「GTF 2005 TOKYO CINEMA SHOW」
今週末(2005/08/12-18)、東京霞ヶ関「イイノホール」で開催される「GTF 2005 TOKYO CINEMA SHOW」だが、わたしの鑑賞スケジュールがほぼ決定した。
如何せん会期中は会社があるため、試写状は手に入れたものの、観にいけない作品が多いのが難点だが、「トーキョーシネマショー」では、今年秋以降に公開される作品を一足先に鑑賞する事が出来るので、気分はウキウキ(死語)なのだ。

それでは、わたしの「トーキョーシネマショー」鑑賞スケジュールをご紹介しよう。

8/12(金)15:00「疾走」
8/12(金)18:30「チャーリーとチョコレート工場」
8/13(土)11:00「青空のゆくえ」
8/13(土)14:00「釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪」
8/13(土)17:00「シンデレラマン」
8/14(日)11:00「ロンゲスト・ヤード」
8/14(日)14:00「ランド・オブ・ザ・デッド」
8/15(月)18:30「カーテンコール」
8/16(火)18:30「ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]」
8/17(水)15:00「鳶がクルリと」

なんと言ってもわたしの一番の期待はジョージ・A・ロメロの「ランド・オブ・ザ・デッド」だ!
凄え緊張しちゃうぜ!
余談だが、わたしは先日「ランド・オブ・ザ・デッド」を観て号泣している夢を見てしまった。
泣けるゾンビが観たいのだ!!

あとは勿論ティム・バートンの「チャーリーとチョコレート工場」も期待しているのだ!
しかし、実際のところ、個人的には期待と不安が入り混じった複雑な変な気持ちがしている。
本当のところは、はずしてしまうのではないかと、不安な気持ちでいっぱいなのだ。

また、個人的には「ロンゲスト・ヤード」のリメイク版にも超期待なのだ!
わたし的には、アダム・サンドラーやクリス・ロックはともかく、オリジナル版の主役だったバート・レイノルズが出ているだけで、わたしは嬉しいのだ。

と言う訳で、今週末は天国的地獄の日々なのだ!
レビューに乞ご期待かも。

★相互リンクの方々には、試写状プレゼントのお知らせありなのだ。

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2005/08/06 東京新宿「新宿オスカー劇場」で「ライディング・ザ・ブレット」を観た。

1969年10月30日、ハロウィン。
メイン州立大学の画学生アラン・パーカー(ジョナサン・ジャクソン)は、恋人のジェシカ・ハドレー(エリカ・クリステンセン)といざこざを起こしてしまう。

アランは失意のどん底状態で自宅のバスタブにつかりながらマリファナを喫い、カミソリの刃を弄んでいたが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:ミック・ギャリス
原作:スティーヴン・キング『ライディング・ザ・ブレット』(アーティストハウス刊)
出演:ジョナサン・ジャクソン(アラン・パーカー)、デヴィッド・アークエット(ジョージ・ストーブ)、クリフ・ロバートソン(農夫)、バーバラ・ハーシー(ジーン・パーカー)、エリカ・クリステンセン(ジェシカ・ハドリー)

本作「ライディング・ザ・ブレット」は、私見ではあるが、所謂ホラー映画の範疇を超えた、感動的な作品に仕上がっていた。
特にエピローグの出来は白眉だと思う。

しかしながら、本作の構成は「スタンド・バイ・ミー」のそれに酷似しており、数多くのオールディーズをフィーチャーする手法も、「スタンド・バイ・ミー」のそれを髣髴とさせる。
また、ショック・シーンや内面の自分との対話等のシークエンスは、もはや使い古されたような手法を使っている。

思うに、ミック・ギャリスは、新世代の「スタンド・バイ・ミー」を撮りたかったのではないか、と勘ぐってしまう。

事実、本作は所謂ホラー映画と言うよりは、アラン(ジョナサン・ジャクソン)がある夜体験する一夜の出来事を通じてどうなったのか、を描いている。言わば、アランの成長物語の体裁を取っているのだ。
しかし、その成長物語は、お約束の少年期から大人への成長を描くのではなく、青年期から言わば老成へ、と言うか達観への道を描いているのである。

そしてその老成した、エピローグに登場するアラン(ピーター・ラクロワ)が最高に格好良い。
これはピーター・ラクロワのルックスとも相まって「ニュー・シネマ・パラダイス」のラストをも髣髴とさせる。

そして本作のコンセプトは、「グリーン・マイル」の死のメタファーの影響すら感じられる。
「グリーン・マイル」が暗喩した死への長い道のりは、本作ではブレット乗車バッジとして再生を果たしているのであり、ブレットへの行列は断頭台への行進に他ならないのだ。

本作「ライディング・ザ・ブレット」は、客を呼べる俳優をキャスティングし、もうちょっと脚本をなんとかし、メジャー配給会社が配給したならば、もしかすると凄い傑作になったかも知れない。と思う。

そして本作は、ある意味スティーヴン・キングの盟友もしくは子飼いの監督とも言えるミック・ギャリスのフィルモグラフィーを考えた場合、はっきり言ってミック・ギャリス最高の作品だと言えるのではないだろうか。

本作「ライディング・ザ・ブレット」は、大作映画に飽き飽きした観客にとって、一服の清涼剤として機能するような、さわやかな感動を与える作品に仕上がっている。
勿論ホラーの体裁を持っているし、観客を選ぶ作品ではあるが、機会があれば是非、劇場に足を運んで欲しい。

また、余談だが、本作「ライディング・ザ・ブレット」の配給会社日活の本作プロモーションは、近年稀に見る程の頑張りが見て取れる。
「キング祭り」詳細
http://www.nikkatsu.com/movie/riding/home/index.html

更に余談だが、本作のアートワークはバーニ・ライトスンがやっているのにも驚いた。

☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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「姑獲鳥の夏」

2005年8月7日 映画
2005/08/03 東京池袋「テアトル池袋」で「姑獲鳥の夏」を観た。

昭和20年代末の東京では、ある奇怪な噂が世間を騒がせていた。
雑司ヶ谷の久遠寺医院の娘、梗子(原田知世)が20ヵ月もの間妊娠し、夫、牧朗(恵俊彰)は密室から消えてしまったというのだ。
小説家の関口巽(永瀬正敏)はふとしたことから事件に関わり、私立探偵の榎木津礼二郎(阿部寛)と捜査に乗り出すのだが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:実相寺昭雄
原作:京極夏彦『姑獲鳥の夏』(講談社刊)
美術:池谷仙克
出演:堤真一(京極堂/中禅寺秋彦)、永瀬正敏(関口巽)、阿部寛(榎木津礼二郎)、宮迫博之(木場修太郎)、原田知世(久遠寺涼子/梗子/二役)、田中麗奈(中禅寺敦子)、清水美砂(中禅寺千鶴子)、篠原涼子(関口雪絵)、松尾スズキ(内藤赳夫)、恵俊彰(久遠寺牧朗)、寺島進(原澤伍一)、堀部圭亮(青木文蔵)、三輪ひとみ(戸田澄江)、原知佐子(澤田富子)、荒川良々(和寅)、京極夏彦(傷痍軍人/水木しげる)、すまけい(久遠寺嘉親)、いしだあゆみ(久遠寺菊乃)

とりあえず、原作は脇に除けておく。

本作「姑獲鳥の夏」は実相寺昭雄ワールド全開の作品だった。
特にその実相寺ワールドはカメラワークに顕著に現われている。
最早やりすぎと思えるほどのカメラワークに脱帽なのだ。
更に音楽と、効果音の使い方も凄い。
実相寺ファンとしては、それだけでも大満足だったりする。
美術(池谷仙克)や衣装(おおさわ千春)も素晴らしく、世界観の構築は素晴らしいものである。

キャストもそれなりに頑張っている。
言葉のバトルのようなセリフの応酬をなんとか乗り切っているし、皆さんそれなりに、雰囲気を醸し出していると思う。

しかし、残念ながら脚本(猪爪慎一)がまずい。
尤も、原作と映画は元来別物なのだと思うし、わたしは常々そう言っている。
しかしながら「姑獲鳥の夏」の原作と映画は、本当に全く別物になってしまっていた。

とは言うものの、それはそれで結構なのだが、それを差し引いても、やっぱ、お話がまずい。
折角の世界観やキャストの頑張りが台無しである。
物語の肝となるべきところへの誘導が上手く行っていないのだ。
その結果、登場人物がグダグダと自説を開陳するお話になってしまっている。
謎解きのカタルシスが感じられないのだ。

ところで、キャストについてだが、特筆すべきは、久遠寺菊乃を演じたいしだあゆみである。
市川崑の「金田一耕介」シリーズを飾った高峰三枝子、司葉子、岸恵子らに勝るとも劣らない強烈な印象を受ける。
「鬼気迫る」と言う言葉は、本作のいしだあゆみのためにある言葉なのかもしれない。

しかし、本来ならば、物語の構成を考えた場合、原田知世が鬼気迫る演技を見せるべきだったのだが、それが何とも残念である。

本作「姑獲鳥の夏」の全体の印象としては、市川崑の「金田一」シリーズの亜流のような印象を否定できない。

そう考えた場合、出来るなら、市川崑の「京極堂」シリーズも観て見たい気がするのは、わたしだけではないハズだ。

そして、京極夏彦が比較的大きな役で画面に登場するのは、「金田一耕介」シリーズに横溝正史が出たようなものだと思うのだが、原作者をコメディ・リリーフ(または狂言回し)に使うのはどうかと思うよ。

とにかく、本作「姑獲鳥の夏」は実相寺ワールドを楽しむ向きには絶対にオススメの作品だと思うが、原作ファンにはキャラクターの描写はそこそこなのだが、物語上は満足行く仕上がりではない。
しかしながら、原作への誘導を考えた場合、多くの観客に対し「京極堂」ワールドへの関心を喚起させる作品には仕上がっている。
もしかしたら続編、続々編への芽が感じられるのかも知れない。

☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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「ロボッツ」

2005年8月2日 映画
2005/07/14 東京新橋「ヤクルトホール」で「ロボッツ」の試写を観た。

小さな町の貧しい皿洗い機ロボット夫婦、コッパーボトム夫妻の元に生まれた男の子、ロドニー。両親の愛に包まれて少年となったロドニーは、父親といっしょに行ったパレードで、偉大な発明家ビッグウェルド博士の存在を知る。「外見が何で作られていても、誰もが輝くことができる」という彼からのメッセージに感動したロドニーは、やがて発明が大好きな青年に成長。両親の生活を助けるため、そして自分自身のために立派な発明家になるという夢を抱いて、大都会ロボット・シティへと向かう。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:クリス・ウェッジ
声の出演:ユアン・マクレガー(ロドニー・コッパーボトム)、ハル・ベリー(キャピィー)、ロビン・ウィリアムズ(フェンダー)、メル・ブルックス(ビッグウェルド博士)、アマンダ・バインズ(パイパー)、グレッグ・キニア(ラチェット)、ジム・ブロードベント(アダム・ガスケット)、ジェニファー・クーリッジ(ファンおばさん)、ドリュー・ケリー(クランク・ケイシー)

本作「ロボッツ」は、良くも悪くも、楽しいファミリー映画に仕上がっている。

メイン・プロットはおそらく大量消費社会と選民思想への風刺なのだろうが、物語の方向性を考えると、特定の実在企業を風刺しているような印象を受けた。

また、作品の手法として、様々な名画やなにかのパロディ・シークエンスを物語にあからさまに挿入する手法は、CGIアニメーションの「シュレック」化現象が一段と進んでいるような印象を受けた。
これは、穿った見方をすると、万人受けしている「シュレック」の手法を、受けるために取り入れている、と言うような印象を受けかねないと思った。

ところで、本作スタッフの前作「アイス・エイジ」は、動物が主人公だったのだが、今回はより人間に近い動きをするロボットたちを主人公とし、その擬人化したロボットたちの動きを再現する手腕は素晴らしいものがあった。
特にミュージカル・シーンにおけるダンスのキレには文字通り目を瞠るものがあった。

しかし本作「ロボッツ」の物語は残念なことに奥が深いものではなく、本作の製作サイドは物語ではなく、細かいディテイルを楽しませることにに腐心しているような気がする。
これにより本作は、VFXやCGIを観客に見せることを目的とし、物語がおざなりになってしまうスパイラルに陥ってしまう危機感を感じてしまう。

CGIはあくまでも手法なのだから、脚本で勝負するようなCGIアニメーションの登場に期待したい、ところである。

まあ本作「ロボッツ」は、誰にでもオススメ出来る楽しいファミリー映画ではあるが、それ以上でもそれ以下でもない。
めくるめくCGIに翻弄されたい方にはオススメの作品なのだと思うが、物語に深みを求める人たちには、満足できない作品かもしれない。

余談だが、CGIアニメーションのキャスト(声の出演)についてだが、本作「ロボッツ」(FOX)やドリームワークスの一連の作品のキャストは、ネーム・バリューのあるいわゆる名優がキャスティングされているケースが非常に多い。

一方ピクサー・アニメーション・スタジオの作品は、監督は勿論、下手をすると製作スタッフがそのまま声の出演をしてしまっているケースが少なくない。

この状況を見ると、ドリームワークスにしろFOXにしろ、キャストのネーム・バリューを利用しているような気がしてならない。
一方ピクサーは、キャスティング以外の部分に力を入れている訳なのだ。

☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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さて、早速ですが2005年の目標の中間発表その7です。

とりあえず目標の再確認を・・・・

目標第一弾 「映画を300本観るぞ!!」(DVD等含む)
目標第二弾 「本を100冊読むぞ!!」
 
 
1.映画

#046「星になった少年」科学技術館サイエンスホール 2005/07/01
#047「運命じゃない人」銀座ガスホール 2005/07/05
#048「0:34 レイジ 34 フン」ヤマハホール 2005/07/06
#049「ロボッツ」ヤクルトホール 2005/07/14
#050「アイランド」ヤクルトホール 2005/07/15
#051「大変な結婚」シアターアプル 2005/07/16
#052「アイランド」明治安田生命ホール 2005/07/19
#053「七人の弔」日本教育会館一ツ橋ホール 2005/07/20
#054「チーム☆アメリカ/ワールドポリス」シネ・リーブル池袋 2005/07/30 
 
2.DVD、CATV等

#083「ブルース・ブラザース」DVD 2005/07/01
#084「ブルース・ブラザース2000」DVD 2005/07/04
#085「キル・ビル Vol.1」DVD 2005/07/07
#086「キル・ビル Vol.2」DVD 2005/07/08
#087「パルプ・フィクション」DVD 2005/07/11
#088「ジャッキー・ブラウン」DVD 2005/07/12
#089「ウェイキング・ライフ」DVD 2005/07/25
#090「ハロウィンIII」HDD 2005/07/26
#091「エイリアン」DVD 2005/07/30
#092「テルマ&ルイーズ」DVD 2005/07/30
#093「グラディエーター」DVD 2005/07/31
#094「怒れるドラゴン 不死身の四天王」HDD 2005/07/31
#095「片腕カンフー対空とぶギロチン」HDD 2005/07/31
 
 
3.読書

#017「残像」ジョン・ヴァーリィ著 冬川亘/大野万紀他訳 ハヤカワ文庫 2005/07/16
#018「NHKにようこそ!」滝本竜彦著 角川文庫 2005/07/18
#019「宇宙戦争」H・G・ウェルズ著 中村融訳 創元SF文庫 2005/07/22
 
 
映画は、劇場9本(累計54本)、DVD等13本(累計95本)で、計22本(累計149本)。
このままのペースで、年間255本(劇場93本)です。

読書は3冊(累計19本)で、このままのペースでは、年間33冊です。

例によって、公私共に忙しく、「2005年の目標」的には非常に厳しい状況となっています。
はっきり言ってヤバイ状況です。
とは言え、映画についてはおそらく挽回できるのではないかと楽観的に思っています。
読書については最悪な状況です。
多分iPod shuffleなんかを買っちゃった関係で通勤時間が読書にさけないのが問題かと思います。

2005年的には、折り返し地点を回ってしまいました。さあ大変なのだ。

参考)
本年の状況
映画149本(うち劇場54本)
読書19冊

昨年同時期の状況
映画173本(うち劇場62本)
読書22冊

一昨年同時期の状況
映画 178本(劇場49本)
読書 34冊

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CINEMA BATON

2005年7月31日 映画
まりゅうさんのところ「しなやか腐通日記」(http://diarynote.jp/d/13602/)からシネマバトンがやって来た。

■はじめに・・・・
※ ミュージカル・バトンの際に書いた文章です。

正直なところ、1人が5人になり、5人が25人になり、あっと言う間に9,765,625人が48,828,125人、244,140,625人になってしまうようなシステムには否定的な立場を取らざるを得ないし、現在はミュージカル・バトンではなく、コミック・バトンやブック・バトンとか言う、2番煎じ3番煎じのシステムが雨後のたけのこ状態に乱立する状況は、正直いかがなものかと思ってしまう。

ついでにわたしは、自分の頭の中をご丁寧にも衆人環視の下へご開陳するほど厚顔無恥な人ではなかったりする。
といいつつ、毎日毎日、恥ずかしげもなく、雑文を書き散らしている訳だ。
 
 
■それでは・・・・

さて、否定的な意見はこの辺にして、折角なのでお付き合いしてみたいと思うのだ。

■「シネマバトン」ルールの確認
*質問内容
・購入済みのDVDまたは録画済みビデオ本数の総計は?
・いま面白い映画はなにか?
・最後に見た映画は?
(映画館とビデオorDVD鑑賞、双方あげてください)
・よく見る、または特別な思い入れのある映画を5つあげる。
・バトンを渡すと言うよりもアンケートをお願いしたい方々。

■それでは、行って見よ!

□購入済みのDVDまたは録画済みビデオ本数の総計は?
DVD 約150本
DVD-R 約1.5メートル
VTR 約20本
LD 約2メートル

DVDはざっと数えて150本程。買うだけ買って見ていない作品が非常にたくさんあります。おそらく、わたしは見たいからではなく、所有欲を満たすためにDVDを買っているのではないか、と思っています。

現在、基本的にVTR生活は行っていません。
HDDレコーダー購入後、VTRについては廃棄する方向でわたしは動いています。現在までかれこれ100本以上はVTRを廃棄したのではないか、と思います。

その反動で、HDDからDVD-Rに録画することが増え、DVD-Rがどんどん増えています。
まあ、これも保存のための保存で、実際はほとんど見ないと思うのですが、数はよくわかりませんが、幅はだいたい1.5メートルくらいあります。

DVDの前は、LDを熱心に購入していました。これも現在まで未開封のものがたくさんあります。現在でも幅で2メートルくらい所有しています。
LDは国内版より輸入版が多いです。

□いま面白い映画はなにか?
いまと言われても困ってしまいますが、ここ1ヵ月位で面白かったのは「運命じゃない人」かな。これは是非多くの人に観て欲しいと思います。

□最後に見た映画は?
映画「チーム★アメリカ/ワールドポリス」
DVD等「片腕カンフー対空とぶギロチン」

「チーム★アメリカ/ワールドポリス」は2005/07/30(初日)に、東京池袋「シネ・リーブル池袋」で観ました。
「片腕カンフー対空とぶギロチン」は、たまっているHDDレコーダーの掃除のため、2005/07/31に見ました。 

□よく見る、または特別な思い入れのある映画を5つあげる。

5本と言うのは非常に厳しいです。

「時計じかけのオレンジ」
「ブレードランナー」
「椿三十郎」
「天空の城ラピュタ」
「プロジェクトA」

「時計じかけのオレンジ」
とにかく、スタンリー・キューブリックが好きなのです。
まあ、キューブリック作品だけであっと言う間に5本あがってしまうので、とりあえず1本だけ。
「時計じかけのオレンジ」についてはリバイバルの度にフィルムを追っかけ、劇場で30回以上観ていると思います。

「ブレードランナー」
とにかく、リドリー・スコットが好きなのです。
まあ、リドリー・スコット作品だけであっと言う間に5本あがってしまうので、とりあえず1本だけ。
「未来世紀ブラジル」(テリー・ギリアム作品)も好きだけど、今日のところは「ブレードランナー」が上tu。

「椿三十郎」
とにかく、黒澤明が好きなのです。
まあ、黒澤作品だけであっと言う間に5本あがってしまうので、とりあえず1本だけ。
個人的には「用心棒」より「椿三十郎」。

「天空の城ラピュタ」
とりあえずアニメーションから1本。ラストの説教が無ければな、と思う傑作。
わたしは「天空の城ラピュタ」のシータ奪還のシークエンスの主観カメラの描写を見て、あぁ、日本のアニメは「帝国の逆襲」の冒頭のスノー・スピーターのシークエンスを超えた、と思いました。

「プロジェクトA」
アクションも構成も脚本も息が出来ないほど面白かった。
ジャッキー・チェンの全てが楽しめる本気の映画。

5本から外れてしまった作品。
「スター・ウォーズ」、「未知との遭遇」、「カプリコン・1」、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」、「ある日どこかで」、「合衆国最後の日」、「タワーリング・インフェルノ」、「チャイナ・シンドローム」、「ゴールド」、「ブルース・ブラザース」、「シザーハンズ」・・・・

□バトンを渡すと言うよりもアンケートをお願いしたい方々。

浜乙女さん、tetorapotさん、KONNIEさん、yu’eさん、ハスヨスさん、どうでしょう?お暇でしたら付き合っていただければと思います。

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「アイランド」

2005年7月28日 映画
2005/07/15 東京新橋「ヤクルトホール」で、2005/07/19 東京新宿「明治安田生命ホール」で、それぞれ「アイランド」の試写を観た。

海に浮かぶ緑豊かな島−−−−憧れの地「アイランド」を目の前に、海へ引きずりこまれてしまういつもの悪夢。しかし、夢から覚めたリンカーン・6・エコー(ユアン・マクレガー)を待っていたのは、普段と変わらぬ一日だった。壁のスクリーンに映し出される健康アドバイス、管理の行き届いた食事、そして、女性用の住居棟で暮らすジョーダン・2・デルタ(スカーレット・ヨハンソン)との心はずむ会話。
大気汚染から救い出され、このコミュニティで暮らし始めて3年になる。安全で快適だけれど、退屈な日々。
ここで暮らす人々の夢は、地上最後の楽園「アイランド」へ行くこと。
日々行われる抽選会が彼らの最大の関心事だ。

しかしリンカーンはある日、換気口から入ってきた一匹の蛾を発見して疑問を抱く−−−−外の空気は汚染されているのではないのか?リンカーンの疑念は膨らむが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:マイケル・ベイ
脚本:カスピアン・トレッドウェル=オーウェン、アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー
美術:ナイジェル・フェルプス
出演:ユアン・マクレガー(リンカーン・6・エコー)、スカーレット・ヨハンソン(ジョーダン・2・デルタ)、ジャイモン・フンスー(ローレント)、ショーン・ビーン(メリック)、スティーヴ・ブシェミ(マッコード)、マイケル・クラーク・ダンカン(スタークウェザー)、イーサン・フィリップス(ジョーンズ・3・エコー)

予告編の時点で嫌な予感がしていたのだが、その予感は見事的中、本作「アイランド」は案の定ひどい映画だった。

わたしは久しぶりに映画を見ながら腹が立った。
しかも二回観にいって、二回とも腹が立つ、という始末である。

尤も、キャストの演技や、美術・衣装による世界観の構築、またアクション・シークエンスはよく出来ているし、マイケル・ベイの演出も従来の作品よりは一貫性が出てきて、手堅くなっていると思う。

が、しかし本作が採用したメイン・プロットが問題だ。
本作「アイランド」は、わたしにはどうしても「2300年未来への旅」(1976)のリメイク作品あるいはリ・イマジネーション作品に思えて仕方がないのだ。

ところで、マイケル・ベイと言えば、ジェリー・ブラッカイマーの言わば子飼の監督として知られ、そのフィルモグラフィーは、「バッド・ボーイズ」、「ザ・ロック」、「アルマゲドン」、「パール・ハーバー」、「バッドボーイズ2バッド」と、ド派手なアクションとビジュアル先行で内容が伴わない作品が並び、あまり映画を見ない人々にはヒット作をたくさん手がけた監督として大人気だが、映画好きな人々には極めて評判の悪い監督の一人である。

で、本作「アイランド」は、ジェリー・ブラッカイマーの下を離れたマイケル・ベイがドリームワークスの下、セルフ・プロデュースの形式で製作した作品なのだ。

そんなこんなで、ジェリー・ブラッカイマーの手の中から飛び出したマイケル・ベイの演出は順当で迷いがなく、従来のような一貫性のないキャラクターを描くのではなく、きちんとキャラクターが描けているような印象を受けるし、ナイジェル・フェルプス(美術)が構築した世界観は、既視感がつきまとうのは事実だが、作品の背景として見事に機能している。
また、後半部分のカーチェイスにいたっては、十分評価できるアクション・シークエンスだと思うし、ラスト近辺のロング・ショットは感動すらしてしまう。

しかし、メイン・プロットがいただけない。
いやプロット自体がまずい訳ではない、プロット自体を素直に見ると結構面白いと思うよ。個人的には。
しかし、前述のようにそのメインのプロットが「2300年宇宙の旅」にそっくりなのが問題なのだ。

まがりなりにもヒット作を連発する監督であるマイケル・ベイがかつての名作SF映画をパクっちゃまずいだろう。
たとえば、「アイランド」がB級映画として製作され、日本公開も「銀座シネパトス」みたいなところで公開されたとしたら、こんなに目くじらを立てることもないのだが、ドリームワークス製作、ワーナー配給、マイケル・ベイ監督作品として、鳴り物入りで全国拡大ロードショーされる作品としてははまずいだろう。と言う事なのだ。

キャストはユアン・マクレガーの訛がよかった。
多分「スター・ウォーズ」プリクェールで、でサー・アレック・ギネスの真似をしたのが良い経験になったのだろう。

あとは、イーサン・フィリップス(ジョーンズ・3・エコー)が良い味を出していた。
また、ジャイモン・フンスー(ローレント)にしろ、ショーン・ビーン(メリック)にしろ頑張ってるし、見せ場はいろいろあるのだが、多分多くの観客の目には、アクションが凄かったねとか言われちゃ映画になっちゃうんじゃないかな、とも思った。

まあ、本作「アイランド」は映画を年に何本かしか観ない人には絶対にオススメの楽しい映画だと思うのだが、ひねったプロットを楽しむ方にはどうかな、と思ってしまう。

と言うか、本作の配給会社がおかしいと思うぞ。
この映画は基本的にプロットを楽しむ映画だと思うのだが、そのメイン・プロットを最初からネタバレして、アクションを楽しむ映画として広告宣伝しているのは、一体どういうことだ!と言う事なのだ。

マイケル・ベイにはプロットは期待していない、と言う事なのかな。配給会社さんよ。

☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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=*=*=*=*=

余談だけど「2300年宇宙の旅」の主人公の名前は、ローガン・5 という。

さらに余談だが、「アイランド」を観た否定的な話を映画莫迦の友人にした何日か後、「アイランド」を観たその友人からこんなメールが届いた。

=*=*=*=*=
そういえば「アイランド」を見たが、お前は一つ大事なことを見落としているぞ。
この作品、M・ベイのフィルモグラフィーの中で一番まともだということを!
まあ、大した作品ではないが、いつものイケイケ調がちょっとおとなしめだし、ストーリーに破綻がないところが、今までとは違うのではないか・・・・
(けっしてこの作品をホメてる訳ではないが・・・・)
この脚本、もっとエログロ度をアップしてラストにひねりを加えてヴァーホーヴェンが監督したらバケたかもしれないな・・・・
=*=*=*=*=
今気づいたのだが、この友人も点々を四つ使っているぞ。

たとえば、こんなふうに・・・・

ここにも「スター・ウォーズ」の影響が・・・・
2005/06/15 東京中野「中野ZERO小ホール」で「亀は意外と速く泳ぐ」の試写を観た。

片倉スズメ(上野樹里)は平凡な主婦である。
夫は海外赴任中、定期的に電話をくれるが、離すのはペットの亀の心配ばかりである。
毎日が恐ろしく単調に過ぎていく・・・・。

トイレに行けば自分の存在を無視するかのように、おばさんがオナラをし、夫でさえ時々自分のことを忘れているようだ。

私は見えていないのか?

久しぶりに待ち合わせをした幼馴染のクジャク(蒼井優)には2時間も待たされてしまう始末。

・・・・このまま歳をとり死んでいくのか?
そう思うと恐ろしい・・・・。

そんな平凡を嘆く彼女は、ふとしたことから駅の階段のへこみに張られた広告を目にする。
その広告はなんと「スパイ募集!」の広告だったのだが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督・脚本:三木聡
出演:上野樹里(片倉スズメ)、蒼井優(扇谷クジャク)、岩松了(クギタニシズオ)、ふせえり(クギタニエツコ)、要潤(加東先輩)、温水洋一(パーマ屋のおじさん)、松重豊(ラーメン屋のオヤジ)、村松利史(豆腐屋のオヤジ)、森下能幸(最中屋のおじさん)、水橋研二(白バイ警官)、緋田康人(水道屋)、松岡俊介(韮山)、伊武雅刀(中西)、嶋田久作(福島)、岡本信人(スズメの父親)

本作「亀は意外と速く泳ぐ」は、小ネタにクスクス笑っているうちに、ある種ちょっとだけ壮大な地平へわれわれを連れて行ってくれる、摩訶不思議な物語である。

その世界の住人は、あまりにも曲者揃いなのだが、分を弁えた抑制された演技と、的確な演出でオーバーアクト寸前で踏み止まっているような印象を受ける。

もともと本作は爆笑を目指しているのではなく、くすくす感を大切にした作品だと思うのだが、その微妙なさじ加減が功を奏したおもしろい作品に仕上がっている。

とは言っても、本作は決して万人受けする作品ではなく、観客を大いに選ぶ作品だと思う。
そして、キャストのほとんどが曲者と言う本作を考えた場合、本作は日本映画界が地味に誇る、曲者俳優たちの豪華な競演、と言う観点も出てくるし、テレビ界で数々の伝説的なプログラムを制作してきた三木聡の手腕を楽しむ、と言う観点もあるだろう。
そして勿論上野樹里と蒼井優の作品だととらえる事も出来ますしね。

私見だが、個人的には上野樹里つながりで考えると、前作「スウィングガールズ」よりもおもしろかったと思うぞ。

ところで、本作「亀は意外と速く泳ぐ」で描かれているスパイのコンセプトは、「007」シリーズ等で描かれているようなスパイではなく、「チャーリー・マフィン」シリーズやジョン・ル・カレの一連の作品に登場する目立たない地味なスパイのコンセプトに近いような印象を受けた。

勿論、チャーリー・マフィンやル・カレが創出したスパイのように大活躍するわけでもなく、頭脳明晰な訳でもないのだが、スパイのコンセプトのエッセンスを抽出した場合、同じようなコンセプトが残るような気がするのだ。

キャストは、前述のように曲者ばかりなので、誰がどうこうというのは割愛するが、脚本がしっかりしており、アドリブを廃している(と思う)ので、突出した目立ったキャラクターがいる訳ではなく、しっかりと編み上げられたタペストリーのような言わば群像劇のような印象をも受ける。

本作「亀は意外と速く泳ぐ」は、おそらく大ヒットする作品ではないと思うが、出来ることなら多くの人に観ていただきたい作品のひとつだと思うのだ。

☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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「THE ART OF STAR WARS」
2005/07/18 東京有楽町「東京国際フォーラム」で開催されている「THE ART OF STAR WARS アート・オブ スター・ウォーズ エピソード3展」に行って来た。

見るべき物はいろいろあるのだが、いかんせん展示物が少ない。

いくら「リアルサイズのスターファイター」があろうと、やはり、1993年に池袋「セゾン美術館」で行われた「ジョージ・ルーカス展」の展示物には残念ながら及ばない。

と言うのも、現代の「スター・ウォーズ」は、CGIで映画が製作され、プロップはともかく、セットやミニチュア、マット・ペインティングがほとんど存在せず、展示物自体がこの世に存在しない、と言う状況なのだ。

例えば、あんなにわさわさと登場するクローン・トルーパーやバトル・ドロイド等の展示がほとんどない事を考えると、なんとも異様な印象すら受けてしまう。実際に描かれたマット・ペインティングもないしね。

また、以前の展覧会では原画が展示されていたコンセプト・アート類は、今回の展示では何故か多くが複製となっている点も残念である。

とは言うものの、実際に撮影に使用されたプロップやミニチュア類を実際に目にする機会はほとんどないと思うし、会場で流される映像も貴重なものがあるので、機会があれば是非会場に足を運んで欲しいと思う。

因みに会場内で撮影禁止なのは日本だけらしい。

因みに「エピソード3展」は、「目黒区美術館(第一会場)」と「東京国際フォーラム(第二会場)」で開催されている。

THE ART OF STAR WARS
アート オブ スター・ウォーズ エピソード3展
ついに東京で開催!
http://www.starwarsjapan.com/museum/topics/topics0505/tokyo_exhibition.html

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2005/07/01 東京竹橋「科学技術館サイエンスホール」で「星になった少年 Shining Boy and Little Randy」の試写を観た。

郊外で細々と動物プロダクションを営む小川家。
息子の哲夢(柳楽優弥)は毎日動物たちと楽しく触れ合っていた。
そんなある日、母・佐緒里(常盤貴子)が、子供のころからの夢を実現すべく、タイからゾウの“ミッキー”を購入した。哲夢はその天性の才能から、すぐにミッキーと心を通わせていくのだった。
そしてまた一頭、CM出演のための子ゾウ“ランディ”もやって来るのだが、訓練を受けていないランディは、なかなか哲夢の言うことを聞かなかった。
そこである時タイのゾウ使いの話を聞いた哲夢は、タイのゾウ訓練センターへの留学を決意するのだが・・・・。

監督:河毛俊作
製作:亀山千広
原作:坂本小百合 『ちび象ランディと星になった少年』(文藝春秋刊)
音楽:坂本龍一
出演:柳楽優弥(小川哲夢)、常盤貴子(小川佐緒里)、高橋克実(小川耕介)、蒼井優(村上絵美)、倍賞美津子(藤沢朝子)

本作「星になった少年 Shining Boy and Little Randy」には泣かされた。
特にラストのシークエンスで、一頭の象がとる行動には、本当に泣かされてしまう。
ついでにその行動は映画の演出上の理由で創出された行動ではなく、実際にその時に象がとった行動だったのにも驚かされてしまうし、泣かされてしまう。正に、事実は小説よりも奇なりである。

脚本は比較的直球勝負で、奇をてらったトリッキーなものは無い。
印象に残るタイでの「象の神様」のシークエンスだが、そのシークエンス自体は伏線としては秀逸なのだが、そのシークエンスが原因となって哲夢(柳楽優弥)が夭折してしまう、と言う解釈が可能なため、釈然としない気がする。

また、哲夢の学校生活に比較的長く尺を割いている点も印象的だった。哲夢がゾウ使いになろうとする過程には、家庭環境だけではなく、学校生活における問題点もあったであろうことを語っている事に好感が持てる。特にこれは校庭でのサッカーボールのシークエンスに顕著である。

そしてラストだが、ラストのタイでのシークエンスも感動的で良かったのだが、哲夢亡き後をもう少し描いた方がより感動的だったのではないかと思えた。
勿論、そこまで描くと物語の焦点が哲夢の生涯から、哲夢の遺志を継いだ人々の物語にずれてしまう感が否めないが、ラストにワンカットだけでも良いからテロップでもかまわないので、母親や弟が現在何をしているのかを入れた方が泣けると思ったのだ。

しかし、本作の構成は残念ながら、テレビ放映時のCF(CM)のタイミングが考慮されているような間の存在が気になった。

キャストは先ずは、哲夢の母・佐緒里を演じた常盤貴子だが、自由奔放に生きる役柄を見事に演じつつ、ラストの嗚咽では女優の力を見せつけてくれる。
その嗚咽のシークエンスでは実際のところ蒼井優(村上絵美)との演技合戦の場面なのだが、女優の格としては常盤貴子に軍配が上がっていた。

そんな蒼井優(村上絵美)だが、最近はさまざまな映画に出ずっぱりなのだが、少ない出番ながら比較的印象に残る役柄を好演していた。哲夢と心を通わせる重要な役を担っていた訳だ。

また哲夢の祖母・藤沢朝子を演じた倍賞美津子も存在感があり、映画を引き締めていた。
ここで、驚いたのは撮影なのだが、フレームが倍賞美津子の顔を半分くらい落すカットが何度も出てきたのには驚いた。
大女優倍賞美津子の顔を切るとは驚きなのだ。
印象に残ったカットは、ゾウのショーのシークエンスとお葬式のシークエンスである。
そのお葬式のシークエンスで倍賞美津子はフレームから外れつつもすばらしい表情をしている。フレーム外にいながらにして抜群の存在感を感じるすばらしいカットであった。

さて、主演の柳楽優弥(小川哲夢)だが、俳優としての岐路に立たされている。
前作「誰も知らない」の作風では、演技しないことが要求され、その演技しない演技が評価されていたのだと思うのだが、本作以降は演出された演技が要求されている訳なのだ。
そう考えた場合、本作の柳楽優弥は残念ながら演技と言うレベルには達していないような印象を受けた。勿論彼には存在感はあり、本作の役柄はあまり喋らない主人公なので、それほど気にならないとは思うのだが、次回作では柳楽優弥は大きな岐路に立たされるのではないか、と思ってしまう。

あと気になったのは、武田鉄也とブラザートムがダメな業界人を見事に演じていた。

さて音楽の坂本龍一だが、はっきり言ってオーバー・スコアであった。
と言うのも、坂本龍一の音楽に力がありすぎで、映像と音楽のパワー・バランスが悪いのだ。もう少し控えめな楽曲の方が良かったのではないかと思う。

まあ本作「星になった少年 Shining Boy and Little Randy」はフジテレビの戦略が見え隠れするのだが、お約束どおりに泣ける感動作品であり、ぜひ劇場で見た後は、「市原ぞうの国」(http://www.zounokuni.com/)にでも行っていただければ、と思うのだ。

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2005/06/29 東京東武練馬「ワーナーマイカルシネマズ板橋」で「宇宙戦争」を観た。

雲ひとつない晴天に包まれた、アメリカ東部のある町に異変は突然起こった。上空で発生した激しい稲光は地上にまで達し、その下で巨大な何かが大地を震わせうごめき始めた。そこに居合わせたレイ(トム・クルーズ)は、恐怖に怯える人々と共に状況を見守る。そして異星人の襲撃が目前で始まった。侵略者が操る”トライポッド”が地底よりその巨大な姿を現し、地球侵略を開始したのだ。何とか家にたどり着いたレイは、テレビのニュースで世界16カ国が同時に襲われたことを知る。レイは息子のロビー(ジャスティン・チャットウィン)と娘レイチェル(ダコタ・ファニング)を連れ、安全と思われる土地へと逃げる準備をするが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:スティーヴン・スピルバーグ
原作:H・G・ウェルズ
脚本:デヴィッド・コープ、ジョシュ・フリードマン
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:トム・クルーズ(レイ・フェリエ)、ダコタ・ファニング(レイチェル・フェリエ)、ティム・ロビンス(オギルビー)、ジャスティン・チャットウィン(ロビー・フェリエ)、ミランダ・オットー(メアリー・アン)、ジーン・バリー(祖父)、アン・ロビンソン(祖母)、 モーガン・フリーマン(ナレーション)

とりあえずはココを読んでいただきたい。
「宇宙戦争」その0
http://diarynote.jp/d/29346/20050629.html

本作「宇宙戦争」はひとまずは、万人が楽しめる大変おもしろいSFパニック・ムービーだと言えよう。
勿論本作は、「宇宙戦争」(1953)のリメイクであるし、「宇宙戦争」(1953)の程度の低いパロディでしかない「インデペンデンス・デイ」や、「宇宙戦争」(1953)と「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」を見事に融合させ、本作にも影響を与えたと思われる「サイン」、そしてティム・バートンの傑作「マーズ・アタック!」等の作品を念頭に置いて考えなければならない作品だと言える。

これらの作品(「インデペンデンス・デイ」を除く)に共通するテーマは、「人類は無力だ」と言うこと。
これはH・G・ウェルズが書いた原作でもひとつのテーマとなっており、本作「宇宙戦争」を語る上でもひとつの重要なキーとなっている。
ところで「インデペンデンス・デイ」なのだが、この映画がダメ映画に感じられる原因のひとつは、「宇宙戦争」の設定を無断借用しているのにも関わらず「無力な人類ではなく、強いアメリカ」を描いてしまったところだと思う。

さて、この「人類は無力だ」と言う主要テーマは、本作の重要な伏線のひとつである「レイチェル(ダコタ・ファニング)の指に刺さった棘(とげ)」のシークエンスでも暗喩されている。そのシークエンスでは、レイチェルの指に刺さった棘を、父親らしきところを見せようとして無理に取ろうとするレイ(トム・クルーズ)に対し、自然に体が棘を押し出すからそのままにしておくとレイチェルは言う。

このシークエンスは勿論、拡大解釈すると「ガイア理論」にも通じるし、その「ガイア理論」を下に人類と地球との関係を考えると「人類は地球にとっての棘だ」とも言えるのだ。

また、その前のシークエンスでは、レイチェルがケータリングされて自然食品を食べているのも面白い。おいしそうに無味乾燥な自然食品(本当は無味乾燥ではない)を食べるレイチェルとそんなもの食べられないと言うレイの対比が良い。これは「サイン」にも繋がっているのだが、化学物質に汚染されているレイと、自然治癒力を信じるレイチェルとの対比が描写されている。

そしてこの「人類は無力だ」と言うテーマは、冒頭のモーガン・フリーマンのナレーションにも通じ、本来ならばラストにもってくるべきネタを冒頭にもってきてしまうスピルバーグの英断にも驚くが、CGIでネタを描いてしまう手法にも驚いた。

続いて興味深かったのは、冒頭のレイとロビー(ジャスティン・チャットウィン)のキャッチボールである。

表向きはレイとロビー親子の断絶振りをキャッチボールになぞらえて見せてるのだが、その際レイとロビーがかぶっているキャップが面白いのだ。
と言うのも、レイはニューヨーク・ヤンキースのキャップをロビーはボストン・レッドソックスのキャップをかぶっているのだ。これらのチームは勿論ライバルチーム同士なのだが、実際のところは、レイとレイの元妻メアリー・アン(ミランダ・オットー)の現在の夫との関係をも象徴しており、言うならばロビーはメアリー・アンの夫の代理人としてレイと対決している訳なのだ。

さて、キャップの話の本題だが、本作の物語の舞台はニューヨーク近郊のレイの住居からボストンまでで、本作はロード・ムービーの形式を持っているのだが、なすすべも無いレイ等が逃げ延びる先が希望の象徴ボストンなのである。

そしてそのニューヨークと言えば、勿論911テロの被害を受けた街であり、ボストンと言えばアメリカ最古の街、言わばアメリカ合衆国発祥の地、と言う点が興味深い訳だ。

勿論、本作での宇宙人の襲来は、911テロの暗喩であり、本作の物語でなすすべも無く逃げ惑う人々は、アメリカ合衆国発祥の地ボストンまでなんとか逃げ延び、本作終了後の世界で壊滅したアメリカ全土を復興すべく、その足がかりの地として、かつてのアメリカ合衆国が生まれた街ボストンを選んだ訳なのである。

ニューヨーク・ヤンキースとボストン・レッドソックスは、語弊があるし、悪い例えなのかも知れないのだが、本作では破壊と再生のメタファーとなっているのかも知れないのだ。

キャストはダコタ・ファニングがやはり良かった。
キャー、キャー泣き叫ぶ姿も良いのだが、冒頭の棘のシークエンスやカバンを持ち運ぶシークエンス、自然食品のシークエンス、ティム・ロビンスとのシークエンス等々印象的なシーンの目白押しである。

ティム・ロビンスはオギルビーと言うキレかけている男を好演していた。
意味ありげに映されたオギルビーの腰にぶら下がっているものや、宇宙人が見ていた写真、レイチェルに対する態度、レイの疑惑の目から考えると、明確には表現されてはいないのだが、オギルビーは変わった趣味を持った人物としてキヤラクター設定されているのが興味深い。前作「クリムゾン・リバー」でティム・ロビンスが演じたキャラクターの映画的記憶を利用した、面白いキャラクター設定だと思う。

またトム・クルーズだが、レイをヒーローではなく、ひとりの父親失格者として描いている点には好感が持てる。
勿論そのあたりは「インデペンデンス・デイ」へのアンチテーゼともなっているのだ。

アンチテーゼと言えば、マスコミが壊滅している点は「サイン」へのアンチテーゼとなっている。

「宇宙戦争」その2 へつづく・・・・
http://diarynote.jp/d/29346/20050815.html

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「マラソン」

2005年7月12日 映画
2005/06/20 東京新宿「東京厚生年金会館」で「マラソン」の試写を観た。

身体は20歳だが、精神年齢は5歳のチョウォン(チョ・スンウ)。
自閉症の障害を持つチョウォンは、"走り"の才能だけはピカイチ。
母親のキョンスク(キム・ミスク)は障害を持つチョウォンから目が離せず、息子より一日だけ長生きしたいと願っている。
チョウォンの弟チュンウォン(ペク・ソンヒョン)は、兄にばかり関心を寄せる母に心を閉ざしていた。

そんな中、チョウォンの長所を何とか伸ばしたいキョンスクは、チョウォンが通う育英学校に、飲酒運転のためボランティアに訪れた、かつての有名ランナーで、今は飲んだくれのチョンウク(イ・ギヨン)にコーチを依頼し、42.195キロのフルマラソン参加に向けトレーニングを開始したが・・・・。
(オフィシル・サイトよりほぼ引用)

監督:チョン・ユンチョル
出演:チョ・スンウ(ユン・チョウォン)、キム・ミスク(キョンスク)、イ・ギヨン(ソン・チョンウク)、ペク・ソンヒョン(ユン・チュンウォン)、アン・ネサン(チョウォンの父親)

わたしは大いに泣かせていただいた。

本作「マラソン」の背景には、障害を持つ兄に対し過剰なまでの愛情をそそぐ母親と、その母親の愛情を得られず心を閉ざしてしまう弟、そして家族の崩壊、と言う図式がある。
この根本的な図式は、最近日本公開となった「マイ・ブラザー」の構造と似ているのが非常に興味深いし、その反面非常に残念でもある。

そして、その肝心のプロット自体も決して目新しいものではなく、世界中で既に語り尽くされた感が否めないし、言うならば手垢がついたようなプロットを再利用しているような印象を受けるのだ。

とは言うものの、逆に言うとそんな手垢のついたプロット(言い換えるならば普遍的な物語)を堂々とメインのプロットに使うことにより、本作は普遍的な力を得、世界中の様々な民族に受け入れられる作品に変貌し得る力を持った作品だと言えるのかも知れない。

また、物語の構成も決して新しいわけではないのだが、チョウォンの少年期における母親の苦悩で幕を開ける本作の物語は、ユーモアとペーソスをまといつつも、障害者を家族の一員として24時間365日生活することの現実的断片をわれわれ観客に突きつけている。
このあたりは、日本国内のメディアによって取り上げられる障害者や介護の現場をのイメージに踊らされ、ささやかな動機と安易な気持ちで福祉の場に足を踏み入れてしまう人々に、自分が足を踏み入れようとしている世界がどんなものなのか、その断片を表現しているのではないか、と思えてならない。

その後、物語はチョウォンが巻き起こす様々なエピソードをユーモアを込め描写し続け、それらによりわれわれ観客はチョウォンに対し、過剰なまでに愛情を注ぎ続ける母親の姿に感情移入する反面、同時に背反してしまっているのだ。

そして、われわれ観客は、障害を持つ家族がいる生活の断片を含めたチョウォンの少年期と、母親の過剰な愛情、そして弟の複雑な感情を理解する。
物語を楽しむ上で、それらは既にわれわれ観客の身近な思い出となっているのだ。

本作で描かれる細かいエピソードの描写は、奇をてらったものではなく文字通りストレートで、韓国映画の特徴なのかも知れないが、障害をその登場人物の個性として真っ向から描いている。

特に印象的なのは、シマウマの外見に似たバッグを持った女性や、シマウマの外見に似たスカートをはいた女性が登場するシークエンスに顕著である。
本作は、日本のメディア同様、障害者をピュアで純粋な存在として描く一方、障害者を一般社会において忌み嫌われる存在としても平等に描いている訳だ。

テレビやスクリーンで見る障害者には寛容で好意を抱くが、実生活で障害者に会うと知らん振りをきめこみ顔を顰める人々がなんと多い事よ。

当然ながら障害者には、良い人もいれば悪い人も勿論いる訳なのだが、日本のメディアは、障害者をあまりにもピュアで純粋で良い人に描き過ぎるきらいが否定できない。
その点、韓国映画はストレートで、障害をその人のひとつの個性として正面から描いているような印象を受ける。

また、特に印象に残ったのは、チョウォンの母親を善悪で単純に割り切ると、悪として描いている点が強烈な印象を与えている。
特に、地下鉄のシークエンスでチョウォンが繰り返す言葉が鋭くわれわれの胸に突き刺さるし、チョウォンの母親の言動が、チョウォンの性格形成上の問題となっている点も厳しいながら、映画としては好印象を受けた。

ところで、撮影(クォン・ヒョクチュン)なのだが、本作では広角レンズを非常に効果的に使う一方、なんの変哲も無い街中や自然の風景を素敵な舞台に変える力を見事に行使していた。
ぱっと見箕でも、綺麗で印象に残るカットがたくさん在ったのではないか、と思う。
個人的には、おそらく多くの人が泣かされたカット、路傍の草花に手をかざしつつ走るチョウォンを広角レンズでとらえたカットは、涙腺に対し、強烈な破壊力を行使していた、と言えよう。

また、本作はキャラクターの設定が一筋縄でいかない感じで非常に面白かった。
特にチョウォンの母キョンスク(キム・ミスク)や、チョウォンのコーチとなるチョンウク(イ・ギヨン)のキャラクター設定は秀逸だろう。
登場人物の多くが、いい加減な人物であるながら、まじめで骨があるところに好感を覚える。われわれはダメ人間が頑張るところに共感するのだろうか。

そして、この映画の力は、マラソンをはじめとする様々なスポーツを、体を動かす事の素晴らしさを観客に伝える事に成功している。おそらく観客の多くは、なんらかのスポーツをしてみたくなったのではないか、と個人的には思う。

スポーツとは根本的に人類の本能(闘争本能)の発露であり、その本能を具現化しているだけで、わたしは感涙なのだ。

なんだか訳がわからない事をウダウダ書いているような気がするが、本作「マラソン」は、スポーツを題材とした感動の物語であるし、家族や障害について考えるきっかけにもなっているし、画も綺麗だし、面白いし悲しいし、出来れば劇場で観て欲しいな、と思える良質の作品だと思うのだ。

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2005/06/05 東京竹橋「科学技術館サイエンスホール」で「マイ・リトル・ブライド」の試写を観た。

世の中の女はすべて自分の女だと思っているような浮気者の大学生のサンミン(キム・レウォン)と、友達とおしゃべりすることが大好きで夢見がちな女子高生ボウン(ムン・グニョン)は、幼い頃から兄妹のように育ってきた幼なじみ。

ある日ふたりは、両家に絶対的な権力を持つボウンのおじいさん(キム・インムン)から「いますぐ結婚をして欲しい」という無茶な命令を下される。「亡くなったサンミンのおじいさんとは親友だった。若い頃に自分たちの子供を結婚させようと約束したが、お互いに授かったのは息子。だからお前たち(孫)が約束を果たして欲しい」というのだ。

まだまだ女遊びをしたいサンミンも学校に憧れの男の子がいるボウンも抵抗するが、普段からふたりの結婚を願っていたおじいさんが危篤状態に陥る。その姿を見てうろたえたボウンは「私、結婚するから目を開けて!」と叫んでしまうが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督:キム・ホジュン
出演:キム・レウォン(パク・サンミン)、ムン・グニョン(ソ・ボウン)、パク・ジヌ(ジョンウ先輩)、キム・インムン(ボウンの祖父)、ソン・ギユン(ボウンの父)、ソヌ・ウンソク(ボウンの母)、ハン・ジニ(サンミンの父)、キム・ヘオク(サンミンの母)、アン・ソニョン(キム先生)、シン・セギョン(ヘウォン)、キム・ボギョン(ハン・ジス)

こんな映画にだまされちゃいけないと思いつつ、気がつくと、ニヤニヤしながら映画を眺めている自分を発見、周りを見渡し思わず赤面してしまう。
本作「マイ・リトル・ブライド」はそんな感じの楽しいロマンティック・コメディに仕上がっているのだ。

尤も、物語のプロットは、大学生サンミン(キム・レウォン)と女子高生ボウン(ムン・グニョン)がおじいちゃん(キム・インムン)の危篤状態の願い(命令)で、自分たちの意思に関わらず結婚させられてしまう事から端を発するドタバタ・コメディを描いており、当然の事ながらふたりが結婚してしまっている事実を周りに隠し通すため、巻き起こるいろいろな騒動を描いている。

そんなプロット自体は決して新しいものではなく、日本でも古くは「おくさまは18歳」(1970)等でお馴染みのものである。
ただひとつ違っているのは、「おくさまは18歳」系の作品では、主人公たちは、周りの反対を押し切ってお互いが好き合って結婚しているのに対し、本作の主人公たちはでは好きでもないのに無理やり結婚させられてしまっている、という点だろう。

さらに興味深いのは、結婚に持ち込むプロットの根底にあるのが、日本ではすでに廃れてしまっている家長制度が韓国では現存している、と言う点だろう。

そしてその家長制度は、ボウンの祖父(キム・インムン)をピラミッドの頂点とし、ボウンの父(ソン・ギユン)、ボウンの母(ソヌ・ウンソク)、サンミンの父(ハン・ジニ)、サンミンの母(キム・ヘオク)までが見事なピラミッド構造を保っている。とは言うものの実際のところは、父母の代では女性の、つまり母方の権力が父方の権力より強いような印象を観客に与えている。
この辺は韓国が現在直面している家長制度の衰退をもしかしたら描写しているのかも知れない。

キャストはなんと言っても、キュートなムン・グニョン(ソ・ボウン)の魅力爆発、と言ったところだろう。
本作のアート・ワークはムン・グニョンをいかに幼く見せるかに腐心しているようで、本編中の比較的大人っぽいムン・グニョンとアート・ワークの幼いムン・グニョンの対比が興味深い。

また女優陣としては、サンミンの憧れの先輩ハン・ジスを演じたキム・ボギョンも非常に魅力的だし、ボウンのライバルで意地悪な女の子を演じた女優さん(名前わかりません)も、あぁ男って奴はこんな女の子にいつもだまされるんだよな、と言う感を見事に体現していた。

あとは教育実習生になるサンミンに惚れるボウンの担任のキム先生(アン・ソニョン)も非常に印象的だった。

男性陣としては、サンミンの悪友達が良かったです。
良い友達に恵まれたサンミンの学生生活は楽しそうなのだ。

脚本はベタでお約束な展開の連続なのだが、なんとも面白いのだ。こんな映画にだまされちゃいけないと思いながらも、だまされる快感を感じてしまうのだ。

おそらく、本作「マイ・リトル・ブライド」は、観客を選ぶ作品だと思うのだが、機会があれば是非観ていただきたい楽しいコメディなのだ。

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2005/07/06 東京銀座「ヤマハホール」で「0:34 レイジ 34 フン」の試写を観た。

イギリス、ロンドンのとあるパーティ会場。
ケイト(フランカ・ポテンテ)は、彼女に気があるガイ(ジェレミー・シェフィールド)を避け、ロンドン滞在中の人気俳優ジョージ・クルーニーの滞在場所へ向かうため、パーティー会場を抜け出し、地下鉄のチャリング・クロス駅へと向かう。

深夜0時34分の最終電車を待つ間ベンチに腰掛け、ついうたた寝をしてしまうケイト。
やがてケイトが気付いた時、終電はすでに出た後だった。彼女は駅から出ようとするが人影はなく、出口は外からシャッターが下ろされていた。
その時、もう来ないはずの電車がホームに到着する。ケイトは疑問を抱きながら、その電車に乗り込むのだが・・・・。

監督・脚本:クリストファー・スミス
出演:フランカ・ポテンテ(ケイト)、ショーン・ハリス(クレイグ)、ヴァス・ブラックウッド(ジョージ)、ジェレミー・シェフィールド(ガイ)、ポール・ラットレイ(ジミー)、ケリー・スコット(マンディ)、ケン・キャンベル(アーサー)

そんな言葉があるかどうかは知らないが、本作「0:34 レイジ 34 フン」で描かれているのは、ホラー・ファン待望の新たなホラー・ヒーローの誕生、なのかも知れない。

本作「0:34 レイジ 34 フン」に登場する闇の存在は、ジェイソンやフレディのような最早お笑いの題材にされてしまうようなホラー・ヒーローではなく、レザーフェイスを髣髴とさせる格調高い正統本格ホラー・ヒーローなのだ。

そして本作が描く恐怖のトラウマ(心的外傷)指数は、非常に高く、仮に子供がこの作品を観たような場合、下手をすると一生涯、その子供に影響を与えてしまうような恐ろしい作品になるかも知れない。

勿論、格は違うのかも知れないが、本作「0:34 レイジ 34 フン」は、レイティングの関係で直接的な描写を抑えたおとなしいホラー作品が多い現代社会においては、「ゾンビ」「死霊のはらわた」「悪魔のいけにえ」等々の作品を少年時代に体験した事に匹敵するような経験を、現代の少年達に与えかねないような作品に思える。

本作のメインのプロットは、「道を間違えた人が、ヤバイ奴等が住んでいる田舎町に迷い込んでしまう」と言うホラーにありがちなプロットを、舞台をロンドンの地下鉄から派生する地下大迷宮に変更したものである、と言える。
そして、わたしたちが住んでいる世界のすぐ隣にある、恐怖の存在が巣食う大迷宮の世界観が秀逸で、文明の最たる存在であるクリーンでドライな世界観と、それとは対極的なダークでウエットな世界観が見事に融合した舞台背景に感心する。

また闇の存在の造形も素晴らしく、外見も良いのだが、彼が行っていること(行動や言動)がホラーとしては大変素晴らしい。
更に明確には語られないのだが、その闇の存在の生い立ちや、現在行っている事を言外に語る手法(演出)も抑制が効いていて好感が持てる。

また、主人公をはじめとした所謂犠牲者たちの描き方も興味深いものがある。
非常時における行動規範の相違が興味深いのだ。

とにかく、本作「0:34 レイジ 34 フン」は、ホラー作品やスプラッタ作品に耐性がない人には、絶対にオススメできないが、そうでない人には、この夏、最高にオススメのトラウマ指数上々のホラー映画なのだ。
そして、新たなホラー・ヒーローの誕生に拍手を贈りたい、と思うのだ。

☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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2005/07/05 東京銀座「銀座ガスホール」で「運命じゃない人」の試写を観た。
なお、本作「運命じゃない人」は「第14回PFFスカラシップ作品」であり、「2005年カンヌ国際映画祭 批評家週間正式出品作品」でもある。

婚約破棄となり、二人で住む家を出てきた桑田真紀(霧島れいか)。
婚約指輪を質屋に持って行ったが3500円にしかならず、一人入ったレストランはカップル、家族、友達同士でにぎわっている。寂しさがこみ上げて今に泣きそうだ。

サラリーマンの宮田武(中村靖日)は、頼まれ事は断れず、すぐに人を信じてしまう典型的ないい人。
結婚前提でマンションを購入した途端、行方知れずになってしまった前の彼女・あゆみ(板谷由夏)のことでさえ、心配しているほどの人の良さだ。

そんな宮田の親友で私立探偵の神田(山中聡)は、宮田のことが歯がゆくて仕方がない。
いつまでも前の彼女にことを引きずっていても仕方がないと、宮田のために女の子をナンパしてやる。それはレストランで一人で寂しそうに食事をしている真紀だった。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督・脚本:内田けんじ
出演:中村靖日(宮田武)、霧島れいか(桑田真紀)、山中聡(神田勇介)、山下規介(浅井志信)、板谷由夏(倉田あゆみ)

わたしは興奮している。
内田けんじと言う名の新たな才能の誕生に立ち会った思いがするのだ。

はっきり言って驚いた。
本作「運命じゃない人」は素晴らしい脚本と巧みな構成を備えた見事にトリッキーな作品である。
その思いは、日本でこんな面白い作品が撮れるのか、と舌を巻く思いである。

そして、その内田けんじの素晴らしい脚本は「パルプ・フィクション」の脚本に勝るとも劣らず、その構成は「ミステリー・トレイン」の構成をも凌駕している。(ちょっと言い過ぎかも)
また、大きなプロットだけではなく、小ネタ的な小さなプロットもいちいち面白く、脚本の輝きを増している。

キャストは主要キャスト5人とも大変素晴らしい。
見事な脚本と相まって、素晴らしい余韻と思い出を観客に与えてくれている。
内田けんじの演出も的確で、ソツなく見事な手腕を見せてくれている。

残念ながら「運命じゃない人」と言う作品は、キャストも地味だし、監督も無名、おそらく余程の映画ファンでなければ、ノー・マークの作品なのではないか、と思う。

しかしながら、このような良質な作品は、きっちりプロモーションを行い、きちんとヒットさせなければならない。
そして、こういった良質な作品をヒットさせる力を持っているのは、われわれ一般の映画ファンなのだ。
本作「運命じゃない人」は、この夏、是非、劇場に足を運んでいただきたい、と思える素晴らしい作品なのだ。

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2005/05/26 東京竹橋「科学技術館サイエンスホール」で「フォーガットン」の試写を観た。

その日もテリー(ジュリアン・ムーア)は子供部屋で息子サムの思い出に浸っていた。どんなに愛おしさを募らせても、サムは戻っては来ない。11人の死亡が確認された悲惨な飛行機事故で、9歳のサムは逝ってしまったのだ。夫ジム(アンソニー・エドワーズ)の優しい気遣いにも、精神科医マンス(ゲイリー・シニーズ)のカウンセリングにも、悲しみは癒されるどころか喪失感だけが膨らんでいく。

サムの死から14ケ月。
テリーがマンス医師のもとに向おうと路上駐車した場所に行ってみると、駐車した場所に車が見当たらない。テリーの困った様子を見かねた親切な男(ライナス・ローチ)の視線をたどり、すぐに車は見つかったが、かすかな違和感が残った。
マンス医師のオフィスでは、飲んでいたはずのコーヒーが忽然と消えてしまう。マンス医師は、他人が飲むコーヒーの香りから無意識に記憶を捏造しただけで、君ははじめからコーヒーなど飲んでいなかった、というが、テリーは釈然としない。

その晩、テリーが仕事に復帰したことをジムが祝ってくれたが、夫婦の間に穏やかな空気が流れたのも束の間、家族3人で写っていたはずの写真からサムだけが消えているのを発見したテリーはジムの仕業だと決めつけ、逆上し家を飛び出してしまう。
そこで・・・・。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
 
監督:ジョセフ・ルーベン
脚本:ジェラルド・ディペゴ
出演:ジュリアン・ムーア(テリー・パレッタ)、ドミニク・ウェスト(アッシュ)、ゲイリー・シニーズ(マンス医師)、アルフレ・ウッダード(ポープ刑事)、ライナス・ローチ(親切な男)、ロバート・ウィズダム(カール・デイトン)、ジェシカ・ヘクト(エリオット)、アンソニー・エドワーズ(ジム・パレッタ)

本作「フォーガットン」は、「精神世界の冒険」を描いた作品群の頻発に対するアンチテーゼと言えるのではないか、と思える。
また、そう考えた場合、本作のプロットは、『どうせ「精神世界の冒険」の話だろ』と言う、観客への見事なミス・デレクションとして機能する。

そして多くの観客は見事にそれにはまってしまった。
「精神世界の冒険」を描いた作品を期待した多くの観客が本作を否定する所以であろう。

本作は多くの観客が感じたようにつまらない作品なのだろうか。

■神の視点
本作「フォーガットン」の冒頭は空撮から始まっている。しかもよりによって真上からの空撮である。
空撮のカットで幕を開ける作品は多々あるが、真上からの空撮は「ウエスト・サイド物語」位しか無いのではないだろうか。
「ウエスト・サイド物語」の空撮は、登場人物にとっての様々な事象は視点を変えると些細な出来事でしかない、と言うことを描いているのだが、本作「フォーガットン」の空撮は「神、あるいは神に準ずる者の視点」を表現している。
そして、観客は本作の冒頭カットから、この作品の黒幕は「神、あるいは神に準ずる者」であることを知っているのだ。

■「未知との遭遇」の言及
ジュリアン・ムーアの役名はテリーである。
主人公が「テリーと言う名の母親」であることを知った瞬間、わたしの意識は「未知との遭遇」へ飛んだ。
と言うのも「未知との遭遇」でロイ・ニアリーの妻を演じたのがテリー・ガーだったからである。

「未知との遭遇」は、極端に解釈すると、宇宙人からの潜在的なメッセージを受け取った人々が、デビルス・タワーを目指す物語だと言える。

そう考えた場合、ジュリアン・ムーアの役柄は「未知との遭遇」でリチャード・ドレイファスが演じたロイ・ニアリーのキャラクターを振られている、と思えるのだ。

それを裏付けるように、本作には「未知との遭遇」への言及と思われる描写が多く登場する。特に印象深いのは、デビルス・タワーへの言及である。

例えば、テリーとアッシュの逃亡途中、テーブルの上に茶色の紙袋が意味ありげに置いてあるのだ。
テーブル上にそそり立つ茶色の紙袋はデビルス・タワーを髣髴とさせる。

また、同様に逃亡途中のモーテルでベッド・メイキングをするテリーは、白い枕を茶色の枕カバーに入れるのだが、ベッドの上に座り、茶色の枕カバーをかけるビジュアルは、前述のようにデビルス・タワーのメタファーに見て取れるのだ。

これは一体、何を表現しようとしているのだろうか・・・・

■季節の描写
画面を見ているのとわかると思うのだが、本編中の季節は冬であり、ラストのシークエンスは秋なのである。
季節の明確な表現はないのだが、映像の色彩がそれを肯定している。

これを単純に考えた場合、冬の次に訪れる秋は翌年の秋である。
しかしながら、脚本から導かれるのは、ラストの秋は本編から14ケ月前、昨年の秋だと思われるのである。
本編中では、テリーの息子サム等が飛行機事故に遭ったのは、本編が描かれたいる時制の14ケ月前となっている。

そして、ここから導かれるのは、仮に本編で描かれた出来事が実際に起きた事だと仮定すると、この物語の黒幕は地球全体の時間を14ケ月間、巻き戻す事が出来る存在だ、と言う事になる。

■記憶の混濁
冒頭から前半部分、テリーの記憶に混濁がある描写が出てくる。

路上駐車の場所の移動や、コーヒーを飲んでいたかどうか、の点に顕著である。

これらから、観客は本編のプロットである「サムは本当にいたのかどうか」に対して、疑問が生じる訳である。
本当にサムは存在したのか、それともサムの記憶はテリーが作り出したものなのか、と。

■変形する雲
本作には何故か1カットだけ、雲が円盤状のフォルムに変形するカットがある。

これはわたしに言わせると蛇足なカットだと思うし、このカットは観客に対する大きなミス・デレクションだと思えるのだ。

これは一体何を意味しているのだろうか・・・・。

■飛ぶ描写
何人かの人物が本編中、黒幕にとって都合の悪い状況を起こしそうな人物が、地平線の彼方に飛んで行ってしまうカットが何度か挿入される。

このカットに対する批判が多いようだが、描写の手法としては非常に正しいものである。
飛ぶ描写を批判する人に是非聞きたいのだが、本作の描写以外で、本作の脚本やプロットに影響を与えずに、また余計な先入観を与えない、人物消失の描写方法が思いつくだろうか。

わたしには思いつかないし、黒幕のパワーの方向性を考えた場合(科学的な技術ではない力の)、描写方法は正しかったと言わざるを得ない。

■再会の場所
前述のように時制を考えた場合、本編からラストにかけて、季節が冬から前年の秋に戻っている。

ラストのテリーとアッシュの出会い(再会か)のシークエンスでは、テリーはアッシュの事を既に知っているし、しかも彼女には本編中の記憶があるようなのだ。

14ケ月の時間を巻き戻された世界中の人々。
そしてテリーは、その中でおそらく唯一、その失われた14ケ月分の記憶を持っているのだ。

唯一と思われる点により、果たしてテリーが体験した14ケ月の出来事は、本当にあった事なのかどうか、と言う疑問が生ずる事になる。

つづく・・・・
(文字数の関係です)

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さて、早速ですが2005年の目標の中間発表その6です。

とりあえず目標の再確認を・・・・

目標第一弾 「映画を300本観るぞ!!」(DVD等含む)
目標第二弾 「本を100冊読むぞ!!」
 
 
1.映画

#037「オープン・ウォーター」よみうりホール 2005/06/02
#038「ホステージ」よみうりホール 2005/06/03
#039「マイ・リトル・ブライド」科学技術館サイエンスホール 2005/06/05
#040「ダニー・ザ・ドッグ」日本教育会館一ツ橋ホール 2005/06/14
#041「亀は意外と速く泳ぐ」中野ZERO小ホール 2005/06/15
#042「マラソン」東京厚生年金会館 2005/06/20
#043「サハラ/死の砂漠を脱出せよ」丸の内TOEI2 2005/06/24
#044「スター・ウォーズ/エピソードIII/シスの復讐」ワーナー・マイカル・シネマズ板橋 2005/06/25
#045「宇宙戦争」ワーナー・マイカル・シネマズ板橋 2005/06/29
 
 
2.DVD、CATV等

#071「戦国自衛隊」CATV 2005/06/18
#072「下妻物語」CATV 2005/06/19
#073「スター・ウォーズ/エピソードIV/新たなる希望」DVD 2005/06/19
#074「スター・ウォーズ/エピソードV/帝国の逆襲」DVD 2005/06/20
#075「スター・ウォーズ/エピソードVI/ジェダイの帰還」DVD 2005/06/25
#076「スター・ウォーズ/エピソードI/ファントム・メナス」DVD 2005/06/25
#077「スター・ウォーズ/エピソードII/クローンの攻撃」DVD 2005/06/25
#078「スター・ウォーズ/エピソードIV/新たなる希望」DVD 2005/06/25
#079「スター・ウォーズ/エピソードV/帝国の逆襲」DVD 2005/06/26
#080「スター・ウォーズ/エピソードVI/ジェダイの帰還」DVD 2005/06/27
#081「未知との遭遇/特別編」LD 2005/06/28
#082「ジョーズ」LD 2005/06/28
 
 
3.読書

#013「剣客商売」池波正太郎著 新潮文庫 2005/06/06
#014「剣客商売 辻斬り」池波正太郎著 新潮文庫 2005/06/09
#015「剣客商売 陽炎の男」池波正太郎著 新潮文庫 2005/06/15
#016「バービーはなぜ殺される」ジョン・ヴァーリィ著 浅倉久志他訳 2005/06/28
 
 
映画は、劇場9本(累計45本)、DVD等12本(累計82本)で、計21本(累計127本)。
このままのペースで、年間254本(劇場90本)です。

読書は4冊(累計16本)で、このままのペースでは、年間32冊です。

例によって、仕事が忙しく、「2005年の目標」的には非常に厳しい状況となっています。
厳しい状況とは言え、映画についてはおそらく挽回できると思うので、問題はないと思うのですが、読書については、最悪な状況です。先が思いやられる状況で、不安が一杯です。

まあ、先は長いですが頑張ります。
と言っても、実質は折り返し地点を回ってしまいました。さあ大変なのだ。

参考)
本年の状況
映画127本(うち劇場45本)
読書16冊

昨年同時期の状況
映画142本(うち劇場43本)
読書20冊

一昨年同時期の状況
映画 151本(劇場46本)
読書 28冊

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2005/06/29 東京東武練馬「ワーナーマイカルシネマズ板橋」で「宇宙戦争」を観た。

正式なレビューは後日。
今日はちょっとしたネタを・・・・。

■トライポッドが発する音は「未知との遭遇」だった。
トライポッドが発する低音の音は「未知との遭遇」で使用されたブラスの音を髣髴とさせる。
これにより、「宇宙戦争」の宇宙人と「未知との遭遇」の宇宙人との関連性を考えると非常にシニカルな印象を受ける。
因みに「未知との遭遇」で「宇宙人との会話」の楽曲を既存の楽器を使用して描いたのはジョン・ウィリアムズ。

■「宇宙戦争」(1953)の主役二人組がカメオ出演している。
なんと、1953年の「宇宙戦争」の主役二人組(ジーン・バリーとアン・ロビンソン)がカメオで登場している。
えらいぞ!スピルバーグ!!

■ジョン・ウィリアムズのスコアは「2001年宇宙の旅」への言及に満ちている。
ジョン・ウィリアムズの「宇宙戦争」のスコアは、残念ながら明確なテーマが無く、良く解釈すると前衛的な楽曲であるような印象を受ける。
猛々しい打楽器をフィーチャーした楽曲ではない方の静かな曲は「2001年宇宙の旅」で使用された「ガイーヌ」のアダージョを髣髴とさせる楽曲に仕上がっていた。
また、ところどころに出てくる4部音符の動きは、自らの作品「未知との遭遇」の「追跡」をも髣髴とさせている。
良し悪しはさておき非常に興味深い。

■トライポッドのデザインとクリーチャーのデザインは正しい関連性を持っていた。
ダグ・チャンがデザインした(と思われる)トライポッドのデザインは、生物工学的に非常に正しいものだった。当たり前と言えば当たり前なのだが、あのようにデザインした理由がよく考えられている、と思える。
ただ問題としては、そのトライポッドのデザインが日本のとあるアニメーションに出てくるメカのデザインに似ているような印象を受けてしまう。

■テレビ朝日が登場した。
テレビ朝日の中継車の前でCBSのリポーター(おそらく)が、日本の状況をリポートしているカットが登場する。

■トライポッドの触手による探索は「アビス」と「マイノリティ・リポート」を髣髴とさせる。
文字通りである。

■「宇宙戦争」は「ゾンビ」だった。
文字通りであるし、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」で「サイン」てぜもある。

■何故かビスタである。
何でビスタなの?

■ナレーションが非常にクラシックである。
モーガン・フリーマンのナレーションが非常にクラシックな印象を与える。
まるで「宇宙戦争」が、「トワイライト・ゾーン」か何かの1エピソードのような印象を観客に与える事に成功している。

■「キング・コング」の予告編が凄い。
日本時間6月28日9時45分に解禁となったピーター・ジャクソン版「キング・コング」の予告編が「宇宙戦争」の上映前に上映されるのだが、その予告編がはっきり言って凄い。
尤も予告編の冒頭に登場するピーター・ジャクソンの激ヤセは心配だが、「キング・コング」(1933)への愛情が感じられる正統派リメイクの予感がするのだ。

ピーター・ジャクソンの激ヤセを心配する話
http://diarynote.jp/d/29346/20041229.html

「宇宙戦争」その1
http://diarynote.jp/d/29346/20050715.html

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2005/05/25 「スター・ウォーズ/エピソード3/シスの復讐」の先々行に行って来た。

本来ならば、東京有楽町の「日劇1」にでも行くべきだったのだろうが、いろいろ事情もあり、またこの暑い中、何時間も並ぶ元気が無かったので、近くのシネコンでチケットを予約、当日に備えることにした。

更に当日は、もし時間に余裕があれば、字幕版を観た後、吹替版を観ようかなと思っていたのだが、字幕版と比較し、吹替版の上映回数が少なかったため、スケジュールの調整が上手く行かず、結局は字幕版のみを鑑賞することになった。

内容については、ネタバレするようなプロットもなく、われわれの想像通りの物語が展開しているのだが、まだ観ていない人もたくさんいると思うので、レビューは後日としたい。

因みに、国内上映版と北米上映版は部分的に異なるようである。
(日本国内の米軍基地内で上映されたバージョンと、先々行で上映されたバージョンが異なる、と言うこと。)

とにかく、大変お疲れ様でした。
と言うことである。

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2005/06/22 東京九段下「九段会館」で「HINOKIO/ヒノキオ」の試写を観た。

先ずはお断りだが、今回のエントリーはレビューではない。
言わば「HINOKIO/ヒノキオ」の個人的な宣伝行為なのだ。
 
 
はっきり言って驚いた。
本作「HINOKIO/ヒノキオ」は、一歩間違えば素晴らしい大傑作になる可能性を秘めた大変惜しい作品だった。

わたしは「ローレライ」や「戦国自衛隊1549」、「交渉人/真下正義」等の作品に「惜しい」と言う言葉は使わない。
言わずもがなだが、わたしが「惜しい」と言う言葉を使うのは「HINOKIO/ヒノキオ」と言う映画に対する愛情の表れである。

私見だが本作は、脚本(プロット)や展開に若干問題は感じられるが、製作サイドの作品に対する真摯な態度に好感が持てる素敵な作品に仕上がっていた。

物語については明言を避けるが、前述のようにいくつかのプロットや伏線の処理に惜しい部分があるが、概ねよくできている。
少年時代に出会いたかった作品ではある。

そして、気になるVFXだが、ここ数年の邦画作品群の中で他作品を圧倒的に引き離す素晴らしい効果をあげていた。
そのクオリティや質感、そしてVFXと実写との違和感のなさは、最新の洋画レベルに肩を並べるものだった。

昨今の邦画作品には、VFXをひとつのウリとしている作品が少なくないのだが、VFX部分と実写部分の違和感には辟易とされている。
例えば「ローレライ」のそれは違和感の極みである、と言えよう。
本作では、「ローレライ」のような超話題作の遥かに上を行く、素晴らしいVFXが堪能できる訳だ。

本作「HINOKIO/ヒノキオ」はその作品の方向性から、おそらくジュブナイル向けのプロモーションをされるのだと思うのだが、かつて少年・少女だった大人の皆さんにも、是非劇場に足を運んでいただきたいと思う。
本作「HINOKIO/ヒノキオ」は、大人の荒んだ心を一時でも、少年・少女時代の心に戻す事が出来る稀有な作品だと思うのだ。

そしてわたしは、こういった良質の作品は、きちんとプロモーションを行い確実にヒットさせてあげるべきだと心から思うのだ。

この夏、邦画を観るなら「HINOKIO/ヒノキオ」をお忘れなく。
 
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