「連理の枝」

2006年4月11日 映画
2006/04/05 東京九段下「九段会館」で「連理の枝」の試写を観た。

若き青年実業家ミンス(チョ・ハンソン)は、女性たちの憧れの的でありながらも、愛をゲームとしか思えず、しばらく楽しんではすぐ飽きる無意味な出会いを繰り返すだけだった。今日も二股がばれて女性から詰め寄られるが気にもしていない上に、運転の最中でも隣の女性ドライバーにアプローチをして、追突事故を起こしてしまう。親友のギョンミン(チェ・ソングク)に無理矢理、病院に連れて行かれる途中で、にわか雨で立ち往生しているヘウォン(チェ・ジウ)と出会う。水を跳ね上げてしまったお詫びに車で送ることを申し出たミンスは、早速ヘウォンを口説きはじめるが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督・脚本:キム・ソンジュン
出演:チェ・ジウ(ヘウォン)、チョ・ハンソン(ミンス)、チェ・ソングク(ギョンミン)、ソ・ヨンヒ(スジン)、ソン・ヒョンジュ(医者)、チン・ヒギョン(看護士長)

本作「連理の枝」の構成は、前半部分のコメディパート、後半部分の悲劇パートと言うように完全な二部構成に分かれている。

前半部分のコメディパートは、20年前の少女マンガもびっくりのお約束でベタな展開が続く。
本作の予告編は、ご存知のように「難病モノの悲劇モノ」と言う印象を観客に与えて続けているのだが、実際のところそんな予告編と本編、特に前半のコメディパートとのギャップは、甚だ著しい。

そのギャップは悲劇を期待する多くの観客が、イライラするほどのベタなコメディに驚きである。

そして、後半の悲劇パートだが、比較的大きなミス・デレクションが楽しめるのだが、プロット的にはそれほど新しいものではなく、語り尽くされた感が否めない。

とは言うものの、携帯電話の機能を非常に上手く使った伏線が素晴らしい効果を与えている。
携帯電話で物語が始まり、携帯電話で物語を閉める、と言う構成は素晴らしいと思う。

また、同じシークエンスを異なった視点で見せる手法も素晴らしいと思った。

また、ミンス(チョ・ハンソン)のキャラクターが、ゲーム開発会社のCEOである、と言うのも非常に興味深い。
物語は古典的なモノなのだが、それを彩る舞台が、ゲーム業界や、映画業界、そしてふたりを取持つのが携帯電話である、と言う設定が興味深い。

キャストは、主役級の6人、チェ・ジウ(ヘウォン)、チョ・ハンソン(ミンス)、チェ・ソングク(ギョンミン)、ソ・ヨンヒ(スジン)、ソン・ヒョンジュ(医者)、チン・ヒギョン(看護士長)はそれぞれ素晴らしい。
とは言うものの、実際のところ主役のふたりより、他のキャストの方が良かったような気がする。

余談だが、本作「連理の枝」は日本のとある作品(滝田洋二郎作品)の影響を受けているような印象を受けた。

本作「連理の枝」は、予告編と本編の前半部分にギャップがあるものの、後半部分は結構泣ける作品かと思います。

☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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さて、早速ですが2006年の目標の中間発表その3です。

とりあえず目標の再確認を・・・・

目標第一弾 「映画を300本観るぞ!!」(DVD等含む)
目標第二弾 「本を100冊読むぞ!!」
 
 
1.映画

#008「エミリー・ローズ」ソニー・ピクチャーズ試写室 2003/03/02
#009「ブロークバック・マウンテン」シネマライズ 2006/03/04
#010「RENT/レント」ブエナビスタ試写室 2006/03/08
#011「THE 有頂天ホテル」ワーナーマイカル・シネマズ板橋 2006/03/17
#012「クラッシュ」ワーナーマイカル・シネマズ板橋 2006/03/24
 
 
2.DVD、CATV等

#042「早春物語」CATV 2006/03/03
#043「ゴジラVSキングギドラ」CATV 2006/03/03
#044「大いなる西部」CATV 2006/03/13
#045「許されざる者」CATV 2006/03/15
#046「スーパーサイズ・ミー」CATV 2006/03/15
#047「マインド・ゲーム」DVD 2006/03/16
#048「RENT」DVD 2006/03/18
#049「海猫 umineko」CATV 2006/03/19
#050「スチームボーイ」CATV 2006/03/20
#051「野ゆき山ゆき海べゆき」CATV 2006/03/22
#052「火の鳥」CATV 2006/03/25
#053「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」CATV 2006/03/25
#054「パニッシャー」CATV 2006/03/27
#055「ふたりにクギづけ」CATV 2006/03/30
 
 
3.読書

#004「ダーク・タワーIII −荒地−(下)」スティーヴン・キング著 風間賢二訳 新潮文庫 2006/03/18
 
 
映画は、劇場5本(累計12本)、DVD等14本(累計55本)で、計19本(累計67本)。
このままのペースで、年間268本(劇場48本)です。

読書は1冊(累計4冊)で、このままのペースでは、年間16冊です。
 
 
全く厳しい状況です。
例年同様、冬季はスキー三昧の関係で、映画はあまり観ていません。
とは言うものの、映画については例年通りおそらく問題ないと思っています。

しかし、読書については最悪の状況です。心を入れ替える必要があります。

まあ、先は長いですが頑張ります。

参考)
2006年の状況
映画67本(うち劇場12本)
読書04冊

2005年同時期の状況
映画58本(うち劇場20本)
読書09冊

2004年同時期の状況
映画62本(うち劇場15本)
読書12冊

2003年同時期の状況
映画72本(うち劇場23本)
読書15冊

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「マスターズ・オブ・ホラー」の北米版DVDをめぐる冒険
2006/03/28 例の「マスター・オブ・ホラー」の北米版DVD第一弾が発売になった。

「マスター・オブ・ホラー」の詳細については、こちらをご参照願います。
詳細と言っても、たいしたこと書いていないので、本当に詳細が知りたい方は、オフィシャル・サイトへ行って見てください。

■「マスターズ・オブ・ホラー」をめぐる冒険
http://diarynote.jp/d/29346/20060213.html

■「マスターズ・オブ・ホラー」をめぐる冒険 その2
http://diarynote.jp/d/29346/20060216.html

■「マスターズ・オブ・ホラー」来日記者会見をめぐる冒険
http://diarynote.jp/d/29346/20060221.html

さて、本題だが、「マスターズ・オブ・ホラー」の北米版DVDのジャケットは、ご覧のように結構格好良い。
トータルなアートワークで統一感があるDVDがシリーズとしてリリースされるのは、喜ばしいことである。

しかも安い。
1枚 $16.98のところ、Amazon.com ではなんと $12.69 である。

今、1ドル117円位なので、1,500円弱である。
シッピング・コストは少々高めだが、そんなことが気にならないほどの価格設定が嬉しい。

国内版DVDも最近は安価になってはきているが、基本的に安価なDVDは再販モノであるし、場合によっては特典をカットして再販されていることもあり、単純に比較は出来ないが、北米版DVDの安さに常々驚きを禁じえない。

と言うか日本国内版DVDが高い、という事である。
 
 
現在の映画産業は、従来のように、劇場公開の収益だけで製作費を回収する、と言うことを前提としているわけではなく、全ての収益、例えばセルDVD、テレビ放映権、関連商品のライセンス料を含め、制作費と比較している。

そうでもしないと、ほとんどの作品が赤字決算になってしまうのだ。
で、そのため(長期的なスパンで収支を考えざるを得ない)か、最近はDVDリリースが非常に早くなってきているし、驚いたことに、劇場公開時のパンフレットにDVDリリースの告知が掲載されている作品まである始末である。

で、日本国内版DVD、特に日本映画のDVDが高いのは、製作費回収をDVDの市場に重きを置いているからなのではないだろうか。
つまり観客動員が出来ないせいでDVDが高くなっているかもしれない、という事である。

で、訳がわからんほど複数のDVD商品がリリースされてしまったりするのである。

最近では、映画ファンドで製作された「SHONOBI」なんかは「スペシャル・エディション」「伊賀版」「甲賀版」「スタンダード版」と、4種類のDVDがリリースされている。

苦肉の策なのだとは思うのだが、観客のニーズと製作者の思惑は、大きく離れているような印象を受ける。

ついでに「文春きいちご賞」までとっちゃうし・・・・
 
 
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2006/03/24 東京板橋「ワーナーマイカルシネマズ板橋」で「クラッシュ」を観た。

冬、クリスマスも間近のロサンゼルス。信也のハイウェイでLAPD(ロサンゼルス市警察)の黒人刑事グラハム(ドン・チードル)と同僚でスペイン系の恋人のリア(ジェニファー・エスポジト)は、交通事故に巻き込まれた。車から降り立ったグラハムは、偶然事故現場で発見された、若い黒人男性の死体の捜査に引きつけられた・・・・。

その前日・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督・製作・原案・脚本:ポール・ハギス
脚本・製作:ボビー・モレスコ
編集:ヒューズ・ウィンボーン
出演:サンドラ・ブロック(ジーン)、ドン・チードル(グラハム)、マット・ディロン(ライアン巡査)、ジェニファー・エスポジト(リア)、ウィリアム・フィットナー(フラナガン)、ブレンダン・フレイザー(リック)、テレンス・ハワード(キャメロン)、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス(アンソニー)、タンディ・ニュートン(クリスティン)、ライアン・フィリップ(ハンセン巡査)、ラレンツ・テイト(ピーター)、ノナ・ゲイ(カレン)、マイケル・ペーニャ(ダニエル)、ロレッタ・ディヴァイン(シャニクア)、ショーン・トーブ(ファハド)、ビヴァリー・トッド(グラハムの母)、キース・デヴィッド(ディクソン警部補)、バハー・スーメク(ドリ)、トニー・ダンザ(フレッド)

本作「クラッシュ」は、第78回アカデミー賞(作品賞、脚本賞、編集賞)受賞作品である。
下馬評では「ブロークバック・マウンテン」と本作「クラッシュ」との激戦が予想されていたが、監督賞はアン・リー(「ブロークバック・マウンテン」)、作品賞は本作「クラッシュ」と、賞を分け合う形になった。

両作を観て感じたのは、やはり作品賞は「クラッシュ」だったな、と言う事。
「ブロークバック・マウンテン」は文芸作品だと言えると思うのだが、本作「クラッシュ」は社会派作品の皮を被ったファンタジー作品だと言える。

そして「クラッシュ」の社会派的な側面とファンタジー的な側面のさじ加減が絶妙で、あえて例を挙げるならば「ワイルド・アット・ハート」(1990)をより洗練させたような印象を受けた。

冒頭の社会派的側面を前面に打ち出し、ステレオタイプ的な予断や謂れのない偏見による人種差別を描いた部分の描写は、非常に痛いものがあり、その根源的な怒りにわたし達観客は情感を揺り動かされてしまう。

そしていつしかその社会派的側面が、ファンタジー的側面に昇華され、わたし達は優しい気持ちで劇場を後にする事が出来る訳である。

その物語を構成するポール・ハギスとボビー・モレスコの脚本は運命的で圧倒的に美しく、明確な伏線が楽しめる。

そして特筆すべき点は、全てのキャラクターには二面性があるところである。ここで言うのは、キャラクターの構築に一貫性がない、と言うことではなく、人間には二面性があることを如実に表現している、と言うことである。
単純なキャラクターを好むハリウッド映画の中では、比較的珍しい事だと思う。

そんな中、本当に素晴らしいエピソードの目白押しなのだ。

キャストについては、全てのキャストが良い仕事をしている。
マット・ディロンはアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされてはいるが、個人的にはショーン・トーブや、マイケル・ペニャ、そしてクリス・“リュダクリス”・ブリッジス、テレンス・ハワード、タンディ・ニュートン(サンディ・ニュートン)あたりが良かったと思う。
勿論、製作に名を連ねているドン・チードルも良かったけどね。

とにかく、本作「クラッシュ」はこの時期絶対に外せない、映画ファン必見の作品なのだ。
構成も脚本も伏線も素晴らしいし、役者たちの演技合戦も非常に見ごたえがある、素晴らしい作品なのだ。
ポール・ハギスの次回作に、本気で期待してしまうのだ。

☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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2006/03/17 東京板橋「ワーナーマイカル・シネマズ板橋」で「THE 有頂天ホテル」を観た。

ホテルの責任者である副支配人新堂平吉(役所広司)の使命は、この大晦日を無事に終えること。しかしそんな彼をあざ笑うかのように、矢継ぎ早にトラブルが発生する。
コールガールのヨーコ(篠原涼子)はホテル内をうろつき回り、表には汚職国会議員・武藤田勝利(佐藤浩市)逮捕の瞬間を狙って報道陣が押しかけている。大物演歌歌手・徳川膳武(西田敏行)は部屋でごねているし、人に襲い掛かる凶暴なアヒル・タブダブ(声/山寺宏一)も出没しているらしいし、総支配人(伊東四郎)は行方不明になっている。

そんな中、別れた妻・由美(原田美枝子)が夫・堀田(角野卓造)と共にホテルに滞在していたのだが・・・・
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督・脚本:三谷幸喜
製作:亀山千広、島谷能成
撮影:山本英夫
美術:種田陽平
出演:役所広司(副支配人[宿泊部長]・新堂平吉)、松たか子(客室係・竹本ハナ)、佐藤浩市(国会議員・武藤田勝利)、香取慎吾(ベルボーイ・只野憲二)、篠原涼子(コールガール・ヨーコ)、戸田恵子(アシスタントマネージャー・矢部登紀子)、生瀬勝久(副支配人[料飲部長]・瀬尾高志)、麻生久美子(憲二の幼馴染・小原なおみ)、YOU(シンガー・桜チェリー)、オダギリジョー(筆耕係・右近)、角野卓造(堀田衛)、寺島進(スパニッシュマジシャン・ホセ河内)、浅野和之(武藤田の秘書・神保保)、近藤芳正(板東の息子・板東直正)、川平慈英(ウェイター・丹下)、堀内敬子(客室係・野間睦子)、梶原善 (徳川の付き人・尾藤)、石井正則(ホテル探偵・蔵人)、榎木兵衛(腹話術師・坂田万之丞)、奈良崎まどか(ホセのアシスタント・ボニータ)、田中直樹(飯島直介)、八木亜希子(飯島民子)、原田美枝子(堀田由美)、唐沢寿明(芸能プロ社長・赤丸寿一)、津川雅彦(会社社長・板東健治)、伊東四朗(総支配人)、西田敏行(大物演歌歌手・徳川膳武)、山寺宏一(ダブダブの声)

「THE 有頂天ホテル」の脚本は期待通り面白いし、役者の演技合戦も楽しい。
しかしながら撮影がよろしくない。

作品として、ワンシーン・ワンカットへのこだわりは評価できるのだが、何度も何度もリハーサルを重ねた役者をところどころ画面から外してしまったり、映画的なカタルシスを観客に与えるべき重要なカットの画面サイズが中途半端であったり、撮影には残念な点が多い。

そしてワンカット・ワンシーンの宿命として長回しを余儀なくされる訳なのだが、三谷幸喜は役者たちから良い演技を引き出すことに腐心するあまり、撮影された画面の構図等には手が行き届かなかったようである。

例えば後半部分の、YOUのステージのシークエンスでは、ワンシーン・ワンカットの手法ではなく、きちんと画面設計がされた本来の映画的手法で撮影されたならば、中途半端な画面サイズで撮影された本作よりも強烈な感動を観客に与えたに違いない、とわたしは思う。

さらに、動き回りながらセリフを言う役者をカメラが追いきれておらず、画面の外から比較的重要なセリフが聞こえてくるのはいかがなものかと思った。

また演出についてだが、例えば話す人が立ち上がる、前に出る、声を張る、と言った舞台的な演出が若干鼻についた。

そう考えた場合、本作「THE 有頂天ホテル」は舞台劇としてはすばらしい作品だとと思うのだが、映画としては、いささか問題点が残る作品だと思う。

とは言うものの、最近の日本映画では見かけることが少ない「グランド・ホテル形式」を文字通りホテルで実現したコンセプトは面白いし、複数の物語を並行した語る手法は十分評価に値するものだと思った。

ただ、せっかくの面白いコンセプトなのだが、幼稚な発想から生まれたと思われる幼児性の拘りが感じられる脚本が、ちょっと残念な印象を受ける。

ワールド・ワイドな戦略を考えた場合、大人の鑑賞に堪えうる作品として評価できるかどうか、微妙な位置に本作はあるのではないか、と思った。

つづく・・・・
一時保存です。

☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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まずはこちらをご覧下さい。
http://www.mamegyorai.co.jp/net/main/item_detail/item_detail.aspx?item=86579

世の中、どうなっているんだ。
26,250円だよ。これ。
一体誰が買うの?

でも、山下閣下のファンでなくても、制作者サイドの熱い想いが、そして愛情が感じられる素晴らしい作品に見えてしまうところが、なぜかしら哀しいのだ。

ついでに、付属品が強烈に濃い!
正に、かゆいところに手が届く感じの付属品のラインナップが熱いのだ!

それにしても激似だよな。

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今日、たまたま知り合いと「ドッグヴィル」について話した。

で、「ドッグヴィル」とは一体なんだったのかをつらつらと考えてみた。

一般的に「ドッグヴィル」はアメリカを批判している物語である、と言う事らしいのだが、わたしが思うにはそれは若干的外れのような気がした。

おそらく、多くの人は、ジェームズ・カーンが演じたキャラクターをアメリカのメタファーとして捉えているのだと思うのだが、そうした場合、ニコール・キッドマンが演じたキャラクターの存在に違和感が残ってしまう。

で考えたのは、「ドッグヴィル」に住む人々はわれわれ人類であり、ニコール・キッドマンが演じたキャラクターはイエス・キリストであり、ジェームズ・カーンが演じたキャラクターは神である。と言う事である。

非常に物語が明確に見えてくるような気がする。

神に人類の下へ遣わされたイエスが人類の罪を背負って処刑されなかったら、一体どうなってしまったのか。それを非常にシニカルな視点で描いたのが「ドッグヴィル」だったのではないか、そんな気がした。

☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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2006/03/08 東京六本木「ブエナビスタ試写室」で「RENT/レント」を観た。

伝説のブロードウェイ・ミュージカル
待望の完全映画化!

本作「RENT/レント」の日本公開は2006年の4月G.W.の予定なのだが、わたしは今回一足先に本作を観る機会に恵まれた。

わたし的には最近劇場で時々かかる予告編を観ただけで既に号泣状態に陥ってしまっていたこともあり、本作「RENT/レント」に大しては、はっきり言って超弩級規模の期待をしていた訳だ。

事実、本日本作の本編を観たわたしは、オープニングの3分間で既に号泣状態であったことを告白せざるを得ないし、わたしは、何度も何度も訪れる嗚咽をこらえるのに必死だったし、エモーショナルなシークエンスの波状攻撃に翻弄されるわたしの涙腺は文字通り破壊寸前の状況だった。

そして、本作「RENT/レント」は映画ファン、音楽ファン必見の作品である、と言うよりは、最早「義務」と言っても良い程の素晴らしい作品に仕上がっていた。

本作「RENT/レント」のおかげで、最近観た傑作ミュージカル映画「オペラ座の怪人」はとうに影を潜め、本作は最早クラシックの風格を持つ、例えば「ロッキー・ホラー・ショー」や「ファントム・オブ・パラダイス」、「トミー」に並び称される作品になってしまったのではないか、と思えてしまう。

物語は、個人的に言うならば、ミュージカル版「セント・エルモス・ファイアー」という感じだと思う。

G.W.が待ち遠しい状態のわたしは、自宅に帰宅しその瞬間、北米版DVDを注文してしまった。

☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

レビューはG.W.頃かも・・・・

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先ずは、ここを見てください。

「第78回アカデミー賞」を予想した結果の話
http://diarynote.jp/d/29346/20060306.html

今回も昨年に引き続き惨敗してしまった「アカデミー賞予想大会」だが、その予想の経緯と講評をしてみたいと思うのだ。

[予想]
◎受賞作品/受賞者
○次点
□ノミネート

[結果]
☆受賞作品/受賞者
□ノミネート

■「作品賞」
結予
□◎「ブロークバック・マウンテン」
☆○「クラッシュ」

昨今、世界のあちこちで同性のパートナーに対して、異性のパートナーと同じ権利を与える機運が高まりを見せてきている。
そんな中、同性のパートナーを持つ人々が比較的多いのではないかと個人的に思っているハリウッドにおいても、ゲイに対する市民権をそろそろ与えるべきではないか、と思うアカデミー会員が多いのではないか、とわたしは思っていた。
そういう人たちが多ければ、絶対に「ブロークバック・マウンテン」だと思っていたのですが、実際のところは、そうではなかったのかも知れない結果になってしまったようです。
 
 
■「監督賞」
結予
☆◎アン・リー「ブロークバック・マウンテン」
□○スティーヴン・スピルバーグ「ミュンヘン」

いくらなんでも新人監督に監督賞はないだろう、という事で当初から二人にしぼられた監督賞ですが、消去法的にスピルバーグはないだろう、という事で順当にアン・リーになってしまいました。これで「ハルク」の失敗も過去のモノとなりました。

個人的には「グリーン・ディスティニー」の冒頭のシークエンスが大好きで、それだけでアン・リーが大好きになってしまう位のわたしですので、まあ良しとします。
と言うか、アン・リー以外の受賞は難しかったのではないかと思います。
 
 
■「主演男優賞」
結予
☆○フィリップ・シーモア・ホフマン「カポーティ」
□◎ホアキン・フェニックス「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」

「レイ」の白人版リメイクと言われて若干ムッとしたホアキン・フェニックスですが、「レイ」と比較的同じような作品で主演男優賞はないだろうと思いながらも自然にホアキンを選んでしまったわたしでした。
と言うのも、わたしは「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」の冒頭の数分間の地響きにも似た強烈なシークエンスで心臓が止まるほどの興奮をおぼえたから、「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」の評価は強烈に高いからである。
無理は承知の予想だった訳ですね。

一方、フィリップ・シーモア・ホフマンは助演畑なので、今回がもしかすると主演男優賞の最初で最後のチャンスかも知れないと思っていたのだけれども、実際のところは「カポーティ」のホフマンはつくり過ぎ、つまりオーバーアクトではないか、と思い、受賞は難しいかも、と思いホフマンではなくホアキンを予想した訳なのだ。
 
 
■「主演女優賞」
結予
□○ジュディ・デンチ「Mrs. Henderson Presents」
☆◎リース・ウィザースプーン「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」

これは順当にウィザースプーンを推した。
また若手同士、準若手同士の対決ではなく、重鎮との対決が楽しみだったのでジュディ・デンチを推した。個人的にはジュディ・デンチは大好きであるが、賞を逃したのは「ピッチ・ブラック」の続編に出たせいではなかろうか。
 
 
■「助演男優賞」
結予
☆□ジョージ・クルーニー「シリアナ」
□◎ポール・ジアマッティ「シンデレラマン」
□○ジェイク・ギレンホール「ブロークバック・マウンテン」

個人的には、ポール・ジアマッティにオスカーをあげたかった。
昨年の「サイドウェイ」では、話題になっていたのにも関らず、ノミネートすらされなかったジアマッティなので、是非オスカーを彼の手に・・・・。
そして、その勢いでシャマランの次回作「レディ・イン・ザ・ウォーター」につなげて欲しかった、と切実に思う。
最近一般の観客にはソッポを向かれつつあるシャマランだけに、オスカー俳優を起用した次回作、と言う形で「レディ・イン・ザ・ウォーター」をプロモーションして、ヒットさせて欲しいと思うのだ。

多分、彼の容貌のせいもあるのかも知れないが、ジアマッティは現代のリチャード・ドレイファスと言うような方向性で頑張って欲しい、と思う。是非オスカーも取って欲しいと思う。

ところで余談だけど、何故「オリバー・ツイスト」のベン・キングズレーがノミネートされていないのか、個人的には大いに疑問を感じてしまう。キングズレーが入っていると、賞レースも俄かに面白くなるのにね。
 
 
■「助演女優賞」
結予
□○キャサリン・キーナー「カポーティ」
□◎フランシス・マクドーマンド「スタンドアップ」
☆□レイチェル・ワイズ「ナイロビの蜂(仮題)」

個人的には「スタンドアップ」のフラスシス・マクドーマンドにあげたかったです。
「ファーゴ」も良かったけど、マクドーマンドは本当に上手い役者だと思うよ。
 
 
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映画界最大の祭典「第78回アカデミー賞」授賞式が5日(日本時間6日)、ロサンゼルスのコダック・シアターで開かれた。

[参考]「第78回アカデミー賞」を予想する話
http://diarynote.jp/d/29346/20060224.html

それでは、結果発表なのだ。

[予想]
◎受賞作品/受賞者
○次点
□ノミネート

[結果]
☆受賞作品/受賞者
□ノミネート

■「作品賞」
結予
□◎「ブロークバック・マウンテン」
□□「カポーティ」
☆○「クラッシュ」
□□「グッドナイト&グッドラック」
□□「ミュンヘン」

■「監督賞」
結予
□□ジョージ・クルーニー「グッドナイト&グッドラック」
□□ポール・ハギス「クラッシュ」
☆◎アン・リー「ブロークバック・マウンテン」
□□ベネット・ミラー「カポーティ」
□○スティーヴン・スピルバーグ「ミュンヘン」

■「主演男優賞」
結予
☆○フィリップ・シーモア・ホフマン「カポーティ」
□□テレンス・ハワード「Hustle & Flow」
□□ヒース・レジャー「ブロークバック・マウンテン」
□◎ホアキン・フェニックス「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」
□□デヴィッド・ストラザーン「グッドナイト&グッドラック」

■「主演女優賞」
結予
□○ジュディ・デンチ「Mrs. Henderson Presents」
□□フェリシティ・ハフマン「Transamerica」
□□キーラ・ナイトレイ「プライドと偏見」
□□シャーリーズ・セロン「スタンドアップ」
☆◎リース・ウィザースプーン「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」

■「助演男優賞」
結予
□□マット・ディロン「クラッシュ」
☆□ジョージ・クルーニー「シリアナ」
□◎ポール・ジアマッティ「シンデレラマン」
□○ジェイク・ギレンホール「ブロークバック・マウンテン」
□□ウィリアム・ハート「ヒストリー・オブ・バイオレンス

■「助演女優賞」
結予
□□エイミー・アダムス「Junebug」
□○キャサリン・キーナー「カポーティ」
□◎フランシス・マクドーマンド「スタンドアップ」
☆□レイチェル・ワイズ「ナイロビの蜂(仮題)」
□□ミシェル・ウィリアムズ「ブロークバック・マウンテン」

■「脚本賞」
結予
□□ウディ・アレン「マッチ・ポイント(原題)」
□□ノア・ボーンバッハ「イカとクジラ(仮題)」
□□ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロフ「グッドナイト&グッドラック」
□◎スティーヴン・ギャガン「シリアナ」
☆○ポール・ハギス、ボビー・モレスコ「クラッシュ」

■「脚色賞」
結予
□□ジェフリー・ケイン「ナイロビの蜂」
□□ダン・ファターマン「カポーティ」
□○トニー・クシュナー、エリック・ロス「ミュンヘン」
☆◎ラリー・マクマートリー、ダイアナ・オサナ「ブロークバック・マウンテン」
□□ジョシュ・オルソン「ヒストリー・オブ・バイオレンス」

■「長編アニメ映画賞」
結予
□◎「ハウルの動く城」
□□「ティム・バートンのコープスブライド」
☆○「ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!」

■「外国語映画賞」
結予
□□「Don’t Tell」(イタリア)
□◎「戦場のアリア」(フランス)
□□「Paradise Now」(パレスチナ)
□○「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」(ドイツ)
☆□「Tsotsi」(南アフリカ)
 
 
■結果発表
◎受賞作品/受賞者
3作品(9ポイント)
「監督賞」「主演女優賞」「脚色賞」

○次点
4作品(4ポイント)
「作品賞」「主演男優賞」「脚本賞」「長編アニメ映画賞」

□ボイント数
13ポイント

講評は機会があれば、そのうちに・・・・

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2006/03/02 東京築地「ソニー・ピクチャーズ試写室」で「エミリー・ローズ」の試写を観た。

怪死をとげた19才の女子大生エミリー・ローズ(ジェニファー・カーペンター)の検視のため、ローズ家を訪れた医師は、異様な光景を目にすることになる。
そこには憔悴しきった家族と警察、そしてただならぬ態度のムーア神父(トム・ウィルキンソン)がいた。
検視の結果エミリーの死因は、自然死ではないことが判明、ムーア神父は警察に拘引されてしまうが、ムーア神父は保釈を拒否、裁判を望んでいた。

そんな中、新進気鋭の女性弁護士エリン・ブルナー(ローラ・リニー)は、ムーア神父の弁護を引き受けることになった。
エリンは、今回の「国民対ムーア」事件のようなセンセーショナルな事件を担当することにより、所属する法律事務所のパートナーの地位を狙っていたが・・・・。

監督:スコット・デリクソン
脚本:ポール・ハリス・ボードマン、スコット・デリクソン
出演:ローラ・リニー(エリン・ブルナー弁護士)、トム・ウィルキンソン(ムーア神父)、キャンベル・スコット(イーサン・トマス)、ジェニファー・カーペンター(エミリー・ローズ)、コルム・フィオール(カール・ガンダーソン)、ジョシュア・クローズ(ジェイソン)、ケン・ウェルシュ(ミュラー博士)、ダンカン・フレイザー(カートライト博士)、JR・ボーン(レイ)、メアリー・ベス・ハート(ブリュースター判事)、ヘンリー・ツェーニー(ブリッグズ博士)、ショーレ・アグダシュルー(アダニ博士)

本作「エミリー・ローズ」はエクソシズム(悪魔祓い)を題材にした作品の中で、「エクソシスト」(1973)以来はじめてと言っても良い位、科学と信仰とのバランス感覚に富んだすばらしい作品に仕上がっていると思う。

作品の構成は「国民対ムーア事件」(ムーア神父が悪魔に憑依されたというエミリー・ローズに悪魔祓いを行った結果、死に至らしめたとして過失致死罪で起訴された事件)の裁判の模様に、証人の証言と言う形態で、過去の事実(と思われるモノ)を挟み込み、徐々に真実(と思われるモノ)に迫っていく過程を丹念に描いているのだ。

この裁判の経過を描写する手法が作品としてすばらしく、科学のメタファーとしての検察側と、信仰のメタファーとしての弁護側の対決が非常に興味深く、我々観客には陪審員として作品に参加しているような印象を与えることに成功している。

また肝心のエクソシズムのシークエンスは、近年稀に見るほど本当にすばらしく、わたし的にはムーア神父の一挙手一投足に対し感動のあまり涙が出た程である。
ムーア神父とエリン(に憑依している悪魔)との舌戦で涙が出ちゃうくらいのすばらしいシークエンスに仕上がっていた、と言うことである。

信仰(物事を信じること)には確実に力があり、その力は確実に人を動かすことが出来るのである。

つづく・・・・


☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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さて、早速ですが2006年の目標の中間発表その2です。

とりあえず目標の再確認を・・・・

目標第一弾 「映画を300本観るぞ!!」(DVD等含む)
目標第二弾 「本を100冊読むぞ!!」
 
 
1.映画

#005「フライトプラン」丸の内ピカデリー1 2006/02/09
#006「アサルト13/要塞警察」九段会館 2006/02/15
#007「力道山」よみうりホール 2006/02/20

2.DVD、CATV等

#020「大夜逃 夜逃げ屋本舗3」CATV 2006/02/06
#021「姿三四郎」CATV 2006/02/06
#022「ゴジラ対メガロ」CATV 2006/02/11
#023「札幌オリンピック」CATV 2006/02/11
#024「深呼吸の必要」CATV 2006/02/12
#025「續姿三四郎」CATV 2006/02/12
#026「ラヂオの時間」CATV 2006/02/12
#027「トロイ」CATV 2006/02/17
#028「スパイダーマン2」HDD 2006/02/21
#029「ソウ」CATV 2006/02/22
#030「約三十の嘘」HDD 2006/02/24
#031「ネバーランド」CATV 2006/02/25
#032「シザーハンズ」CATV 2006/02/25
#033「シークレット・ウィンドウ」CATV 2006/02/25
#034「彼のオートバイ、彼女の島」CATV 2006/02/25
#035「着信アリ2」CATV 2006/02/25
#036「猟奇的な彼女」CATV 2006/02/26
#037「僕の彼女を紹介します」HDD 2006/02/27
#038「オペラ座の怪人」HDD 2006/02/27
#039「ミクロの決死圏」CATV 2006/02/27
#040「社長行状記」CATV 2006/02/28
 
 
3.読書

#002「ダーク・タワーII −運命の三人−(下)」スティーヴン・キング著 風間賢二訳 新潮文庫 2006/02/01
#003「ダーク・タワーIII −荒地−(上)」スティーヴン・キング著 風間賢二訳 新潮文庫 2006/02/28
 
 
映画は、劇場3本、DVD等22本で、計25本。
このままのペースで、年間288本(劇場42本)です。

読書は2冊で、このままのペースでは、年間18冊です。

毎日眠くて眠くて仕方がありません。

映画については例年通りおそらく問題ないと思うのですが、読書については、最悪の状況です。心を入れ替える必要があります。

まあ、先は長いですが頑張ります。

参考)
2006年の状況
映画48本(うち劇場7本)
読書03冊

2005年同時期の状況
映画41本(うち劇場12本)
読書08冊

2004年同時期の状況
映画38本(うち劇場12本)
読書07冊

2003年同時期の状況
映画53本(うち劇場13本)
読書10冊

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今年も「アカデミー賞授賞式」の季節がとうとうやってまいりました。「日本アカデミー賞」には全くと言って良いほど関心が無いわたしも、現在のアメリカが、そして全世界の映画ファンが注目する映画界最大の映画賞には注目せざるを得ないのだ。

そんな訳で、昨年に引き続き「第78回アカデミー賞」の受賞者及び受賞作品を予想してみようと思う訳だ。

もちろんこれには、まりゅうさんの、
「しなやか腐通日記」(http://diarynote.jp/d/13602/)
の企画に乗ったものである。

前提として、前述のまりゅうさんのところのルールに従って、受賞作品と、次点を予想する事にする。

◎受賞作品/受賞者
○次点
□ノミネート

それでは、いってみよう。

■「作品賞」
◎「ブロークバック・マウンテン」
□「カポーティ」
○「クラッシュ」
□「グッドナイト&グッドラック」
□「ミュンヘン」

■「監督賞」
□ジョージ・クルーニー「グッドナイト&グッドラック」
□ポール・ハギス「クラッシュ」
◎アン・リー「ブロークバック・マウンテン」
□ベネット・ミラー「カポーティ」
○スティーヴン・スピルバーグ「ミュンヘン」

■「主演男優賞」
○フィリップ・シーモア・ホフマン「カポーティ」
□テレンス・ハワード「Hustle & Flow」
□ヒース・レジャー「ブロークバック・マウンテン」
◎ホアキン・フェニックス「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」
□デヴィッド・ストラザーン「グッドナイト&グッドラック」

■「主演女優賞」
○ジュディ・デンチ「Mrs. Henderson Presents」
□フェリシティ・ハフマン「Transamerica」
□キーラ・ナイトレイ「プライドと偏見」
□シャーリーズ・セロン「スタンドアップ」
◎リース・ウィザースプーン「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」

■「助演男優賞」
□マット・ディロン「クラッシュ」
□ジョージ・クルーニー「シリアナ」
◎ポール・ジアマッティ「シンデレラマン」
○ジェイク・ギレンホール「ブロークバック・マウンテン」
□ウィリアム・ハート「ヒストリー・オブ・バイオレンス

■「助演女優賞」
□エイミー・アダムス「Junebug」
○キャサリン・キーナー「カポーティ」
◎フランシス・マクドーマンド「スタンドアップ」
□レイチェル・ワイズ「ナイロビの蜂(仮題)」
□ミシェル・ウィリアムズ「ブロークバック・マウンテン」

■「脚本賞」
□ウディ・アレン「マッチ・ポイント(原題)」
□ノア・ボーンバッハ「イカとクジラ(仮題)」
□ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロフ「グッドナイト&グッドラック」
◎スティーヴン・ギャガン「シリアナ」
○ポール・ハギス、ボビー・モレスコ「クラッシュ」

■「脚色賞」
□ジェフリー・ケイン「ナイロビの蜂」
□ダン・ファターマン「カポーティ」
○トニー・クシュナー、エリック・ロス「ミュンヘン」
◎ラリー・マクマートリー、ダイアナ・オサナ「ブロークバック・マウンテン」
□ジョシュ・オルソン「ヒストリー・オブ・バイオレンス」

■「長編アニメ映画賞」
◎「ハウルの動く城」
□「ティム・バートンのコープスブライド」
○「ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!」

■「外国語映画賞」
□「Don’t Tell」(イタリア)
◎「戦場のアリア」(フランス)
□「Paradise Now」(パレスチナ)
○「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」(ドイツ)
□「Tsotsi」(南アフリカ)

選択事由は機会があれば、そのうちに・・・・

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「マスターズ・オブ・ホラー」来日記者会見をめぐる冒険
2006/02/21 東京銀座「ホテル西洋銀座 サロン ラ ロンド」で行われた『「マスターズ・オブ・ホラー」来日記者会見』に行ってきた。

とりあえず、こちら、
「マスターズ・オブ・ホラー」をめぐる冒険
http://diarynote.jp/d/29346/20060213.html
とこちら、
「マスターズ・オブ・ホラー」をめぐる冒険 その2
http://diarynote.jp/d/29346/20060216.html
を見て欲しい。

さて、最近サイン集めにご執心のわたしは、当然の如くトビー・フーパーのサインをもらおうと思っていた。
が、一体何にもらうべきなのかを悩んでいた。

とは言っても、あまり大きいものを記者会見場には持って行きたくないので、とりあえず、自宅にあった「死霊伝説」(1979)のDVDをカバンの中に突っ込んだ。

とは言ってもトビー・フーパーと言えば、何と言っても「悪魔のいけにえ」(1974)だろう、と思いサイン用に同作のDVDでも買うかな、と思いながらDVDショップに向かうわたしだったが、なんと「悪魔のいけにえ」のDVDは店頭に在庫がなかった。
間違えてリメイク版を買ってしまったり、もっと間違って「ドキュメンタリー・パック」を買ってしまったりしないよう注意が必要であった。

仕方がないので「ポルターガイスト」(1982)のDVDでも買おうと思ったが、トビー・フーパーの機嫌が悪くなったら困るので「ポルターガイスト」はやめた。
「スペースバンパイア」(1985)かなとも思ったが、ホラー・ブームの作品なのでこれもやめておいた。「スペースインベーダー」(1986)も微妙だし、どうしようかな、と思ったが、スティーヴン・キングファンとしては、当初の予定通り「死霊伝説」(1979)のDVDにサインをもらうことにした。

で、
「しなやか腐通日記」
http://diarynote.jp/d/13602/
のまりゅうさんと待ち合わせ、記者会見場である「ホテル西洋銀座」に向かった。
わたしは知らなかったのだが、なんとこの「ホテル西洋銀座」は「ル・テアトル銀座」と同じ建物だった。

さて、会場について見ると既にプレスの皆さんが多数集まっていた。
今回わたしたちは「特別招待」枠でのご招待(ホラー系サイトの運営者向けのご招待)だったのだが、受付に行ってみると「特別招待」枠は、なんと5組しかいなかった。
つまり一般の客は5組(MAX10名)であとは全てプレスだった、と言うことである。

クロークにコート類をあずけ、わたしたちは記者会見のスタートを待っていた。
当初は席がたくさん空いており、トビー・フーパーを呼んでいるんだから、サクラでも良いから席をうめろよ、と思っていたのだが、開始時間間際には大盛況、当初の予定より席を20席は増やしたのではないだろうか、会場は立錐の余地がないほどの大混雑であった。

会場には、映画祭や試写等でよく見かける映画関係のライターや映画評論家等が顔を見せ、トビー・フーパー人気の高さを物語っていた。

さて、記者会見だが、冒頭に「マスターズ・オブ・ホラー」の予告編が上映され、否応なくわたしたちの期待が高まったところ、MCの伊藤さとりの紹介でトビー・フーパーと三池崇史が登場した。

この「マスターズ・オブ・ホラー」の前提としてのお話があまり無く、いきなり質問コーナーだったので、イベントとしての構成はちょっと舌足らずだなと思ったが、まあこれは記者会見なのでその辺のお話は事前に配布された資料を読めばわかるので、それは仕方がないのかな、と思った。

さて、トビー・フーパーの発言で印象的だったのは、「マスターズ・オブ・ホラー」という企画では、裁量が全て監督に与えられ、作品の内容には製作者サイドから一切注文がつけられなかった、と言う話であり、これに対してアメリカでは考えられないことだ、的な発言である。
また、リップ・サービスかも知れないが、三池崇史の「オーディション」(2000)を高く評価していたのには驚いた。

一方三池崇史の発言で印象に残ったのは、「悪魔のいけにえ」を観た時の話で、三池崇史は15歳の頃、チャップリンの「街の灯」のリバイバルを観にいって満員だったので、全くの先入観なしに「悪魔のいけにえ」が上映されている劇場に入った時の話を、言わば映画少年に戻ったような表情で語っていた点である。
映画好きとしては感涙モノのすばらしい発言だった。
あぁ、ここにも映画を愛する人がいたと。

曰く、「確実に人生が変わった。あのときの体験に勝る恐怖はない」とのことである。

あと前述のように、三池崇史の「オーディション」(2000)についての言及が多く、やはり「オーディション」は日本におけるエポック・メイキング的なホラー作品だったのではないか、と印象を新たにした。
日本人でも「オーディション」を観たことが無い人が多いことに対し、トビー・フーパーは、"Shame on you!"と言っていた。

記者会見後、今回の三池崇史作品の主演女優の工藤夕貴が登場、二人の監督に花束を贈呈しスピーチを行った。
いつもより若干あがっているようなハイ・テンションでのスピーチだった。

3人のフォト・セッションがはじまると、わたしは会場の外に出て、トビー・フーパーの退場を待った。
主催者側の係の誘導により、会場を出たトビー・フーパーをわたしは待ち構え、いつものように一番最初に声を掛け、一番最初にサインをねだった。

驚いたことに、その後トビー・フーパーの周りにサイン待ちの列が出来た。
と言うのも、どう考えても一般の客じゃなく、プレス側の人々がサイン欲しさに並んでいるのだ。
何しろここには、一般の客はわたし達のような「特別招待」枠でのご招待(ホラー系サイトの運営者向けのご招待)しかいないハズなのだから。

また、アルミのクッション付きハードケースに厳重に保管されているLD(レーザーディスク)のジャケットやなんかを取り出してサインをねだっている人がいたのにも驚いたし、次から次へといろんなモノを出してサインをねだる人がいたのにも驚いた。
まだまだわたしも甘いな、というところである。

残念ながら、三池崇史と工藤夕貴にはサイン待ちの列は出来ていなかったが、「逆噴射家族」(1984)や「台風クラブ」(1985)からの工藤夕貴ファンとしては、工藤夕貴の登場はちよっと嬉しい出来事だったが、サインをもらうべきモノがないのは非常に残念だった。

ついでと言っては何だが、三池崇史と工藤夕貴のサイン用のモノを持参し、サインをもらっておけば良かったと思う次第である。

先日ベンジャミン・シスコ司令官のサイン入りポートレイトをゲットした友人にその話をしたら、「悪魔のいけにえ」のLD-BOXあったのに、と言われた。

まあ、そんなこんなの一日だった。

※ 「悪魔のいけにえ」の国内版DVDは現在リリースされていない。念の為。

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「力道山」

2006年2月20日 映画
2006/02/20 東京有楽町「よみうりホール」で「力道山」の試写を観た。

監督:ソン・ヘソン
撮影:キム・ヒョング
美術:稲垣尚夫
出演:ソル・ギョング(力道山)、中谷美紀(綾)、藤竜也(菅野武雄)、萩原聖人(吉町譲)、鈴木砂羽(沖浜子)、山本太郎(葛西紘一)、船木誠勝(井村昌彦)、パク・チョルミン(キム・ミョンギル)、ノ・ジュノ(キム・イル/大木金太郎)、秋山準(遠藤)、橋本真也(東浪)、武藤敬司(ハロルド坂田)、マイク・バートン(ベン・シャープ)、ジム・スティール(マイク・シャープ)、リック・スタイナー(アトミック)、梶原しげる(実況アナウンサー)、マギー(ニューハバナクラブの司会者)
 
 
2006年公開予定である(と言っても既に国内版DVDはリリースされている)「風のファイター」(http://diarynote.jp/d/29346/20041108.html)にしろ本作「力道山」にしろ、ここに来て、日本人のかつてのヒーローであった大山倍達や力道山が実は在日朝鮮人だったことを明確に打ち出した韓国映画が次々と製作・公開されている。

勿論こんな映画が続々と製作されている韓国映画界における日本という国に対する政治的な暗喩もあると思うのだが、その辺りを含めて非常に興味深いと思う。

さて、本作「力道山」についてだが、本編はなんと149分と言う長尺なのだが、尺がほとんど気にならない程の大変面白い作品だった。
1940年代から1960年代の日本を再現する美術や衣装は素晴らしいし、その世界観で遊ぶキャストの皆さんも見ごたえがある。
「風のファイター」にしろ「力道山」にしろ、日本映画以上の日本らしさを醸し出す美術に舌を巻く思いである。

また色彩設計も素晴らしく、力道山の心象風景にダブらせているのか、年代ごとに色彩(彩度)が異なり、非常に効果的な印象を受ける。
特に力道山がアメリカから帰る頃の色彩には驚かされた。

キャストはなんと言っても藤竜也が良かった。
演技プランなのか演出なのかわからないが、藤竜也が演じた硬軟織り交ぜたキャラクターが大変素晴らしい。藤竜也ファンとしては彼の演技プランだと信じたいところである。

また、中谷美紀はこの作品次第では、ワールド・ワイドな活躍に期待できるかも・・・・、と思った。
何しろ、あのエピローグには見事に泣かされてしまった。

萩原聖人もまあまあ良かったと思うのだが、一部吹替えだったのではないか、と個人的には思えた。

ところで、レスラーの皆さんは皆さん大変良かった。

ボクシング映画は比較的多いので、大きなスクリーンでボクシングの試合を観る機会は多く、逆にプロレスリングを劇場で見る機会は少ないと思うのだが、プロレスって凄いな、やはりプロレスは必要なものなのだな、と言う印象を受けた。

つまり、昨今の打撃系格闘技や、関節系格闘技も良いのは良いのだが、やはりエンタテインメントとしてのプロレスにも存在意義は充分あると感じた。

とにかく本作は、時代を駆け抜けた一人の男の生き様と、それを見守る男たちと女たちを見事に描いた力作だと思うし、当時の日本の風物を見事に再現した美術も見応えがある素晴らしい作品である。
機会があれば、是非観ていただきたい作品である。

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「マスターズ・オブ・ホラー」をめぐる冒険 その2
まずは、こちらを見て欲しい。

「マスターズ・オブ・ホラー」をめぐる冒険
http://diarynote.jp/d/29346/20060213.html

と言う訳で、おそらく懸命な読者諸氏の皆さんは、予想がついていると思うのだが、本日2/16、わたしのところにも「『マスターズ・オブ・ホラー』来日記者会見 ご案内状」が届いた。

以下引用

「マスターズ・オブ・ホラー」は、古今東西のホラー映画の伝説的監督 たち13人が集結し、恐怖の真髄を競う、かつてないホラーの祭典。
このプロジェクトに相応しい不吉な“13”人の監督。恐怖を凝縮、堪能するのにパーフェクトな1時間。そして全てが一線を超えた13種類の想像を絶する恐怖。構想10年を費やして実現した「マスターズ・オブ・ホラー」が、いよいよ日本にて始動致します!
そして、今回、「マスターズ・オブ・ホラー」13監督の中でも、東西の頂点にそびえる2大巨匠、三池崇史監督(「着信アリ」「妖怪大戦争」)とトビー・フーパー監督(「悪魔のいけにえ」「ポルターガイスト」)が対面し、記者会見を行います。

とのことです。
とりあえず、行ってきま〜す。

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2006/02/15 東京九段下「九段会館」で「アサルト13/要塞警察」の試写を観た。

監督:ジャン=フランソワ・リシェ
脚本:ジェームズ・デモナコ
オリジナル脚本:ジョン・カーペンター
出演:イーサン・ホーク(ジェイク・ローニック)、ローレンス・フィッシュバーン(マリオン・ビショップ)、ジョン・レグイザモ(ベック)、マリア・ベロ(アレックス・サビアン)、ガブリエル・バーン(マーカス・デュバル)、ジェフリー・“ジャ・ルール”・アトキンス(スマイリー)、ドレア・ド・マッテオ(アイリス・フェリー)、ブライアン・デネヒー(ジャスパー・オーシェア)
 
 
本作「アサルト13/要塞警察」は、ちらしには一切表記されていないのだが、1976年のジョン・カーペンター監督作品「要塞警察」のリメイクである。
(最下段の英語クレジットではジョン・カーペンターの表記が見える)

ジョン・カーペンターと言う映像作家の作る作品は、なんとも不思議な作品が多く、勿論傑作もあるのだが、どう考えてもつまらない、胡散臭い作品が多いと思う。
しかしながら、その胡散臭い作品に何故かカルト的なファンがつき、カーペンターと言う映像作家は、最早神格化された映像作家だと言えるのではないか、と思える。

かく言うわたしも、実際のところカーペンター信者的な部分を持っている事を認めざるを得ない、と思う。

そのカーペンターの「要塞警察」をフランス人監督ジャン=フランソワ・リシェがリメイクしたのが本作「アサルト13/要塞警察」なのだ。

で、例の胡散臭い印象が付き纏うジョン・カーペンター関連作品としてわたしは「アサルト13/要塞警察」を観たのだが、はっきり言って非常に面白かった。

脚本は見事に現代風にアレンジされ、非常に面白い脚本に仕上がっているし、キャストは、残念ながらピンで客を呼ぶレベルまで達していないが、−その辺もカーペンター作品ぽくて良い−、最近勢いがついてきたイーサン・ホークは頑張っているし、「マトリックス」シリーズでおなじみのローレンス・フィッシュバーンは素晴らしい雰囲気を醸し出している。おそらく以前だったらサミュエル・L・ジャクソンが演じるような役柄を全部掻っ攫って行くのではないか、と思えてしまう。
また、ブライアン・デネヒーがこれまた良い感じなのだ。
元々は「要塞警察」は、西部劇史上に参禅と輝く大傑作「リオ・ブラボー」(1959)へのオマージョとして製作された、現代風の西部劇なのだが、かつての「シルバラード」(1985)の保安官(ブライアン・デネヒー)を髣髴とさせる素晴らしい役柄を演じている。

アクションはアクションで明確に脚本に則った素晴らしい演出がされており、非常に楽しいアクションが楽しめる。

あと、驚いたのは本作の東京地区のメイン劇場が「日比谷みゆき座」だという事だ。わたしはてっきり「銀座シネパトス」での公開だとばっかり思っていたのだ。

とにかく、本作「アサルト13/要塞警察」はできればきちんとプロモーションし、是非スマッシュ・ヒットを記録して欲しいと思う次第なのだ。

☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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「マスターズ・オブ・ホラー」をめぐる冒険
各方面で話題沸騰の「マスターズ・オブ・ホラー」だが、毎月13日に、いろいろな事が行われている。

と言っても、まだ1月と2月だけだが・・・・

2006/01/13
「マスターズ・オブ・ホラー」日本語オフィシャル・サイト公開

2006/02/13
「マスターズ・オブ・ホラー」来日記者会見案内発信

で、気になる来日記者会見のお知らせなのだが、本日2006/02/13、(おそらく)ホラー系WEBサイトの管理者を対象として、来週、トビー・フーパーと三池崇史をむかえて都内で実施される予定の記者会見の案内がメールで発信された。

と言う訳で、ホラー系のWEBサイトを運営しているわたしは、とりあえず記者会見の参加を申し込んでみた。
因みに希望者多数の場合は、抽選でご招待、ということである。

結果は今週末位には出るのではないか、と思っている。
乞ご期待なのだ!

「マスターズ・オブ・ホラー」日本語オフィシャル・サイト
http://www.moh13.jp/index.html

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2006/02/09 東京有楽町「丸の内ピカデリー1」で「フライトプラン」を観た。

本作「フライトプラン」を観て、はっきり言って驚いた。
物語にではない、製作者の意図にわたしは驚愕してしまったのだ。

と言うのも、本作「フライトプラン」は、「フォーガットン」を映画の外にある伏線として利用してしまっているのである。

ところで皆さんは本作「フライトプラン」の予告編を覚えているだろうか、予告編が公開された瞬間から、「フライトプラン」は「フォーガットン」の二番煎じではないか、と言われてきた。
メインのプロットがそっくりではないか、と。

そうなのだ、「フライトプラン」の製作者は「フォーガットン」と類似するプロットを使用する事で、観客に対し凄まじいほどのミス・デレクションを仕掛けていたのである。

更に、主演女優の問題も興味深い。
本作「フライトプラン」の主演女優はもちろんジョディ・フォスターであるが、彼女は本作の製作に絡んではいないようだ。
と言うことはつまり、ジョディ・フォスターは製作者にわざわざキャスティングされた、と言うことなのである。

そして、「フォーガットン」の主演女優はジュリアン・ムーアなのである。

なんと彼女等はひとつの役柄クラリス・スターリングFBI捜査官を演じた間柄なのだ。

「フォーガットン」と「フライトプラン」では、同じ役柄を演じたふたりの女優が、子供がいなくなったと大騒ぎする母親を演じているのだ。
これはどう考えても偶然なんかではなく、どう考えても「フライトプラン」の製作者の確信的な犯行に他ならないのだ。

つまり、「フライトプラン」の製作者は「フォーガットン」と言う作品とジュリアン・ムーアと言う女優をだしに使っているのに他ならないのだ。

こんな凄い意図をもった企画をよくも通したものだ、とわたしは驚いてしまう。
余談だが、関心がある方は、製作のブライアン・グレイザーのかつての作品を調べてみると、製作者のベクトルが見え隠れして興味深いかも知れない。

おそるべし「フライトプラン」。

☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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2005/12/05 東京新橋「ヤクルトホール」で「オリバー・ツイスト」の試写を観た。

養育院で育った孤児オリバー・ツイスト(バーニー・クラーク)は、9歳になり自分の生まれた救貧院へ戻される。ここで麻屑作りの労働に従事するのだ。
しかし孤児に与えられる食事はほんのわずか。夕食の席で、おずおずとおかわりを求めたオリバーは、憤慨した救貧院の委員たちから追放処分を受けてしまう。

オリバーを引き取ったのは葬儀屋のサワベリー氏(マイケル・ヒース)だった。彼は美しく哀しげな表情をした少年が、葬儀のお供の役目に適任だと考える。しかしこの抜擢はもう一人の徒弟ノア(クリス・オバートン)の敵意を買い、亡くなった母親のことを侮辱されたオリバーは、怒りに震えノアを殴ってしまう。そしてサワベリー氏にやむなく鞭で打たれ、ついに家を飛び出してしまう。

行く当てのないオリバーは、道端に刻まれた「ロンドンまで70マイル」の文字を見て決心する。大都会ロンドンへ出れば運が開けるかもしれないと思ったのだ。

オリバーは7日間歩き通し、もう立ち上がる気力さえも尽きかけたとき、ようやくロンドン郊外までたどり着く。そんな彼に声をかけてきたのが、シルクハットをかぶり妙な身なりをした少年、ドジャー(ハリー・イーデン)だった。彼はオリバーにかすめとったパンを食べさせると、ただで泊まれるという裏通りにある家へと連れていく。そこはフェイギン(サー・ベン・キングズレー)の住まいだった。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:ロマン・ポランスキー
原作:チャールズ・ディケンズ
撮影:パヴェル・エデルマン
プロダクションデザイン:アラン・スタルスキ
衣装デザイン:アンナ・シェパード
音楽:レイチェル・ポートマン
出演:バーニー・クラーク(オリバー・ツイスト)、サー・ベン・キングズレー(フェイギン)、ハリー・イーデン(アートフル・ドジャー)、ジェイミー・フォアマン(ビル・サイクス)、エドワード・ハードウィック(ブラウンロー氏)、リアン・ロウ(ナンシー)、マーク・ストロング(トビー・クラキット)

本作「オリバー・ツイスト」は、チャールズ・ディケンズ原作の文芸作品でありながら、娯楽性に富んだ素晴らしいエンタテインメント作品に仕上がっている。

先ずは19世紀のロンドンを再現した卓越した世界観が素晴らしい。セットも衣装(アンナ・シェパード)も美術(アラン・スタルスキ)も大変素晴らしい。

CGI全盛のこの時代に、こんな流麗な一部の隙もないセットを構築した事は大いに評価できると思う。
是非、CGI全盛の映画界に対するアンチテーゼとして機能して欲しいと思うのだ。

そしてその素晴らしい世界観の中で嬉々として演技する全てのキャストが素晴らしい。
大人たちが演じたキャラクターは適度にカリカチュアライズされた様式美を持っているし、子供たちが演じたキャラクターは、カリカチュアライズされたキャラクターと比較すると明確に現実味を持っている、と言える。

キャストはなんと言ってもサー・ベン・キングズレーである。
素晴らしすぎる。正に最高なのだ。
これでアカデミー賞にノミネートされていないとは、一体どういうことなのか、と思ってしまう。
まあ、オーバー・アクト気味なのは否定できないが、近年まれに見る鬼気迫る怪演だと思う。

脚本は原作を料理するには尺が短い(129分/映画としては十分長い)せいか、若干走りすぎの感は否定できない。180分程度の尺でゆったり魅せて欲しかったような気がする。

音楽(レイチェル・ポートマン)は、明確なメロディを使用し、テーマ性を出しているのは良いのだが、若干鳴らしすぎのような印象を受ける。

本作「オリバー・ツイスト」は、ハリウッドの大作娯楽作品を見飽きた人に絶対的にオススメの素晴らしい作品だと思う。

☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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