ジーンズをすそ上げしない話
2005年4月14日 エッセイ/コラム知っている方は知っているお話なのだが、わたしは現在ノン&ロー炭水化物ダイエットを行っている。
と言うのも、2005年の正月付近のわたしの体重が、生涯最高不倒重量75キロに達し、これは本当にヤバイぞ、と思ったからである。
実際は、2年間ほどの間、体重と体脂肪率を朝晩計測し、記録しついでにグラフ化したりしていたのだが、75キロの声を聞き、本気でダイエットをする事になった訳だ。
そうこうしているうちに、4ケ月が経過し、現在の体重は69〜71キロを推移している。
ところでお題だが、わたしは年に1〜2本ほどジーンズを購入している。
勿論、スーツや他のスボンと呼ばれるものもちょくちょく購入しているのだが、ウエスト・サイズがタグに印字されているジーンズと違い、スラックスやなんかのサイズはよく覚えていない。
そんな訳でジーンズの話である。
春になり、タンスからジーンズを出しで驚愕した。
サイズが合わず、ガボガホなのだ。
ウエストは勿論、腿の部分もガボガボなのだ。
そのジーンズのウエスト・サイズは32インチ(81.28センチ)、昨年のベストサイズだったのだが、仕方が無いので、春向けにジーンズを1本新調する事にした。
まあ、やせてきているとは言え、30インチ(79.20センチ)かな、と思い、試着室30インチのジーンズを持って入ったのだが、でかかった。
仕方が無いので、再び29インチのジーンズを持ち、試着室に入った。いっぺんに2本持ってくれば良かったのだが、まさか29インチだとは思わなかったのである。
結局は29インチ(73.66センチ)のジーンズを購入する事にした。
いつものように、すそ上げをしてもらおうと、お店の人を呼んだのだが、実際のところ、靴をはかないのならともかく、靴をはくんだったら、すそ上げは不要だと言われてしまった。
自分でもお店の人に声をかけた瞬間、足元を見て、「すそ上げいらねえんじゃないの!?」と思ったのも事実である。
結果、大人になってから初めてすそ上げしないジーンズを購入してしまった。
わたしの体型もジーンズ会社の考える標準体型になったのかな、と思ってしまった。
しかし、これ以上ウエストが細くなると、ジーンズの丈が足りなくなるんじゃねえの、と不安にもなってしまう。
余談だが、わたしの身長は175センチ、現在のBMIは22.8である。
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と言うのも、2005年の正月付近のわたしの体重が、生涯最高不倒重量75キロに達し、これは本当にヤバイぞ、と思ったからである。
実際は、2年間ほどの間、体重と体脂肪率を朝晩計測し、記録しついでにグラフ化したりしていたのだが、75キロの声を聞き、本気でダイエットをする事になった訳だ。
そうこうしているうちに、4ケ月が経過し、現在の体重は69〜71キロを推移している。
ところでお題だが、わたしは年に1〜2本ほどジーンズを購入している。
勿論、スーツや他のスボンと呼ばれるものもちょくちょく購入しているのだが、ウエスト・サイズがタグに印字されているジーンズと違い、スラックスやなんかのサイズはよく覚えていない。
そんな訳でジーンズの話である。
春になり、タンスからジーンズを出しで驚愕した。
サイズが合わず、ガボガホなのだ。
ウエストは勿論、腿の部分もガボガボなのだ。
そのジーンズのウエスト・サイズは32インチ(81.28センチ)、昨年のベストサイズだったのだが、仕方が無いので、春向けにジーンズを1本新調する事にした。
まあ、やせてきているとは言え、30インチ(79.20センチ)かな、と思い、試着室30インチのジーンズを持って入ったのだが、でかかった。
仕方が無いので、再び29インチのジーンズを持ち、試着室に入った。いっぺんに2本持ってくれば良かったのだが、まさか29インチだとは思わなかったのである。
結局は29インチ(73.66センチ)のジーンズを購入する事にした。
いつものように、すそ上げをしてもらおうと、お店の人を呼んだのだが、実際のところ、靴をはかないのならともかく、靴をはくんだったら、すそ上げは不要だと言われてしまった。
自分でもお店の人に声をかけた瞬間、足元を見て、「すそ上げいらねえんじゃないの!?」と思ったのも事実である。
結果、大人になってから初めてすそ上げしないジーンズを購入してしまった。
わたしの体型もジーンズ会社の考える標準体型になったのかな、と思ってしまった。
しかし、これ以上ウエストが細くなると、ジーンズの丈が足りなくなるんじゃねえの、と不安にもなってしまう。
余談だが、わたしの身長は175センチ、現在のBMIは22.8である。
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「ARAI MOUNTAIN & SPA」
2005年4月11日 スポーツ2005/04/08-09 新潟県妙高市「ARAI MOUNTAIN & SPA」に行って来た。
今シーズンのべ15〜16日目のスキーである。
2004〜2005年シーズンも4月を迎え、春スキーの様相を呈してきた。
天候は二日とも晴。前夜(7日)に若干の降雨はあったものの、絶好の春スキー日和であった。
「ARAI MOUNTAIN & SPA」は妙高の豪雪地帯にあり、まだまだ雪はあるのだが、前夜(7日)に雨が降り、雪の状態は決して良いものではなかった。
実際、ゲレンデの標高によっては、シャーベット状に近い、湿った雪ではあるのだが、豪雪地帯と言うこともあってか、何故か比較的フカフカのやわらかい雪面となっており、楽しいスキーとなった。
ついでに、ここのスキー場はコースと言う概念が無く、オフピステ感に溢れるスキー場である。
しかも、一般のスキー場では「コース外」とも言えるようなコースが、360°広がる感じは圧巻である。
客が少ない事もあり、スキー場ではなく、勝手に誰も居ない山の中に入ってスキーをしているような感じなのだ。
実際、尾根伝いに進んだり、林を突き抜けたりして、人があまり行かないようなコースを選択すると、リフト付近まで他の客に全く会わない、と言うのもしばしばなのだ。
宿泊はスキー場に面した「Inn at ARAI」とか言う、バブルの申し子のような、コ洒落たホテルで、プールあり、エステあり・・・・、という女の子受けが良さげな一大レジャー施設となっており、施設も食事も概ね満足できるものだった。
来年は、オン・シーズンに行って見たいスキー場のひとつである。
余談だが今回は、天候も良好の春スキーと言うこともあり、長TとTシャツを重ね着した程度の薄着で滑ったのだが、それでも暑い感じだった。長かった今シーズンのスキーもこの辺で終了なのだろうか。なんとも寂しい感じなのだ。
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今シーズンのべ15〜16日目のスキーである。
2004〜2005年シーズンも4月を迎え、春スキーの様相を呈してきた。
天候は二日とも晴。前夜(7日)に若干の降雨はあったものの、絶好の春スキー日和であった。
「ARAI MOUNTAIN & SPA」は妙高の豪雪地帯にあり、まだまだ雪はあるのだが、前夜(7日)に雨が降り、雪の状態は決して良いものではなかった。
実際、ゲレンデの標高によっては、シャーベット状に近い、湿った雪ではあるのだが、豪雪地帯と言うこともあってか、何故か比較的フカフカのやわらかい雪面となっており、楽しいスキーとなった。
ついでに、ここのスキー場はコースと言う概念が無く、オフピステ感に溢れるスキー場である。
しかも、一般のスキー場では「コース外」とも言えるようなコースが、360°広がる感じは圧巻である。
客が少ない事もあり、スキー場ではなく、勝手に誰も居ない山の中に入ってスキーをしているような感じなのだ。
実際、尾根伝いに進んだり、林を突き抜けたりして、人があまり行かないようなコースを選択すると、リフト付近まで他の客に全く会わない、と言うのもしばしばなのだ。
宿泊はスキー場に面した「Inn at ARAI」とか言う、バブルの申し子のような、コ洒落たホテルで、プールあり、エステあり・・・・、という女の子受けが良さげな一大レジャー施設となっており、施設も食事も概ね満足できるものだった。
来年は、オン・シーズンに行って見たいスキー場のひとつである。
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週刊「映画レビュー・インデックス」(仮称)2005/04/09号
をお届けします。
■「映画レビュー・インデックス」
http://homepage3.nifty.com/~tkr/ture/openindex.htm
■公開中
2005/04/09公開
「フライト・オブ・フェニックス」http://diarynote.jp/d/29346/20050310.html
「スパイダー・フォレスト/懺悔」http://diarynote.jp/d/29346/20050406.html
2005/04/02公開
「隣人13号」http://diarynote.jp/d/29346/20050321.html
2005/03/26公開
「恋は五・七・五!」http://diarynote.jp/d/29346/20050316.html
2005/03/19公開
「エターナル・サンシャイン」http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
「オオカミの誘惑」http://diarynote.jp/d/29346/20050224.html
■週末興収ベストテン
2005/04/02-03 興収ベストテン
1.「ナショナル・トレジャー」(ブエナビスタ)
2.「シャーク・テイル」(アスミック・エース)
3.「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(東映)
4.「アビエイター」(松竹=ヘラルド)
5.「ローレライ」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html
6.「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」(UIP)
7.「ハウルの動く城」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20041117.html
8.「ロックマンエグゼ」「デュエル・マスターズ」(東宝)
9.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
http://diarynote.jp/d/29346/20050303.html
10.「エターナル・サンシャイン」(ギャガ=ヒューマックス)
http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
先日、試写で「インファナル・アフェアIII/終極無間」を観ました。中盤、一時はどうなる事かと思いましたが、物語はきちんと着地し、素晴らしい余韻を楽しめる作品に仕上がっていました。
勿論、いくつか矛盾や齟齬、問題点がありますが、正に「終わり良ければ全て良し」と言う感じです。
観る前に、最低でも第一作目「インファナル・アフェア」は観ておくべきですね。
今週公開作品の目玉は「コーラス」と「バッド・エデュケーション」だと思うのですが、多分興収は「名探偵コナン/水平線上の陰謀<ストラテジー>」かな、とか思ってしまいます。
「スパイダー・フォレスト/懺悔」も面白いよ。
■近日公開予定
2005/04/16公開予定
「インファナル・アフェアIII/終極無間」http://diarynote.jp/d/29346/20050407.html
「英語完全征服」未レビュー
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「スパイダー・フォレスト/懺悔」http://diarynote.jp/d/29346/20050406.html
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「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
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2005/04/02-03 興収ベストテン
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3.「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(東映)
4.「アビエイター」(松竹=ヘラルド)
5.「ローレライ」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html
6.「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」(UIP)
7.「ハウルの動く城」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20041117.html
8.「ロックマンエグゼ」「デュエル・マスターズ」(東宝)
9.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
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10.「エターナル・サンシャイン」(ギャガ=ヒューマックス)
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先日、試写で「インファナル・アフェアIII/終極無間」を観ました。中盤、一時はどうなる事かと思いましたが、物語はきちんと着地し、素晴らしい余韻を楽しめる作品に仕上がっていました。
勿論、いくつか矛盾や齟齬、問題点がありますが、正に「終わり良ければ全て良し」と言う感じです。
観る前に、最低でも第一作目「インファナル・アフェア」は観ておくべきですね。
今週公開作品の目玉は「コーラス」と「バッド・エデュケーション」だと思うのですが、多分興収は「名探偵コナン/水平線上の陰謀<ストラテジー>」かな、とか思ってしまいます。
「スパイダー・フォレスト/懺悔」も面白いよ。
■近日公開予定
2005/04/16公開予定
「インファナル・アフェアIII/終極無間」http://diarynote.jp/d/29346/20050407.html
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「インファナル・アフェアIII/終極無間」
2005年4月7日 映画
2005/04/06 東京新橋「ヤクルトホール」で「インファナル・アフェアIII/終極無間」の試写を観た。
潜入捜査官ヤン(トニー・レオン)の殉職から10ケ月。
ラウ(アンディー・ラウ)は、2名の捜査官の殉職に関わる事件の内部査問も無事切り抜け、一時は庶務課配属になったものの、内務調査課の警部に返り咲く。
警察官として生きる道を選んだラウは、サム(エリック・ツァン)が警察内部に送り込んだ他の潜入マフィアの抹殺に血道をあげていたが、一方では、生まれたばかりの赤ん坊を連れ、ラウの元を去ってしまった妻マリー(サミー・チェン)との離婚調停の問題も抱え、ラウは憔悴しきっていた。
そんな最中、目的の為には手段を選ばない、公安部のエリート警官ヨン(レオン・ライ)が、何かにつけラウの前に立ちはだかる。
公安の壁に業を煮やすラウだったが、過去にヨンが、サムの商売相手だった本土の大物シェン(チェン・ダオミン)と接触していたことを知ったラウは、ヨンを潜入マフィアではないかと疑い、疑心暗鬼の中、独自の調査を開始するが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
出演:アンディ・ラウ(ラウ)、トニー・レオン(ヤン)、レオン・ライ(ヨン)、ケリー・チャン(リー)、アンソニー・ウォン(ウォン)、エリック・ツァン(サム)、チャップマン・トウ(キョン)、サミー・チェン(ラウの妻マリー)、ショーン・ユー(若き日のヤン)、エディソン・チャン(若き日のラウ)、カリーナ・ラウ(サムの妻マリー)、チェン・ダオミン(シェン)
本作「インファナル・アフェアIII/終極無間」を観て最初に感じたのは、「よくもまあ、こんな壮大な物語をでっち上げたな」と言うものであった。
勿論、良い意味で、である。
元来「インファナル・アフェア」と言う作品は、香港が待ち臨んでいた香港版「ゴッドファーザー」とも言える作品であり、そう考えた場合本作「インファナル・アフェアIII/終極無間」は、前作の「インファナル・アフェア/無間序曲」を脇にどけると、「ゴッドファーザーPART II」的作品である。と言うことが出来る。
事実本作は、時系列的には、潜入捜査官ヤン(トニー・レオン)の殉職をひとつのポイントとして、その前の部分、その後の部分の物語を巧みに描写している。正に、「ゴッドファーザーPART II」の構成を踏襲している、と言えるだろう。
そしてその複雑な構成は、−−しつこいが二作目を脇にどけて考えて欲しい−−、シリーズを通して考えると若干の齟齬や矛盾はあるものの、見事に織られたひとつの工芸品のような輝きをはなっている。
そして第一作「インファナル・アフェア」と本作「インファナル・アフェアIII/終極無間」は同じ物語を語りながら、全く違う印象を観客に与えている。
これは例えるならば「エンダーのゲーム」と「エンダーズ・シャドウ」のような感覚なのだ。
更に言うならば、ジョージ・ルーカスが「スター・ウォーズ」のプリクェールででやりたかった、ミッシング・リンクが繋がる感じを先にやってしまった作品なのかもしれない。
「エピソードI」「エピソードII」「エピソードIII」を観る事により、従来の「エピソードIV」「エピソードV」「エピソードVI」の印象をガラリと変えさせてしまうように、である。
またこれはアゴタ・クリストフの「悪童日記」シリーズとも比較できるかもしれない。
知っていたハズの物語を再見し、新たな、全く逆の発想の視点を得られるとは、映画ファン冥利につきる一瞬である。
物語については、劇場で堪能していただくとして、気になる点を何点か紹介すると、先ず冒頭のエレベータ・シャフトのシークエンスと言うか、ビジュアル・イメージが秀逸である。これから地獄へ堕ちていく事を明示する素晴らしいオープニングである。
余談だが、リー先生(ケリー・チャン)の診察室のコメディ要素はいらないと思うぞ。「初診日」とか「診療二日目」とかスーパーが出た日にゃあ、一時はどうなるかと思ってしまった。
また、ディスプレイに描かれた赤い丸の真意は凄いぞ。
はっきり言ってわたしは臍を噛んだ。多くの観客同様わたしも、あの図形はラウの狂気を描写していると思っていたのだ。
わたしは北京語と関東語の区別は雰囲気でしかわからないが、気になったのは、本作「インファナル・アフェアIII/終極無間」は、前作・前々作の「インファナル・アフェア」、「インファナル・アフェアII/無間序曲」と原語が違うんじゃないか、という事。
基本的に、香港映画は広東語版と北京語版が製作されるし、一般的に吹替えが行われている。
例えば日本で公開された「インファナル・アフェア」と「インファナル・アフェアII/無間序曲」が北京語(または広東語)だとすると、今回の「インファナル・アフェアIII/終極無間」は広東語(北京語)ではないのかな、と思ったのだ。
何につけても、リップ・シンクがガタガタだった印象が強い。
あと気になって仕方がないのがやはりヤンとキョンの関係だろう。
時系列的に考えると、ヤンはもともとサムの配下にいたキョンの下についた(「インファナル・アフェアII/無間序曲」)事から、キョンの子分的名役柄だったのだが、殉職前サムに裏切られるシークエンスでは、キョンの大切な友達(「インファナル・アフェアIII/終極無間」)に格上げされ、殉職する直前では、キョンに兄貴呼ばわりされている(「インファナル・アフェア」)のだ。
ヤン>キョン 「インファナル・アフェア」
ヤン<キョン 「インファナル・アフェアII/無間序曲」
ヤン=キョン 「インファナル・アフェアIII/終極無間」
あとは、本作のラストのシークエンスが、「インファナル・アフェア」の冒頭に繋がるあたりが、ラウの無間地獄を如実に表していて、良いですね。ラウは何度も何度も三部作を繰り返す訳ですから。
まあ、とにかく、取りあえず「インファナル・アフェア」を観直してから、劇場にゴー!的作品ではあるので、是非劇場に足を運んで欲しいと思う訳だ。
劇場に行け! 観ろ! そして、泣け!
「インファナル・アフェア」、「インファナル・アフェアII/無間序曲」、「インファナル・アフェアIII/終極無間」をリアルタイムに体験できる世代に生まれた事を感謝するのじゃあ!
☆☆☆★ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
「インファナル・アフェア」
http://diarynote.jp/d/29346/20040115.html
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潜入捜査官ヤン(トニー・レオン)の殉職から10ケ月。
ラウ(アンディー・ラウ)は、2名の捜査官の殉職に関わる事件の内部査問も無事切り抜け、一時は庶務課配属になったものの、内務調査課の警部に返り咲く。
警察官として生きる道を選んだラウは、サム(エリック・ツァン)が警察内部に送り込んだ他の潜入マフィアの抹殺に血道をあげていたが、一方では、生まれたばかりの赤ん坊を連れ、ラウの元を去ってしまった妻マリー(サミー・チェン)との離婚調停の問題も抱え、ラウは憔悴しきっていた。
そんな最中、目的の為には手段を選ばない、公安部のエリート警官ヨン(レオン・ライ)が、何かにつけラウの前に立ちはだかる。
公安の壁に業を煮やすラウだったが、過去にヨンが、サムの商売相手だった本土の大物シェン(チェン・ダオミン)と接触していたことを知ったラウは、ヨンを潜入マフィアではないかと疑い、疑心暗鬼の中、独自の調査を開始するが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
出演:アンディ・ラウ(ラウ)、トニー・レオン(ヤン)、レオン・ライ(ヨン)、ケリー・チャン(リー)、アンソニー・ウォン(ウォン)、エリック・ツァン(サム)、チャップマン・トウ(キョン)、サミー・チェン(ラウの妻マリー)、ショーン・ユー(若き日のヤン)、エディソン・チャン(若き日のラウ)、カリーナ・ラウ(サムの妻マリー)、チェン・ダオミン(シェン)
本作「インファナル・アフェアIII/終極無間」を観て最初に感じたのは、「よくもまあ、こんな壮大な物語をでっち上げたな」と言うものであった。
勿論、良い意味で、である。
元来「インファナル・アフェア」と言う作品は、香港が待ち臨んでいた香港版「ゴッドファーザー」とも言える作品であり、そう考えた場合本作「インファナル・アフェアIII/終極無間」は、前作の「インファナル・アフェア/無間序曲」を脇にどけると、「ゴッドファーザーPART II」的作品である。と言うことが出来る。
事実本作は、時系列的には、潜入捜査官ヤン(トニー・レオン)の殉職をひとつのポイントとして、その前の部分、その後の部分の物語を巧みに描写している。正に、「ゴッドファーザーPART II」の構成を踏襲している、と言えるだろう。
そしてその複雑な構成は、−−しつこいが二作目を脇にどけて考えて欲しい−−、シリーズを通して考えると若干の齟齬や矛盾はあるものの、見事に織られたひとつの工芸品のような輝きをはなっている。
そして第一作「インファナル・アフェア」と本作「インファナル・アフェアIII/終極無間」は同じ物語を語りながら、全く違う印象を観客に与えている。
これは例えるならば「エンダーのゲーム」と「エンダーズ・シャドウ」のような感覚なのだ。
更に言うならば、ジョージ・ルーカスが「スター・ウォーズ」のプリクェールででやりたかった、ミッシング・リンクが繋がる感じを先にやってしまった作品なのかもしれない。
「エピソードI」「エピソードII」「エピソードIII」を観る事により、従来の「エピソードIV」「エピソードV」「エピソードVI」の印象をガラリと変えさせてしまうように、である。
またこれはアゴタ・クリストフの「悪童日記」シリーズとも比較できるかもしれない。
知っていたハズの物語を再見し、新たな、全く逆の発想の視点を得られるとは、映画ファン冥利につきる一瞬である。
物語については、劇場で堪能していただくとして、気になる点を何点か紹介すると、先ず冒頭のエレベータ・シャフトのシークエンスと言うか、ビジュアル・イメージが秀逸である。これから地獄へ堕ちていく事を明示する素晴らしいオープニングである。
余談だが、リー先生(ケリー・チャン)の診察室のコメディ要素はいらないと思うぞ。「初診日」とか「診療二日目」とかスーパーが出た日にゃあ、一時はどうなるかと思ってしまった。
また、ディスプレイに描かれた赤い丸の真意は凄いぞ。
はっきり言ってわたしは臍を噛んだ。多くの観客同様わたしも、あの図形はラウの狂気を描写していると思っていたのだ。
わたしは北京語と関東語の区別は雰囲気でしかわからないが、気になったのは、本作「インファナル・アフェアIII/終極無間」は、前作・前々作の「インファナル・アフェア」、「インファナル・アフェアII/無間序曲」と原語が違うんじゃないか、という事。
基本的に、香港映画は広東語版と北京語版が製作されるし、一般的に吹替えが行われている。
例えば日本で公開された「インファナル・アフェア」と「インファナル・アフェアII/無間序曲」が北京語(または広東語)だとすると、今回の「インファナル・アフェアIII/終極無間」は広東語(北京語)ではないのかな、と思ったのだ。
何につけても、リップ・シンクがガタガタだった印象が強い。
あと気になって仕方がないのがやはりヤンとキョンの関係だろう。
時系列的に考えると、ヤンはもともとサムの配下にいたキョンの下についた(「インファナル・アフェアII/無間序曲」)事から、キョンの子分的名役柄だったのだが、殉職前サムに裏切られるシークエンスでは、キョンの大切な友達(「インファナル・アフェアIII/終極無間」)に格上げされ、殉職する直前では、キョンに兄貴呼ばわりされている(「インファナル・アフェア」)のだ。
ヤン>キョン 「インファナル・アフェア」
ヤン<キョン 「インファナル・アフェアII/無間序曲」
ヤン=キョン 「インファナル・アフェアIII/終極無間」
あとは、本作のラストのシークエンスが、「インファナル・アフェア」の冒頭に繋がるあたりが、ラウの無間地獄を如実に表していて、良いですね。ラウは何度も何度も三部作を繰り返す訳ですから。
まあ、とにかく、取りあえず「インファナル・アフェア」を観直してから、劇場にゴー!的作品ではあるので、是非劇場に足を運んで欲しいと思う訳だ。
劇場に行け! 観ろ! そして、泣け!
「インファナル・アフェア」、「インファナル・アフェアII/無間序曲」、「インファナル・アフェアIII/終極無間」をリアルタイムに体験できる世代に生まれた事を感謝するのじゃあ!
☆☆☆★ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
「インファナル・アフェア」
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「インファナル・アフェアII/無間序曲」
http://diarynote.jp/d/29346/20041007.html
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「スパイダー・フォレスト/懺悔」
2005年4月6日 映画2005/04/01 東京竹橋「科学技術館サイエンスホール」で「スパイダー・フォレスト/懺悔」の試写を観た。
テレビプロデューサーのカン・ミン(カム・ウソン)は、森で不可解な交通事故に遭い、意識不明の重体で発見された。
脳の手術を受けたカン・ミンは、14日後に昏睡状態から目を覚ますが、強いショック状態で記憶を失っていた。
唯一の記憶は、森の中に遺棄されていた男女の死体の記憶だった。
カン・ミンの友人チェ刑事(チャン・ヒョンソン)は現場に急行し、カン・ミンの言葉どおり森の中の別荘で男女の死体を発見する。その男女の死体は、カン・ミンの上司と婚約者ファン・スヨン(カン・ギョンホン)だった。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ソン・イルゴン
出演:カム・ウソン(カン・ミン)、ソ・ジョン(ウナ/ミン・スイン)、チャン・ヒョンソン(チェ刑事)、カン・ギョンホン(ファン・スヨン)
はっきり言って、驚いた。
本作「スパイダー・フォレスト/懺悔」は、ついに韓国映画も、こんなところまで来たのか、と思わせるような素晴らしい作品に仕上がっていたのだ。
先ずはデヴィッド・リンチの作品を髣髴とさせる脚本が面白い。
メインとなるプロットは、それ自体さして斬新なものではないのだが、そのプロットを結末に持っていく語り口が素晴らしいのだ。
かつてベイダー卿が「宿命の輪が閉じる。("The circle is now complete.")」というセリフを吐いてますが、本作の失われた輪が完成する様は、身悶えするほど素晴らしいのだ。
多分、素人さんは本作を観て「こんなネタ、最初からわかってたよ」とか言ったりするのだろうが、本作がやっているのは、物語の先が読めるとか読めないとかをどうのこうのと言う事ではなく、先がわかっていても、そうならざるを得ない、と言うような運命的で予定調和的なプロットを身悶えしながら楽しむ、と言う傾向を持つ作品なのだ。
またその脚本は、本編鑑賞中に観客に対し、アダムとイブが蛇に誘惑されるパントマイムや、ふたりのマフラーの色、鍵と錠前の色、脱げたスリッパの理由、写真屋の鍵、写真の謎、現実と精神世界の冒険等々、脳がオーバーヒートし、脳ミソが沸騰するほどのリアルタイム解釈を要求するのだ。
とにかく本作「スパイダー・フォレスト/懺悔」は、「マルホランド・ドライブ」のような一連のデヴィッド・リンチの作品的スタイルを持つ映画が好きな人には、至福の時をお約束できる素晴らしい作品だと言えるのだ。
しかし都内の公開劇場が「銀座シネパトス」と「池袋シネマ・ロサ」と言うのが惜しい。渋谷のミニ・シアターやなんかでやれば、結構ヒットするんじゃないかな、とわたしは思うのだ。
☆☆☆★ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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テレビプロデューサーのカン・ミン(カム・ウソン)は、森で不可解な交通事故に遭い、意識不明の重体で発見された。
脳の手術を受けたカン・ミンは、14日後に昏睡状態から目を覚ますが、強いショック状態で記憶を失っていた。
唯一の記憶は、森の中に遺棄されていた男女の死体の記憶だった。
カン・ミンの友人チェ刑事(チャン・ヒョンソン)は現場に急行し、カン・ミンの言葉どおり森の中の別荘で男女の死体を発見する。その男女の死体は、カン・ミンの上司と婚約者ファン・スヨン(カン・ギョンホン)だった。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ソン・イルゴン
出演:カム・ウソン(カン・ミン)、ソ・ジョン(ウナ/ミン・スイン)、チャン・ヒョンソン(チェ刑事)、カン・ギョンホン(ファン・スヨン)
はっきり言って、驚いた。
本作「スパイダー・フォレスト/懺悔」は、ついに韓国映画も、こんなところまで来たのか、と思わせるような素晴らしい作品に仕上がっていたのだ。
先ずはデヴィッド・リンチの作品を髣髴とさせる脚本が面白い。
メインとなるプロットは、それ自体さして斬新なものではないのだが、そのプロットを結末に持っていく語り口が素晴らしいのだ。
かつてベイダー卿が「宿命の輪が閉じる。("The circle is now complete.")」というセリフを吐いてますが、本作の失われた輪が完成する様は、身悶えするほど素晴らしいのだ。
多分、素人さんは本作を観て「こんなネタ、最初からわかってたよ」とか言ったりするのだろうが、本作がやっているのは、物語の先が読めるとか読めないとかをどうのこうのと言う事ではなく、先がわかっていても、そうならざるを得ない、と言うような運命的で予定調和的なプロットを身悶えしながら楽しむ、と言う傾向を持つ作品なのだ。
またその脚本は、本編鑑賞中に観客に対し、アダムとイブが蛇に誘惑されるパントマイムや、ふたりのマフラーの色、鍵と錠前の色、脱げたスリッパの理由、写真屋の鍵、写真の謎、現実と精神世界の冒険等々、脳がオーバーヒートし、脳ミソが沸騰するほどのリアルタイム解釈を要求するのだ。
とにかく本作「スパイダー・フォレスト/懺悔」は、「マルホランド・ドライブ」のような一連のデヴィッド・リンチの作品的スタイルを持つ映画が好きな人には、至福の時をお約束できる素晴らしい作品だと言えるのだ。
しかし都内の公開劇場が「銀座シネパトス」と「池袋シネマ・ロサ」と言うのが惜しい。渋谷のミニ・シアターやなんかでやれば、結構ヒットするんじゃないかな、とわたしは思うのだ。
☆☆☆★ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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何故、邦楽はつまらなく感じるのか
2005年4月5日 音楽
みなさんご承知のようにわたしは映画が大好きです。
ここ「徒然雑草」も元々は映画レビューを書き散らす事をひとつの目的としていますし、エントリーのほとんどが映画に関する話題になっています。
とは言うものの、わたしは音楽も大好きですし、勿論文学も大好きなのです。
映画や音楽、文学を考える上で、最早ジャンル訳は不要だ、と言う声はありますが、やはり避けては通れないのが、次の関係から派生する諸問題だと思います。
洋画と邦画
洋楽と邦楽
海外文学と日本文学
例えば、「なんで邦画はつまらないんだ」とか、「海外文学は原語で読まなければ意味が無いだろ」とか、「アカデミー出版の超訳の是非問題」とか・・・・。
ところで、今日のお題は、「何故、邦楽はつまらなく感じるのか」と言うもので、邦楽を愛する人達にとっては、「何ふざけた事、言ってんだよ!」的な印象を与えかねない、過激なお題になっているのだと思いますし、中には「その通り!」と思う洋楽ファンの方も居るのかも知れませんが、わたし個人が洋楽と邦楽に感じる事を徒然と書き連ねて行きたいと思っています。
とは言うものの、わたしは全ての邦楽を知っている訳でも、全ての洋楽を知っている訳でもありませんし、全ての邦楽がつまらない、と思っている訳でも、全ての洋楽が面白い、と思っている訳ではありません。
事実、わたしは現在とある邦楽を熱心に聴いたりしている訳です。
今回の文章は、わたしと言う個人が、何故一般論としての邦楽がつまらなく感じるか、と言う意味にとらえていただけば幸いです。
■邦楽は「歌」で、洋楽は「曲」である。
最近はそうでもなくなってきようだが、邦楽のそれぞれの楽曲を表す言葉は「曲」ではなく「歌」だったのではないだろうか。
現在はそうでもないが、以前は「あの歌は誰が歌っているの?」とか「あのCMで使われているのは何て言う歌?」とか言う、今ならちょっと恥ずかしげな会話が、そこここで交わされていた。
「歌」と「曲」との違いは、一目瞭然だと思うが、今回のお題に合わせて端的に表現すると『「歌」はヴォーカルに依存し、「曲」はバンドを含めたメンバー全体に依存する』と言うことなのだ。
これは、邦楽はヴォーカルに、洋楽はバンドに依存している、と言うことなのだ。
わかりやすく言うと、バックバンドに依存しない形態の楽曲が「歌」で、バックバンドに依存する形態の楽曲が「曲」だと言えるのだ。
ホールやステージのバックバンドで楽曲を演奏できるのが「歌」で、固有のメンバーで構成されるバンドでしか楽曲を演奏できないのが「曲」なのだ。
■ヴォーカルに依存する日本音楽業界
何故、邦楽がつまらないのか、と自問した場合、最初に出てくる回答が「アレンジがつまらない」と言うものである。
ヴォーカルはともかく、ベースやギター、キーボードやドラムのアレンジが凡庸で面白みが感じられない事が多いような印象を受ける。邦楽のバンドのアレンジは、なんだかやっつけ仕事の大量生産品のような印象を否定できないのだ。
前段の「曲」と「歌」の違いに絡んでくるのかも知れないが、日本の音楽シーンを考えた場合、歌手(ヴォーカル)だけが地方を回り、地元のバンドをバック・バンドとして演奏を行ったり、テープをバックに演奏を行っていた事が背景としてあるのかも知れない。
もしかするとそういった歴史的背景が、ヴォーカルに依存する「歌」としての音楽の発展を促していたのかもしれない。
■音楽はバンドの歴史である
所謂クラシックと言う音楽の演奏形態はオーケストラであり、これはバンドである。また、弦楽五重奏だとか、バロック音楽だとかはセッションだと言えよう。
近代音楽も複数の楽器を持ち寄ったオーケストラやバロック音楽同様、バンド形式の音楽だと言える。
とは言うものの、日本の音楽は、演奏形態はバンドの形式を踏襲しているが、ヴォーカルと言うひとつのパートでしかないものに、どうやら大いに重きを置いているような印象を受けてしまう。
勿論ヴォーカルの重要性はわかるし、音楽の影響力におけるヴォーカルの役割は大きいとは思うのだが、音楽を「歌」ではなく「曲」と捉えた場合、ヴォーカルはギターやベース、ドラム、キーボード等と同様な「曲」の構成要素に過ぎないのではないか、と思う訳だ。
つづく(一時保存です)
ここ「徒然雑草」も元々は映画レビューを書き散らす事をひとつの目的としていますし、エントリーのほとんどが映画に関する話題になっています。
とは言うものの、わたしは音楽も大好きですし、勿論文学も大好きなのです。
映画や音楽、文学を考える上で、最早ジャンル訳は不要だ、と言う声はありますが、やはり避けては通れないのが、次の関係から派生する諸問題だと思います。
洋画と邦画
洋楽と邦楽
海外文学と日本文学
例えば、「なんで邦画はつまらないんだ」とか、「海外文学は原語で読まなければ意味が無いだろ」とか、「アカデミー出版の超訳の是非問題」とか・・・・。
ところで、今日のお題は、「何故、邦楽はつまらなく感じるのか」と言うもので、邦楽を愛する人達にとっては、「何ふざけた事、言ってんだよ!」的な印象を与えかねない、過激なお題になっているのだと思いますし、中には「その通り!」と思う洋楽ファンの方も居るのかも知れませんが、わたし個人が洋楽と邦楽に感じる事を徒然と書き連ねて行きたいと思っています。
とは言うものの、わたしは全ての邦楽を知っている訳でも、全ての洋楽を知っている訳でもありませんし、全ての邦楽がつまらない、と思っている訳でも、全ての洋楽が面白い、と思っている訳ではありません。
事実、わたしは現在とある邦楽を熱心に聴いたりしている訳です。
今回の文章は、わたしと言う個人が、何故一般論としての邦楽がつまらなく感じるか、と言う意味にとらえていただけば幸いです。
■邦楽は「歌」で、洋楽は「曲」である。
最近はそうでもなくなってきようだが、邦楽のそれぞれの楽曲を表す言葉は「曲」ではなく「歌」だったのではないだろうか。
現在はそうでもないが、以前は「あの歌は誰が歌っているの?」とか「あのCMで使われているのは何て言う歌?」とか言う、今ならちょっと恥ずかしげな会話が、そこここで交わされていた。
「歌」と「曲」との違いは、一目瞭然だと思うが、今回のお題に合わせて端的に表現すると『「歌」はヴォーカルに依存し、「曲」はバンドを含めたメンバー全体に依存する』と言うことなのだ。
これは、邦楽はヴォーカルに、洋楽はバンドに依存している、と言うことなのだ。
わかりやすく言うと、バックバンドに依存しない形態の楽曲が「歌」で、バックバンドに依存する形態の楽曲が「曲」だと言えるのだ。
ホールやステージのバックバンドで楽曲を演奏できるのが「歌」で、固有のメンバーで構成されるバンドでしか楽曲を演奏できないのが「曲」なのだ。
■ヴォーカルに依存する日本音楽業界
何故、邦楽がつまらないのか、と自問した場合、最初に出てくる回答が「アレンジがつまらない」と言うものである。
ヴォーカルはともかく、ベースやギター、キーボードやドラムのアレンジが凡庸で面白みが感じられない事が多いような印象を受ける。邦楽のバンドのアレンジは、なんだかやっつけ仕事の大量生産品のような印象を否定できないのだ。
前段の「曲」と「歌」の違いに絡んでくるのかも知れないが、日本の音楽シーンを考えた場合、歌手(ヴォーカル)だけが地方を回り、地元のバンドをバック・バンドとして演奏を行ったり、テープをバックに演奏を行っていた事が背景としてあるのかも知れない。
もしかするとそういった歴史的背景が、ヴォーカルに依存する「歌」としての音楽の発展を促していたのかもしれない。
■音楽はバンドの歴史である
所謂クラシックと言う音楽の演奏形態はオーケストラであり、これはバンドである。また、弦楽五重奏だとか、バロック音楽だとかはセッションだと言えよう。
近代音楽も複数の楽器を持ち寄ったオーケストラやバロック音楽同様、バンド形式の音楽だと言える。
とは言うものの、日本の音楽は、演奏形態はバンドの形式を踏襲しているが、ヴォーカルと言うひとつのパートでしかないものに、どうやら大いに重きを置いているような印象を受けてしまう。
勿論ヴォーカルの重要性はわかるし、音楽の影響力におけるヴォーカルの役割は大きいとは思うのだが、音楽を「歌」ではなく「曲」と捉えた場合、ヴォーカルはギターやベース、ドラム、キーボード等と同様な「曲」の構成要素に過ぎないのではないか、と思う訳だ。
つづく(一時保存です)
「きみに読む物語」をめぐる冒険 妄想編 その2
2005年4月4日 映画 コメント (3)
先ずはこちらを読んで欲しい。
「きみに読む物語」をめぐる冒険 妄想編 その1
http://diarynote.jp/d/29346/20050323.html
それでは、引き続き「老人デュークはノアではない」説を考察の上、検証していきたいと思う。
■「ノートブックが書かれた理由」
ノートブックを書いたのは、アリー(レイチェル・マクアダムス)であり、そのノートブックの裏表紙には「もし、あなた(ノア)がこれを読んでくれたなら、わたし(アリー)はすぐにあなたのそばに飛んで行く」と言う語意の前文が書かれている。
仮に、デューク(ジェームズ・ガーナー)がノア(ライアン・ゴズリング)であり、ノアがアリーと結婚し、幸せな生涯をおくったとしたら、果たしてアリーはこんな物語と前文を書き残すであろうか?
もし、ノアとデュークが同一人物だとしたら、一緒に住んでいる人の所にすぐ飛んで行く、と言う前文は、奇異な印象を与えている、といわざるを得ない。
このノートブックの前文から言えるのは、この物語が書かれる前提として、アリーとノアが何らかの理由で離別している事を示している、と言うことではないだろうか。
そして、このノートブックに記された物語(アリーが結局はノアを選んだところで終わっている物語)とその前文から読み取れる事は、「アリーとノアは一時は幸せな関係(おそらくは結婚した)になったが、なんらかの理由(前文の語意からはもしかしたらノアと死別したのかも知れない)で離別し、その後ノアを失った悲しみを乗り越え、将来デュークとなる男性と再婚し、結果的に多くの子供と家族をもうけ、幸せな生活をおくることになるが、実際のところ、アリーの心は永遠にノアのもとにあった」と言うことなのだ。
そして、これが正しいとすると、アリーの生涯はアリーの母親アン・ハミルトン(ジョーン・アレン)の生涯と見事に符合している事になるのだ。
■「アリーの母の恋」
アリーの母アンは、アリーと同年代の頃、シーブルックの街に避暑に訪れ、アリー同様採石所で働く男性と恋に落ち、両親の反対を押し切り、一時は駆け落ちするが、街を出る前に両親の手のものに捕まってしまう。
アリーの母アンは、その採石所で働く男を心の底で愛しながら、結局は両親が決めた縁談でジョン・ハミルトン(デヴィッド・ソーントン)と結婚し、幸せな生涯をおくることになる。
しかし、依然としてアンの心は採石所で働く男のもとにあったのだ。
アンはノアからアリーへの365通に及ぶ手紙を隠し、アリーに対し、自分と同じように、ノアではなく富と名声溢れる人物との結婚を望んでいた。
が、結果的にアンは、アリーにノアからの手紙をわたし、その上で自らのかつての恋を涙ながらに告白し、アリーにノアかロンかを選択させることにする訳なのだ。
何故このアリーの母アンの恋のプロットが脚本に入っているのか?
あまりにも良く似たアリーとアンの生き様から、製作者は何を言いたかったのか?
アンのような生き方を選ばなかったアリーを描こうとしたのか、それとも、アンのような生き方を嫌いながらも、結局は自分の母親と同じ選択をしてしまう運命を描きたかったのか?
それは観客に委ねられているのだ。
つづく・・・・
検証すべき点
「ダーリンと呼んだのは誰だったか」
「物語の結末」
「ノアとフィン」
「カルフーンと言う名前」
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「きみに読む物語」をめぐる冒険 妄想編 その1
http://diarynote.jp/d/29346/20050323.html
それでは、引き続き「老人デュークはノアではない」説を考察の上、検証していきたいと思う。
■「ノートブックが書かれた理由」
ノートブックを書いたのは、アリー(レイチェル・マクアダムス)であり、そのノートブックの裏表紙には「もし、あなた(ノア)がこれを読んでくれたなら、わたし(アリー)はすぐにあなたのそばに飛んで行く」と言う語意の前文が書かれている。
仮に、デューク(ジェームズ・ガーナー)がノア(ライアン・ゴズリング)であり、ノアがアリーと結婚し、幸せな生涯をおくったとしたら、果たしてアリーはこんな物語と前文を書き残すであろうか?
もし、ノアとデュークが同一人物だとしたら、一緒に住んでいる人の所にすぐ飛んで行く、と言う前文は、奇異な印象を与えている、といわざるを得ない。
このノートブックの前文から言えるのは、この物語が書かれる前提として、アリーとノアが何らかの理由で離別している事を示している、と言うことではないだろうか。
そして、このノートブックに記された物語(アリーが結局はノアを選んだところで終わっている物語)とその前文から読み取れる事は、「アリーとノアは一時は幸せな関係(おそらくは結婚した)になったが、なんらかの理由(前文の語意からはもしかしたらノアと死別したのかも知れない)で離別し、その後ノアを失った悲しみを乗り越え、将来デュークとなる男性と再婚し、結果的に多くの子供と家族をもうけ、幸せな生活をおくることになるが、実際のところ、アリーの心は永遠にノアのもとにあった」と言うことなのだ。
そして、これが正しいとすると、アリーの生涯はアリーの母親アン・ハミルトン(ジョーン・アレン)の生涯と見事に符合している事になるのだ。
■「アリーの母の恋」
アリーの母アンは、アリーと同年代の頃、シーブルックの街に避暑に訪れ、アリー同様採石所で働く男性と恋に落ち、両親の反対を押し切り、一時は駆け落ちするが、街を出る前に両親の手のものに捕まってしまう。
アリーの母アンは、その採石所で働く男を心の底で愛しながら、結局は両親が決めた縁談でジョン・ハミルトン(デヴィッド・ソーントン)と結婚し、幸せな生涯をおくることになる。
しかし、依然としてアンの心は採石所で働く男のもとにあったのだ。
アンはノアからアリーへの365通に及ぶ手紙を隠し、アリーに対し、自分と同じように、ノアではなく富と名声溢れる人物との結婚を望んでいた。
が、結果的にアンは、アリーにノアからの手紙をわたし、その上で自らのかつての恋を涙ながらに告白し、アリーにノアかロンかを選択させることにする訳なのだ。
何故このアリーの母アンの恋のプロットが脚本に入っているのか?
あまりにも良く似たアリーとアンの生き様から、製作者は何を言いたかったのか?
アンのような生き方を選ばなかったアリーを描こうとしたのか、それとも、アンのような生き方を嫌いながらも、結局は自分の母親と同じ選択をしてしまう運命を描きたかったのか?
それは観客に委ねられているのだ。
つづく・・・・
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週刊「映画レビュー・インデックス」(仮称)2005/04/02号
をお届けします。
■「映画レビュー・インデックス」
http://homepage3.nifty.com/~tkr/ture/openindex.htm
■公開中
2005/04/02公開
「隣人13号」http://diarynote.jp/d/29346/20050321.html
2005/03/26公開
「恋は五・七・五!」http://diarynote.jp/d/29346/20050316.html
2005/03/19公開
「エターナル・サンシャイン」http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
「オオカミの誘惑」http://diarynote.jp/d/29346/20050224.html
2005/03/12公開
「カナリア」http://diarynote.jp/d/29346/20041123.html
「ロング・エンゲージメント」http://diarynote.jp/d/29346/20050308.html
■週末興収ベストテン
2005/03/26-27 興収ベストテン
1.「ナショナル・トレジャー」(ブエナビスタ)
2.「アビエイター」(松竹=ヘラルド)
3.「シャーク・テイル」(アスミック・エース)
4.「ローレライ」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html
5.「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」(UIP)
6.「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(東映)
7.「ロックマンエグゼ」「デュエル・マスターズ」(東宝)
8.「ハウルの動く城」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20041117.html
9.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
http://diarynote.jp/d/29346/20050303.html
10.「あずみ2 Death or Love」(東宝)
先日、試写で「Shall we Dance? 〜シャル・ウィ・ダンス〜」を観ました。
これがはっきり言って思いの他面白いのです。
勿論、周防正行の「Shall We ダンス?」も以前観ているのですが、今回「Shall we Dance? 〜シャル・ウィ・ダンス〜」を観て思ったのは、わたしはどうやら「Shall We ダンス?」をしっかり観ていなかったような気がするのです。
ただ面白がって観るのではなく、暗喩やメタファーをしっかり感じ取る必要があるのだな、と言うことを再確認させられてしまいました。
主人公が「電車を降りる意味」を今までわかっていなかったのです。ボクってダメな映画ファンでした。
一歩間違えば、「Shall we Dance? 〜シャル・ウィ・ダンス〜」はラジー賞の予感もあったのですが、それは完全に杞憂でした。
あと「スパイダー・フォレスト/懺悔」も観たのですが、これが面白い。
韓国映画もデヴィッド・リンチをやりはじめた、と言う感じかと思いました。
しかし劇場が「銀座シネパトス」と「池袋シネマ・ロサ」と言うのが惜しい。渋谷のミニ・シアターでやれば、結構ヒットするんじゃないかな、と思うのですよね。
■近日公開予定
2005/04/09公開
「フライト・オブ・フェニックス」http://diarynote.jp/d/29346/20050310.html
「スパイダー・フォレスト/懺悔」未レビュー
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■「映画レビュー・インデックス」
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■公開中
2005/04/02公開
「隣人13号」http://diarynote.jp/d/29346/20050321.html
2005/03/26公開
「恋は五・七・五!」http://diarynote.jp/d/29346/20050316.html
2005/03/19公開
「エターナル・サンシャイン」http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
「オオカミの誘惑」http://diarynote.jp/d/29346/20050224.html
2005/03/12公開
「カナリア」http://diarynote.jp/d/29346/20041123.html
「ロング・エンゲージメント」http://diarynote.jp/d/29346/20050308.html
■週末興収ベストテン
2005/03/26-27 興収ベストテン
1.「ナショナル・トレジャー」(ブエナビスタ)
2.「アビエイター」(松竹=ヘラルド)
3.「シャーク・テイル」(アスミック・エース)
4.「ローレライ」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html
5.「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」(UIP)
6.「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(東映)
7.「ロックマンエグゼ」「デュエル・マスターズ」(東宝)
8.「ハウルの動く城」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20041117.html
9.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
http://diarynote.jp/d/29346/20050303.html
10.「あずみ2 Death or Love」(東宝)
先日、試写で「Shall we Dance? 〜シャル・ウィ・ダンス〜」を観ました。
これがはっきり言って思いの他面白いのです。
勿論、周防正行の「Shall We ダンス?」も以前観ているのですが、今回「Shall we Dance? 〜シャル・ウィ・ダンス〜」を観て思ったのは、わたしはどうやら「Shall We ダンス?」をしっかり観ていなかったような気がするのです。
ただ面白がって観るのではなく、暗喩やメタファーをしっかり感じ取る必要があるのだな、と言うことを再確認させられてしまいました。
主人公が「電車を降りる意味」を今までわかっていなかったのです。ボクってダメな映画ファンでした。
一歩間違えば、「Shall we Dance? 〜シャル・ウィ・ダンス〜」はラジー賞の予感もあったのですが、それは完全に杞憂でした。
あと「スパイダー・フォレスト/懺悔」も観たのですが、これが面白い。
韓国映画もデヴィッド・リンチをやりはじめた、と言う感じかと思いました。
しかし劇場が「銀座シネパトス」と「池袋シネマ・ロサ」と言うのが惜しい。渋谷のミニ・シアターでやれば、結構ヒットするんじゃないかな、と思うのですよね。
■近日公開予定
2005/04/09公開
「フライト・オブ・フェニックス」http://diarynote.jp/d/29346/20050310.html
「スパイダー・フォレスト/懺悔」未レビュー
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2005年の目標!! 中間発表その3
2005年4月1日 映画さて、早速ですが2005年の目標の中間発表その3です。
とりあえず目標の再確認を・・・・
目標第一弾 「映画を300本観るぞ!!」(DVD等含む)
目標第二弾 「本を100冊読むぞ!!」
1.映画
#013「ロング・エンゲージメント」イイノホール 2005/03/01
#014「フライト・オブ・フェニックス」千代田区公会堂 2005/03/03
#015「恋は五・七・五!」千代田区公会堂 2005/03/14
#016「エレクトラ」銀座ガスホール 2005/03/16
#017「隣人13号」ラフォーレミュージアム原宿 2005/03/19
#018「きみに読む物語」銀座シネパトス2 2005/03/21
#019「英語完全征服」千代田区公会堂 2005/03/24
#020「シャル・ウィ・ダンス?」森ビルホール 2005/03/31
2.DVD、CATV等
#030「潜水艦イ-57降伏せず」CATV 2005/03/06
#031「日本誕生」CATV 2005/03/06
#032「マタンゴ」CATV 2005/03/06
#033「無問題」CATV 2005/03/06
#034「さくや妖怪伝」HDD 2005/03/09
#035「少林寺」HDD 2005/03/10
#036「少林寺2」HDD 2005/03/15
#037「チャップリンの独裁者」HDD 2005/03/17
#038「街の灯」HDD 2005/03/28
3.読書
#009「終戦のローレライI」福井晴敏著 講談社文庫 2005/03/18
映画は、劇場8本(累計20本)、DVD等9本(累計38本)で、計17本(累計58本)。
このままのペースで、年間232本(劇場80本)です。
読書は1冊(累計9本)で、このままのペースでは、年間36冊です。
冬季は例によって、スキー三昧で休日は劇場に行けないし、仕事も忙しく、「2005年の目標」的には非常に厳しい状況です。
厳しい状況とは言え、映画についてはおそらく挽回できると思うので、問題はないと思うのですが、読書については、最悪な状況です。先が思いやられる状況で、不安が一杯です。
まあ、先は長いですが頑張ります。
参考)昨年同時期の状況
映画62本(うち劇場15本)
読書12冊
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とりあえず目標の再確認を・・・・
目標第一弾 「映画を300本観るぞ!!」(DVD等含む)
目標第二弾 「本を100冊読むぞ!!」
1.映画
#013「ロング・エンゲージメント」イイノホール 2005/03/01
#014「フライト・オブ・フェニックス」千代田区公会堂 2005/03/03
#015「恋は五・七・五!」千代田区公会堂 2005/03/14
#016「エレクトラ」銀座ガスホール 2005/03/16
#017「隣人13号」ラフォーレミュージアム原宿 2005/03/19
#018「きみに読む物語」銀座シネパトス2 2005/03/21
#019「英語完全征服」千代田区公会堂 2005/03/24
#020「シャル・ウィ・ダンス?」森ビルホール 2005/03/31
2.DVD、CATV等
#030「潜水艦イ-57降伏せず」CATV 2005/03/06
#031「日本誕生」CATV 2005/03/06
#032「マタンゴ」CATV 2005/03/06
#033「無問題」CATV 2005/03/06
#034「さくや妖怪伝」HDD 2005/03/09
#035「少林寺」HDD 2005/03/10
#036「少林寺2」HDD 2005/03/15
#037「チャップリンの独裁者」HDD 2005/03/17
#038「街の灯」HDD 2005/03/28
3.読書
#009「終戦のローレライI」福井晴敏著 講談社文庫 2005/03/18
映画は、劇場8本(累計20本)、DVD等9本(累計38本)で、計17本(累計58本)。
このままのペースで、年間232本(劇場80本)です。
読書は1冊(累計9本)で、このままのペースでは、年間36冊です。
冬季は例によって、スキー三昧で休日は劇場に行けないし、仕事も忙しく、「2005年の目標」的には非常に厳しい状況です。
厳しい状況とは言え、映画についてはおそらく挽回できると思うので、問題はないと思うのですが、読書については、最悪な状況です。先が思いやられる状況で、不安が一杯です。
まあ、先は長いですが頑張ります。
参考)昨年同時期の状況
映画62本(うち劇場15本)
読書12冊
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”Guero/Beck”(「グエロ/ベック」)
2005年3月31日 音楽
バカウレしているBeckの"Guero"に関する余談なのだ。
わたしは今まで真面目にBeckを聴いた事はない。
従って、わたしはBeckについて詳しい訳もないし、従来からBeckの楽曲について議論されているであろう事も全く知らない。
そんなわたしの戯言である。
"Guero"(「グエロ」)の冒頭の曲("E-Pro")を聴いて思ったのは、なんだかヴォーカルが細野晴臣のヴォーカルに似てるな、と言う感想だっのだが、曲が進むに連れ、執拗に繰り返されるリズム・パターンはYMOのリズム・パターンに聞こえてくる始末。
ついでに、前衛的でかつ散文的でいてアカデミックに鳴るピアノは坂本龍一のそれに聞こえ、打ち込みのドラムはリズム・ボックス並に正確な高橋ユキヒロのそれに聞こえてしまう。
ついでに唐突に繰り返されるおかず的リフや、サンプリング音などの使い方や楽曲の構成も似ているようだ。
そんな訳で、"Guero"(「グエロ」)の楽曲は、YMOだと思って聴くと、全てYMOの楽曲に聞こえてしまう訳なのだ。
Beckの楽曲は、おそらくだが、マルチ・トラック上にリズム・パターンとベースを構築し、その上におかずやヴォーカルを重ねていく、と言う手法で製作されているのだと思うが、だとするとYMOの楽曲の製作手法とも一致するし、良く見ると、"Guero"(「グエロ」)のアート・ワークはYMOの「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」のそれと似ているかもしれない。
もしかすると、Beckの楽曲はYMOのそれに似ているのは、既に周知の事実なのかも知れないのだが、わたしにとっては突然の覚醒だったのだ。
"Guero"(「グエロ」)のどの曲のどこが、YMOのどの曲のどこに似ている、または影響下にある、と言うような話は割愛するが、YMO好きの皆さんには、是非聴いてもらいたい気がするのだ。
因みに、わたしには、"Guero"(「グエロ」)は、「BGM」から「テクノデリック」あたりのYMOの楽曲に似ている印象を受ける。
とにかく、Beckの"Guero"(「グエロ」)は、YMOのサウンドや楽曲の構成に酷似した部分が楽しめる、楽しい楽曲に満ちているのだ。
但し、"Guero"(「グエロ」)は、決してYMOに似ているから素晴らしいとか何とか言うだけではなく、世界に通用する手工業的音楽のひとつの傑作として見ることが出来るアルバムに仕上がっている。
その製作の背景に、勿論おそらくだがYMOが居た、と言うだけのことである。
勿論、それはわたしの妄想に過ぎない可能性も否めない事実である。
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わたしは今まで真面目にBeckを聴いた事はない。
従って、わたしはBeckについて詳しい訳もないし、従来からBeckの楽曲について議論されているであろう事も全く知らない。
そんなわたしの戯言である。
"Guero"(「グエロ」)の冒頭の曲("E-Pro")を聴いて思ったのは、なんだかヴォーカルが細野晴臣のヴォーカルに似てるな、と言う感想だっのだが、曲が進むに連れ、執拗に繰り返されるリズム・パターンはYMOのリズム・パターンに聞こえてくる始末。
ついでに、前衛的でかつ散文的でいてアカデミックに鳴るピアノは坂本龍一のそれに聞こえ、打ち込みのドラムはリズム・ボックス並に正確な高橋ユキヒロのそれに聞こえてしまう。
ついでに唐突に繰り返されるおかず的リフや、サンプリング音などの使い方や楽曲の構成も似ているようだ。
そんな訳で、"Guero"(「グエロ」)の楽曲は、YMOだと思って聴くと、全てYMOの楽曲に聞こえてしまう訳なのだ。
Beckの楽曲は、おそらくだが、マルチ・トラック上にリズム・パターンとベースを構築し、その上におかずやヴォーカルを重ねていく、と言う手法で製作されているのだと思うが、だとするとYMOの楽曲の製作手法とも一致するし、良く見ると、"Guero"(「グエロ」)のアート・ワークはYMOの「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」のそれと似ているかもしれない。
もしかすると、Beckの楽曲はYMOのそれに似ているのは、既に周知の事実なのかも知れないのだが、わたしにとっては突然の覚醒だったのだ。
"Guero"(「グエロ」)のどの曲のどこが、YMOのどの曲のどこに似ている、または影響下にある、と言うような話は割愛するが、YMO好きの皆さんには、是非聴いてもらいたい気がするのだ。
因みに、わたしには、"Guero"(「グエロ」)は、「BGM」から「テクノデリック」あたりのYMOの楽曲に似ている印象を受ける。
とにかく、Beckの"Guero"(「グエロ」)は、YMOのサウンドや楽曲の構成に酷似した部分が楽しめる、楽しい楽曲に満ちているのだ。
但し、"Guero"(「グエロ」)は、決してYMOに似ているから素晴らしいとか何とか言うだけではなく、世界に通用する手工業的音楽のひとつの傑作として見ることが出来るアルバムに仕上がっている。
その製作の背景に、勿論おそらくだがYMOが居た、と言うだけのことである。
勿論、それはわたしの妄想に過ぎない可能性も否めない事実である。
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「バタフライ・エフェクト」に関する余談
2005年3月29日 映画いきなりですが秋林瑞佳さん(http://diarynote.jp/d/25683/)が紹介している「バタフライ・エフェクト」に関する余談です。
(忙しくて、忙しくて、レビューを書いている暇がないのだ!)
最近何かと話題作を配給し、勢いが出てきたアートポートだが、「バタフライ・エフェクト」は、そんなアートポートのビッグ・ヒットの予感がする隠し玉的映画ではないかと、わたし的には超期待なのだ。
ところで、わたしが最近観たアートポート配給の作品は次の通り。
「爆裂都市」
「レディ・ウェポン」
「ふたりにクギづけ」
「英語完全征服」
観たラインナップもラインナップだし、今後のラインナップも微妙な作品つまり意欲作が続々と並び、アートポートは、はっきり言って現在日本国内で目が離せない配給会社のひとつになってしまったのではないか、と思うのだ。もしかして、出始めのギャガ的な感じかもしれない。
で、前述の通りわたしが超期待しているのが「バタフライ・エフェクト」なのだ。
昨年の年末くらいからだったか、アートポート配給作品の試写会場で「バタフライ・エフェクト」の予告編が上映されていたのだが、これが何ともわたしの心の琴線に触れる、超面白そうな映画なのだ。
最近、第二弾の予告編(現在オフィシャル・サイトで見られる奴。以前のバージョンより、逆にティーザーっぽくなってしまった)が公開されたのだが、以前のバージョンの予告編では、物語の核心にめちゃくちゃ触れており、その崩壊した世界観の印象からは、現在大好評の「エターナル・サンシャイン」以上のトリッキーな脚本が楽しめそうな雰囲気を醸し出しているのだ。
因みに「バタフライ・エフェクト」と言う言葉についてはスピルバーグの「ジュラシック・パーク」の中で、ジェフ・ゴールドブラムが解説してくれている。
日本語で言うならば「風が吹けば桶屋が儲かる」的な言葉だろうか。
そしてこの映画は、わたしが予告編から得た印象では、「風が吹けば桶屋が儲かる」的「覆水盆に返らず」的「バック・トゥ・ザ・フューチャー」的「フラクタル理論」なのだ。
もしかすると「未来世紀ブラジル」や「エターナル・サンシャイン」や「メメント」的快作かも知れないぞ。
皆さん、本気で乞ご期待なのだ!
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(忙しくて、忙しくて、レビューを書いている暇がないのだ!)
最近何かと話題作を配給し、勢いが出てきたアートポートだが、「バタフライ・エフェクト」は、そんなアートポートのビッグ・ヒットの予感がする隠し玉的映画ではないかと、わたし的には超期待なのだ。
ところで、わたしが最近観たアートポート配給の作品は次の通り。
「爆裂都市」
「レディ・ウェポン」
「ふたりにクギづけ」
「英語完全征服」
観たラインナップもラインナップだし、今後のラインナップも
で、前述の通りわたしが超期待しているのが「バタフライ・エフェクト」なのだ。
昨年の年末くらいからだったか、アートポート配給作品の試写会場で「バタフライ・エフェクト」の予告編が上映されていたのだが、これが何ともわたしの心の琴線に触れる、超面白そうな映画なのだ。
最近、第二弾の予告編(現在オフィシャル・サイトで見られる奴。以前のバージョンより、逆にティーザーっぽくなってしまった)が公開されたのだが、以前のバージョンの予告編では、物語の核心にめちゃくちゃ触れており、その崩壊した世界観の印象からは、現在大好評の「エターナル・サンシャイン」以上のトリッキーな脚本が楽しめそうな雰囲気を醸し出しているのだ。
因みに「バタフライ・エフェクト」と言う言葉についてはスピルバーグの「ジュラシック・パーク」の中で、ジェフ・ゴールドブラムが解説してくれている。
日本語で言うならば「風が吹けば桶屋が儲かる」的な言葉だろうか。
そしてこの映画は、わたしが予告編から得た印象では、「風が吹けば桶屋が儲かる」的「覆水盆に返らず」的「バック・トゥ・ザ・フューチャー」的「フラクタル理論」なのだ。
もしかすると「未来世紀ブラジル」や「エターナル・サンシャイン」や「メメント」的快作かも知れないぞ。
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「Apple iPod shuffle 512MB」
2005年3月27日 音楽
最近、アップル・ストアではなくとも、現品が店頭に並ぶようになった「iPod shuffle」だが、先日たまたま立ち寄った量販店に現品があったこともあり、「Apple iPod shuffle 512MB」を購入した。
人生が変わった。
なにしろ驚いた事に全く異物感が無いのだ。
例えば、ワイシャツの胸ポケットに入れていても、その存在を一切感じないのだよ、諸君。
とりあえず、最近はアルバム4枚くらいの楽曲を適当に突っ込んでヘビー・ローテーションで聴いている状態なのだ。
今日の気分で楽曲をiPod shuffleに入れるような使い方だったら、512MBで全然OKなのだ。
今日のわたしのiPodに入っているのは、
「Paper Tigers / The Caesars」
「a hyperactive workout for the flying squad / ocean colour scene」
「Pepperoni Quattro / ELLEGARDEN」
「初恋に捧ぐ / 初恋の嵐」
の四枚なのだ。
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人生が変わった。
なにしろ驚いた事に全く異物感が無いのだ。
例えば、ワイシャツの胸ポケットに入れていても、その存在を一切感じないのだよ、諸君。
とりあえず、最近はアルバム4枚くらいの楽曲を適当に突っ込んでヘビー・ローテーションで聴いている状態なのだ。
今日の気分で楽曲をiPod shuffleに入れるような使い方だったら、512MBで全然OKなのだ。
今日のわたしのiPodに入っているのは、
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週刊「映画レビュー・インデックス」2005/03/26
2005年3月26日 週刊「映画レビュー・インデックス」週刊「映画レビュー・インデックス」(仮称)2005/03/26号
をお届けします。
■「映画レビュー・インデックス」
http://homepage3.nifty.com/~tkr/ture/openindex.htm
■公開中
2005/03/26公開
「恋は五・七・五!」http://diarynote.jp/d/29346/20050316.html
2005/03/19公開
「エターナル・サンシャイン」http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
「オオカミの誘惑」http://diarynote.jp/d/29346/20050224.html
2005/03/12公開
「カナリア」http://diarynote.jp/d/29346/20041123.html
「ロング・エンゲージメント」http://diarynote.jp/d/29346/20050308.html
■週末興収ベストテン
2005/03/19-20 興収ベストテン
1.「ナショナル・トレジャー」(ブエナビスタ)
2.「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」(UIP)
3.「ローレライ」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html
4.「シャーク・テイル」(アスミック・エース)
5.「ロックマンエグゼ」「デュエル・マスターズ」(東宝)
6.「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(東映)
7.「ハウルの動く城」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20041117.html
8.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
http://diarynote.jp/d/29346/20050303.html
9.「あずみ2 Death or Love」(東宝)
10.「エターナル・サンシャイン」(ギャガ=ヒューマックス)
http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
また例によって言い訳ですが、冬季間はスキー中心のスケジュールが立ってしまうため、映画に割ける時間が少なく、映画が観れないと言う困った状況が続いています。
あぁ、スキーって楽しいなぁ・・・・
でも、今シーズンももうおしまいですね・・・・
■近日公開予定
2005/04/02公開
「隣人13号」http://diarynote.jp/d/29346/20050321.html
2005/04/09公開
「フライト・オブ・フェニックス」http://diarynote.jp/d/29346/20050310.html
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「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
「オオカミの誘惑」http://diarynote.jp/d/29346/20050224.html
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「ロング・エンゲージメント」http://diarynote.jp/d/29346/20050308.html
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5.「ロックマンエグゼ」「デュエル・マスターズ」(東宝)
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8.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
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また例によって言い訳ですが、冬季間はスキー中心のスケジュールが立ってしまうため、映画に割ける時間が少なく、映画が観れないと言う困った状況が続いています。
あぁ、スキーって楽しいなぁ・・・・
でも、今シーズンももうおしまいですね・・・・
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「きみに読む物語」をめぐる冒険 妄想編 その1
2005年3月23日 映画 コメント (2)
2005/03/21 東京銀座「銀座シネパトス2」で「きみに読む物語」を観た。
本来ならば、「きみに読む物語」のレビューを書くところなのだが、気になって仕方がない事があるのだ。
それは「読み聞かせを行っていた老人デュークは果たして本当にノアだったのか?」と言う事である。
わたしには、本作「きみに読む物語」の物語の端々から「老人デュークはノアではない」と言う囁きが聞こえてならないのだ。
おそらく、多くの観客はデュークがノアであることを疑いもしないだろうし、多くの観客はデュークはノアだったと思っているに違いが無い。
そう考えた場合、勿論わたしの「老人デュークはノアではない」説は最早妄想に近い説なのかも知れないと我ながら思うのだが、まあ、これもひとつの解釈であり、観客が映画を観て楽しむ戯言のひとつだと思い、「老人デュークはノアではない」説を考察の上、検証していきたいと思う訳だ。
■「アルバムの写真」
デューク(ジェームズ・ガーナー)がアリー・カルフーン(ジーナ・ローランズ)に読み聞かせていた物語は、出版された小説ではなく、アリーが何らかの理由でノートブックにしたためたものであることが判明した後のシーンで、デュークはかつてのアリーとの写真が貼られているアルパムのような冊子を見ているカットがある。
そのアルバムのような冊子に貼られた写真の多くは、アリーと思われる女性と、アリーの旦那と思しき男性が写っているのだが、わたしの目にはその写真の人物が、ノア(ライアン・ゴズリング)の将来の姿には見えなかったのである。
強いて言うならば、わたしの目にはその写真の人物はロン(ジェームズ・マースデン)の将来の姿に見えたのである。
わたしの中で「老人デュークはノアではない」説が生まれた瞬間である。
■「ノアの父親フランク」
ノア(ライアン・ゴズリング)の父フランクを演じたのはサム・シェパードである。
ライアン・ゴズリングとサム・シェパードは体型も良く似た痩せ型の良い男で、親子である、と言う設定に説得力がある。
そしてこれは、ノア(ライアン・ゴズリング)が年老いた場合、ノアの姿は必然的にフランク(サム・シェパード)に似ていくハズだ、と言うことを観客に刷り込んでいる訳だ。
デューク(ジェームズ・ガーナー)の姿を思い起こしてみよう、果たしてジェームズ・ガーナーの姿(体型)は、ライアン・ゴズリングが年老いた姿に、言い換えるならばサム・シェパードの姿に、似ているだろうか。
勿論似ても似つかないのは、皆さん周知の事だと思う。
もしデュークがノアの成れの果てだと仮定すると、何故、何のためにノアの父親にサム・シェパードをキャスティングしたのか大きな疑問となってしまう。
わたしが思うに、サム・シェパードをキャスティングした理由は、デュークはノアではない、と言う印象を観客に与える為のような気がするのだ。
■「デュークのためらい」
アリー・カルフーン(ジーナ・ローランズ)が物語の中のアリーが一体誰を選んだのかを知りたがった後、デューク(ジェームズ・ガーナー)は、間を取り、映像上はロン(ジェームズ・マースデン)を選んだかのような印象を観客に与える演出がされている、が、一転結局はアリーはノアを選んだ事をデュークはアリーに伝えるのだが、その躊躇が曲者なのだ。
まるで、アリーはロンを選んだ、と言う記憶を植えつけることにより、過去の記憶を蘇らせようとしているようなのだ、それで記憶が蘇らないので、仕方ないのでノアを選んだ、と告げたような印象を受ける。
これは逆に言うと、実際はアリーの母親がそうだったように、アリーはノアではなくロンを選んだのだが、ロンと暮らしながらもノアへの思いを捨てきれず、「ノートブック」の自分とノアとの愛の物語もしたため、永遠にノアを愛しながら、実際はロンと平穏な暮らしていたアリーだったが、年老いたアリーは痴呆症になり、ロンとの平穏な生活を忘れ、ノアとの運命的な恋に思い焦がれる記憶だけが、断片的に顕在意識に度々あがってくる状態になったのではないか、と思えるのだ。
アリーを愛するロン(ロンをデュークと仮定すると)としては、自分との平穏な生活の記憶ではなく、ノアを愛していたアリーの情熱的な記憶を基に、アリーの記憶を蘇らせようとしていたのではないか、と考えられるのだ。
つづく・・・・
検証すべき点
「ノートブックが書かれた理由」
「アリーの母の恋」
「ダーリンと呼んだのは誰だったか」
「ノアとフィン」
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本来ならば、「きみに読む物語」のレビューを書くところなのだが、気になって仕方がない事があるのだ。
それは「読み聞かせを行っていた老人デュークは果たして本当にノアだったのか?」と言う事である。
わたしには、本作「きみに読む物語」の物語の端々から「老人デュークはノアではない」と言う囁きが聞こえてならないのだ。
おそらく、多くの観客はデュークがノアであることを疑いもしないだろうし、多くの観客はデュークはノアだったと思っているに違いが無い。
そう考えた場合、勿論わたしの「老人デュークはノアではない」説は最早妄想に近い説なのかも知れないと我ながら思うのだが、まあ、これもひとつの解釈であり、観客が映画を観て楽しむ戯言のひとつだと思い、「老人デュークはノアではない」説を考察の上、検証していきたいと思う訳だ。
■「アルバムの写真」
デューク(ジェームズ・ガーナー)がアリー・カルフーン(ジーナ・ローランズ)に読み聞かせていた物語は、出版された小説ではなく、アリーが何らかの理由でノートブックにしたためたものであることが判明した後のシーンで、デュークはかつてのアリーとの写真が貼られているアルパムのような冊子を見ているカットがある。
そのアルバムのような冊子に貼られた写真の多くは、アリーと思われる女性と、アリーの旦那と思しき男性が写っているのだが、わたしの目にはその写真の人物が、ノア(ライアン・ゴズリング)の将来の姿には見えなかったのである。
強いて言うならば、わたしの目にはその写真の人物はロン(ジェームズ・マースデン)の将来の姿に見えたのである。
わたしの中で「老人デュークはノアではない」説が生まれた瞬間である。
■「ノアの父親フランク」
ノア(ライアン・ゴズリング)の父フランクを演じたのはサム・シェパードである。
ライアン・ゴズリングとサム・シェパードは体型も良く似た痩せ型の良い男で、親子である、と言う設定に説得力がある。
そしてこれは、ノア(ライアン・ゴズリング)が年老いた場合、ノアの姿は必然的にフランク(サム・シェパード)に似ていくハズだ、と言うことを観客に刷り込んでいる訳だ。
デューク(ジェームズ・ガーナー)の姿を思い起こしてみよう、果たしてジェームズ・ガーナーの姿(体型)は、ライアン・ゴズリングが年老いた姿に、言い換えるならばサム・シェパードの姿に、似ているだろうか。
勿論似ても似つかないのは、皆さん周知の事だと思う。
もしデュークがノアの成れの果てだと仮定すると、何故、何のためにノアの父親にサム・シェパードをキャスティングしたのか大きな疑問となってしまう。
わたしが思うに、サム・シェパードをキャスティングした理由は、デュークはノアではない、と言う印象を観客に与える為のような気がするのだ。
■「デュークのためらい」
アリー・カルフーン(ジーナ・ローランズ)が物語の中のアリーが一体誰を選んだのかを知りたがった後、デューク(ジェームズ・ガーナー)は、間を取り、映像上はロン(ジェームズ・マースデン)を選んだかのような印象を観客に与える演出がされている、が、一転結局はアリーはノアを選んだ事をデュークはアリーに伝えるのだが、その躊躇が曲者なのだ。
まるで、アリーはロンを選んだ、と言う記憶を植えつけることにより、過去の記憶を蘇らせようとしているようなのだ、それで記憶が蘇らないので、仕方ないのでノアを選んだ、と告げたような印象を受ける。
これは逆に言うと、実際はアリーの母親がそうだったように、アリーはノアではなくロンを選んだのだが、ロンと暮らしながらもノアへの思いを捨てきれず、「ノートブック」の自分とノアとの愛の物語もしたため、永遠にノアを愛しながら、実際はロンと平穏な暮らしていたアリーだったが、年老いたアリーは痴呆症になり、ロンとの平穏な生活を忘れ、ノアとの運命的な恋に思い焦がれる記憶だけが、断片的に顕在意識に度々あがってくる状態になったのではないか、と思えるのだ。
アリーを愛するロン(ロンをデュークと仮定すると)としては、自分との平穏な生活の記憶ではなく、ノアを愛していたアリーの情熱的な記憶を基に、アリーの記憶を蘇らせようとしていたのではないか、と考えられるのだ。
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「エピソードIII 予告編完全版」
2005年3月22日 エッセイ/コラム全国1億3000万人の「スター・ウォーズ」ファンの皆さんこんにちは。
とうとう日本国内でも「エピソードIII 予告編完全版」の劇場公開が始まりました。
既にWEBで見ている皆さんも是非劇場で堪能していただきたいとてころでごさいます。
ところで、皆さん、WEBで公開されている「エピソードIII 予告編完全版」ですが、ちゃんとコマ送りで見てますか?
細かいディテイルを楽しんだり、新しい発見をするためには、やはりコマ送りでの視聴は必須ですよ。
あんなところにあんな人が、こんなところにこんなものが・・・・。
個人的には、いやはや大盛り上がりですわ。
因みに、国内のオフィシャル・サイトのムービーより、本家のムーピーの方が何故かクオリティが高いので、本家オフィシャル・サイトのムービーをわたしはオススメするのだ。
国内サイトで見る場合も、Windows Mediaのムービーより、QuickTimeのムービーの方が良いぞ。
しかしながら、例によって、新三部作のお話はともかく、たった150秒の映像でこんなに興奮してしまう自分がなんとも情けない、と思うのだ。
正に、ダメな大人ですな。
余談だが、先日友人と話したのだが、ジョン・ウィリアムズとクリストファー・リーが元気で本当に良かったと思うね。
国内オフィシャル・サイト
http://www.starwarsjapan.com/index.html
本家オフィシャル・サイト
http://www.starwars.com/
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ところで、皆さん、WEBで公開されている「エピソードIII 予告編完全版」ですが、ちゃんとコマ送りで見てますか?
細かいディテイルを楽しんだり、新しい発見をするためには、やはりコマ送りでの視聴は必須ですよ。
あんなところにあんな人が、こんなところにこんなものが・・・・。
個人的には、いやはや大盛り上がりですわ。
因みに、国内のオフィシャル・サイトのムービーより、本家のムーピーの方が何故かクオリティが高いので、本家オフィシャル・サイトのムービーをわたしはオススメするのだ。
国内サイトで見る場合も、Windows Mediaのムービーより、QuickTimeのムービーの方が良いぞ。
しかしながら、例によって、新三部作のお話はともかく、たった150秒の映像でこんなに興奮してしまう自分がなんとも情けない、と思うのだ。
正に、ダメな大人ですな。
余談だが、先日友人と話したのだが、ジョン・ウィリアムズとクリストファー・リーが元気で本当に良かったと思うね。
国内オフィシャル・サイト
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本家オフィシャル・サイト
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2005/03/19 東京原宿「ラフォーレミュージアム原宿」で「隣人13号」の試写を観た。
かつていじめられっ子だった村崎十三(小栗旬)は、一見穏やかな青年に成長し、地元で建築現場の仕事に就き、とあるボロアパートに引っ越してくる。
だが、彼のカラダには凶暴な別人格“13号”(中村獅童)が巣食っており、怒りの沸騰と共に顔を出す。
そして少年時代の自分をいじめた赤井トール(新井浩文)へ、10年越しの壮絶な復讐を仕掛けるのだった。
しかし、その凶暴性は徐々に増していき、ようやく事の重大性に気づいた十三は、なんとか“13号”を抑えようとするが、もはや自分の力ではコントロールすることはできなくなっていた・・・・。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:井上靖雄
原作:井上三太
出演:中村獅童(13号)、小栗旬(村崎十三)、新井浩文(赤井トール)、吉村由美(赤井のぞみ)、石井智也(関肇)、松本実(死神)、三池崇史(金田)
本作「隣人13号」は大変面白いサイコ・スリラーに仕上がっている、と言う事が出来る。勿論本作にも気になる点が何点かあるのだが、それを感じさせないようなパワーと勢い、そして印象に残るビジュアル・イメージを見ることができるのだ。
先ずは冒頭に登場する荒野の一軒家のシメージが秀逸である。わたしは寡聞にして原作漫画を読んでいないのだが、この十三(小栗旬)の頭の中のイメージを具現化した事は非常に評価できるのではないか、と思う。
そのビジュアル・イメージは「24人のビリー・ミリガン」の視覚化イメージと、そのイメージから引用された「新世紀エヴァンゲリオン」TVシリーズの25〜26話のイメージを髣髴とさせる。
しかし、何度か登場するそのイメージは非常に解りやすく、かつ力強いイメージに仕上がっている。
脚本(門肇)は、2〜3通りの解釈が可能な懐の広い脚本で、鑑賞後自らの解釈を語り合える、と言う素晴らしい経験をわたし達観客に与えるものに仕上がっている。
わたしは、その解釈の中のひとつ、最早反則技とも言える解釈を許す脚本に戦慄を感じながらも、ほくそ笑んでしまう訳なのだ。
また、少年時代のいじめのシークエンスも秀逸で、リアリティに溢れており、演出も順当で良い印象を受けた。
PVあがりの監督にしては、絵も真っ当で、順当な演出がされており、奇をてらった手法に頼らない、良い印象を受けた。
キャストは何と言っても新井浩文(赤井トール)だろう。
本作のトール役に新井浩文をキャスティング出来たことは、本作にとっては大いなる幸運だと言えよう。
最近出ずっぱりの感が否めない新井浩文だが、例によってカメレオン俳優振りを披露している。本当に新井浩文は凄い。
またトールの舎弟死神を演じた松本実も非常に印象に残る。
今後の活躍に期待なのだ。
更に赤井のぞみを演じた吉村由美(PUFFY)にも良い印象を受けた。今後女優としての目もあるかも知れないのだ。
さて、タイトルロールの13号を演じた中村獅童は良いのは良いのだが、残念ながら想像の範囲内、と言うか順当な印象を受けた。
勿論鬼気迫るハードな役柄を見事に演じているのだが、中村獅童が13号を演じるのは普通だと言わざるを得ないのだ。
仮に13号を小栗旬が、十三を中村獅童が演じたら面白かったのではないか、と思うわけだ。
その十三役の小栗旬だが、いかんせん13号とトールが役柄として濃いので、若干寂しい印象を受けざるを得ない。
とは言うものの、観客の期待以上の演技を見せてくれているのは事実である。
脚本(門肇)は前述のように、懐の広い、いくつかの解釈を許すものに仕上がっているし、二人一役と言うコンセプトが素晴らしい。
勿論本作のような二人一役の作品が、今まで存在しなかった訳ではないし、二人一役と言うコンセプトを実施する事により、現在の十三は、一体どっちなんだ?はたして十三なのか13号なのかを観客が想像する楽しみが減衰してしまい、キャラクターの記号化がより一層進んでしまっているのは否めない。
この、今は一体どっちの人格なんだよ?という観客の疑問や類推を排除しつつも、決して魅力を失わない演出と演技が楽しめるのだ。
撮影(河津太郎)は、ツイ・ハークのようなカメラの微妙な動き(ドーリーやトラック移動)が非常に効果的で、淡々と物事を描写する手法が楽しめる。
本作「隣人13号」は、非常に良く出来たサイコ・スリラーと言える。若干ハードな描写はあるが、是非劇場で楽しんで欲しい興味深い作品なのだ。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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かつていじめられっ子だった村崎十三(小栗旬)は、一見穏やかな青年に成長し、地元で建築現場の仕事に就き、とあるボロアパートに引っ越してくる。
だが、彼のカラダには凶暴な別人格“13号”(中村獅童)が巣食っており、怒りの沸騰と共に顔を出す。
そして少年時代の自分をいじめた赤井トール(新井浩文)へ、10年越しの壮絶な復讐を仕掛けるのだった。
しかし、その凶暴性は徐々に増していき、ようやく事の重大性に気づいた十三は、なんとか“13号”を抑えようとするが、もはや自分の力ではコントロールすることはできなくなっていた・・・・。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:井上靖雄
原作:井上三太
出演:中村獅童(13号)、小栗旬(村崎十三)、新井浩文(赤井トール)、吉村由美(赤井のぞみ)、石井智也(関肇)、松本実(死神)、三池崇史(金田)
本作「隣人13号」は大変面白いサイコ・スリラーに仕上がっている、と言う事が出来る。勿論本作にも気になる点が何点かあるのだが、それを感じさせないようなパワーと勢い、そして印象に残るビジュアル・イメージを見ることができるのだ。
先ずは冒頭に登場する荒野の一軒家のシメージが秀逸である。わたしは寡聞にして原作漫画を読んでいないのだが、この十三(小栗旬)の頭の中のイメージを具現化した事は非常に評価できるのではないか、と思う。
そのビジュアル・イメージは「24人のビリー・ミリガン」の視覚化イメージと、そのイメージから引用された「新世紀エヴァンゲリオン」TVシリーズの25〜26話のイメージを髣髴とさせる。
しかし、何度か登場するそのイメージは非常に解りやすく、かつ力強いイメージに仕上がっている。
脚本(門肇)は、2〜3通りの解釈が可能な懐の広い脚本で、鑑賞後自らの解釈を語り合える、と言う素晴らしい経験をわたし達観客に与えるものに仕上がっている。
わたしは、その解釈の中のひとつ、最早反則技とも言える解釈を許す脚本に戦慄を感じながらも、ほくそ笑んでしまう訳なのだ。
また、少年時代のいじめのシークエンスも秀逸で、リアリティに溢れており、演出も順当で良い印象を受けた。
PVあがりの監督にしては、絵も真っ当で、順当な演出がされており、奇をてらった手法に頼らない、良い印象を受けた。
キャストは何と言っても新井浩文(赤井トール)だろう。
本作のトール役に新井浩文をキャスティング出来たことは、本作にとっては大いなる幸運だと言えよう。
最近出ずっぱりの感が否めない新井浩文だが、例によってカメレオン俳優振りを披露している。本当に新井浩文は凄い。
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今後の活躍に期待なのだ。
更に赤井のぞみを演じた吉村由美(PUFFY)にも良い印象を受けた。今後女優としての目もあるかも知れないのだ。
さて、タイトルロールの13号を演じた中村獅童は良いのは良いのだが、残念ながら想像の範囲内、と言うか順当な印象を受けた。
勿論鬼気迫るハードな役柄を見事に演じているのだが、中村獅童が13号を演じるのは普通だと言わざるを得ないのだ。
仮に13号を小栗旬が、十三を中村獅童が演じたら面白かったのではないか、と思うわけだ。
その十三役の小栗旬だが、いかんせん13号とトールが役柄として濃いので、若干寂しい印象を受けざるを得ない。
とは言うものの、観客の期待以上の演技を見せてくれているのは事実である。
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勿論本作のような二人一役の作品が、今まで存在しなかった訳ではないし、二人一役と言うコンセプトを実施する事により、現在の十三は、一体どっちなんだ?はたして十三なのか13号なのかを観客が想像する楽しみが減衰してしまい、キャラクターの記号化がより一層進んでしまっているのは否めない。
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撮影(河津太郎)は、ツイ・ハークのようなカメラの微妙な動き(ドーリーやトラック移動)が非常に効果的で、淡々と物事を描写する手法が楽しめる。
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週刊「映画レビュー・インデックス」2005/03/19
2005年3月19日 週刊「映画レビュー・インデックス」週刊「映画レビュー・インデックス」(仮称)2005/03/19号
をお届けします。
■「映画レビュー・インデックス」
http://homepage3.nifty.com/~tkr/ture/openindex.htm
■公開中
2005/03/19公開
「エターナル・サンシャイン」http://diarynote.jp/d/29346/20050215.html
「鉄人28号」http://diarynote.jp/d/29346/20041019.html
「オオカミの誘惑」http://diarynote.jp/d/29346/20050224.html
2005/03/12公開
「カナリア」http://diarynote.jp/d/29346/20041123.html
「ロング・エンゲージメント」http://diarynote.jp/d/29346/20050308.html
2005/03/05公開
「サイドウェイ」http://diarynote.jp/d/29346/20050227.html
「ローレライ」http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html
「ローレライ」を考えるhttp://diarynote.jp/d/29346/20050306.html
■週末興収ベストテン
2005/03/12-13 興収ベストテン
1.「ロックマンエグゼ」「デュエル・マスターズ」(東宝)
2.「ローレライ」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20050302.html
3.「シャーク・テイル」(アスミック・エース)
4.「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(東映)
5.「あずみ2 Death or Love」(東宝)
6.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
http://diarynote.jp/d/29346/20050303.html
7.「レーシング・ストライプス」(松竹=ギャガ=ヒューマックス)
8.「ハウルの動く城」(東宝)http://diarynote.jp/d/29346/20041117.html
9.「ロング・エンゲージメント」(ワーナー)
http://diarynote.jp/d/29346/20050308.html
10..「ボーン・スプレマシー」(UIP)http://diarynote.jp/d/29346/20050119.html
また例によって言い訳ですが、冬季間はスキー中心のスケジュールが立ってしまうため、映画に割ける時間が少なく、映画が観れないと言う困った状況が続いています。
あぁ、スキーって楽しいなぁ・・・・
でも、今シーズンももうおしまいですね・・・・
■近日公開予定
2005/03/26公開
「恋は五・七・五!」http://diarynote.jp/d/29346/20050316.html
2005/04/02公開
「隣人13号」未レビュー
2005/04/09公開
「フライト・オブ・フェニックス」http://diarynote.jp/d/29346/20050310.html
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4.「ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」(東映)
5.「あずみ2 Death or Love」(東宝)
6.「オペラ座の怪人」(ギャガ=ヒューマックス)
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9.「ロング・エンゲージメント」(ワーナー)
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10..「ボーン・スプレマシー」(UIP)http://diarynote.jp/d/29346/20050119.html
また例によって言い訳ですが、冬季間はスキー中心のスケジュールが立ってしまうため、映画に割ける時間が少なく、映画が観れないと言う困った状況が続いています。
あぁ、スキーって楽しいなぁ・・・・
でも、今シーズンももうおしまいですね・・・・
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「エターナル・サンシャイン」TVCMコンテスト
2005年3月18日 自主制作映像作品さて、早速だが、先日トラックバックいただいたヒグチさんのブログ「jurilog」のエントリー「エターナル・サンシャイン・レビュー」(http://blog.so-net.ne.jp/hgc/2005-03-16)で知ったのだが、『ミシェル・ゴンドリー杯「エターナル・サンシャイン」TVCMコンテスト』というイベントが明日19日から開催されるらしい。
このコンテストを一言で言うと、Adobe Premiere Proで「エターナル・サンシャイン」のCM(CF)を製作し、その製作されたCM(CF)作品のコンテストを実施する、と言うことのようだ。
しかもその選考にはなんとミッシェル・ゴンドリー自らが参加する、と言うから驚きなのだ。
まぁ、おそらくはミッシェル・ゴンドリーが登場するのは最終選考のみだと思うのだがね。
さて、その気になる応募期間は、2005/03/19〜04/30。
今回は「マッハ!」の予告編天下一武道会の際と異なり、告知サイトの発見が早かったので製作期間は充分にあるのだが、いかんせん、ダウンロードするファイルやエントリー・フォームのありかがわからないのだ。
まぁ、これはおそらく明日19日には、ダウンロード・ファイルやエントリー・フォームのありかへのリンクボタンやらなんやらが出来るのだろうがね。
わたし的には、今シーズンのスキー・シーズンも終わりかけているため、ラスト・スパートでスキー場通いの日々が続くかも知れない、と言う前途多難な状況だが、試しに応募してみようかなと思う次第なのだ。
因みに、うちのPremiereは残念ながらProじゃないけど、まあ「原則Premiere Proで」と言うことなので、概ねOKだと思っている。
どうだろ、諸君!
ちょっと挑戦して見てはいかがかな、と思う訳だ。
『ミシェル・ゴンドリー杯「エターナル・サンシャイン」TVCMコンテスト』
http://www.eternalsunshine.jp/html/contest.html
「マッハ!」予告編天下一武道会
http://diarynote.jp/d/29346/20040708.html
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しかもその選考にはなんとミッシェル・ゴンドリー自らが参加する、と言うから驚きなのだ。
まぁ、おそらくはミッシェル・ゴンドリーが登場するのは最終選考のみだと思うのだがね。
さて、その気になる応募期間は、2005/03/19〜04/30。
今回は「マッハ!」の予告編天下一武道会の際と異なり、告知サイトの発見が早かったので製作期間は充分にあるのだが、いかんせん、ダウンロードするファイルやエントリー・フォームのありかがわからないのだ。
まぁ、これはおそらく明日19日には、ダウンロード・ファイルやエントリー・フォームのありかへのリンクボタンやらなんやらが出来るのだろうがね。
わたし的には、今シーズンのスキー・シーズンも終わりかけているため、ラスト・スパートでスキー場通いの日々が続くかも知れない、と言う前途多難な状況だが、試しに応募してみようかなと思う次第なのだ。
因みに、うちのPremiereは残念ながらProじゃないけど、まあ「原則Premiere Proで」と言うことなので、概ねOKだと思っている。
どうだろ、諸君!
ちょっと挑戦して見てはいかがかな、と思う訳だ。
『ミシェル・ゴンドリー杯「エターナル・サンシャイン」TVCMコンテスト』
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2005/03/16 東京銀座「銀座ガスホール」で「エレクトラ」の試写を観た。
過去の責め苦と自らの死の悪夢に苛まれつつエレクトラ(ジェニファー・ガーナー)はこの世に蘇る。エレクトラの武術の恩師で、盲目ながらも哲学思想から生まれる鋭い洞察力「キマグレ」の達人スティック(テレンス・スタンプ)は、彼女に心・技・体を伝授することには成功するが、両親を無残に殺された事への燃え上がる復讐心を消し去る事は出来なかった。
スティックに破門されたエククトラは復讐心を胸に秘め、世間から身を隠し、最強の暗殺者となる。
暗殺者として第二の人生を生きるエレクトラにマーク(ゴラン・ヴィシュニック)とその娘アビー(カーステン・プラウト)の暗殺依頼が舞い込むが・・・・。
(オフイシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ロブ・ボウマン
出演:ジェニファー・ガーナー(エレクトラ)、ゴラン・ヴィシュニック(マーク)、ウィル・ユン・リー(キリギ)、ケイリー=ヒロユキ・タガワ(ローシ)、テレンス・スタンプ(スティック)、カーステン・プラウト(アビー)、ナターシャ・マルテ(タイフォイド・メアリ)、クリス・アッカーマン(タトゥ)、ボブ・サップ(ストーン)、エジソン・T・リベイロ(キンコウ)
本作「エレクトラ」は、「デアデビル」からのスピン・アウト企画であり、「デアデビル」に登場したエレクトラ(ジェニファー・ガーナー)を主人公にしたアクション映画である。
スビン・アウト企画と言えば「バットマン」からスピン・アウトした「キャット・ウーマン」を思い出すが、わたしは本作「エレクトラ」は「キャットウーマン」同様ラジー賞を賑わす作品なのではないかな、と言う微かな期待感を持って本作の試写に望んだ訳である。
尤も、ジェニファー・ガーナーのネーム・バリューでは、ラジー賞へのノミネートも難しいな、と言うのが正直なところなのだが。
しかし、わたしのその淡い期待は見事に裏切られた。
本作「エレクトラ」は普通に面白い普通のアクション映画に仕上がっていたのだ。
先ずはテレンス・スタンプの起用が嬉しい。
これはおそらく「キル・ビル」のデヴィッド・キャラダインのイメージの引用だろうと思うのだが、非常に良い味を出していた。
実際のところ「エレクトラ」と「キル・ビル」との共通点は非常に多く、「キル・ビル」をベースにして「エレクトラ」の脚本が書かれたような印象が否定できない。
そして本作の世界観は、東洋哲学思想が背景にあり、西欧文化にとっては、東洋の神秘を描写する興味深い映画に見て取れるのではないか、と思ってしまう。
しかしながら日本人にとっては、所謂国辱ムービー的な印象や「キル・ビル」を髣髴とさせるような失笑を誘うシークエンスもあるのだが、日本文化や東洋哲学を比較的良くリサーチした結果のような印象を受け、正しい日本文化を伝えようとする努力の後が見える。
しかし、何と言っても気になるのは「キマグレ」と呼ばれる洞察力なのだが、これは「気紛れ」と言うことなのだろうか、理解に苦しむ。
物語の前半部分のプロットは、マークとアビーをエレクトラが守りながら逃亡する、と言うもので、その逃亡過程のアクション・シークエンスが楽しい。
また「キマグレ」を扱うスティックとエレクトラの絡みも、物語に深みを与えており、好ましい印象を受ける。
また、鋭い洞察力により未来すら垣間見てしまう「キマグレ」を利用する事により、脚本は運命的なプロットを手に入れることすら出来ているのだ。
もう少し運命的な脚本に出来たら、感動的な作品に仕上がったのではないかな、と思うぞ。
キャストは先ずタイトル・ロールであるエレクトラを演じたジェニファー・ガーナーだが、コスチュームやプロップにリアリティを否定し、ファンタジックなキャラクター設定がされているものの、等身大のヒロインとしてはなかなか見ごたえのあるアクションを展開しているし、自らの過去の出来事に対峙する姿も細かいエモーショナルな演技を見せてくれている。
また、マークとアビーの親子を演じたゴラン・ヴィシュニックとカーステン・プラウトの親子愛には感じるものがあった。「炎の少女チャーリー」を髣髴とさせる父親と娘の逃避行が美しくも悲しい。
ゴラン・ヴィシュニックは現在のところ、テレビ・シリーズの仕事が多いのだが、甘いセクシーなマスクで映画の世界でも頑張っていただきたいと思うのだ。
テレンス・スタンプは前述のように素晴らしかった。
このような作品には欠かすことの出来ない大御所スターとして、映画に格調を付与する事に成功している。
また、出番は少ないものの、テレンス・スタンプ同様ケイリー=ヒロユキ・タガワの存在感も、格調高い雰囲気を本作に与えている。
避けて通れないのは、ボブ・サップの起用なのだが、個人的には俳優でもないただの日本のタレントをハリウッド映画に起用するのはいかがなものか、と思ってしまう。
20世紀フォックスの作品にボブ・サップが登場する経緯が解せないのだが、今後はこのような起用はやめていただきたいと思ってしまうのだ。
勿論、ワールド・ワイドな展開を考えた場合、ボブ・サップは完全に無名な訳で、日本以外の観客には存在感として良い味を出していると思うのだが、日本の観客としては、ボブ・サップではなく全く知らない俳優の起用が望ましいと思うのだ。
これは日本映画によくある、観客の感情移入を阻害し、物語の進行を著しく阻害する「不必要なカメオ」の挿入と同じような印象を観客に与えてしまうのではないか、と言う危惧によるものである。
まあ、とにかく、本作「エレクトラ」は思っていたより結構まともなアクション・アドヴェンチャー作品に仕上がっているのは事実である。
この春、ちょっと深みのあるアクション映画を観たいのならば、結構オススメの作品だと言えるのではないだろうか。
因みに本作「エレクトラ」の前に「デアデビル」を予習する必要はほとんどない、と言っても言いと思うよ。
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過去の責め苦と自らの死の悪夢に苛まれつつエレクトラ(ジェニファー・ガーナー)はこの世に蘇る。エレクトラの武術の恩師で、盲目ながらも哲学思想から生まれる鋭い洞察力「キマグレ」の達人スティック(テレンス・スタンプ)は、彼女に心・技・体を伝授することには成功するが、両親を無残に殺された事への燃え上がる復讐心を消し去る事は出来なかった。
スティックに破門されたエククトラは復讐心を胸に秘め、世間から身を隠し、最強の暗殺者となる。
暗殺者として第二の人生を生きるエレクトラにマーク(ゴラン・ヴィシュニック)とその娘アビー(カーステン・プラウト)の暗殺依頼が舞い込むが・・・・。
(オフイシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ロブ・ボウマン
出演:ジェニファー・ガーナー(エレクトラ)、ゴラン・ヴィシュニック(マーク)、ウィル・ユン・リー(キリギ)、ケイリー=ヒロユキ・タガワ(ローシ)、テレンス・スタンプ(スティック)、カーステン・プラウト(アビー)、ナターシャ・マルテ(タイフォイド・メアリ)、クリス・アッカーマン(タトゥ)、ボブ・サップ(ストーン)、エジソン・T・リベイロ(キンコウ)
本作「エレクトラ」は、「デアデビル」からのスピン・アウト企画であり、「デアデビル」に登場したエレクトラ(ジェニファー・ガーナー)を主人公にしたアクション映画である。
スビン・アウト企画と言えば「バットマン」からスピン・アウトした「キャット・ウーマン」を思い出すが、わたしは本作「エレクトラ」は「キャットウーマン」同様ラジー賞を賑わす作品なのではないかな、と言う微かな期待感を持って本作の試写に望んだ訳である。
尤も、ジェニファー・ガーナーのネーム・バリューでは、ラジー賞へのノミネートも難しいな、と言うのが正直なところなのだが。
しかし、わたしのその淡い期待は見事に裏切られた。
本作「エレクトラ」は普通に面白い普通のアクション映画に仕上がっていたのだ。
先ずはテレンス・スタンプの起用が嬉しい。
これはおそらく「キル・ビル」のデヴィッド・キャラダインのイメージの引用だろうと思うのだが、非常に良い味を出していた。
実際のところ「エレクトラ」と「キル・ビル」との共通点は非常に多く、「キル・ビル」をベースにして「エレクトラ」の脚本が書かれたような印象が否定できない。
そして本作の世界観は、東洋哲学思想が背景にあり、西欧文化にとっては、東洋の神秘を描写する興味深い映画に見て取れるのではないか、と思ってしまう。
しかしながら日本人にとっては、所謂国辱ムービー的な印象や「キル・ビル」を髣髴とさせるような失笑を誘うシークエンスもあるのだが、日本文化や東洋哲学を比較的良くリサーチした結果のような印象を受け、正しい日本文化を伝えようとする努力の後が見える。
しかし、何と言っても気になるのは「キマグレ」と呼ばれる洞察力なのだが、これは「気紛れ」と言うことなのだろうか、理解に苦しむ。
物語の前半部分のプロットは、マークとアビーをエレクトラが守りながら逃亡する、と言うもので、その逃亡過程のアクション・シークエンスが楽しい。
また「キマグレ」を扱うスティックとエレクトラの絡みも、物語に深みを与えており、好ましい印象を受ける。
また、鋭い洞察力により未来すら垣間見てしまう「キマグレ」を利用する事により、脚本は運命的なプロットを手に入れることすら出来ているのだ。
もう少し運命的な脚本に出来たら、感動的な作品に仕上がったのではないかな、と思うぞ。
キャストは先ずタイトル・ロールであるエレクトラを演じたジェニファー・ガーナーだが、コスチュームやプロップにリアリティを否定し、ファンタジックなキャラクター設定がされているものの、等身大のヒロインとしてはなかなか見ごたえのあるアクションを展開しているし、自らの過去の出来事に対峙する姿も細かいエモーショナルな演技を見せてくれている。
また、マークとアビーの親子を演じたゴラン・ヴィシュニックとカーステン・プラウトの親子愛には感じるものがあった。「炎の少女チャーリー」を髣髴とさせる父親と娘の逃避行が美しくも悲しい。
ゴラン・ヴィシュニックは現在のところ、テレビ・シリーズの仕事が多いのだが、甘いセクシーなマスクで映画の世界でも頑張っていただきたいと思うのだ。
テレンス・スタンプは前述のように素晴らしかった。
このような作品には欠かすことの出来ない大御所スターとして、映画に格調を付与する事に成功している。
また、出番は少ないものの、テレンス・スタンプ同様ケイリー=ヒロユキ・タガワの存在感も、格調高い雰囲気を本作に与えている。
避けて通れないのは、ボブ・サップの起用なのだが、個人的には俳優でもないただの日本のタレントをハリウッド映画に起用するのはいかがなものか、と思ってしまう。
20世紀フォックスの作品にボブ・サップが登場する経緯が解せないのだが、今後はこのような起用はやめていただきたいと思ってしまうのだ。
勿論、ワールド・ワイドな展開を考えた場合、ボブ・サップは完全に無名な訳で、日本以外の観客には存在感として良い味を出していると思うのだが、日本の観客としては、ボブ・サップではなく全く知らない俳優の起用が望ましいと思うのだ。
これは日本映画によくある、観客の感情移入を阻害し、物語の進行を著しく阻害する「不必要なカメオ」の挿入と同じような印象を観客に与えてしまうのではないか、と言う危惧によるものである。
まあ、とにかく、本作「エレクトラ」は思っていたより結構まともなアクション・アドヴェンチャー作品に仕上がっているのは事実である。
この春、ちょっと深みのあるアクション映画を観たいのならば、結構オススメの作品だと言えるのではないだろうか。
因みに本作「エレクトラ」の前に「デアデビル」を予習する必要はほとんどない、と言っても言いと思うよ。
☆☆☆ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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「恋は五・七・五!」
2005年3月16日 映画
2005/03/14 東京九段下「千代田公会堂」で「恋は五・七・五!」の試写を観た。
高山治子(関めぐみ)はクラスになかなかなじめない、いやなじまない帰国子女。ひょんなことから半ば強制的に俳句部へ。
同じように集まってきたのは外見重視のチアガールをクビになったマコ(小林きなこ)、万年野球部補欠のまま甲子園の夢破れた山岸(橋爪遼)、治子に憧れる不思議ウクレレ少女Pちゃん(蓮沼茜)に寡黙な写真部員ツッチーこと土山(細山田隆人)。
てんでバラバラな五人は気弱な顧問教師のマスオちゃん(杉本哲太)とともに俳句甲子園を目指すことになるが、俳句に関しては山岸以外ズブの素人。何やら恋の予感も手伝って前途多難な彼らの行方は!?
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:荻上直子
出演:関めぐみ(高山治子)、小林きな子(内山マコ)、蓮沼茜 (田中弘美/Pちゃん)、橋爪遼(山岸実)、細山田隆人(土山義仁)、高岡早紀(ヨーコ先生)、中村靖日(中村)、嶋田久作(三浦)、もたいまさこ(校長)、柄本明(爺ちゃん)、杉本哲太(高田マスオ)
本作「恋は五・七・五!」は、「ロボコン」(2003)、「スウィングガールズ」(2004)に続く文化系根性青春映画なのだ。
物語は「シコふんじゃった。」(1991)以降、最早日本映画の伝統となってしまった感の否めないコンセプト「ペナルティを受けないために何かの団体に所属し、その団体の大会に挑戦する」を見事に踏襲した作品に仕上がっている。
つまり本作の物語はお約束の連続で、最早手垢の付いた題材である訳で、物語の展開は全ての観客が想像してしまっている訳である。
従って、本作はその基本的な展開を踏襲しつつ、細かい脚本や演出で観客を楽しませなければならない、と言う性を負っており、一見安直そうな企画に見えるのだが、実は成功させるのが難しい題材(コンセプト)に挑戦した作品だと言えるのだ。
しかも舞台は「俳句甲子園」。題材は「俳句」だよ。
どう考えても絵的に地味にならざるを得ないじゃないですか。
勿論本作が、この「俳句甲子園」を題材とした背景には「真剣10代しゃべり場」や「詩のボクシング」がメディアに取り上げられている背景があるのだろうが、テレビ番組ならともかく、映画の題材に「俳句」を取り上げた製作サイドの勇気に頭が下がる思いなのだ。
二匹目の泥鰌を狙うような気持ちじゃ「俳句」と言う題材を取り上げると言うリスクを負い切れないだろう、と言うことなのだ。
そして、多くの観客が感じるだろうこの映画の感想「想像していたより面白かったね」は、そのあたりを念頭に置いた戦略的な狙いなのかも知れないのだがね・・・・。
ところで、本作を観て気になったのは、登場人物のキャラクター設定である。
勿論フィクションなのであり、キャラクターは記号に過ぎないと言うのはわかるのだが、キャラクター設定が極端すぎるのだ。所謂普通(?)のキャラクターが本作には存在しないのだ。
例えば、漢字が書けない帰国子女とか、おデブでクビになった元チアガールとか、ウクレレ大好き不思議ちゃんとか、野球部の万年補欠の俳句好きとか、ストーカー紛いの写真部員とか、極端ななんとも「マンガ」的なキャラクターの目白押しなのだ。
そんな事を考えると、極端なキャラクター設定で物語を語るのはもう限界ではないのか、と思ってしまう。
例えば所謂「キャラクター小説」と言うジャンルがあるが、それを映画の世界に持ち込むのは、映画と言うメディアを考えた場合、あまりよろしくないのではないか、とわたしは思う。
例えば最近公開になった「ローレライ」がダメなのも、「ローレライ」が持つ「キャラクター小説」的(或いは「マンガ」的とか「アニメ」的と言っても言いのだが)な文脈と構成、展開、記号的なキャラクターの動きのせいではないか、と思えてしまうのだ。
勿論、短い時間の中で観客が感情移入出来るキャラクターを構築するのは難しい訳で、極端なキャラクター設定を基に物語を構成する、という逃げの手法を使うのは仕方が無いのかも知れないが、本作は面白い方向性を持った作品であるだけに、本作のキャラクター設定には残念な印象を受けてしまう。
撮影は「俳句」のように叙情的で色彩豊かなものを描写する事を目指したような、彩度が高く、色彩に圧倒される程の映像が楽しめる。ディビッド・リンチの作品が持つ彩度の高い映像の豊かさが感じられるのだ。
ハレーション寸前なのか、太陽の光の色が違うのだ。
日本ではなく、アリゾナとかどこかの澄んだ乾いた光が発色させている色彩を、彩度を感じる訳だ。
とは言うものの、実際のところ全編がそういう訳ではなく、キーとなるモノを描写する際に、そんな印象を受けるのだ。
わたしが思うに、照明とカメラ(絞りかな)はドラマ部分のそれと違うと思うね。
脚本は対句的表現を意図したような繰り返しが楽しい構成を持っているのだが、時間経過が感じられず、「俳句」のスキルが上達していく様が残念ながら感じられないし、いやいややっていた「俳句」がだんだんと好きになっていく過程がもう少し欲しいと思った。
この辺の描写は前述の極端なキャラクターが巻き起こすドタバタを描く事に尺が取られ、本来描くべきキャラクターの成長部分が軽薄になってしまっており、何ともバランスが悪い印象を受けた。
あと脚本的に評価できるのは、何度か挿入されるツッチーの独白部分である。作品自体のリズムを変化させる素晴らしいシークエンスであると同時に、女性監督にしては凄いことをやらせているのではないか、と素直に思った。
また前述のように同じシークエンスを繰り返す手法が素晴らしい効果を出している。
最近では「オペラ座の怪人」での同じ楽曲を使いながら、登場人物を変える事により、違う登場人物のの心情を吐露する手法に似た印象を受けた。
ツッチーの「言い残す事は?」と言う問いかけが何とも格好良いのだ。
また、嘘をつく人物が変わっている点も評価したい。
読み方によっては、ラストの治子(関めぐみ)のセリフが素晴らしく利いてくる。
「アイズ ワイド シャット」のラストのセリフに匹敵する、と言うのは言いすぎだろうか。
しかしながら、本作は「俳句」を題材にしている以上「俳句」で観客を唸らせなければならない宿命を負っているのだが、そこまでの「俳句」が出てこないのは、「俳句映画」としては致命的ではないかと思う。
勿論主観的名感想ではあるが、「俳句甲子園」に出てくる「俳句」より、ツッチーのノートに書いてある「俳句」の方が出来が良い、と言うのはどうかと思うのだ。
主観的と言えば、物語の構成上「俳句」に優劣をつける事になるのだが、芸術に優劣をつける事に対する云々は目をつぶる事にする。
とは言うものの、本作「恋は五・七・五!」は、想像しているよりは絶対に面白い作品に仕上がっているし、「俳句」と言う日本が世界に誇る文化の導入としても機能しているし、また大人の世代には過ぎ去りし青春を回想させる機能すら併せ持った良質の青春映画に仕上がっているのだ。
日本映画と日本文化の将来を考えながら、本作「恋は五・七・五!」を観ていただきたいと思う訳だ。
☆☆☆ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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高山治子(関めぐみ)はクラスになかなかなじめない、いやなじまない帰国子女。ひょんなことから半ば強制的に俳句部へ。
同じように集まってきたのは外見重視のチアガールをクビになったマコ(小林きなこ)、万年野球部補欠のまま甲子園の夢破れた山岸(橋爪遼)、治子に憧れる不思議ウクレレ少女Pちゃん(蓮沼茜)に寡黙な写真部員ツッチーこと土山(細山田隆人)。
てんでバラバラな五人は気弱な顧問教師のマスオちゃん(杉本哲太)とともに俳句甲子園を目指すことになるが、俳句に関しては山岸以外ズブの素人。何やら恋の予感も手伝って前途多難な彼らの行方は!?
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:荻上直子
出演:関めぐみ(高山治子)、小林きな子(内山マコ)、蓮沼茜 (田中弘美/Pちゃん)、橋爪遼(山岸実)、細山田隆人(土山義仁)、高岡早紀(ヨーコ先生)、中村靖日(中村)、嶋田久作(三浦)、もたいまさこ(校長)、柄本明(爺ちゃん)、杉本哲太(高田マスオ)
本作「恋は五・七・五!」は、「ロボコン」(2003)、「スウィングガールズ」(2004)に続く文化系根性青春映画なのだ。
物語は「シコふんじゃった。」(1991)以降、最早日本映画の伝統となってしまった感の否めないコンセプト「ペナルティを受けないために何かの団体に所属し、その団体の大会に挑戦する」を見事に踏襲した作品に仕上がっている。
つまり本作の物語はお約束の連続で、最早手垢の付いた題材である訳で、物語の展開は全ての観客が想像してしまっている訳である。
従って、本作はその基本的な展開を踏襲しつつ、細かい脚本や演出で観客を楽しませなければならない、と言う性を負っており、一見安直そうな企画に見えるのだが、実は成功させるのが難しい題材(コンセプト)に挑戦した作品だと言えるのだ。
しかも舞台は「俳句甲子園」。題材は「俳句」だよ。
どう考えても絵的に地味にならざるを得ないじゃないですか。
勿論本作が、この「俳句甲子園」を題材とした背景には「真剣10代しゃべり場」や「詩のボクシング」がメディアに取り上げられている背景があるのだろうが、テレビ番組ならともかく、映画の題材に「俳句」を取り上げた製作サイドの勇気に頭が下がる思いなのだ。
二匹目の泥鰌を狙うような気持ちじゃ「俳句」と言う題材を取り上げると言うリスクを負い切れないだろう、と言うことなのだ。
そして、多くの観客が感じるだろうこの映画の感想「想像していたより面白かったね」は、そのあたりを念頭に置いた戦略的な狙いなのかも知れないのだがね・・・・。
ところで、本作を観て気になったのは、登場人物のキャラクター設定である。
勿論フィクションなのであり、キャラクターは記号に過ぎないと言うのはわかるのだが、キャラクター設定が極端すぎるのだ。所謂普通(?)のキャラクターが本作には存在しないのだ。
例えば、漢字が書けない帰国子女とか、おデブでクビになった元チアガールとか、ウクレレ大好き不思議ちゃんとか、野球部の万年補欠の俳句好きとか、ストーカー紛いの写真部員とか、極端ななんとも「マンガ」的なキャラクターの目白押しなのだ。
そんな事を考えると、極端なキャラクター設定で物語を語るのはもう限界ではないのか、と思ってしまう。
例えば所謂「キャラクター小説」と言うジャンルがあるが、それを映画の世界に持ち込むのは、映画と言うメディアを考えた場合、あまりよろしくないのではないか、とわたしは思う。
例えば最近公開になった「ローレライ」がダメなのも、「ローレライ」が持つ「キャラクター小説」的(或いは「マンガ」的とか「アニメ」的と言っても言いのだが)な文脈と構成、展開、記号的なキャラクターの動きのせいではないか、と思えてしまうのだ。
勿論、短い時間の中で観客が感情移入出来るキャラクターを構築するのは難しい訳で、極端なキャラクター設定を基に物語を構成する、という逃げの手法を使うのは仕方が無いのかも知れないが、本作は面白い方向性を持った作品であるだけに、本作のキャラクター設定には残念な印象を受けてしまう。
撮影は「俳句」のように叙情的で色彩豊かなものを描写する事を目指したような、彩度が高く、色彩に圧倒される程の映像が楽しめる。ディビッド・リンチの作品が持つ彩度の高い映像の豊かさが感じられるのだ。
ハレーション寸前なのか、太陽の光の色が違うのだ。
日本ではなく、アリゾナとかどこかの澄んだ乾いた光が発色させている色彩を、彩度を感じる訳だ。
とは言うものの、実際のところ全編がそういう訳ではなく、キーとなるモノを描写する際に、そんな印象を受けるのだ。
わたしが思うに、照明とカメラ(絞りかな)はドラマ部分のそれと違うと思うね。
脚本は対句的表現を意図したような繰り返しが楽しい構成を持っているのだが、時間経過が感じられず、「俳句」のスキルが上達していく様が残念ながら感じられないし、いやいややっていた「俳句」がだんだんと好きになっていく過程がもう少し欲しいと思った。
この辺の描写は前述の極端なキャラクターが巻き起こすドタバタを描く事に尺が取られ、本来描くべきキャラクターの成長部分が軽薄になってしまっており、何ともバランスが悪い印象を受けた。
あと脚本的に評価できるのは、何度か挿入されるツッチーの独白部分である。作品自体のリズムを変化させる素晴らしいシークエンスであると同時に、女性監督にしては凄いことをやらせているのではないか、と素直に思った。
また前述のように同じシークエンスを繰り返す手法が素晴らしい効果を出している。
最近では「オペラ座の怪人」での同じ楽曲を使いながら、登場人物を変える事により、違う登場人物のの心情を吐露する手法に似た印象を受けた。
ツッチーの「言い残す事は?」と言う問いかけが何とも格好良いのだ。
また、嘘をつく人物が変わっている点も評価したい。
読み方によっては、ラストの治子(関めぐみ)のセリフが素晴らしく利いてくる。
「アイズ ワイド シャット」のラストのセリフに匹敵する、と言うのは言いすぎだろうか。
しかしながら、本作は「俳句」を題材にしている以上「俳句」で観客を唸らせなければならない宿命を負っているのだが、そこまでの「俳句」が出てこないのは、「俳句映画」としては致命的ではないかと思う。
勿論主観的名感想ではあるが、「俳句甲子園」に出てくる「俳句」より、ツッチーのノートに書いてある「俳句」の方が出来が良い、と言うのはどうかと思うのだ。
主観的と言えば、物語の構成上「俳句」に優劣をつける事になるのだが、芸術に優劣をつける事に対する云々は目をつぶる事にする。
とは言うものの、本作「恋は五・七・五!」は、想像しているよりは絶対に面白い作品に仕上がっているし、「俳句」と言う日本が世界に誇る文化の導入としても機能しているし、また大人の世代には過ぎ去りし青春を回想させる機能すら併せ持った良質の青春映画に仕上がっているのだ。
日本映画と日本文化の将来を考えながら、本作「恋は五・七・五!」を観ていただきたいと思う訳だ。
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