・ジアマッティは、われわれ一般大衆のメタファーとなるキャラクターであり、若干神経質でモラリスト、そしてある種自分の閉鎖的な世界を持つ、平均的な大衆を体現するキャラクターとして描写されている。
そしてマイルスは、人生の中で重要な一歩をなかなか踏み出せない、自らが自らの周りに築いてしまっている心の壁に行動を制限されているキャラクターとして描かれているのだ。
そのダメな中年男をポール・ジアマッティは見事に演じている。
モラルや理性に縛られたマイルスのキャラクターは観客が一番感情移入しやすいキャラクターだろう。

一方、モラルが低く本能のままに行動してしまうジャック(トーマス・ヘイデン・チャーチ)は、われわれ一般大衆のモラルはともかく、こうありたいと言う願望を体現したキャラクターとして描かれている。
これもまたダメな中年男をトーマス・ヘイデン・チャーチは見事に演じている訳だ。

つまりマイルスとジャックは理性と本能をそれぞれ体現するキャラクターとして描かれているのだ。
本作は、われわれの人生の中で、理性に抑圧されている本能を解き放ち、その人の人生にとって重要な一歩を踏み出す、と言う物語に仕上がっている訳だ。

女優陣については、やはりマヤを演じたヴァージニア・マドセンが良かった。本作の賞レース後、兄であるマイケル・マドセン以上の活躍が期待できるのではないか、と思える。オファーも倍増するだろう。

また、ステファニーを演じたサンドラ・オーも非常に印象的な容貌と印象的な演技を見せてくれている。余談だが、このサンドラ・オーは、本作の監督アレクサンダー・ペインの奥さんと言うこともあり、今後が楽しみな女優さんの一人なのだ。

とにかく、本作「サイドウェイ」は、人生に悩んだ人々のひとつの指針として機能する、もしかしたらわたし達観客の人生すら変えてしまう程の魅力と力を内包する作品なのかも知れない。

ところで余談だが、ラストのカットは行間を読む観客にとっては大変素晴らしいカットだと思うのだが、もしかすると、「何てとこで終わるんだよ!」とお怒りになる観客の皆さんもいるかも知れないと思ってしまう。
わたし的には前述のようにラスト・カットから画面が暗転した瞬間、正に「ニヤリ」と言う感じで、思わず拍手しそうな勢いだったのだ。
こんな格好良い終わり方はなかなかないぞ。

背中を押された結果ではなく、背中を押されて第一歩を踏み出す事が重要なのだ。

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週刊「映画レビュー・インデックス」(仮称)2005/02/26号
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■「映画レビュー・インデックス」
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■公開中
2005/02/19公開作品
「アイ・アム・デビッド」http://diarynote.jp/d/29346/20050118.html

2005/02/11公開作品
「ボーン・スプレマシー」http://diarynote.jp/d/29346/20050119.html
「THE JUON / 呪怨」http://diarynote.jp/d/29346/20050202.html

2005/01/29公開作品
「Ray/レイ」http://diarynote.jp/d/29346/20050126.html
「ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方」
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「オペラ座の怪人」未レビュー
 
 
■週末興収ベストテン
2005/02/19-20 興収ベストテン
1.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
2.「オーシャンズ12」(ワーナー)
3.「ボーン・スプレマシー」(UIP)http://diarynote.jp/d/29346/20050119.html
4.「ハウルの動く城」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20041117.html
5.「アレキサンダー」(松竹=ヘラルド)
6.「北の零年」(東映)http://diarynote.jp/d/29346/20050105.html
7.「着信アリ2」(東宝)
8.「きみに読む物語」(ギャガ=ヒューマックス)
9.「THE JUON / 呪怨」(ヘラルド)http://diarynote.jp/d/29346/20050202.html
10.「MAKOTO」(松竹)

10位以外は全く先週と同様ですね。
 
  
■公開間近
2005/03/05公開予定
「サイドウェイ」近日レビュー予定
「ローレライ」近日レビュー予定
2005/03/12公開予定
「カナリア」http://diarynote.jp/d/29346/20041123.html
「ロング・エンゲージメント」近日レビュー予定
2005/03/19公開予定
「エターナル・サンシャイン」http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
「オオカミの誘惑」http://diarynote.jp/d/29346/20050224.html

 
また例によって言い訳ですが、冬季間はスキー中心のスケジュールが立ってしまうため、映画に割ける時間が少なく、映画が観れないと言う困った状況が続いています。
あぁ、スキーって楽しいなぁ・・・・

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2005/02/23 東京竹橋「科学技術館サイエンスホール」で「オオカミの誘惑」の試写を観た。

父親を亡くしたチョン・ハンギョン(イ・チョンア)は、父親と別れた後再婚した母親を頼り、以前暮らしていたソウルに舞い戻って来た。

ハンギョンは、父親を亡くした悲しみを、ソウルで暮らしいてる初恋相手キム・デハン(アン・ヒョンジュン)との再会で紛らわそうとしていたが、そのデハンはソウル時代の親友ユ・ジェヒ(ソン・チェミン)の恋人になってしまっていた。
失意を隠し、二人を健気に祝福するハンギョンだったが、乗り込んだバス内で涙をこぼしてしまう。
そのバスにたまたま乗り合わせたパン・ヘウォン(チョ・ハンソン)は、ハンギョンのいたいけな姿に一目惚れしてしまう。

母親と一緒に暮らしていたハンギョンの妹タルム(チョン・ダヘ)はハンギョンの失恋を紛らわそうと、ハンギョンに男友達を紹介しようと街に繰り出すが、その途中ハンギョンの傘に何物かに追われている男チョン・テソン(カン・ドンウォン)がいきなり飛び込んできた。

テソンはハンギョンの名を聞き、何故かハンギョンをお姉さんと呼び始めるが、そこへハンギョンに恋する男ヘウォンが現れる。
ヘウォンとテソンは中学時代からの犬猿の仲だった。

ここに、高校生のアイドル二人の、冴えない女の子を巡る、プライドと愛を賭けた戦いが始まった。

監督:キム・テギュン
原作:クィヨニ
出演:チョ・ハンソン(パン・ヘウォン)、カン・ドンウォン(チョン・テソン)、イ・チョンア(チョン・ハンギョン)、チョン・ダヘ(タルム)、クォン・オミン(ハン・ジュホ)、イ・チョニ(ユウォン)、イ・ジヒ(イ・ボジョン)、ソン・チェミン(ユ・ジェヒ)、キム・ヒョンジン(イ・ナユン)、アン・ヒョンジュン(キム・デハン)

本作「オオカミの誘惑」は前時代的ベタな展開とありがちな悲劇的プロットとお約束満載のアクション・コメディ作品だと言える。
とは言うものの、決してつまらない作品ではなく、その古典的な前時代的プロットがノスタルジックな雰囲気を醸し出し、観客は物語を莫迦にし笑いながら観ているうちに、気が付いたら自らの青春時代の思い出と作品とがオーバーラップし、泣かされてしまっている、と言う感じの非常に良く出来た素晴らしい青春映画に仕上がっている、と言えよう。

勿論本作は、韓国の2大アイドル俳優の共演と言う背景も持っているのだが、ベタなプロット満載ではあるものの、所謂アイドル映画の枠に収まらない大人の鑑賞に堪えうるピュアでノスタルジックで瑞々しくも切ない素晴らしい物語に仕上がっているのだ。

脚本は前述のようにお約束の山なのだが、基本プロットは決して悪くはなく、韓国映画に多い運命的なプロットが楽しめるし、細かい会話もウイットに富んでいる。

余談だが、台湾でドラマ化された日本のコミック「花より男子」の影響下にあるような印象を受けた。
勿論「花より男子」を引き合いに出すまでもなく、恋愛を題材にした日本の少女コミック的な語弊はあるが荒唐無稽でファンタジックな展開が楽しめる楽しい脚本に仕上がっている。

演出は順当と言えば順当なのだが、シークエンス毎の演出のコンセプトが楽しく、微に入り細に入りカチっと作りこまれた演出と構成が楽しめる。
お約束はお約束なのだが、これをお約束と考えずに予定調和と捉える度量が欲しいものだ。

また、監督のキム・テギュンは「火山高」の監督と言うこともあり、力の入ったアクション・シークエンスも楽しめる。のだが、やたらと飛び蹴りが多く、また被写体に比較的寄り気味で細かいカットで誤魔化している感が否めない。
勿論これはイケメン俳優によるアクションなのだから仕方がないと言えば仕方がないのだが、もう少し見せてくれればな、と思った。

キャストはなんと言っても、冴えないヒロインであるチョン・ハンギョンを演じたイ・チョンアだろう。
チョ・ハンソン(パン・ヘウォン)とカン・ドンウォン(チョン・テソン)と言う2大人気俳優に挟まれて、いろいろ問題もあったようだが、非常に魅力的で二人の間で揺れる心情と演技をみせてくれている。

余談だけど、本作のポスター等のアートワークは凄いぞ。イケメン俳優二人の顔はともかく、前景のヒロインの顔がピンボケなんだぜ。

とにかく、本作「オオカミの誘惑」は、ある意味「猟奇的な彼女」に匹敵するような素敵な作品だと言えるのだ。

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今年も「アカデミー賞授賞式」の季節がとうとうやってまいりました。「日本アカデミー賞」には全くと言って良いほど関心が無いわたしも、現在のアメリカが、そして全世界の映画ファンが注目する映画界最大の映画賞には注目せざるを得ないのだ。

そんな訳で、この度、「第77回アカデミー賞」の受賞者及び受賞作品を予想してみようと思う訳だ。

勿論これには、まりゅうさん(http://diarynote.jp/d/13602/)と、秋林瑞佳さん(http://diarynote.jp/d/25683/)の「アカデミー賞」予想バトルに感化された事による。

前提として、秋林瑞佳さんとまりゅうさんとのルールに従って、受賞作品と、次点を予想する事にする。

◎受賞作品/受賞者
○次点
□ノミネート

それでは、いってみよう。

■作品賞
◎「アビエイター」
□「ネバーランド」
○「ミリオンダラー・ベイビー」
□「Ray/レイ」
□「サイドウェイ」

■監督賞
◎マーティン・スコセッシ(「アビエイター」)
□クリント・イーストウッド(「ミリオンダラー・ベイビー」)
□テイラー・ハックフォード(「Ray/レイ」)
○アレクサンダー・ペイン(「サイドウェイ」)
□マイク・リー(「ヴェラ・ドレイク」)

■主演男優賞
□ドン・チードル(「ホテル・ルワンダ」)
□ジョニー・デップ(「ネバーランド」)
○レオナルド・ディカプリオ(「アビエイター」)
□クリント・イーストウッド(「ミリオンダラー・ベイビー」)
◎ジェイミー・フォックス(「Ray/レイ」)

■主演女優賞
□アネット・ベニング(「ビーイング・ジュリア」)
□カタリーナ・サンディノ・モレノ(「そして、ひと粒のひかり」)
◎イメルダ・スタウントン(「ヴェラ・ドレイク」)
□ヒラリー・スワンク(「ミリオンダラー・ベイビー」)
○ケイト・ウィンスレット(「エターナル・サンシャイン」)

■助演男優賞
□アラン・アルダ(「アビエイター」)
○トーマス・ヘイデン・チャーチ(「サイドウェイ」)
□ジェイミー・フォックス(「コラテラル」)
□モーガン・フリーマン(「ミリオンダラー・ベイビー」)
◎クライブ・オーウェン(「クローサー」)

■助演女優賞
□ケイト・ブランシェット(「アビエイター」)
□ローラ・リニー(「キンゼイ」)
○バージニア・マドセン(「サイドウェイ」)
□ソフィー・オコネドー(「ホテル・ルワンダ」)
◎ナタリー・ポートマン(「クローサー」)

■オリジナル脚本賞
○「アビエイター」
◎「エターナル・サンシャイン」
□「ホテル・ルワンダ」
□「Mr.インクレディブル」
□「ヴェラ・ドレイク」

■脚色賞
□「ビフォア・サンセット」
□「ネバーランド」
◎「ミリオンダラー・ベイビー」
□「モーターサイクル・ダイアリーズ」
○「サイドウェイ」

■外国語映画賞
□「As it is in Heaven」(スウェーデン)
◎「コーラス」(フランス)
□「Downfall」(ドイツ)
○「海を飛ぶ夢」(スペイン)
□「Yesterday」(南アフリカ)

■美術賞
◎「アビエイター」
□「ネバーランド」
○「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
□「オペラ座の怪人」
□「ロング・エンゲージメント」

■撮影賞
□「アビエイター」
◎「LOVERS」
□「パッション」
○「オペラ座の怪人」
□「ロング・エンゲージメント」

■衣裳デザイン賞
◎「アビエイター」
□「ネバーランド」
○「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
□「Ray/レイ」
□「トロイ」

■編集賞
○「アビエイター」
□「コラテラル」
□「ネバーランド」
◎「ミリオンダラー・ベイビー」
□「Ray/レイ」

■メイクアップ賞
○「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
◎「パッション」
□「海を飛ぶ夢」

■作曲賞
□「ネバーランド」
◎「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」
□「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」
□「パッション」
○「ヴィレッジ」

■オリジナル歌曲賞
□“Accidentally in Love”(「シュレック2」)
◎“Al Otro Lado Del Rio”(「モーターサイクル・ダイアリーズ」)
□“Believe”(「ポーラー・エクスプレス」)
□“Learn to be Lonely”(「オペラ座の怪人」)
○“Look to Your Path(Vois Sur Ton Chemin)”(「コーラス」)

■音響賞
○「アビエイター」
□「Mr.インクレディブル」
□「ポーラー・エクスプレス」
◎「Ray/レイ」
□「スパイダーマン2」

■音響編集賞
○「Mr.インクレディブル」
◎「ポーラー・エクスプレス」
□「スパイダーマン2」

■視覚効果賞
○「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」
◎「アイ,ロボット」
□「スパイダーマン2」

■長編ドキュメンタリー映画賞
○「Born into Brothers」
◎「らくだの涙」
□「スーパーサイズ・ミー」
□「Tupac: Resurrection」
□「Twist of Faith」

■短編ドキュメンタリー映画賞
○「Autism is a World」
□「The Children of Lenigradsky」
□「Hardwood」
◎「Mighty Times: The Children’s March」
□「Sister Rose’s Passion」

■長編アニメ映画賞
◎「Mr.インクレディブル」
○「シャーク・テイル」
□「シュレック2」

■短編アニメ映画賞
□「Birthday Boy」
○「Gopher Broke」
□「Guard Dog」
◎「Lorenzo」
□「Ryan」

■短編実写映画賞
□「Everything in This Country Must」
□「Little Terrorist」
□「7:35 in the Morning」
◎「Two Cars, One Night」
○「Wasp」
 
 
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2005/02/19〜20 「八方尾根」へスキーに行って来た。
今シーズンのべ10〜11日目のスキーである。

18日の20:00頃東京を出発した我々は、翌19日の01:30頃宿の仮眠室に到着。宴会が始まった。

と言うのも、昨年「八方尾根」に来た際、宿に到着した午前3:00頃から仮眠室で宴会をしたのだが、どうせなら早い時間に東京を出発し、仮眠室で長めの大宴会をしたい、ついでに温泉にも入りたい、と言う要望の実現のため、早めの出発と相成った訳である。
希望としては会社を半休し、18:00頃に宿の仮眠室に到着し、大宴会の予定だったのだが、しがない社会人集団にそれは実現できず、20:00頃東京出発、翌01:30頃の宿到着となった訳だ。

当日の仮眠室は何故か貸切状態で他の客はおらず、日本酒一升、焼酎一本、ビール、チューハイ系がことごとく消費された。

しかしながらと言うか、案の定と言うか、我々は仮眠室に入ったのは一番早かったのだが、仮眠室からゲレンデに出るのは、一番遅い団体となってしまった。

さてスキーだが明けて19日の天候は雪。気温は高く、標高が低いゲレンデでは春スキーの様相を呈していたし、標高が高いゲレンデは一度解けた雪面が凍り、アイスバーン状態の部分が多々あり、そこに新雪の吹き溜まりがある、と言うトリッキーなコースになっていた。

「八方尾根」のゲレンデ自体もトリッキーで、侮れない、気が抜けないコースなのだが、それに拍車をかけるコンディションだったのだ。

コース・コンディションに納得いかない人々は早々に宿に引き上げたが、わたし達はスキーをリフト停止ギリギリまで堪能した。

実際は、広大なゲレンデで迷子になったメンバーを捜索する、と言う名目の探索行が楽しく、そして体力的には厳しいものだった。

宿は、カナディアン・ハウスとか言うログハウスを一棟借りたのだが、良い所は良いのだが、不便なところは不便だった。
まあ雰囲気重視の人達には楽しい宿なのだろう。

食事の後は例によって大宴会なのだ。

20日の天候は晴。気温は低く良いコンディションだった。
昨日の披露もなんのその、スキーに励む我々だったのだが、二日酔いと体力不足に苛まれたメンバーは早々と脱落する中、わたしはひとりでストイックにカービングの練習に明け暮れた。

あぁカービングとはなんて面白いのだ!

そんなこんなのスキー・ツアーだったのだ。

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週刊「映画レビュー・インデックス」(仮称)2005/02/19号
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9.「THE JUON / 呪怨」(ヘラルド)http://diarynote.jp/d/29346/20050202.html
10.「テニスの王子様 二人のサムライ The First Game」(松竹)
 
  
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また例によって言い訳ですが、冬季間はスキー中心のスケジュールが立ってしまうため、映画に割ける時間が少なく、映画が観れないと言う困った状況が続いています。

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わたしが「徒然雑草」と言うタイトルでWEB上で日記をつけはじめたのは1994年頃だったと思う。
以来、様々な形態を経て、わたしの「徒然雑草」は続き、現在に至っている訳だが、その「徒然雑草」と言う、言ってしまえば捻りの無い安直なタイトルは、勿論ユニーク(唯一無二)なものではなく、自然発生的に様々な形態を取りながら世界中に存在している訳だ。

今日はその「徒然雑草」と言うタイトルを持つ「日記」や「BLOG」を探索してみたいと思う。

先ずはGoogleに行って「徒然雑草」を検索してみよう。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&;q=%E5%BE%92%E7%84%B6%E9%9B%91%E8%8D%89&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=

Googleは、16,100件の「徒然雑草」を発見した。

■1
トップは、わたしの「徒然雑草」である。

■2
次の「徒然雑草」は、Cormorantさんのblogだった。
http://2.suk2.tok2.com/user/cormorant/
Cormorantさんは、2003年5月の胃の手術を機に「徒然雑草」をはじめたらしく、Cormorantさんはモータースポーツや演劇、そしてMacに関心があるようだ。

■3
その次の「徒然雑草」は、Hanaさんのblogだった。
http://blog.so-net.ne.jp/todays-feeling/
Hanaさんは、2005年1月にblogをはじめたらしく、自分の体験をもとにしたエッセイ的なblogのようであった。

■4
その次の「徒然雑草」は、pitirさんのblog「from まいあみしょうなん」のカテゴリーの名称だった。
http://blog.goo.ne.jp/pitir/c/820ee9e70a5e4788820b700bddec7c38
pitirさんは、2004年5月にblogをはじめたようで、新社会人で、バイク好きらしい。
気になる「徒然雑草」というカテゴリーは、どうやら詩やエッセイを書く際のカテゴリーのようである。

■5
その次の「徒然雑草」は、愛車のフィットで諸国を漫遊するけいさんの旅日記のようである。
http://homepage3.nifty.com/blue_fit/favorite_1.html
結構面白い旅日記である。

■6
その次の「徒然雑草」は、「オルトアール雑談解放区」の内部に構築された摩訶不思議な空間であった。
http://b1.alt-r.com/zc/view.php3?m=0&;n=3248&p=0
よくわからないのだ。

■7
その次の「徒然雑草」は、こーさんの吹奏楽関係のホームページの更新履歴らしいのだが、ホームページの所在が不明である。
http://www1.rocketbbs.com/312/koucom9.html
よくわからないのだ。

■8
その次の「徒然雑草」は、ちぇりぃさんのblogである。
http://yaplog.jp/tsurezurezasso/
楽しい毎日の出来事なのだ。

■9
その次の「徒然雑草」は、卒論間近の大学生の日記サイトのようだ。
http://www.slis.tsukuba.ac.jp/~m127/mysite/diary/?02060000
結構読ませてくれるので、面白いのだ。

これで、Googleの検索のトップページはおしまいなのだ。

何が言いたいのかわからんのだが、今日のところはこの辺で勘弁してやる状態なのだ。

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2005/02/11〜13 福島方面へスキーに行った。
今シーズンのべ8〜9日目のスキーである。

今回のスキー・ツアーは、例によってとある社会人サークルのスキー・ツアーで、総勢18名。スキー場近くの貸別荘に宿泊する、と言うものだった。

2004/02/10 23:00 新宿西口付近に集合したわたし達は、6台の自動車に分乗し、一路「アルツ磐梯スキー場」へ向った。

今回はわたしも自動車を出す事になっており、1月中旬にスタッドレスに履き替えたばかりのエレメント号も出動する事になった。

初日は「アルツ磐梯スキー場」である。
2/11未明に「アルツ」についてわたし達は、車中泊をきめこみ、惰眠を貪った。

その車中泊中に、わたし的に悲しい出来事が起きてしまった。
と言うのも、不要なメールを一件削除しようと思ったのだが、寝ぼけていた為か、誤って全件削除してしまったのである。
過去の記憶にすがって生きるわたしは案の定ブルーな気持ちでスキーにむかう事となった。

当日の天候は曇り・雪・一時吹雪であったが、楽しく滑る事ができた。
「アルツ磐梯」は比較的大きなスキー場で、三つの山にゴンドラやリフトをかけたスキー場であり、コースレイアウトも楽しい感じなのだ。

あと、わたしは普段から、滑走中にビデオカメラで撮影を行うのが得意なのだが、例によって広角レンズを装着したDVカメラで被写体に寄り、迫力の映像を撮りまくっていたのだが、大ゴケしてしまい、右側頭部を雪面に強打し、脳裏には、脳が頭蓋骨の中で揺れる映像を輝かんばかりの輝度で見てしまった。
年に数回しか転倒しないわたしなのだが、転倒のエネルギーを全て右側頭部で受けてしまったわたしは、軽い脳震盪状態なのだ。

初日のスキーの後は別荘に戻り、大宴会なのだ。
HTシェフの料理に舌鼓を打ちつつ楽しい宴会は深夜まで続いた。

また、わたしの影響で、ビデオ作品をつくるようになったメンバーの作品の上映会や、本日撮影したビデオの上映などが行われた。

わたしの転倒シークエンスの映像も結構良く撮れており、転倒の衝撃で映像にブロック・ノイズが入り、その後雪面を捉えたカメラには、わたしの頭から吹っ飛んだBRIKOのサングラスがカラカラとフレーム・インし、その後わたしが反射的にズーム・ボタンを押した関係で、雪面のピンボケ映像に、「大丈夫?」とか「ヤバイ」とか言う声が入っている臨場感溢れる映像に仕上がっていた。

二日目は、スノー・トレッキングを行うメンバーと、スキー・スノボを行うメンバーに別れてそれぞれの会場へ向った。
わたしはスキー・スノボ・チームだったのだが、二日目のスキー場は「磐梯高原猪苗代スキー場」だった。

天候は晴れで非常に楽しいスキー日和なのだ。
わたしは例によってカービングの練習に力を入れつつ、他のメンバーの楽しい転倒シーンをカメラに収めていた。

この楽しい転倒シーンの映像が、宴会時の肴になる訳だ。

別荘に戻ってまた宴会なのだが、二日目の夕食はHTシェフのおでんだったのだ。

また、ポータブルのDVDプレイヤーを持ってきていたHTさんのご希望でなんと「私をスキーに連れてって」鑑賞会が始まってしまった。
更にDVDプレイヤーがあるのなら、とわたしが製作したビデオ作品の上映会も同時に行われた。

手前味噌だが、「CNNがわたし達のサークルの取材に来た(ように見える)作品」や「世界に通用するマウンテンバイク・チームの創設を目指した男たちの熱いドラマを『プロジェクトX』の予告編のように構成したもの」や「スキーの転倒シーンをロッシーニの『泥棒かささぎ』にのせたもの」が評判が良かった。

その後は別荘に備え付けられたカラオケ設備でカラオケ大会になった。

別途麻雀チームは麻雀をやっていたのだが、麻雀は2/13のAM02:30に終了したのだが、カラオケ大会はAM04:30まで続く、大変な状況だったのだ。

三日目は、新白河ラーメンを食べてお開きだったのだ。

スキー、宴会、カラオケ、ラーメンと四拍子揃った大変楽しいスキー・ツアーだったのだ。
 
 

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