2007/05/13 東京渋谷「シネマライズ」で「恋愛睡眠のすすめ」を観た。

引っ込み思案でシャイなステファンは、仕事も恋愛も失敗ばかりの冴えない人生を送ってきた。そんな現実から、眠っている間だけでも幸せになるため都合のいい夢ばかり見ている。
ある時、メキシコで一緒に暮らしていた父親が死んでしまい、パリに戻ることに。母親が大家をしているアパートに移り住み、ついでに就職先も見つけてもらう。これでパッとしない生活も良くなると思っていたが・・・・。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:ミシェル・ゴンドリー     
脚本:ミシェル・ゴンドリー     
芸術監督:ピエール・ペル、ステファン・ローザンボーム
衣装デザイン:フロランス・フォンテーヌ         
音楽:ジャン=ミシェル・ベルナール
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル(ステファン)、シャルロット・ゲンズブール(ステファニー)、ミュウ=ミュウ(母クリスチーヌ)、アラン・シャバ(ギィ)、エマ・ドゥ・コーヌ(ゾーイ/ゾエ)、ピエール・ヴァネック(プシェ氏)、オレリア・プティ(マルチーヌ)、サッシャ・ブルド(セルジュ)

本作「恋愛睡眠のすすめ」は、ご存知「エターナル・サンシャイン」(2004)のミシェル・ゴンドリーの新作である。

ところで、いきなり私見で恐縮だが、ミシェル・ゴンドリーの嗜好は、テリー・ギリアムのそれと非常に近いものがあるとわたしは思っている。

テリー・ギリアムが創造する世界観は、ダークでグロテスクだとすると、ミシェル・ゴンドリーが創造する世界観はライトでキュートだと思える。

物語を描くテイストは異なるものの、両者の作品の根底に流れている根本的なスピリッツは非常に似通っているような印象を受けている。

さらに言えることは、本作「恋愛睡眠のすすめ」の物語は、夢の女を執拗に追い続ける主人公が自我崩壊にいたる、と言うテリー・ギリアムの「未来世紀ブラジル」(1985)によく似た構成を持っている、と言える。

「恋愛睡眠のすすめ」と言う作品は、ミシェル・ゴンドリーによる「未来世紀ブラジル」のリメイクと言うか、リ・イマジネーションのような作品なのかも知れない。

また、作品全体を捉えた場合、多くの観客は、この作品を否定せず、あそこが良かった、ここが良かった、と枝葉の部分を好意的に評価するが作品全体としては微妙、と言った類いの、言わば「裸の王様」的な作品だったような印象を受ける。

枝葉の部分はキュートでキャッチーなのだが、作品全体として評価できるか、と言うと、若干厳しいのではないか、と思えるし、スタイル先行で集まった観客にとっては、若干敷居が高い作品なのかもしれない。
尤も、本作「恋愛睡眠のすすめ」は単館ロードショー作品なので、その辺については杞憂かも知れないが・・・・。

と言うのも、ミシェル・ゴンドリーの前作「エターナル・サンシャイン」は、世界中の映画ファンに愛された作品であるだけに、ちょっと惜しい気がする。

キャストは、何と言ってもガエル・ガルシア・ベルナルが芸達者振りを見せているのが印象的であった。

「モーターサイクル・ダイアリーズ」(2003)で一躍スターダムに名乗りをあげたガエル・ガルシア・ベルナルは、最近では「バベル」(2006)の好演も光っているが、本作「恋愛睡眠のすすめ」では見事なコメディアン振りを見せてくれている。今後の幅広い活躍に期待が持てる。

脚本は、非常に複雑で、登場人物は勿論、わたし達観客にも今描かれている部分が現実なのかそれとも夢なのかの判断が難しく、それと同時にステファンが開発した様々なふしぎ道具も実在のものなのか、それとも夢の中のものなのかが判然としない。

そのあたりは、前述のように、物語の表層を楽しむ観客にとっては、ひとつの難関にあたるのではないか、と思える。

世界観は大変素晴らしく、特にステファンの夢の中や頭の中を描いたシークエンスの美術は一見チーブでありながら、その世界観から創出されるファンタジックな空間は非常に素晴らしい。

ダンボールを多用したステファンTVのセットの造形もすばらしい。

自宅のテレビにダンボールの枠でもつけようかと思った。

とにかく本作「恋愛睡眠のすすめ」は、観客を選ぶ作品かもしれないが、機会があれば是非観ていただきたい作品だと思う。

特に「未来世紀ブラジル」好きに観ていただきたいな、と個人的に思う。

☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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わたしは格闘ゲーマーだった。

と言う訳で、わたしが格闘ゲーマーだった事を知っている友人達は、「バーチャファイター」の新作がPS3でリリースされている事を受け、わたしに会うたびに、「PS3買った?」「バーチャファイター5出てるけどPS3買わなくていいの?」とわたしに問いかけるのだ。

しかしながら、「バーチャファイター5」のためにPS3を購入する、と言うのは、コストパフォーマンス的に考えて、元格闘ゲーマーのわたしにしても動機が薄い、と言わざるを得ない。

そして、わたしはもちろん、昔からのゲーム友達や直接の知り合いで、PS3を購入した、と言う話はなぜか聞かない。
Wiiを買ったと言う話は結構聞くけど・・・・。

かく言うわたしは、PS(プレイステーション)やSS(セガサターン)の発売日には会社を休んで量販店に並んだ、と言うのは言うまでもない。
 
 
そんな中、ある友人からPS3を購入した、と言う連絡が入った。
しかもその友人はゲームを一切やらない人なのだ。

おそらく、PS3ユーザーの大多数はゲームを目的としてPS3を購入しているのだと思うのだが、わたしの友人の目的はゲームではなかった。

なんと彼は、ブルーレイディスクプレイヤーとしてPS3を購入したのだ。
 
 
PS2がリリースされた際、家庭用DVDプレイヤーとしてPS2を利用し、DVDの市場が圧倒的に拡大したのは記憶に新しいが、わたしたち映画ファンは、PS2のリリース時には既にDVDプレイヤーを持っていたし、場合によっては既に5.1chの環境も整っていた。

わたしは当時、既にDVDプレイヤーを持っていたのだが、PS2の初期ロットのファームウェアでは、なんとリージョンフリーのDVDプレイヤーとしてPS2が利用できる、と言うバグがあり、それを理由としてPS2を購入したのだ。

そう考えた場合、わたしたち映画ファンは、PS3のリリース以前にブルーディスクプレイヤーを既に購入しているハズだったのではないか、と思える。

世はハイビジョン時代である。
HDDにハイビジョン画質で録画できたとしても、ディスクにハイビジョン画質で録画できなければ全く意味がないと思うのだが、如何せん、ブルーディスクレコーダーは高価だし、折角のブルーレイディスクなのだから、プレイヤー機能だけで購入するのも釈然としない。

しかしながら、ブルーレイディスクで映像を観る、と言う欲求は日に日に高まっているのは事実である。

ゲームをやらない人間がPS3を購入する。
面白い時代になって来た、といわざるを得ない。

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「バペル」
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「恋愛睡眠のすすめ」
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2007/05/12-13 興収ベストテン
1.「スパイダーマン3」(ソニー)
2.「ゲゲゲの鬼太郎」(松竹)
3.「俺は、君のためにこそ死にいく」(東映)
4.「眉山」(東宝)
5.「名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」(東宝)
6.「バベル」(ギャガ)
7.「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ歌うケツだけ爆弾!」(東宝)
8.「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(松竹)
9.「初恋の雪 ヴァージン・スノー」(角川)
10.「ハンニバル・ライジング」(東宝東和)
 
 
因みに、現在の未レビュー作品は、「フォーガットン」(途中)、「ダニー・ザ・ドッグ」、「HINOKIO/ヒノキオ」、「スター・ウォーズ/エピソード III/シスの復讐」、「大変な結婚」、「キングダム・オブ・ヘブン」、「ライフ・アクアティック」、「疾走」、「シンデレラマン」、「カーテンコール」、「鳶がクルリと」、「自由戀愛」、「ルパン」、「SHINOBI / HEART UNDER BLADE」、「頭文字<イニシャル>D THE MOVIE」(途中)、「この胸いっぱいの愛を」、「ナイト・ウオッチ」(途中)、「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」、「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」、「ジョニの約束」、「真昼ノ星空」、「NOEL(ノエル)」、「ウォーク・ザ・ライン(仮)」、「イン・ハー・シューズ」、「ドラゴン・プロジェクト/精武家庭」、「同じ月を見ている」、「エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画」、「親切なクムジャさん」、「復讐者に憐れみを」、「スリー・タイムズ(仮題)」、「SPL<殺破狼>(原題)」、「バッシング」、「マジシャンズ」、「落ちる人」、「やわらかい生活」、「サグァ」、「サウンド・バリア」、「無窮動」、「結果」、「フリー・ゾーン」、「セックスと哲学」、「フル・オア・エンプティ」、「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」、「キング・コング」、「RENT/レント」、「名探偵コナン/探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」、「ハウス・オブ・D」、「グッドナイト&グッドラック」、「スーパーマンリターンズ」、「寝ずの番」、「マーダーボール」、「グエムル/漢江の怪物」、「カポーティ」、「パプリカ」、「父親たちの星条旗」、「ファウンテン」、「世界最速のインディアン」、「バイト・オブ・ラブ(原題)」、「エクソダス 魔法の王国」、「虹の女神 Rainbow Song」、「多細胞少女」、「鉄コン筋クリート」、「グッバイ・ボーイズ」、「不都合な真実」、「プラダを着た悪魔」、「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」、「アリスの鏡」、「パフューム」、「八月的故事」、「叫」、「エレクション」、「エレクション2」、「The Ringer(原題)/リンガー!替え玉★選手権(邦題)」、「殺しのはらわた」、「ディパーテッド」、「ラッキーナンバー7」、「ククーシュカ ラップランドの妖精」、「2番目のキス」、「僕のニューヨークライフ」、「幸せのかたち」、「DOA デッド・オア・アライブ」、「バブルへGO!!/タイムマシンはドラム式」、「それでもボクはやってない」、「マリー・アントワネット」、「蟲師」、「プルコギ」、「ゆれる」、「恋愛睡眠のすすめ」です。
正に困った状況です。
 
 
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"私は旅をしています・そら"篇/オリンパス
オリンパスの宮崎あおい主演のCF(CM)『"私は旅をしています・そら"篇』が興味深い。

と言うのも、オリンパスCF(CM)『"私は旅をしています・そら"篇』で宮崎あおいが演じているキャラクターは、映画「ただ、君を愛してる」(2006)で宮崎あおいが演じたキャラクターである里中静流と同一人物のように思える。

と言うか、『"私は旅をしています・そら"篇』は、「ただ、君を愛してる」の物語の途中で失踪した里中静流のその後、つまりラストの展覧会までのミッシング・リンクを描いているような印象を受ける。

つまり、オリンパス提供の宮崎あおいのブログ(フォトログ)

「あおいのフォトログ」
http://olympus-wonder.com/aoi_photo/index.html

は、恋をすると死ぬ病を患った里中静流のブログに思えるのだ。
今後に乞うご期待だったりする。

「ただ、君を愛してる」をめぐる冒険http://diarynote.jp/d/29346/20061005.html

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最近「DoCoMo2.0」のCF(CM)が楽しい。

「DoCoMo2.0」のCF(CM)は、どう考えても「SURVIVE STYLE5+」(2004)だと思ったら、やはり関口現と多田琢の手によるCF(CM)だった。

ディレクター:関口現
プランナー:多田琢、麻生哲朗
美術:中村 桃子
出演:浅野 忠信、長瀬 智也、妻夫木 聡、瑛太、吹石 一恵、土屋 アンナ、蒼井 優、北川 景子

先ずは世界観と言うか美術が素晴らしい。
で、そこから創出される物語性に泣ける。

そんな訳でわたしは、関口現と多田琢が大好きです。

「SURVIVE STYLE5+」
http://diarynote.jp/d/29346/20040910.html

前略、関口現さま/公開ファンレター
http://diarynote.jp/d/29346/20040923.html

今後の展開に超ご期待である。

DoCoMo2.0
http://docomo2.jp/top.html#start

「ティザー篇」
http://docomo2.jp/top.html#asano*teaser

「宣言篇」
http://docomo2.jp/top.html#asano*sengen

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「バベル」

2007年5月13日 映画
2007/05/13 東京板橋「ワーナーマイカル・シネマズ板橋」で「バベル」を観た。

バラバラにされた私達が、再びひとつにつながるには、どうすればいいのか?
その答えを秘めた銃弾が今、放たれた。

リチャード(ブラッド・ピット)は、妻のスーザン(ケイト・ブランシェット)とモロッコを旅していた。ある哀しい出来事が原因で壊れかけた夫婦の絆を取り戻すため、アメリカからやって来たのだ。まだ幼い息子:マイク(ネイサン・ギャンブル)と娘:デビー(エル・ファニング)はメキシコ人の子守:アメリア(アドリアナ・バラッザ)に託していた。山道を行く観光バスの中で、事件は起こった。どこからか放たれた一発の銃弾が窓ガラスを突き抜け、スーザンの肩を撃ち抜いたのだ。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本:ギジェルモ・アリアガ
出演:ブラッド・ピット(リチャード)、ケイト・ブランシェット(
スーザン)、ガエル・ガルシア・ベルナル(サンチャゴ)、役所広司(ヤスジロー)、菊地凛子(チエコ)、二階堂智(ケンジ)、アドリアナ・バラーザ(アメリア)、エル・ファニング(デビー)、ネイサン・ギャンブル(マイク)、ブブケ・アイト・エル・カイド(ユセフ)、サイード・タルカーニ(アフメッド)、ムスタファ・ラシディ(アブドゥラ)、アブデルカデール・バラ(ハッサン)

「パンドラの匣」の一番奥に、小さく震えて隠れていたのは「希望」だった。
同様に、本作「バベル」のラストには「希望」が、または本作「バベル」が問いかけた命題「バラバラにされた私達が、再びひとつにつながるには、どうすればいいのか?」の回答が明確に描写されていた。

しかしながら、どうやら多くの観客は、本作「バベル」のラストシーンに釈然としなかったようである。
事実、わたしの周りで「バベル」を観ていた観客の多くは首を傾げていたし、WEB上でも、ラストがわからない、と言う書き込みをよく見かける。

わたしは映画と言う存在は、言語が異なる世界中の人々が、理解し得る「万国共通語」のような存在だと思っていたのだが、どうやらそれはわたしの誤りのようである。

こんなにわかりやすいラストを解釈できない人々が沢山いる訳だ。
ひとは言葉が違っていてもわかり合えると訴える映画を理解できない程、言語と言うかコミュニケーションの壁は堅牢なのだろうか。

映画を信じるわたしは、なんだか哀しくなってしまう。

脚本は、誤解とディスコミュニケーションによる争いや諍いを描きつつ、その状況下においてディスコミュニケーションを乗り越える幾人かの人々を描いている。

この本作のテーマとも言える部分で非常に重要な位置を占めているのが、菊地凛子(チエコ)と役所広司(ヤスジロー)、そして二階堂智(ケンジ)のシークエンスである。

各国の映画賞で菊地凛子が取沙汰されるのも当然と言えば当然。映画の中で非常に重要なパートを担っているのだ。

車の中での菊地凛子(チエコ)と役所広司(ヤスジロー)のシークエンスが重要である。
手話と日本語で「何故、ケンカをふっかけてくるのだ」と言うことである。

そして彼女が聾唖者として描かれているのが、非常に重要である。
同じ言語を話す人々(同国人)の中でもディスコミュニケーションは存在し、同じ言語を話す人々(同国人)の間でも争いや諍いが起きている事を明示しているのだ。

つまり、現代では、バベルの塔が崩壊した当時より、争いや諍いは、言葉が違っている人々の間から、同じ言葉を話す人々の間まで加速している、と言う訳である。

そしてもう一つ興味深いのは、天までとどく塔を建設してしまっている日本である。

つまり日本と言う国は、神の怒りを買う寸前まで来ている、と言うことを描いているのではあるまいか。
ここで気をつけなければならないのは、日本がそうだ、ということではなく、制作者サイドは、神の怒りを買う寸前まで行ってしまっている存在のメタファーとして日本を使っていると言うだけである。

映画はメタファーの固まりなのだから、あんなの日本と違うとか、正確な描写ではない、とか言うのは大したことではないのだ。

もう一つ興味深いのは、罪の意識など一切なしに、軽い気持ちで兵器(銃器:ウィンチェスターM70)を渡してしまう人がいる、と言う事である。

つづく・・・・
一時保存です。

☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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2007/04/28公開
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2007/04/21公開
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2007/05/05-06 興収ベストテン
1.「スパイダーマン3」(ソニー)
2.「ゲゲゲの鬼太郎」(松竹)
3.「名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」(東宝)
4.「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ歌うケツだけ爆弾!」(東宝)
5.「バベル」(ギャガ)
6.「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(松竹)
7.「ロッキー・ザ・ファイナル」(FOX)
8.「ハンニバル・ライジング」(東宝東和)
9.「ブラッド・ダイヤモンド」(ワーナー)
10.「ラブソングができるまで」(ワーナー)
 
 
因みに、現在の未レビュー作品は、「フォーガットン」(途中)、「ダニー・ザ・ドッグ」、「HINOKIO/ヒノキオ」、「スター・ウォーズ/エピソード III/シスの復讐」、「大変な結婚」、「キングダム・オブ・ヘブン」、「ライフ・アクアティック」、「疾走」、「シンデレラマン」、「カーテンコール」、「鳶がクルリと」、「自由戀愛」、「ルパン」、「SHINOBI / HEART UNDER BLADE」、「頭文字<イニシャル>D THE MOVIE」(途中)、「この胸いっぱいの愛を」、「ナイト・ウオッチ」(途中)、「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」、「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」、「ジョニの約束」、「真昼ノ星空」、「NOEL(ノエル)」、「ウォーク・ザ・ライン(仮)」、「イン・ハー・シューズ」、「ドラゴン・プロジェクト/精武家庭」、「同じ月を見ている」、「エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画」、「親切なクムジャさん」、「復讐者に憐れみを」、「スリー・タイムズ(仮題)」、「SPL<殺破狼>(原題)」、「バッシング」、「マジシャンズ」、「落ちる人」、「やわらかい生活」、「サグァ」、「サウンド・バリア」、「無窮動」、「結果」、「フリー・ゾーン」、「セックスと哲学」、「フル・オア・エンプティ」、「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」、「キング・コング」、「RENT/レント」、「名探偵コナン/探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」、「ハウス・オブ・D」、「グッドナイト&グッドラック」、「スーパーマンリターンズ」、「寝ずの番」、「マーダーボール」、「グエムル/漢江の怪物」、「カポーティ」、「パプリカ」、「父親たちの星条旗」、「ファウンテン」、「世界最速のインディアン」、「バイト・オブ・ラブ(原題)」、「エクソダス 魔法の王国」、「虹の女神 Rainbow Song」、「多細胞少女」、「鉄コン筋クリート」、「グッバイ・ボーイズ」、「不都合な真実」、「プラダを着た悪魔」、「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」、「アリスの鏡」、「パフューム」、「八月的故事」、「叫」、「エレクション」、「エレクション2」、「The Ringer(原題)/リンガー!替え玉★選手権(邦題)」、「殺しのはらわた」、「ディパーテッド」、「ラッキーナンバー7」、「ククーシュカ ラップランドの妖精」、「2番目のキス」、「僕のニューヨークライフ」、「幸せのかたち」、「DOA デッド・オア・アライブ」、「バブルへGO!!/タイムマシンはドラム式」、「それでもボクはやってない」、「マリー・アントワネット」、「蟲師」、「プルコギ」、「ゆれる」、「恋愛睡眠のすすめ」です。
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先ずはこちらをご参照いただきたい。

「POCARI SWEAT X SMAP」をめぐる冒険
http://diarynote.jp/d/29346/20070411.html

前回のエントリーの趣旨は、木村拓哉版の「POCARI SWEAT X SMAP」のCF(CM)は本当に存在するのか?

と言う疑問に対し、3つの仮説を検証してみた。
その3つの仮説は次の通り。

1.木村拓哉版のCF(CM)は存在するが、放映時期は木村拓哉と日本コカ・コーラとの契約が終了した時点。
 
2.木村拓哉版のCF(CM)は存在しない。 
 
3.木村拓哉版のCF(CM)は存在し、超法規的対応で、「POCARI SWEAT」(大塚製薬)と「GEORGIA」(日本コカ・コーラ)の両方のCF(CM)に同時に出演する。
 
 
で、2007年5月から、「GEORGIA」のCF(CM)の新シリーズ(木村拓哉が登場しないもの)が始まった。
詳細は、次のURLをご参照いただきたい。

極楽!ジョージアカンパニー
http://www.georgia.jp/#roomID_conferenceroom

わたしの指摘通り、木村拓哉が登場する「GEORGIA」(日本コカ・コーラ)のCF(CM)は終了した模様である。

今回のCF(CM)で渡哲也の部下を演じるのは、木村拓哉ではなく、佐藤めぐみに変わっている。

とは言うものの、上記URLでは、木村拓哉が出演した「GEORGIA」(日本コカ・コーラ)のCF(CM)を公開しているので、WEB上での公開の契約は続いているものの、木村拓哉と日本コカ・コーラとの通常のCF(CM)契約は終了したものと思える。

いよいよ木村拓哉版の「POCARI SWEAT X SMAP」のCF(CM)登場か!!
と言うか、秒読み状態か!?

前回もお話ししたが、「ポカリスエット」の最大のライバル飲料は「アクエリアス」である。
言わずもがなだが、「アクエリアス」は日本コカ・コーラ社の製品。

日本コカ・コーラ社としては、木村拓哉が「ポカリスエット」のCF(CM)に出演するのは、面白くないと思うね。

もしかしたら、契約終了後、ある程度の期間はライバル企業のCF(CM)出演は制限されるかも知れないがね。

「POCARI SWEAT X SMAP」をめぐる冒険 その3 につづく・・・・
http://diarynote.jp/d/29346/20070608.html
 
今回のエントリーについては、次のブログのエントリーを参考にしました。

「日本コカ・コーラ/ジョージア エメラルドマウンテンブレンドのCMに佐藤めぐみ」/「テレビマニア」
http://luise.seesaa.net/article/41142744.html

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2007/04/21公開
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2007/04/07公開
「ブラッド・ダイヤモンド」
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2007/03/24公開
「蟲師」
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2007/03/17公開
「口裂け女」
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2007/03/03公開
「パフューム/ある人殺しの物語」
未レビュー
2007/02/24公開
「叫<さけび>」
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「さくらん」
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■週末興収ベストテン
2007/04/28-29 興収ベストテン
1.「名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」(東宝)
2.「ゲゲゲの鬼太郎」(松竹)
3.「バベル」(ギャガ)
4.「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ歌うケツだけ爆弾!」(東宝)
5.「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(松竹)
6.「ハンニバル・ライジング」(東宝東和)
7.「ロッキー・ザ・ファイナル」(FOX)
8.「ブラッド・ダイヤモンド」(ワーナー)
9.「ラブソングができるまで」(ワーナー)
10.「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」(デスペラード)

任天堂「Wii」で「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」をプレイしていたのだが、G.W.中にクリアした。
攻略法を見ないで、時間をみつけてコツコツとプレイしていだだが、トータル時間数で70時間程度。期間としては2ケ月くらいかかったと思う。

ゲームの難易度としては、アクション的に難しい部分があったが、謎解き部分には基本的にあまりつまる部分はなかった。

ところで、「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」は、任天堂が社運をかけた「Wii」の言わばキラーソフトと言う位置付けだと思うのだが、全くその通り、本気で作っているゲームのような印象を受けた。

冒頭は、ある事をするためにどこどこに行く、と言うシークエンスが何度か続き、このような自由度が少ないがんじがらめの構成に辟易していた感があったのだが、ゲームが中盤を迎える頃には、圧倒的な自由度が増え、次に何をすれば良いのか自分で選べると言った面白いゲームに昇華されていった。

脚本だが、やはりリンクと一緒に冒険をするミドナの扱いが良かった。エンディングに向けての脚本には、まあありきたりと言えばありきたりなのだが、構成は素晴らしく、特にエンディングに入る寸前のミドナのセリフとリンクのリアクションは素晴らしいものがあった。

今後の「Wii」のゲームソフトに期待である。
 
 
因みに、現在の未レビュー作品は、「フォーガットン」(途中)、「ダニー・ザ・ドッグ」、「HINOKIO/ヒノキオ」、「スター・ウォーズ/エピソード III/シスの復讐」、「大変な結婚」、「キングダム・オブ・ヘブン」、「ライフ・アクアティック」、「疾走」、「シンデレラマン」、「カーテンコール」、「鳶がクルリと」、「自由戀愛」、「ルパン」、「SHINOBI / HEART UNDER BLADE」、「頭文字<イニシャル>D THE MOVIE」(途中)、「この胸いっぱいの愛を」、「ナイト・ウオッチ」(途中)、「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」、「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」、「ジョニの約束」、「真昼ノ星空」、「NOEL(ノエル)」、「ウォーク・ザ・ライン(仮)」、「イン・ハー・シューズ」、「ドラゴン・プロジェクト/精武家庭」、「同じ月を見ている」、「エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画」、「親切なクムジャさん」、「復讐者に憐れみを」、「スリー・タイムズ(仮題)」、「SPL<殺破狼>(原題)」、「バッシング」、「マジシャンズ」、「落ちる人」、「やわらかい生活」、「サグァ」、「サウンド・バリア」、「無窮動」、「結果」、「フリー・ゾーン」、「セックスと哲学」、「フル・オア・エンプティ」、「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」、「キング・コング」、「RENT/レント」、「名探偵コナン/探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」、「ハウス・オブ・D」、「グッドナイト&グッドラック」、「スーパーマンリターンズ」、「寝ずの番」、「マーダーボール」、「グエムル/漢江の怪物」、「カポーティ」、「パプリカ」、「父親たちの星条旗」、「ファウンテン」、「世界最速のインディアン」、「バイト・オブ・ラブ(原題)」、「エクソダス 魔法の王国」、「虹の女神 Rainbow Song」、「多細胞少女」、「鉄コン筋クリート」、「グッバイ・ボーイズ」、「不都合な真実」、「プラダを着た悪魔」、「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」、「アリスの鏡」、「パフューム」、「八月的故事」、「叫」、「エレクション」、「エレクション2」、「The Ringer(原題)/リンガー!替え玉★選手権(邦題)」、「殺しのはらわた」、「ディパーテッド」、「ラッキーナンバー7」、「ククーシュカ ラップランドの妖精」、「2番目のキス」、「僕のニューヨークライフ」、「幸せのかたち」、「DOA デッド・オア・アライブ」、「バブルへGO!!/タイムマシンはドラム式」、「それでもボクはやってない」、「マリー・アントワネット」、「蟲師」、「ブラッド・ダイヤモンド」、「プルコギ」です。
正に困った状況です。
 
 
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「京都買います」(「怪奇大作戦」)をめぐる冒険
2007/04/30-05/03の深夜、NHK BS2で「怪奇大作戦セカンドファイル」(2007)3話と、「怪奇大作戦」(1968)14話が放映された。

「怪奇大作戦」(1968)とは、NHKのサイトによると、

オリジナル版「怪奇大作戦」は、昭和43年、円谷プロダクションが「ウルトラセブン」の後番組として制作した特撮犯罪ドラマ。平均視聴率22%を獲得した人気番組でした。特撮で描かれる怪奇犯罪とその謎解きの面白さはもちろん、事件の背後に隠された人の心の闇にこそ真の“怪奇”が潜むという社会派のスタンスは、今もなお多くのファンを惹きつけてやみません。

とのことです。

なお、「怪奇大作戦セカンドファイル」は、2006年に急逝した実相寺明雄がシリーズ構成・脚本(ファイル2「昭和幻燈小路」)を努め、発表順で言うと遺作となっている。
(「ユメ十夜」は、2007/01/27公開)

実相寺明雄と言えば、やはり「ウルトラマン」(1966-67)や「ウルトラセブン」(1967-68)の監督として名が挙がって来ると思うのだが、わたし的には「帝都物語」(1988)の印象が強い。

「帝都物語」で描かれる日本人のおじさん達が、滅法格好良いのだよ、これが。
そして、そんな俳優達の立ち居振る舞いが素敵なのだ。彼らは肩で立っているのだ。

そして、「屋根裏の散歩者」(1994)、「D坂の怪事件」(1997)、「乱歩地獄」(2005)等の一連の江戸川乱歩原作作品の映像化作品であったり、2005年の「姑獲鳥の夏」(京極夏彦原作作品)を映像化し、ついには夏目漱石の映像化と、江戸川乱歩、京極夏彦、夏目漱石と、日本の近代文学のひとつの方向性(耽美性)を持った映像化の騎手として期待されていた中の悲報は残念でならないものだった。

彼の映像スタイルは、広角レンズを多用した極端な被写体のアップであったり、前景から被写体を覗く画面構成であったり、被写体の顔のアップでありながら、顔を切ると言った映像スタイルが素晴らしく、またセリフではなく映像で物語を語るスタンスをもっていた。

そこで「京都買います」/「怪奇大作戦」(1968)第25話だが、子供の頃に再放送で見ていると思うのだが、そんなに印象に残っていなかったのだが、今回大人になってから初めて見たのだが、はっきり言って驚いた。

「京都買います」は、フィルムで撮った30分ものの子供向けのテレビシリーズのクオリティを遥かに凌駕している。
その映像スタイルと編集スタイルは既に完成されており、最早芸術作品と言って良い程のスタイルを持っているのだ。

特に印象的なのは、編集がきちんとされていることである。
1960年代にフィルムで撮られたテレビドラマでありながら、ワンカットで複数のセリフを描写するのではなく、ひとつのセリフですら複数のカットで構成されている。

また、前景と背景を意識して撮影された映像も素晴らしい。
極端なアップの多用のため、セリフではなく表情で物語を語る手法が、俳優に要求されているのだ。

また、セリフを喋ることではなく、セリフを喋る状況を基に構成、演出されている芝居も素晴らしい。

そして、キャストだが、何と言っても岸田森の格好良さにはたまらない。岸田今日子も凄いが、岸田森のダンディズムには涙が出てしまう。

こんな芳醇な作品が、30分ものの子供向けのテレビシリーズで放映されていた、とは全く驚きを禁じ得ない。

セリフを喋っている映像を繋いだだけで、ドラマになると思っている現代の映像作家に見せてやりたいと思った。

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2007/04/30 東京新宿「テアトルタイムズスクエア」で「ブラックブック」を観た。

1944年9月、ナチス・ドイツ占領下のオランダ。

美しいユダヤ人女性歌手ラヘル(カリス・ファン・ハウテン)は、ナチスから逃れるため一家で南部へ向かう。
しかし、ドイツ軍の執拗な追跡にあい、ついには彼女を除く家族全員が殺されてしまう。

その後、レジスタンスに救われたラヘルは、ユダヤ人であることを隠すため髪をブロンドに染め、名前をエリスと変えて彼らの活動に参加するが・・・・。

監督:ポール・ヴァーホーヴェン
原案:ジェラルド・ソエトマン     
脚本:ジェラルド・ソエトマン、ポール・ヴァーホーヴェン
撮影:カール・ウォルター・リンデンローブ     
プロダクションデザイン:ウィルバート・ファン・ドープ     
衣装デザイン:ヤン・タックス     
音楽:アン・ダッドリー
出演:カリス・ファン・ハウテン(ラヘル・シュタイン/エリス・デ・フリース)、トム・ホフマン(ハンス・アッカーマン)、セバスチャン・コッホ(ルドウィグ・ムンツェ)、デレク・デ・リント(ヘルベン・カイパース)、ハリナ・ライン(ロニー)、ワルデマー・コブス(ギュンター・フランケン)、ミヒル・ホイスマン(ロブ)、ドルフ・デ・ヴリーズ(公証人スマール)、ピーター・ブロック(ファン・ハイン)、ディアーナ・ドーベルマン(スマール夫人)、クリスチャン・ベルケル(カウトナー将軍)

本作「ブラックブック」は、もちろん娯楽作品として素晴らしい作品に仕上がっているのだが、それ以上にポール・ヴァーホーヴェンと言う映像作家にとって非常に重要な意味を持つ作品だと言える。

と言うのも、オランダ出身の映像作家であるポール・ヴァーホーヴェンが、ハリウッドからオランダに戻り、自らのアイデンティティに関わる祖国オランダのナチス・ドイツ占領時を舞台とした作品をオランダのスタッフと共に撮り上げた作品なのだ。

そして興味深いのは、本作のテイストがハリウッド時代の悪趣味な悪ふざけ的テイストではなく、もちろんヴァーホーヴェンお得意のエログロ描写はあるものの、ハリウッド時代の作品と一線を画した、非常に真摯に作品に取り組んだ印象を受ける。

1938年に生まれたヴァーホーヴェンにとって、ナチス・ドイツ占領時のオランダでの思い出は、彼にとって原初的でかつ強烈な印象となって残っていることは想像に難くない。

つまり、今までハリウッドでちょっとふざけて映画を撮っていた監督が、祖国で祖国のスタッフのために、本気で映画を撮った。
と言うような印象を受ける。

とは言う物の、日本の配給会社が本作「ブラックブック」を「シンドラーのリスト」(1993)や「戦場のピアニスト」(2002)と並べて売ろうとする愚挙的な広告戦略を取っているが、本作は実はそんな文芸作品ではなく、ヴァーホーヴェンの嗜好を充分に備え持った娯楽作品に仕上がっている。

「シンドラーのリスト」(1993)や「戦場のピアニスト」(2002)の感動をもとめて劇場に行った観客はちょっと困った事になるかも知れない、と思う。

さて、本作「ブラックブック」についてだが、先ずは脚本が非常に良かった。
伏線とは何か、と言うのが非常に明確に描かれており、特に印象的だったのは、チョコレートの使い方である。
そのチョコレートの伏線の使い方に、わたしは思わず膝を叩くところだった。
これこそ伏線であり、伏線のお手本のような脚本に仕上がっているのだ。

また、もう一点印象に残ったのは、ナチス・ドイツの占領から解放されたオランダの戦後処理の部分があったのが良かった。

と言うか実際は、連合軍がやって来た後の部分が本作の肝(キモ)なのだが、そういった構成になっている脚本に感心した。
大抵の映画では、連合軍がナチス・ドイツを蹴散らして、めでたしめでたしで終わる事が多いのだが、本作「ブラックブック」では、そこから物語が始まっているのだ。

キャストは先ずは、カリス・ファン・ハウテン(ラヘル・シュタイン/エリス・デ・フリース)が良かった。
彼女はとっても頑張りました。

噂ではカリス・ファン・ハウテンは、次回作のボンドガールになるとかならないとか言われているらしいのだが、北米での「ブラックブック」の公開は4月からなで、その影響(「ブラックブック」での演技や描写から来るイメージ)がどうでるのかが興味深いところである。

また、俳優陣も全てが全て良かったし、美術も良い仕事をしていたし、撮影もスコアも良かった。

本作「ブラックブック」は、もう本当に、悪いところが一切ない、と言って良いほど素晴らしい作品に仕上がっていた。
強いて言えば、尺(144分)が短すぎるということだろう。
もっともっと長い間観ていたい作品だった。

とにかく本作「ブラックブック」は、若干観客を選ぶ作品なのかもしれないが、是非劇場でポール・ヴァーホーヴェンの美学と真摯な仕事を堪能していただきたいと思うのだ。

☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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さて、早速ですが2007年の目標の中間発表その4です。

とりあえず目標の再確認を・・・・

目標第一弾 「映画を300本観るぞ!!」(DVD等含む)
目標第二弾 「本を100冊読むぞ!!」
 
 
1.映画
 
#011「さくらん」シネ・リーブル池袋 2007/04/01
#012「明日、君がいない」東商ホール 2007/04/10
#013「プルコギ」ニッショーホール 2007/04/11
#014「ゆれる」新文芸坐 2007/04/17
#015「時をかける少女」新文芸坐 2007/04/17
#016「さくらん」シネ・リーブル池袋 2007/04/29
#017「ブラックブック」テアトルタイムズスクエア 2007/04/30
 
 
2.DVD、CATV等

#042「スチュアート・リトル」CATV 2007/04/03
#043「カプリコン・1」DVD 2007/04/05
#044「ダンボ」CATV 2007/04/07
#045「40歳の童貞男」VOD 2007/04/08
#046「イントゥ・ザ・サン」CATV 2007/04/09
#047「アンジェラ」CATV 2007/04/13
#048「東京大学物語」VOD 2007/04/14
#049「CUBE ZERO」HDD 2007/04/15
#050「アサルト13/要塞警察」CATV 2007/04/15
#051「ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット」HDD 2007/04/21
#052「プラトニック・セックス」HDD 2007/04/22
#053「緯度0大作戦」HDD 2007/04/23
#054「くりいむレモン」HDD 2007/04/24
#055「波止場」HDD 2007/04/25
#056「ブロークン・フラワーズ」CATV 2007/04/25
#057「シャークボーイ&マグマガール」CATV 2007/04/28
#058「ザ・インターネット」CATV 2007/04/28
#059「エミリー・ローズ」HDD 2007/04/29
#060「エリザベスタウン」HDD 2007/04/30
#061「かもめ食堂」HDD 2007/04/30

 
3.読書

#009「落着かぬ赤毛」E・S・ガードナー著 尾坂力訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 2007/04/04
#010「長いお別れ」レイモンド・チャンドラー著 清水俊二訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 2007/04/22 
 
映画は、劇場7本(累計17本)、DVD等20本(累計61本)で、計27本(累計78本)。
このままのペースで、年間234本(劇場51本)です。

読書は2冊(累計10冊)で、このままのペースでは、年間30冊です。

今年は非常にマズイ状況です。
Wii購入の影響か、映画に割ける時間が激減しています。
 
まあ、先は長いですが頑張ります。

参考)
2007年の状況
映画78本(うち劇場17本)
読書10冊

2006年の状況
映画87本(うち劇場16本)
読書07冊

2005年同時期の状況
映画75本(うち劇場27本)
読書11冊

2004年同時期の状況
映画87本(うち劇場23本)
読書16冊

2003年同時期の状況
映画89本(うち劇場30本)
読書29冊

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「リンガー!替え玉★選手権」
2006/11/25 東京新宿「新宿ミラノ1」で開催されていた「東京国際シネシティフェスティバル2006」のオールナイト企画「映画における表現の自由を考える夕べ」で上映された「リンガー!替え玉★選手権」(上映当時のタイトルは「The Ringer(原題)」)

人のいいスティーヴ・バーカー(ジョニー・ノックスヴィル)はこれまでありふれたデスクワークに甘んじてきたが、ある時ついに意を決して上司に昇進を願い出る。

しかし、彼の昇進と引き換えに、長年管理人として働いてきたスタヴィ(ルイス・アヴァロス)がクビになってしまう。

仕事がなくなったスタヴィを個人的に雇ったスティーヴだったが、スタヴィは芝刈り作業中に指を失う事故に見舞われてしまう。

責任を感じたスティーヴは、スタヴィの指を救うために必要な大金を得る方法を、お調子者の叔父ゲイリー(ブライアン・コックス)に相談すると、彼は想像を絶する卑劣で最低最悪のとてつもなくクレイジーなアイディアを思いつく。

それは、かつて陸上のスターだったスティーヴが、来たるスペシャルオリンピックスの大会に“替え玉”として出場し、五種競技で6度の金メダルに輝く史上最高のチャンピオン、ジミー(レオナード・フラワーズ)をうまく破れば、自分はジミーが敗北する方に賭けているので大儲けができるというものだった。

監督:バリー・W・ブラウスタイン
製作:ボビー・ファレリー、ピーター・ファレリー
脚本:リッキー・ブリット
出演:ジョニー・ノックスヴィル(スティーヴ・バーカー/ジェフィ)、ブライアン・コックス(ゲイリー・バーカー)、キャサリン・ハイグル(リン)、ジェド・リース(グレン)、ビル・コット(トーマス)、エドワード・バーバネル(ビリー)、レナード・アール・ハウズ(マーク)、ジェフリー・エアンド(ウィンストン)、ジョン・テイラー(ルディ)、ルイス・アヴァロス(スタヴィ)、レナード・フラワーズ(ジミー)、ゼン・ゲスナー(デヴィッド)

先ずは『スペシャルオリンピックス』とは何ぞやと言う話だが、『認定NPO法人 スペシャルオリンピックス日本』のオフィシャル・サイトによると、次の通り説明されている。

スペシャルオリンピックス(SO)とは、知的発達障害のある人たちに様々なスポーツトレーニングとその成果の発表の場である競技会を、年間を通じ提供している国際的なスポーツ組織です。SOは非営利活動で、運営はボランティアと善意の寄付によっておこなわれています。SOでは、これらのスポーツ活動に参加する知的発達障害のある人たちをアスリートと呼んでいます。

『認定NPO法人 スペシャルオリンピックス日本』
http://www.son.or.jp/

そして本作「リンガー!替え玉★選手権」のプロットは、スティーヴ(ジョニー・ノックスヴィル)が、芝刈り作業中に指を切り落としてしまったスタヴィ(ルイス・アヴァロス)の指を救う金を得るため、知的発達障害者になりすまし、『スペシャルオリンピックス』の大会に出場する、と言うとんでもないプロットを採用した作品である。

本作の監督はエディ・マーフィ主演のコメディの脚本を何本か書いているバリー・W・ブラウスタインなのだが、注目すべきは本作の制作に名を連ねるボビー・ファレリーとピーター・ファレリー(ファレリー兄弟)の存在だと言わざるを得ない。

「メリーに首ったけ」(2001)で一躍メジャー監督の仲間入りをしたファレリー兄弟だが、彼等の作品には必ずといって良いほど、障害者、老人、子供、動物等の社会的弱者が登場し、笑いのネタにされている。

最新作の「2番目のキス」(2005)はともかく、前作の「ふたりにクギづけ」(2003)は特に顕著で、なにしろ「ふたりにクギづけ」は腰のところで繋がった結合双生児を題材にしたコメディなのだ。

「ふたりにクギづけ」
http://diarynote.jp/d/29346/20041129.html

そして興味深いのは、彼等ファレリー兄弟の作品で描かれている(例えば)障害者は、ただ単に障害と言う個性を持ったただの人間でしかないのだ。
このあたりも「ふたりにクギづけ」に顕著である。

本作「リンガー!替え玉★選手権」は、知的発達障害者になりすまし『スペシャルオリンピックス』の大会に出場する、と言うプロットを持つ作品なのだが、ファレリー兄弟の視点では、例えば、男性が女性の振りをして『オリンピック』に出場する、と言うようなプロットと何ら変わりはないのである。
または、「トッツィー」(1982)みたいな作品である、と言うような感じ。

そして障害者を題材にするファレリー兄弟のもうひとつの視点は、障害者には当然ながら良い人も居れば悪い人も居る、と言う点であろう。

ところで、現在においても、国内外を問わず多くのメディアは、(例えば)障害者を、良い人として、ピュアで純粋で正直な存在として画一的に描きがちである。
特にフィクションに登場する障害者は、どの作品をみてもピュアで正直な存在としてキャラクター設定がされている。

そのあたりについては、「おそいひと」を参照して下さい。
http://diarynote.jp/d/29346/20041121.html
(障害者を殺人者として描いた作品)

そんな中、本作「リンガー!替え玉★選手権」は、健常者が知的発達障害の振りをして『スペシャルオリンピックス』大会に出場する、と言う一見とんでもないプロットを採用している訳だ。

こんなプロットを持つ作品を企画する方も企画する方だと思うが、出資する方も出資する方である。
なにしろ本作は、一歩間違えば、社会的に大々的な批判を食らってしまうようなリスクを持った作品になりかねないのだ。

と言うのも、本作は、多くの未見の観客にとって、健常者が知的発達障害の振りをして『スペシャルオリンピックス』大会に出場する、と言うプロットを基本プロットとして採用している、と言うことから、居心地の悪い、モラルの低い人向けの作品ではないか、この作品を観に行くことにより、自分がモラルの低い人間だと思われてしまうのではないか、と言う観点から、敬遠されがちな作品だと思う。

しかしながら、本作の作品自体は大変面白く、非常に良心的で誰にでもオススメできる娯楽作品に仕上がっている。

ついでにカタルシスまで観客に与えてしまっているし、障害者を考える契機にもなる、と言う一粒で二度も三度も美味しい作品に仕上がっているのだ。

キャストは、やはりジョニー・ノックスヴィルの怪演がすばらしい。特に知的発達障害者に扮する部分が凄いと思った。

ただ単に知的発達障害者に扮するだけではなく、実は健常者で良心の呵責に耐えていると言う複雑な部分が非常に興味深かった。

おそらく本作「リンガー!替え玉★選手権」は、観客はあまり入らないと思うのだが、出来ることなら、多くの人々に足を運んでいただきたい良質な作品だと思う。

☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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週刊「映画レビュー・インデックス」2007/04/28号(通巻131号)
をお届けします。
 
 
■「映画レビュー・インデックス」
http://homepage3.nifty.com/~tkr/ture/openindex.htm
(Last updated:2006/08/18) 
 
■公開中
2007/04/21公開
「明日、君がいない」
http://diarynote.jp/d/29346/20070423.html
「リンガー!替え玉★選手権」
未レビュー
2007/04/07公開
「ブラッド・ダイヤモンド」
未レビュー
2007/03/24公開
「蟲師」
未レビュー
「ブラックブック」
http://diarynote.jp/d/29346/20070503.html
2007/03/17公開
「口裂け女」
http://diarynote.jp/d/29346/20070318.html
2007/03/03公開
「パフューム/ある人殺しの物語」
未レビュー
2007/02/24公開
「叫<さけび>」
未レビュー
「さくらん」
http://diarynote.jp/d/29346/20070402.html
2007/02/10公開
「DOA/デッド・オブ・アライブ」
未レビュー
「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」
未レビュー
2007/02/03公開
「世界最速のインディアン」
未レビュー
2007/01/27公開
「幸せのちから」
未レビュー
2007/01/20公開
「エレクション」
未レビュー
「ディパーテッド」
未レビュー
「不都合な真実」
未レビュー
「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」
未レビュー
「マジシャンズ」
未レビュー
「それでもボクはやってない」
未レビュー
「マリー・アントワネット」
未レビュー
2007/01/13公開
「ラッキーナンバー7」
未レビュー
2006/12/23公開
「鉄コン筋クリート」
未レビュー

■近日公開
2007/05/05公開
「The 焼肉ムービー プルコギ」
未レビュー
 
 
■週末興収ベストテン
2007/04/21-22 興収ベストテン
1.「名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」(東宝)
2.「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ歌うケツだけ爆弾!」(東宝)
3.「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(松竹)
4.「ロッキー・ザ・ファイナル」(FOX)
5.「ハンニバル・ライジング」(東宝東和)
6.「ナイト・ミュージアム」(FOX)
7.「ブラッド・ダイヤモンド」(ワーナー)
8.「ラブソングができるまで」(ワーナー)
9.「アンフェア the movie」(東宝)
10.「ホリデイ」(UIP)

世はG.W.ですね。

 
 
因みに、現在の未レビュー作品は、「フォーガットン」(途中)、「ダニー・ザ・ドッグ」、「HINOKIO/ヒノキオ」、「スター・ウォーズ/エピソード III/シスの復讐」、「大変な結婚」、「キングダム・オブ・ヘブン」、「ライフ・アクアティック」、「疾走」、「シンデレラマン」、「カーテンコール」、「鳶がクルリと」、「自由戀愛」、「ルパン」、「SHINOBI / HEART UNDER BLADE」、「頭文字<イニシャル>D THE MOVIE」(途中)、「この胸いっぱいの愛を」、「ナイト・ウオッチ」(途中)、「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」、「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」、「ジョニの約束」、「真昼ノ星空」、「NOEL(ノエル)」、「ウォーク・ザ・ライン(仮)」、「イン・ハー・シューズ」、「ドラゴン・プロジェクト/精武家庭」、「同じ月を見ている」、「エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画」、「親切なクムジャさん」、「復讐者に憐れみを」、「スリー・タイムズ(仮題)」、「SPL<殺破狼>(原題)」、「バッシング」、「マジシャンズ」、「落ちる人」、「やわらかい生活」、「サグァ」、「サウンド・バリア」、「無窮動」、「結果」、「フリー・ゾーン」、「セックスと哲学」、「フル・オア・エンプティ」、「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」、「キング・コング」、「RENT/レント」、「名探偵コナン/探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」、「ハウス・オブ・D」、「グッドナイト&グッドラック」、「スーパーマンリターンズ」、「寝ずの番」、「マーダーボール」、「グエムル/漢江の怪物」、「カポーティ」、「パプリカ」、「父親たちの星条旗」、「ファウンテン」、「世界最速のインディアン」、「バイト・オブ・ラブ(原題)」、「エクソダス 魔法の王国」、「虹の女神 Rainbow Song」、「多細胞少女」、「鉄コン筋クリート」、「グッバイ・ボーイズ」、「不都合な真実」、「プラダを着た悪魔」、「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」、「アリスの鏡」、「パフューム」、「八月的故事」、「叫」、「エレクション」、「エレクション2」、「The Ringer(原題)/リンガー!替え玉★選手権(邦題)」、「殺しのはらわた」、「ディパーテッド」、「ラッキーナンバー7」、「ククーシュカ ラップランドの妖精」、「2番目のキス」、「僕のニューヨークライフ」、「幸せのかたち」、「DOA デッド・オア・アライブ」、「バブルへGO!!/タイムマシンはドラム式」、「それでもボクはやってない」、「マリー・アントワネット」、「蟲師」、「ブラッド・ダイヤモンド」、「明日、君がいない」、「プルコギ」です。
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自らの意志で一番最初に観た映画はなんだろう。

そんな素朴な疑問に答えるべく、劇場に行った記憶を紐解いてみる。

と言うのも、先日、大学時代からの映画好きの友人と「スタートレックを語ろう2007春〜矢島正明さんを迎えて〜」と言うトークライブに行った際、新宿「LOFT/PLUS ONE」の階段で開場を待っている間に、一番最初に観た映画は何か、と言う話題が出て、いろいろ考えたのだが、結局は二人とも覚えていない、と言う結論に達してしまい、それでも何とかして、自分の意志で最初に観た映画を知りたいと思ったのだ。

一応前提として、親の選択ではなく、自分の選択で劇場で最初に観た映画を思い出す事にしたいと思う。

それでは、思い出せる限り観た映画(今回は洋画)を挙げてみたいと思う。

数字は製作年(日本公開年月は後日調べます)

1974
「エアポート75」
「華麗なるギャッツビー」
「ゴールド」
「タワーリング・インフェルノ」
「007/黄金銃を持つ男」

1975
「グレート・ハンティング」
「ジョーズ」
「バギーチェイス」

1976
「カサンドラ・クロス」
「弾丸特急ジェットバス」
「ロッキー」

1977
「エアポート77」
「オルカ」
「合衆国最後の日」
「カプリコン1」
「スター・ウォーズ」
「トランザム7000」
「未知との遭遇」
「007/私を愛したスパイ」

1978
「ゾンビ」

今日はここまで。

一番最初に観た映画をめぐる冒険はつづく・・・・ 

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「明日、君がいない」
2007/04/10 東京丸の内「東商ホール」で「明日、君がいない」の試写を観た。

「明日、君がいない」の原題は「2:37」。

「2:37」は、昨年(2006年)開催された「第19回東京国際映画祭」のコンペティション部門に出品されていた。
当時のわたしは話題の「2:37」が観たくて観たくて仕方がなかったのだが、特別招待作品「パフューム」と上映時間が重なってしまっており、やむなく見逃してしまった、と言う作品である。

ところで、その話題の「2:37」と言う作品は元々、2006年の「カンヌ国際映画祭」の「ある視点」部門で絶賛され、続く「トロント国際映画祭」、「メルボルン国際映画祭」でも続々と絶賛された作品なのだが、驚くべきことに、その作品を制作(監督/脚本/共同編集/プロデューサー)したのが、なんと弱冠19歳(2005年当時)の青年だったのだ。

監督/脚本/共同編集/プロデューサー:ムラーリ・K・タルリ
撮影監督/共同編集/プロデューサー:ニック・マシューズ
音響デザイン:レスリー・シャッツ
出演:テレサ・パルマー(メロディ)、フランク・スウィート(マーカス)、サム・ハリス(ルーク)、チャールズ・ベアード(スティーヴン)、ジョエル・マッケンジー(ショーン)、マルニ・スパイレイン(サラ)

先ずは、脚本と構成が見事である。

脚本と構成は、現在の時制、過去の時制、インタビュー映像(高校で自主制作されている作品の一部と言う設定と思われる)が巧みにモンタージュされている。
そして意味ありげに挿入される樹木の枝葉。

また興味深いのは、同じ事象を複数の視点から撮影する、と言う撮影手法。
例えるならば「パルプ・フィクション」(1994)の冒頭とラストのシークエンス(冒頭のパンプキンのシークエンスのカメラにビンセントとジュールスがちらっと写っている)のような手法が、全編で行われている、と言うことである。

そして前述のインタビュー映像は、それを挿入することにより、作品自体に対するリアリティの付与に非常に貢献している。

また、本作「明日、君がいない」は、映画の冒頭部分で、誰かが自殺をしてしまい、その日の朝に物語が巻き戻る、と言うような構成を持っているのだが、その自殺をした人が一体誰なのかが分からない構成も、ありきたりな手法ではあるものの、観客をより一層登場人物の一挙手一投足に集中させる、と言った良い効果を与えている。

また、撮影だが本作は、低予算映画ではありながら、美術・照明のすばらしい仕事も相まって、通常の商業映画以上の風格や格調を持つ作品に仕上がっている。
これを19歳の青年が撮ったとは、本当に驚きである。

さらに撮影のコンセプトとして、カメラは、登場人物や周辺にいる学生たちの視点を代弁し、観客をただの観客ではなく、物語の傍観者としてその出来事を実際に体験しているような臨場感や印象を与えることに成功している。

そして一番驚いたのは、ラスト近辺に描かれる自殺のシークエンスである。

カメラは冷徹に、全く臆することなく逃げずにその事象を撮り続ける。

年間300本以上映画を観ているわたしだが、こんな直球勝負で、ワンカット勝負の映画は沢山は観たことがない。

また、多くの作品で、自殺を美化し美しいものとして描くことが多いような印象をわたしは持っているのだが、本作「明日、君がいない」での自殺のシークエンスは非常にエモーショナルでありながら、大変恐ろしく、大変痛々しい。
正に正視できない映像なのだ。

物語は高校の同級生が自殺をしてしまう、と言うセンセーショナルであり、かつ残念なことに最近増加してしまっている事象を題材にしている。

個人的には是非若年層の皆さんに観ていただきたいと思う作品である。

軽々しく言える話ではないが、もしかしたら本作「明日、君がいない」と言う作品は、自殺を考える人が自殺を思いとどまるひとつの契機となりうる作品かも知れない、とわたしは思う。

☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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週刊「映画レビュー・インデックス」2007/04/21号(通巻130号)
をお届けします。
 
 
■「映画レビュー・インデックス」
http://homepage3.nifty.com/~tkr/ture/openindex.htm
(Last updated:2006/08/18) 
 
■公開中
2007/04/21公開
「明日、君がいない」
http://diarynote.jp/d/29346/20070423.html
「リンガー!替え玉★選手権」
未レビュー
2007/04/07公開
「ブラッド・ダイヤモンド」
未レビュー
2007/03/24公開
「蟲師」
未レビュー
2007/03/17公開
「口裂け女」
http://diarynote.jp/d/29346/20070318.html
2007/03/03公開
「パフューム/ある人殺しの物語」
未レビュー
2007/02/24公開
「叫<さけび>」
未レビュー
「さくらん」
http://diarynote.jp/d/29346/20070402.html
2007/02/10公開
「DOA/デッド・オブ・アライブ」
未レビュー
「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」
未レビュー
2007/02/03公開
「世界最速のインディアン」
未レビュー
2007/01/27公開
「幸せのちから」
未レビュー
2007/01/20公開
「エレクション」
未レビュー
「ディパーテッド」
未レビュー
「不都合な真実」
未レビュー
「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」
未レビュー
「マジシャンズ」
未レビュー
「それでもボクはやってない」
未レビュー
「マリー・アントワネット」
未レビュー
2007/01/13公開
「ラッキーナンバー7」
未レビュー
2006/12/23公開
「鉄コン筋クリート」
未レビュー

■近日公開
2007/05/05公開
「The 焼肉ムービー プルコギ」
未レビュー
 
 
■週末興収ベストテン
2007/04/14-15 興収ベストテン
1.「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(松竹)
2.「ナイト・ミュージアム」(FOX)
3.「ブラッド・ダイヤモンド」(ワーナー)
4.「ドラえもん/のび太の新魔界大冒険〜7人の魔法使い〜」(東宝)
5.「アンフェア the movie」(東宝)
6.「ホリデイ」(UIP)
7.「サンシャイン 2057」(FOX)
8.「ハッピーフィート」(ワーナー)
9.「バッテリー」(東宝)
10.「大帝の剣」(東映)

2007/04/21 東京新宿「LOFT/PLUS ONE」で開催された「スタートレックを語ろう2007春〜矢島正明さんを迎えて〜」に行って来た。

トークライブの概要は、オフィシャル・サイトによると、

今回は7月からNHK-BS2でリマスター版が日本初放映となる「宇宙大作戦」を中心にお送り致します。 メインゲストは矢島正明さん。一昨年は当時の様子をお聞きしましたが、今回はさらに枝葉のエピソードや「ナポレオン・ソロ」、最新作の「華麗なるペテン師たち」など、他の参加海外ドラマやUFO特番などについても伺います。
スタトレ・ファンに限らず海外ドラマ・ファンの方もお待ちしております。
【Guest】矢島正明(声優)
【出演】岸川靖
Open18:00/Start18:30
¥2000(飲食別)

と言う感じだった。
個人的には、コアでレアな話が聞けて非常に有意義な時を過ごす事ができた。
 
 
因みに、現在の未レビュー作品は、「フォーガットン」(途中)、「ダニー・ザ・ドッグ」、「HINOKIO/ヒノキオ」、「スター・ウォーズ/エピソード III/シスの復讐」、「大変な結婚」、「キングダム・オブ・ヘブン」、「ライフ・アクアティック」、「疾走」、「シンデレラマン」、「カーテンコール」、「鳶がクルリと」、「自由戀愛」、「ルパン」、「SHINOBI / HEART UNDER BLADE」、「頭文字<イニシャル>D THE MOVIE」(途中)、「この胸いっぱいの愛を」、「ナイト・ウオッチ」(途中)、「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」、「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」、「ジョニの約束」、「真昼ノ星空」、「NOEL(ノエル)」、「ウォーク・ザ・ライン(仮)」、「イン・ハー・シューズ」、「ドラゴン・プロジェクト/精武家庭」、「同じ月を見ている」、「エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画」、「親切なクムジャさん」、「復讐者に憐れみを」、「スリー・タイムズ(仮題)」、「SPL<殺破狼>(原題)」、「バッシング」、「マジシャンズ」、「落ちる人」、「やわらかい生活」、「サグァ」、「サウンド・バリア」、「無窮動」、「結果」、「フリー・ゾーン」、「セックスと哲学」、「フル・オア・エンプティ」、「ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女」、「キング・コング」、「RENT/レント」、「名探偵コナン/探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」、「ハウス・オブ・D」、「グッドナイト&グッドラック」、「スーパーマンリターンズ」、「寝ずの番」、「マーダーボール」、「グエムル/漢江の怪物」、「カポーティ」、「パプリカ」、「父親たちの星条旗」、「ファウンテン」、「世界最速のインディアン」、「バイト・オブ・ラブ(原題)」、「エクソダス 魔法の王国」、「虹の女神 Rainbow Song」、「多細胞少女」、「鉄コン筋クリート」、「グッバイ・ボーイズ」、「不都合な真実」、「プラダを着た悪魔」、「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」、「アリスの鏡」、「パフューム」、「八月的故事」、「叫」、「エレクション」、「エレクション2」、「The Ringer(原題)/リンガー!替え玉★選手権(邦題)」、「殺しのはらわた」、「ディパーテッド」、「ラッキーナンバー7」、「ククーシュカ ラップランドの妖精」、「2番目のキス」、「僕のニューヨークライフ」、「幸せのかたち」、「DOA デッド・オア・アライブ」、「バブルへGO!!/タイムマシンはドラム式」、「それでもボクはやってない」、「マリー・アントワネット」、「蟲師」、「ブラッド・ダイヤモンド」、「明日、君がいない」、「プルコギ」です。
正に困った状況です。
 
 
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迷惑メールをめぐる冒険
わたしは人気者なので、毎日まいにちたくさんのメールがわたしのところへやってくる。

とは言っても、それらのメールの正体は、ウィルスメールとか、フイッシングメールとか、逆援のお誘いメールがほとんどである。
 
 
ところで、先日飲み会で、迷惑メールの話題が出て、ある女性のところに、「バイアグラを買え」って言う英語のメールが異常に多いと言う話題になり、一体どれくらいの迷惑メールがわたしのところに来ているのかにわたしは関心を持ってしまった。

で、そんなわたしは、迷惑メールをざっと数えてみた。

と、言っても実際に自分で1通1通数えたのではなく、機械に大体のところを数えてもらった。

とりあえず前提条件として、曜日によって迷惑メールの数が増減するので、1週間に一体何通来るのか、と言う点と、一体どの国から(どの言語)で来るのか、と言う点で調べてみた。

と言っても、今回数えたのは、個人で契約しているプロバイダーが迷惑メールだと判断したメールだけに絞った。

因みに、迷惑メールではない普通のメールも週に1,000通以上来てます。もちろん会社のメルアドではなく、個人所有のメルアドにですけど。
今度はメール全体で調べて見ると面白いかもしれない、と思った。
 
 
■1週間分の迷惑メール 合計1,351通

約180通 日本語メール
約560通 アジア言語メール
約660通 欧米言語メール

以前は、欧米からの迷惑メールが大多数を占めていたのですが、最近はアジアからの迷惑メールがどんどんのびています。

一方、日本語の迷惑メールは結構少ないと言うのが実情のようです。
パッと見、理解が出来る言語でメールのタイトルが書かれているので、多いような印象も受けています。

また一時期は、ウィルスメールがたくさん来ていたのですが、その後は、フイッシング系のメールが増加し、最近は逆援のお誘いメールがほとんどと、迷惑メールも様変わりしているようです。
出会い系メールも激減したし。

あんなにたくさん来ていたウィルスメールは一体どこに行ってしまったのでしょうか。

あと余談だけど、日本語のお誘いメールについてだが、面白いのは、アイドルとか有名人とかの名前の一字違いの差出人からメールが来るのだが、出している人は結構努力しているような気がする。
それとも機械が勝手にアイドルの名前に似た名前を考えているのか?
だとしても面白いと思った。

あと一時期前に、自分の出会い系サイトの経験を面白おかしく書いているメールとか、女性で出会い系での出来事を面白おかしく書いているメールがあったのだが、これが結構面白いのだ。

出会い系や逆援のお誘いメールの中に、テキストとして、物語として、起承転結していて面白いメールがあるのは凄いと思った。

小説家志望の人ような、素敵なテキスト職人さんがいるのだろうか。

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折角なので、東京池袋「新文芸坐」で「ゆれる」と「時をかける少女」を観て来た。

余談だけど、「時をかける少女」は「日本アカデミー賞」の「アニメーション作品賞最優秀作品賞」を受賞したそうですね。

良かったですね。
「日本アカデミー賞」にも良心があったようですね。
日本テレビ的にはいろいろあったかも知れませんがね。

■受賞
□ノミネート

■「時をかける少女」         
□「あらしのよるに」        
□「ゲド戦記」        
□「ブレイブ ストーリー」        
□「名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」

「時をかける少女」は以前もお話ししましたが、
http://diarynote.jp/d/29346/20060904.html
大変良い映画でした。

「ゆれる」も大変良かった。
俳優たちの演技合戦も良かったし、脚本も良かった。

またラストのカットも素晴らしかった。
「サイドウェイ」もびっくりのラストカットだと思いました。

あとは鬼気迫る香川照之が良かったし、もちろんオダギリジョーも、そして出番は少なかったけど新井浩文も良かった。

また田口トモロヲが普通の役で面白かった。
おじさんたち(伊武雅刀とか蟹江敬三とかピエール瀧)はちよっとやりすぎのような気もした。

そのうちきちんとレビューするかもです。

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仕事柄わたしのところへは広告代理店の営業が来ることが多い。

わたしのところへ来る多くの営業は、わたしが映画好きだと知っているので、最近観た映画の話だとか、面白い映画観ましたか、と言う話題を振ってくることが多い。

一昔前の営業だったら、例えば最近の巨人がどうのこうのとか、松井がどうしたとかイチローがどうしたとか、今朝の日経にこんな記事があったとか、そんな話で営業トークを繰り広げていたのだと思うのだが、わたしのところに来る営業は映画の話とか、音楽の話とか、自転車(MTB)の話とか、をしてくることが多い。

で先日来た営業は、最近DVDで観た映画の話をしてきた。

彼が観た作品は「日本以外全部沈没」「日本沈没」「ゆれる」の三本。

彼が言うには、莫迦にするつもりで観た「日本以外全部沈没」に案外感心させられてしまい、娯楽大作として期待して観た「日本沈没」にがっかりした、と言うことだった。

そして、彼が更に言うのは、『日本が沈没するかも知れない、って言ったら凄い大変な事じゃないですか、でも「ゆれる」なんてひとりの人間が橋から落ちたとか落ちないとかって言う、たったそれだけの話なんですよ。でも引き込まれるのはどっちかって言うと「ゆれる」なんですよね。なんでこんなに面白いんでしょうかね』と言う話だった。

また『大ヒットする映画って、なんだかつまらない映画が多いですよね』とも言っていた。

その営業の人は、まだ20歳代の若い人で、そんなに映画好きと言う訳ではないのだが、そんな人にそんな感想をもたせてしまうような日本映画界の状況はやはり問題だと思う次第です。

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