大学時代の話だが、映画関連の友人がわたしに向かって、『俺って偉いだろ、今「夏への扉」読んでんだぞ』と言ってたことを思い出す。
当時、既に「夏への扉」を読んでいたわたしは、『何いまさらそんな本読んでいるんだよ』と軽くいなしてしまった。
彼にとっては、例えば「夏への扉」のような、ある意味古典的なSF作品を読む事は偉い事だった訳だ。
既に評価が確定している古典的な作品を実際に読まずに、その内容を知る事は現在では非常に簡単なことであるし、『あぁ、あれね、あの作品は・・・・』と、読んでもいない作品を語る事も容易であり、そんな事をする人も多いと思う。
しかしながら、そんな古典的で内容すら知っているような作品を、真摯な態度で作品にきちんと向かい合って読むことは、彼に言われるまでもなく、本当に偉い事だと思う。
そして、読んでもいない古典的な作品を知ったかぶりして語るのは愚の骨頂と言わざるを得ない。
最初に「夏への扉」を読んだ頃、わたしは「夏への扉」はハインラインの作品でありながら、ブラッドベリのようなファンタジックな作品だと想像していた。
おそらく、中西信行の装画とタイトルからのインスピレーションがそうさせていたのだと思う。
先日、多分20年ぶり位に再読して思ったのは、なんだか「タイタンの妖女」に似ているな、と言うこと。
『「タイタンの妖女」をめぐる冒険』
http://29346.diarynote.jp/200904071745002050/
両作品の主人公の翻弄されっぷりが非常に顕著で、ラストでカチっと最後の1ピースがはまる感じが似ていると思ったのだ。
そして思ったのは、「夏への扉」は手塚治虫の「アトム今昔物語」とか「W3」に影響を与えているのではないか、と思った。
時系列的なところは検証していないので、定かではないが・・・・。
当時、既に「夏への扉」を読んでいたわたしは、『何いまさらそんな本読んでいるんだよ』と軽くいなしてしまった。
彼にとっては、例えば「夏への扉」のような、ある意味古典的なSF作品を読む事は偉い事だった訳だ。
既に評価が確定している古典的な作品を実際に読まずに、その内容を知る事は現在では非常に簡単なことであるし、『あぁ、あれね、あの作品は・・・・』と、読んでもいない作品を語る事も容易であり、そんな事をする人も多いと思う。
しかしながら、そんな古典的で内容すら知っているような作品を、真摯な態度で作品にきちんと向かい合って読むことは、彼に言われるまでもなく、本当に偉い事だと思う。
そして、読んでもいない古典的な作品を知ったかぶりして語るのは愚の骨頂と言わざるを得ない。
最初に「夏への扉」を読んだ頃、わたしは「夏への扉」はハインラインの作品でありながら、ブラッドベリのようなファンタジックな作品だと想像していた。
おそらく、中西信行の装画とタイトルからのインスピレーションがそうさせていたのだと思う。
先日、多分20年ぶり位に再読して思ったのは、なんだか「タイタンの妖女」に似ているな、と言うこと。
『「タイタンの妖女」をめぐる冒険』
http://29346.diarynote.jp/200904071745002050/
両作品の主人公の翻弄されっぷりが非常に顕著で、ラストでカチっと最後の1ピースがはまる感じが似ていると思ったのだ。
そして思ったのは、「夏への扉」は手塚治虫の「アトム今昔物語」とか「W3」に影響を与えているのではないか、と思った。
時系列的なところは検証していないので、定かではないが・・・・。
「誰が電気自動車を殺したか?」
2009年12月24日 映画
DVDのジャケットは最悪だが、本編は最高。
と言う訳で、HDDにたまっている映画を見よう企画。
「誰が電気自動車を殺したか?」
監督・脚本:クリス・ペイン
ナレーション:マーティン・シーン
地球に優しい電気自動車。
燃料を海外からの輸入に頼らなくてもいい。そんな車の導入に乗り気だったカリフォルニア州に今現在、電気自動車が走っていない理由を描いたドキュメンタリー。
1996年、アメリカのカリフォルニア州では、電気自動車の導入を政策に盛り込んだ。しかしある時期を境に、電気自動車は町から姿を消した。その影には、なにかの陰謀が隠されているのだろうか・・・・。
いろいろ考える部分もありますが、基本的に激オモでした。
グリーンピースとかシーシェパードとかも思い出しました。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
と言う訳で、HDDにたまっている映画を見よう企画。
「誰が電気自動車を殺したか?」
監督・脚本:クリス・ペイン
ナレーション:マーティン・シーン
地球に優しい電気自動車。
燃料を海外からの輸入に頼らなくてもいい。そんな車の導入に乗り気だったカリフォルニア州に今現在、電気自動車が走っていない理由を描いたドキュメンタリー。
1996年、アメリカのカリフォルニア州では、電気自動車の導入を政策に盛り込んだ。しかしある時期を境に、電気自動車は町から姿を消した。その影には、なにかの陰謀が隠されているのだろうか・・・・。
いろいろ考える部分もありますが、基本的に激オモでした。
グリーンピースとかシーシェパードとかも思い出しました。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2」
2009年12月15日 ゲーム
最近、おうちでゲームを楽しんでいる。
ちょっと前までは「アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団」のマルチプレイにはまっていたのだが、最近は「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2」のマルチプレイにはまっている。
「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2」
西暦2011年、イムラン・ザカエフを筆頭とするロシア超国家主義派が実行したアメリカ東海岸への核攻撃計画はジョン・プライス大尉率いるイギリスSASとアメリカ海兵隊の合同作戦によって阻止され、ザカエフは壮大な攻防の末に抹殺された。
その戦いから5年後の2016年。
ロシア超国家主義派の新たな指導者となったウラジミール・R・マカロフはロシアの政治的不安定のすきを見て大量の軍事物資を手に入れていた。そしてロシア内では空港で多数の死傷者を出す銃乱射事件が発生、現場で遺体となって発見された実行犯のテロリストがアメリカ人だったことから、反米感情は強まるばかりだった。
アメリカはマカロフの計画を阻止すべく、イギリスSAS、アメリカ海兵隊、ネイビーSEALsなど、世界中から精鋭が集められた特殊部隊「タスクフォース141」を動員してマカロフを追っていた。
このようなゲームをプレイして思うのは、戦争とは政治の手段のひとつなんだな、と言うことを再確認させられてしまう。
物語は前述のように、例えばトム・クランシーのポリティカル・サスペンスのような物語なのだが、トム・クランシーの作品で端折られている部分、最前線の戦闘シーンのみで作品を構成するとこんな感じになるのではないか、と言う印象を受ける。
このゲームをプレイして感じるのは戦争礼賛と言う印象よりは、反戦的な印象である。
戦争と言うものが格好良いものではなく、悲惨で悲しむべきことだと言うことをプレイヤーに伝えていると思う。
戦争ゲームをプレイして戦争がやりたくなるのではなく、こんな戦場にはゲーム以外では行きたくない、と思わせるような手法が、本ゲームではとられているのだ。
つまり、本ゲームは、ありがちな戦場のヒーローを描いたゲームではなく、ただ戦場にいる一兵卒を主人公にしたゲームなのだ。
機会があれば、是非体験してみていただきたいと思う。
ちょっと前までは「アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団」のマルチプレイにはまっていたのだが、最近は「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2」のマルチプレイにはまっている。
「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2」
西暦2011年、イムラン・ザカエフを筆頭とするロシア超国家主義派が実行したアメリカ東海岸への核攻撃計画はジョン・プライス大尉率いるイギリスSASとアメリカ海兵隊の合同作戦によって阻止され、ザカエフは壮大な攻防の末に抹殺された。
その戦いから5年後の2016年。
ロシア超国家主義派の新たな指導者となったウラジミール・R・マカロフはロシアの政治的不安定のすきを見て大量の軍事物資を手に入れていた。そしてロシア内では空港で多数の死傷者を出す銃乱射事件が発生、現場で遺体となって発見された実行犯のテロリストがアメリカ人だったことから、反米感情は強まるばかりだった。
アメリカはマカロフの計画を阻止すべく、イギリスSAS、アメリカ海兵隊、ネイビーSEALsなど、世界中から精鋭が集められた特殊部隊「タスクフォース141」を動員してマカロフを追っていた。
このようなゲームをプレイして思うのは、戦争とは政治の手段のひとつなんだな、と言うことを再確認させられてしまう。
物語は前述のように、例えばトム・クランシーのポリティカル・サスペンスのような物語なのだが、トム・クランシーの作品で端折られている部分、最前線の戦闘シーンのみで作品を構成するとこんな感じになるのではないか、と言う印象を受ける。
このゲームをプレイして感じるのは戦争礼賛と言う印象よりは、反戦的な印象である。
戦争と言うものが格好良いものではなく、悲惨で悲しむべきことだと言うことをプレイヤーに伝えていると思う。
戦争ゲームをプレイして戦争がやりたくなるのではなく、こんな戦場にはゲーム以外では行きたくない、と思わせるような手法が、本ゲームではとられているのだ。
つまり、本ゲームは、ありがちな戦場のヒーローを描いたゲームではなく、ただ戦場にいる一兵卒を主人公にしたゲームなのだ。
機会があれば、是非体験してみていただきたいと思う。
HDDにたまった映画を見よう計画、第四弾。
多分、リーリー・ソビエスキーが見たくて録画したのだと思う。
「グラスハウス」
監督:ダニエル・サックハイム
脚本:ウェズリー・ストリック
出演:リーリー・ソビエスキー(ルビー・ベイカー)、ダイアン・レイン(エリン・グラス)、ステラン・スカルスガルド(テリー・グラス)、ブルース・ダーン(アルビン・ベグレイター)、トレヴァー・モーガン(レット・ベイカー)、キャシー・ベイカー(ナンシー・ライアン)
友だちとの遊びから帰ってきた女子高校生ルビー・ベイカー(リーリー・ソビエスキー)を待ち受けていたのは両親の交通事故死という突然の訃報。ルビーと弟のレット(トレヴァー・モーガン)は二人きりで取り残されてしまう。しかし、二人には400万ドルの遺産が残されていた。そして、二人が成人するまでは両親の遺言に従って、昔の隣人で心優しいグラス夫妻(ステラン・スカルスガルド、ダイアン・レイン)が面倒を見ることになる。姉弟は住み慣れた家を離れ、美しいマリブ・ビーチのグラス夫妻のもとへと引き取られていく。そこはガラス張りの美しい豪邸。姉弟は親切なグラス夫妻の心遣いで恵まれた環境の下、新しい生活を始めるのだったが・・・・。
まあ、普通のサスペンスなのだが、どんでん返しが足りず、結構ストレートな脚本にちょっとがっかりした。
しかしながら、途中から「ヒッチャー」的なアプローチもあり、結構楽しめた。
リーリー・ソビエスキーは若干太り過ぎのような印象を受けるが、主役をはれる役者になった、と言うことだろうか。「アイズ ワイド シャット」の頃はかわいかったな、と思った。
この年、2001年は「グラスハウス」と「ロードキラー」と二本の作品で主役級の役をやっているんですね。
驚いたのはダイアン・レインとブルース・ダーンの登場。
ダイアン・レインの若い頃にリーリーは似てるかも。
ブルース・ダーンは結構良かった。
良い人だか悪い人だかわからないようなキャラクターなのだが、これまた良い味を出している。
まあ、機会があれば是非見てみて下さい。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
多分、リーリー・ソビエスキーが見たくて録画したのだと思う。
「グラスハウス」
監督:ダニエル・サックハイム
脚本:ウェズリー・ストリック
出演:リーリー・ソビエスキー(ルビー・ベイカー)、ダイアン・レイン(エリン・グラス)、ステラン・スカルスガルド(テリー・グラス)、ブルース・ダーン(アルビン・ベグレイター)、トレヴァー・モーガン(レット・ベイカー)、キャシー・ベイカー(ナンシー・ライアン)
友だちとの遊びから帰ってきた女子高校生ルビー・ベイカー(リーリー・ソビエスキー)を待ち受けていたのは両親の交通事故死という突然の訃報。ルビーと弟のレット(トレヴァー・モーガン)は二人きりで取り残されてしまう。しかし、二人には400万ドルの遺産が残されていた。そして、二人が成人するまでは両親の遺言に従って、昔の隣人で心優しいグラス夫妻(ステラン・スカルスガルド、ダイアン・レイン)が面倒を見ることになる。姉弟は住み慣れた家を離れ、美しいマリブ・ビーチのグラス夫妻のもとへと引き取られていく。そこはガラス張りの美しい豪邸。姉弟は親切なグラス夫妻の心遣いで恵まれた環境の下、新しい生活を始めるのだったが・・・・。
まあ、普通のサスペンスなのだが、どんでん返しが足りず、結構ストレートな脚本にちょっとがっかりした。
しかしながら、途中から「ヒッチャー」的なアプローチもあり、結構楽しめた。
リーリー・ソビエスキーは若干太り過ぎのような印象を受けるが、主役をはれる役者になった、と言うことだろうか。「アイズ ワイド シャット」の頃はかわいかったな、と思った。
この年、2001年は「グラスハウス」と「ロードキラー」と二本の作品で主役級の役をやっているんですね。
驚いたのはダイアン・レインとブルース・ダーンの登場。
ダイアン・レインの若い頃にリーリーは似てるかも。
ブルース・ダーンは結構良かった。
良い人だか悪い人だかわからないようなキャラクターなのだが、これまた良い味を出している。
まあ、機会があれば是非見てみて下さい。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
「決断の3時10分」
2009年11月28日 映画
HDDにたまった映画を見よう計画、第三弾。
2007年にラッセル・クロウとクリスチャン・ベイルでリメイクされた「3時10分、決断のとき」のオリジナル版。
「決断の3時10分」(1957)
監督:デルマー・デイヴィス
原作:エルモア・レナード
脚本:ハルステッド・ウェルズ
出演:グレン・フォード(ベン・ウェイド)、ヴァン・ヘフリン(ダン・エヴァンス)、フェリシア・ファー(エミー)、レオラ・ダナ(アリス・エヴァンス)、ヘンリー・ジョーンズ(アレックス・ポッター)、リチャード・ジャッケル(チャーリー・プリンス)、ロバート・エムハート(バターフィールド)、ロバート・エレンスタイン(アーニー・コリンズ)、フォード・レイニー(ビズビーの保安官)、ジョージ・ミッチェル(バーテンダー)
アリゾナでは、ベン・ウェイド(グレン・フォード)率いる強盗一味による駅馬車襲撃が横行していた。
しがない牧場主のダン(ヴァン・ヘフリン)は、二人の息子たちと、駅馬車強盗の一部始終を目撃するが、息子たちの命を守るため、その凶行を食い止めることが出来なかった。
借金を申し込むため、ベンが町の酒場に行くと、ちょうど保安官がベンを逮捕するところだった。しかし、ベンを早く刑務所のあるユマまで護送しないと、ベンの手下たちがベンを助けにきてしまう。
借金を断られたダンは、駅馬車のオーナーバターフィールド(ロバート・エムハート)が金を出すことを知り、保安官の代わりにベンの護送を務めることにした。
だが、ユマ行きの汽車が発車する3時10分まではまだ2時間もある。その間、一味との駆け引きや妻との対面を経て、ダンの護送役への意気込みは揺らぎ始めてしまうのだが・・・・。
傑作です。
リメイクされるのも頷けるほどの大変な傑作である。
必要なものは全てあり、不必要なものが一切ない、奇跡のような素晴らしい作品であった。
物語の詳細については割愛するが、機会があれば是非見て欲しい。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
2007年にラッセル・クロウとクリスチャン・ベイルでリメイクされた「3時10分、決断のとき」のオリジナル版。
「決断の3時10分」(1957)
監督:デルマー・デイヴィス
原作:エルモア・レナード
脚本:ハルステッド・ウェルズ
出演:グレン・フォード(ベン・ウェイド)、ヴァン・ヘフリン(ダン・エヴァンス)、フェリシア・ファー(エミー)、レオラ・ダナ(アリス・エヴァンス)、ヘンリー・ジョーンズ(アレックス・ポッター)、リチャード・ジャッケル(チャーリー・プリンス)、ロバート・エムハート(バターフィールド)、ロバート・エレンスタイン(アーニー・コリンズ)、フォード・レイニー(ビズビーの保安官)、ジョージ・ミッチェル(バーテンダー)
アリゾナでは、ベン・ウェイド(グレン・フォード)率いる強盗一味による駅馬車襲撃が横行していた。
しがない牧場主のダン(ヴァン・ヘフリン)は、二人の息子たちと、駅馬車強盗の一部始終を目撃するが、息子たちの命を守るため、その凶行を食い止めることが出来なかった。
借金を申し込むため、ベンが町の酒場に行くと、ちょうど保安官がベンを逮捕するところだった。しかし、ベンを早く刑務所のあるユマまで護送しないと、ベンの手下たちがベンを助けにきてしまう。
借金を断られたダンは、駅馬車のオーナーバターフィールド(ロバート・エムハート)が金を出すことを知り、保安官の代わりにベンの護送を務めることにした。
だが、ユマ行きの汽車が発車する3時10分まではまだ2時間もある。その間、一味との駆け引きや妻との対面を経て、ダンの護送役への意気込みは揺らぎ始めてしまうのだが・・・・。
傑作です。
リメイクされるのも頷けるほどの大変な傑作である。
必要なものは全てあり、不必要なものが一切ない、奇跡のような素晴らしい作品であった。
物語の詳細については割愛するが、機会があれば是非見て欲しい。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
HDDにたまっている映画を見よう。第二弾。
と言う訳で、何故録ったのかわからない「ダンディー少佐」を見た。
「ダンディー少佐」
監督:サム・ペキンパー
出演:チャールトン・ヘストン(ダンディー少佐)、リチャード・ハリス(タイリーン)、ジェームズ・コバーン(ポッツ)、ジム・ハットン(グラハム)、マイケル・アンダーソン・Jr(ライアン)、センタ・バーガー(テレサ・サンティアゴ)、マリオ・アドルフ(ゴメス軍曹)
サム・ペキンパー好きとしては、若干不満が残る。
チャールトン・ヘストンを主役にすえた以上、物語の方向性が決まってしまい、スタジオの意向に逆らう事ができなかったような気がする。
リチャード・ハリスやジェームズ・コバーンが素晴らしい。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
と言う訳で、何故録ったのかわからない「ダンディー少佐」を見た。
「ダンディー少佐」
監督:サム・ペキンパー
出演:チャールトン・ヘストン(ダンディー少佐)、リチャード・ハリス(タイリーン)、ジェームズ・コバーン(ポッツ)、ジム・ハットン(グラハム)、マイケル・アンダーソン・Jr(ライアン)、センタ・バーガー(テレサ・サンティアゴ)、マリオ・アドルフ(ゴメス軍曹)
サム・ペキンパー好きとしては、若干不満が残る。
チャールトン・ヘストンを主役にすえた以上、物語の方向性が決まってしまい、スタジオの意向に逆らう事ができなかったような気がする。
リチャード・ハリスやジェームズ・コバーンが素晴らしい。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
「シューテム・アップ」
2009年11月24日 映画
例の怪我の入院の関係で劇場に行けないわたしは、CATVから録りためた映画やなんかを消化しようかと思っている。
で、何故録画したのかおぼえていないのだが、HDDに残っていた「シューテム・アップ」を見た。
「シューテム・アップ」
監督・脚本:マイケル・デイヴィス
出演:クライヴ・オーウェン(スミス)、ポール・ジアマッティ(ハーツ)、モニカ・ベルッチ(ドンナ)
冬のニューヨーク。
黒のロングコートに身を包むスミスは、ひょんなことからヤクザに追われる妊婦を助けるハメに。恐妻家のボス、ハーツが送り込む刺客が次々と現われる中、拾い上げた銃で応戦するスミス。ところが妊婦はショックで産気づくや、赤ん坊を産み落としてすぐ流れ弾に当たってあっけなく絶命。やむを得ず赤ん坊を拾い上げたスミスは、なおも執拗に迫る追っ手をかわして昔なじみの娼婦ドンナのもとへ。しかし赤ん坊の命に執念を燃やすハーツは、スミスの居場所を難なく突き止めると、50人の部下を従え襲撃へと向かうが・・・・。
爆笑、爆笑、大爆笑の痛快ガン・アクション。
キャストは何と言っても、ポール・ジアマッティである。
こんな格好良いジアマッティは見た事ないぞ。
言わば、バイオレンス版「東京ゴッドファーザーズ」かな。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
で、何故録画したのかおぼえていないのだが、HDDに残っていた「シューテム・アップ」を見た。
「シューテム・アップ」
監督・脚本:マイケル・デイヴィス
出演:クライヴ・オーウェン(スミス)、ポール・ジアマッティ(ハーツ)、モニカ・ベルッチ(ドンナ)
冬のニューヨーク。
黒のロングコートに身を包むスミスは、ひょんなことからヤクザに追われる妊婦を助けるハメに。恐妻家のボス、ハーツが送り込む刺客が次々と現われる中、拾い上げた銃で応戦するスミス。ところが妊婦はショックで産気づくや、赤ん坊を産み落としてすぐ流れ弾に当たってあっけなく絶命。やむを得ず赤ん坊を拾い上げたスミスは、なおも執拗に迫る追っ手をかわして昔なじみの娼婦ドンナのもとへ。しかし赤ん坊の命に執念を燃やすハーツは、スミスの居場所を難なく突き止めると、50人の部下を従え襲撃へと向かうが・・・・。
爆笑、爆笑、大爆笑の痛快ガン・アクション。
キャストは何と言っても、ポール・ジアマッティである。
こんな格好良いジアマッティは見た事ないぞ。
言わば、バイオレンス版「東京ゴッドファーザーズ」かな。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
「超時空要塞マクロス THE FIRST (1)」
2009年11月23日 アニメ・マンガ コメント (1)
秋林さんのところ(http://akirine.diarynote.jp/)で紹介されていた「超時空要塞マクロス THE FIRST (1)」を読んだ。
近所の書店で買おうかと思っていたのだが、在庫がなく、結局はAmazon.co.jpで購入する事にした。
「超時空要塞マクロス THE FIRST (1)」だけだと送料の都合で高くつくので、欲しかった文庫本と雑誌を同時に購入した。
「超時空要塞マクロス」は結構思い入れのある作品で、秋林さんが仰るように、スコアの羽田健太郎には随分やられた。当時音楽をやっていた関係で、羽田のスコアには本当に楽しませていただいた。
そのスコアとあいまったオープニングには強烈な印象を受けたし、SFマインドをくすぐる物語には興奮したものであった。
本放送時は、日曜の昼間の放送だったので、外に出かけている時は、テレビを販売している電器店や量販店で見た記憶がある。
テレビ一台だけチャンネルを変えるのは恥ずかしいので、周辺のテレビ何台もチャンネルを変えていたら、わたしと同様の目的で電器屋に来ている人が何人もいたのを覚えている。
残念に思うのは、何といっても、主人公を演じた長谷有洋が亡くなってしまったことだと思う。
本書の物語自体はまだ序盤と言うか、まだ第1話(60分枠の)程度の部分なので何とも言えないが、板野サーカスをマンガで再現するのは若干の問題があるような印象を受けた。
コマの構成もちょっと微妙かな。
どこまで続くのかわからないが、フォローして行きたいと思う。
近所の書店で買おうかと思っていたのだが、在庫がなく、結局はAmazon.co.jpで購入する事にした。
「超時空要塞マクロス THE FIRST (1)」だけだと送料の都合で高くつくので、欲しかった文庫本と雑誌を同時に購入した。
「超時空要塞マクロス」は結構思い入れのある作品で、秋林さんが仰るように、スコアの羽田健太郎には随分やられた。当時音楽をやっていた関係で、羽田のスコアには本当に楽しませていただいた。
そのスコアとあいまったオープニングには強烈な印象を受けたし、SFマインドをくすぐる物語には興奮したものであった。
本放送時は、日曜の昼間の放送だったので、外に出かけている時は、テレビを販売している電器店や量販店で見た記憶がある。
テレビ一台だけチャンネルを変えるのは恥ずかしいので、周辺のテレビ何台もチャンネルを変えていたら、わたしと同様の目的で電器屋に来ている人が何人もいたのを覚えている。
残念に思うのは、何といっても、主人公を演じた長谷有洋が亡くなってしまったことだと思う。
本書の物語自体はまだ序盤と言うか、まだ第1話(60分枠の)程度の部分なので何とも言えないが、板野サーカスをマンガで再現するのは若干の問題があるような印象を受けた。
コマの構成もちょっと微妙かな。
どこまで続くのかわからないが、フォローして行きたいと思う。
ハヤカワ文庫で「現代短篇の名手たち」と言うシリーズが出ているのだが、ドナルド・E・ウェストレイクの「泥棒が1ダース」を読んだ。
例の入院の関係で、まだ杖(ロフストランドクラッチ)を使っている関係で、電車で立ったまま読書をすることが困難な関係で、 出先で読めるのは短篇集だったりする。
(1文に、「関係で」が三回出て来たぞ)
知っている人は知っていると思うのだが、この文庫本の版型は一般の文庫本よりちょっと背が高い。
驚いた事に、体が文庫本のサイズを知っているので、新書かよ、と思える程に、凄く背が高い気がするのだ。
物語は、天才的犯罪プランナーにして職業的窃盗の第一人者ジョン・ドートマンダーが活躍する物語。
何にも考えないで、ぼーっとしながら読めるとっても楽しい短篇集だった。
今後、このシリーズは続くみたいなので、いろいろ読んでみようかな、と思うわたしだった。
例の入院の関係で、まだ杖(ロフストランドクラッチ)を使っている関係で、電車で立ったまま読書をすることが困難な関係で、 出先で読めるのは短篇集だったりする。
(1文に、「関係で」が三回出て来たぞ)
知っている人は知っていると思うのだが、この文庫本の版型は一般の文庫本よりちょっと背が高い。
驚いた事に、体が文庫本のサイズを知っているので、新書かよ、と思える程に、凄く背が高い気がするのだ。
物語は、天才的犯罪プランナーにして職業的窃盗の第一人者ジョン・ドートマンダーが活躍する物語。
何にも考えないで、ぼーっとしながら読めるとっても楽しい短篇集だった。
今後、このシリーズは続くみたいなので、いろいろ読んでみようかな、と思うわたしだった。
「ターミネーター 4
2009年7月2日 映画
2009/07/01 東京板橋「ワーナー・マイカル・シネマズ板橋」で「ターミネーター4」を観た。
先ずは「ターミネーター4」が、ぼくらの見たかった「ターミネーター」に一番近い作品に仕上がっていたことを喜びたい。
と言うのも、「ターミネーター」(1984)、「ターミネーター2」(1991)、「ターミネーター3」(2003)と、未来からターミネーターがやってきて、サラをどうのこうの、ジョンをどうのこうのとドタバタする話にはもう辟易してしまっていた。
ぼくらが見たいのは、スカイネットと人類の戦いだったのだ。
そんな訳で曲りなりにもスカイネットと人類の戦いをリアルタイム(プレゼントに)描いた「ターミネーター4」に好感を覚えてしまう。
ところでシリーズの話だが、先ずは「ターミネーター」は本当にエポック・メイキングな作品だった。
「ターミネーター2」はジェームズ・キャメロンの脚色力が素晴らしい作品だった。
「ターミネーター」を見てる観客を意識した、冒頭のT-800とT-1000の登場シークエンスの凶悪なミスデレクションに酔ってしまう。
キャメロンの「エイリアン2」を観た際のようなベクトルの転換が心地よいのだ。
「ターミネーター3」はラストへの持って行き方は評価できるものの、「ターミネーター2」の焼き直しに過ぎない。
そして、重要なのは、T-800は、悪役ではなくてはならないのだ。
余談だけど、「ターミネーター」シリーズの名台詞と言えば、誰しも "I’ be back!" だと
思うと思うのだが、わたし的には、"You cloth give me now." だと思ったりする。
ところで「ターミネーター4」だが、先ずは脚本が良く出来ている。
ちょっと問題はあるけどね・・・・。
キャスト的にはクリスチャン・ベールがコナーだと言うのは若干しっくりこないが、サム・ワーシントンのマーカスは非常に良かった。
カイル・リース訳のアントン・イェルチンは最近出ずっぱりですね。
まあ、とにかく、「ターミネーター4」は良い作品なので是非劇場で観ていただきたいと思う。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
先ずは「ターミネーター4」が、ぼくらの見たかった「ターミネーター」に一番近い作品に仕上がっていたことを喜びたい。
と言うのも、「ターミネーター」(1984)、「ターミネーター2」(1991)、「ターミネーター3」(2003)と、未来からターミネーターがやってきて、サラをどうのこうの、ジョンをどうのこうのとドタバタする話にはもう辟易してしまっていた。
ぼくらが見たいのは、スカイネットと人類の戦いだったのだ。
そんな訳で曲りなりにもスカイネットと人類の戦いをリアルタイム(プレゼントに)描いた「ターミネーター4」に好感を覚えてしまう。
ところでシリーズの話だが、先ずは「ターミネーター」は本当にエポック・メイキングな作品だった。
「ターミネーター2」はジェームズ・キャメロンの脚色力が素晴らしい作品だった。
「ターミネーター」を見てる観客を意識した、冒頭のT-800とT-1000の登場シークエンスの凶悪なミスデレクションに酔ってしまう。
キャメロンの「エイリアン2」を観た際のようなベクトルの転換が心地よいのだ。
「ターミネーター3」はラストへの持って行き方は評価できるものの、「ターミネーター2」の焼き直しに過ぎない。
そして、重要なのは、T-800は、悪役ではなくてはならないのだ。
余談だけど、「ターミネーター」シリーズの名台詞と言えば、誰しも "I’ be back!" だと
思うと思うのだが、わたし的には、"You cloth give me now." だと思ったりする。
ところで「ターミネーター4」だが、先ずは脚本が良く出来ている。
ちょっと問題はあるけどね・・・・。
キャスト的にはクリスチャン・ベールがコナーだと言うのは若干しっくりこないが、サム・ワーシントンのマーカスは非常に良かった。
カイル・リース訳のアントン・イェルチンは最近出ずっぱりですね。
まあ、とにかく、「ターミネーター4」は良い作品なので是非劇場で観ていただきたいと思う。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「コント55号 宇宙大冒険」
2009年6月3日 映画
「コント55号 宇宙大冒険」(1969)を見た。
監督:福田純
脚本:ジェームス三木
出演:萩本欽一(坂本桂馬)、坂上二郎(芹沢角)、高橋紀子(小菊)、川口浩(ドグマ)
本作「コント55号 宇宙大冒険」は、中盤までのグダグダ振りは苦痛に近いがが、ラストの毒は大変素晴らしいと思った。
繰り返しになるが、ラスト付近の脚本と言うかプロットは強烈に凄い。
こんなもの、よく撮ったな、と思える程の素晴らしいラストに感涙である。
余談だが、このころの萩本欽一は現在の大泉洋にそっくりだと思う。
ついでにヒロイン役の高橋紀子が強烈にキュートだった。
とんでもない程可憐だった。
思うに「アルジャーノンに花束を」「タイタンの妖女」「博士の異常な愛情」等の影響を受けてるかな、と思ってしまう。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
監督:福田純
脚本:ジェームス三木
出演:萩本欽一(坂本桂馬)、坂上二郎(芹沢角)、高橋紀子(小菊)、川口浩(ドグマ)
本作「コント55号 宇宙大冒険」は、中盤までのグダグダ振りは苦痛に近いがが、ラストの毒は大変素晴らしいと思った。
繰り返しになるが、ラスト付近の脚本と言うかプロットは強烈に凄い。
こんなもの、よく撮ったな、と思える程の素晴らしいラストに感涙である。
余談だが、このころの萩本欽一は現在の大泉洋にそっくりだと思う。
ついでにヒロイン役の高橋紀子が強烈にキュートだった。
とんでもない程可憐だった。
思うに「アルジャーノンに花束を」「タイタンの妖女」「博士の異常な愛情」等の影響を受けてるかな、と思ってしまう。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「フロスト×ニクソン」
2009年4月10日 映画
2009/04/10 東京日比谷「TOHOシネマズ・シャンテ」で「フロスト×ニクソン」を観た。
1974年8月9日、第37代アメリカ合衆国大統領のリチャード・ニクソン(フランク・ランジェラ)は、「アメリカの歴史上、自ら辞任した初の大統領」という不名誉なタイトルをまとい、政界の表舞台から去ることになった。高々と掲げた両手でVサインを作り、ホワイトハウスを飛び立つニクソン。その光景はテレビを通じて全世界に生中継され、実に4億人が目撃した。
母国イギリスとオーストラリアでトーク番組を持つテレビの人気司会者デビッド・フロスト(マイケル・シーン)も、その4億人のひとりだ。
ニクソン辞任中継の視聴率の高さにテレビ屋の本能を刺激された彼は、さっそく1対1のインタビュー番組を企画するが・・・・。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ロン・ハワード
原作戯曲・脚本:ピーター・モーガン
出演:フランク・ランジェラ(リチャード・ニクソン)、マイケル・シーン(デビッド・フロスト)、ケヴィン・ベーコン(ジャック・ブレナン)、レベッカ・ホール(キャロライン・クッシング)、トビー・ジョーンズ(スイフティー・リザール)、マシュー・マクファディン(ジョン・バード)、オリヴァー・プラット(ボブ・ゼルニック)、サム・ロックウェル(ジェームズ・レストン)
本作「フロスト×ニクソン」は、なんとも強烈に面白かった。
本作はまるで、スポーツ、特にボクシングのように、つまり言い換えるならば「ロッキー」のように面白いのだ。
物語はウォーターゲート事件で失脚したニクソン大統領にインタビューを挑むイギリス人人気司会者、というもの。
キャストはなんと言っても怪演のフランク・ランジェラである。
もちろん、マイケル・シーンも良いのだが、ランジェラには驚愕である。
また、ニクソンを敬愛するブレナンを演じたケビン・ベーコンも良い。
フロスト・チームの3人も良いのだが、オリバー・ブラット、特にサム・ロックウェルが良かった。
いやぁ、良かった俳優ばかりで、芳醇な映画ですね。
脚本も良いし、キャストも良いし、悪いところがほとんどないし、圧倒的に面白い、最高の作品の1本です。
こんなに面白い作品は年に何本もないと思いますので、是非劇場で体験して下さい。
圧倒的に緊張しますよ。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
1974年8月9日、第37代アメリカ合衆国大統領のリチャード・ニクソン(フランク・ランジェラ)は、「アメリカの歴史上、自ら辞任した初の大統領」という不名誉なタイトルをまとい、政界の表舞台から去ることになった。高々と掲げた両手でVサインを作り、ホワイトハウスを飛び立つニクソン。その光景はテレビを通じて全世界に生中継され、実に4億人が目撃した。
母国イギリスとオーストラリアでトーク番組を持つテレビの人気司会者デビッド・フロスト(マイケル・シーン)も、その4億人のひとりだ。
ニクソン辞任中継の視聴率の高さにテレビ屋の本能を刺激された彼は、さっそく1対1のインタビュー番組を企画するが・・・・。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ロン・ハワード
原作戯曲・脚本:ピーター・モーガン
出演:フランク・ランジェラ(リチャード・ニクソン)、マイケル・シーン(デビッド・フロスト)、ケヴィン・ベーコン(ジャック・ブレナン)、レベッカ・ホール(キャロライン・クッシング)、トビー・ジョーンズ(スイフティー・リザール)、マシュー・マクファディン(ジョン・バード)、オリヴァー・プラット(ボブ・ゼルニック)、サム・ロックウェル(ジェームズ・レストン)
本作「フロスト×ニクソン」は、なんとも強烈に面白かった。
本作はまるで、スポーツ、特にボクシングのように、つまり言い換えるならば「ロッキー」のように面白いのだ。
物語はウォーターゲート事件で失脚したニクソン大統領にインタビューを挑むイギリス人人気司会者、というもの。
キャストはなんと言っても怪演のフランク・ランジェラである。
もちろん、マイケル・シーンも良いのだが、ランジェラには驚愕である。
また、ニクソンを敬愛するブレナンを演じたケビン・ベーコンも良い。
フロスト・チームの3人も良いのだが、オリバー・ブラット、特にサム・ロックウェルが良かった。
いやぁ、良かった俳優ばかりで、芳醇な映画ですね。
脚本も良いし、キャストも良いし、悪いところがほとんどないし、圧倒的に面白い、最高の作品の1本です。
こんなに面白い作品は年に何本もないと思いますので、是非劇場で体験して下さい。
圧倒的に緊張しますよ。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「タイタンの妖女」をめぐる冒険
2009年4月7日 読書
カート・ヴォネガット・ジュニアの「タイタンの妖女」の新装版が出ていたので読んでみた。
多分最初に「タイタンの妖女」("The Sirens of Titan")を読んだのは中学生くらいだったと思うのだが、今回再読してみて、年をとってからの再読は、非常に有意義だったと思う。
いきなり余談で恐縮だが、今回の新装版は爆笑問題の太田光が「タイタンの妖女」が大好きで大好きで仕方がないところから始まっているようで、帯はもちろん、あとがきは太田光の手によるものである。
更に爆笑問題が所属する芸能プロダクション「タイタン」の名称も当然ながら「タイタンの妖女」から取られている訳だから、「タイタン」の女社長太田光代こそが、「タイタンの妖女」に他ならない、と言うことになる。
つまり、セイレーンたる太田光代が爆笑問題をはじめとしたタレントたちを操っている訳である。
「タイタンの妖女」で件の妖女(セイレーン/サイレン)が登場人物にどのような影響を与え、どのように登場するかは、本書を読んでいただくとして、「タイタンの妖女」はどんな物語かをないように触れずに考えて行きたいと思う。
と言うか、本書「タイタンの妖女」は読者にどのような影響を与えるのか、を考えてみたい。
本書の根本にあるのは、自分の人生は他が運命付けたものである、と言うことと、自らの選択や行動が他に大きな影響を与えている、と言う背反するモノである。
一方では、個人や種の運命は他の存在が自分勝手に決めたもので、抗うことが出来ない、いわば予定調和的な存在であると言いながら、他方では、個人の選択や行動、何かをする、またはしないという選択や行動によって、他に大きな影響を与えている、と言うことを描いている。
物語の中で起きている大きな出来事、つまり基本プロットは、あきれるほどに無常で運命的で予定調和的なのだが、逆説的に、自分が何かをすることで何かが出来る、何かを変えることができる、自分の運命どころか、国や世界を変えることができる、と言う事を表現しているように思える。
理想を現実に変える力を感じてしまうのだ。
「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。」なんかを見ていると、太田光の理想家振りを垣間みる事が出来る。
これこそ「タイタンの妖女」の影響なのではないか、と思えてならない。
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
多分最初に「タイタンの妖女」("The Sirens of Titan")を読んだのは中学生くらいだったと思うのだが、今回再読してみて、年をとってからの再読は、非常に有意義だったと思う。
いきなり余談で恐縮だが、今回の新装版は爆笑問題の太田光が「タイタンの妖女」が大好きで大好きで仕方がないところから始まっているようで、帯はもちろん、あとがきは太田光の手によるものである。
更に爆笑問題が所属する芸能プロダクション「タイタン」の名称も当然ながら「タイタンの妖女」から取られている訳だから、「タイタン」の女社長太田光代こそが、「タイタンの妖女」に他ならない、と言うことになる。
つまり、セイレーンたる太田光代が爆笑問題をはじめとしたタレントたちを操っている訳である。
「タイタンの妖女」で件の妖女(セイレーン/サイレン)が登場人物にどのような影響を与え、どのように登場するかは、本書を読んでいただくとして、「タイタンの妖女」はどんな物語かをないように触れずに考えて行きたいと思う。
と言うか、本書「タイタンの妖女」は読者にどのような影響を与えるのか、を考えてみたい。
本書の根本にあるのは、自分の人生は他が運命付けたものである、と言うことと、自らの選択や行動が他に大きな影響を与えている、と言う背反するモノである。
一方では、個人や種の運命は他の存在が自分勝手に決めたもので、抗うことが出来ない、いわば予定調和的な存在であると言いながら、他方では、個人の選択や行動、何かをする、またはしないという選択や行動によって、他に大きな影響を与えている、と言うことを描いている。
物語の中で起きている大きな出来事、つまり基本プロットは、あきれるほどに無常で運命的で予定調和的なのだが、逆説的に、自分が何かをすることで何かが出来る、何かを変えることができる、自分の運命どころか、国や世界を変えることができる、と言う事を表現しているように思える。
理想を現実に変える力を感じてしまうのだ。
「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。」なんかを見ていると、太田光の理想家振りを垣間みる事が出来る。
これこそ「タイタンの妖女」の影響なのではないか、と思えてならない。
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝」
2009年3月17日 映画
2008/12/12 東京新宿「東京厚生年金会館」で「K-20 怪人二十面相・伝」の試写を観た。
「K-20 怪人二十面相・伝」
監督:佐藤嗣麻子
アクション監督:横山誠、小池達朗
原作:北村想 「完全版 怪人二十面相・伝」
脚本:佐藤嗣麻子
脚本協力:山崎貴
出演:金城武(遠藤平吉)、松たか子(羽柴葉子)、國村隼(源治)、高島礼子(菊子)、本郷奏多(小林芳雄)、益岡徹(浪越警部)、今井悠貴(シンスケ)、鹿賀丈史(謎の紳士)、仲村トオル(明智小五郎)
1949年、第二次世界大戦を回避した日本の都市、帝都。
そこは、19世紀から続く華族制度により極端な貧富の格差が生まれ、ごく一部の特権階級が富を独占する社会となっていた。
折しも巷では、そんな富裕層だけを狙い、鮮やかな手口で窃盗を繰り返す怪人二十面相、通称“K-20”が出現し世間を騒がせていた。
ある日、サーカス団に所属する天才曲芸師・遠藤平吉は、見知らぬ紳士から羽柴財閥の令嬢・羽柴葉子と名探偵・明智小五郎の結納の儀を写真に撮ってほしいとの依頼を受ける。
しかし、それは二十面相の罠だった・・・・。
先ずは、「K-20 怪人二十面相・伝」は大変すばらしい娯楽作品に仕上がっていた。
オリジナリティがどうこうと言う点は置いておいて、曲がりなりにも所謂ハリウッドの娯楽大作と肩を並べるようなクオリティの作品を日本国内で製作出来るようになった事を素直に喜びたい。
そして、誰もが楽しめる純粋で単純な娯楽作品を作ろうとする製作者サイドの心意気に感涙ものである。
先ずは世界観だが、第二次世界大戦を回避した日本と言う世界観は大変すばらしく、日本人を見事に格好良く描いている。
この世界観の構築は「帝都物語」にも匹敵するもので、日本映画史に残るすばらしいビジョンを提供してくれている。
脚本は若干問題があると思うが、娯楽作品としては非常によく出来ていると思った。
冒頭からラストまで畳み掛けるような脚本が楽しめる。
キャストは皆さん頑張っていて好感が持てるのだが、ヒロイン役の松たか子がいただけない。
本作「K-20 怪人二十面相・伝」は、古今東西の様々な作品の影響を受けているのだが、特筆すべき点は、既にお気付きだと思うのだが「カリオストロの城」の影響を多く受けている。
前段部分の結納のビジュアルは「カリオストロの城」を髣髴とさせ、前述のように格好良い日本人を描いている。
つまり、松たか子にはクラリス役が振られている、と言うことなのだ。
このキャスティングの問題は多分、本作の監督が佐藤嗣麻子と言う女性監督であるが故の問題なのではないか、と思う。
本作の監督がもし男性の監督だったとしたら、ヒロイン役には決して松たか子をキャスティングしないと思う。
松たか子には悪いが、脚本ではヒロインにクラリスのようなお姫様を求めているのに、松たか子では酸いも甘いも知り尽くした感が否めない、と言わざるを得ない。
つまり、17~18歳位の世俗に疎いお姫様像には松たか子の年齢では厳しすぎる、と言う感じなのだ。
アクションは、直線的な動きが楽しめ、上下と奥行きが感じられる立体的な構成がおもしろい。
アクション自体もハリウッドのアクション大作に比肩すると言っても過言ではないだろう。
編集でのごまかしがない分、人間のアクションだけを比較すると、「慰めの報酬」を超えてるんじゃないか、と言うと言い過ぎだろうか。
まあ、とにかく本作「K-20 怪人二十面相・伝」は大変すばらしい娯楽大作である。
機会があれば是非見ていただきたい。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「K-20 怪人二十面相・伝」
監督:佐藤嗣麻子
アクション監督:横山誠、小池達朗
原作:北村想 「完全版 怪人二十面相・伝」
脚本:佐藤嗣麻子
脚本協力:山崎貴
出演:金城武(遠藤平吉)、松たか子(羽柴葉子)、國村隼(源治)、高島礼子(菊子)、本郷奏多(小林芳雄)、益岡徹(浪越警部)、今井悠貴(シンスケ)、鹿賀丈史(謎の紳士)、仲村トオル(明智小五郎)
1949年、第二次世界大戦を回避した日本の都市、帝都。
そこは、19世紀から続く華族制度により極端な貧富の格差が生まれ、ごく一部の特権階級が富を独占する社会となっていた。
折しも巷では、そんな富裕層だけを狙い、鮮やかな手口で窃盗を繰り返す怪人二十面相、通称“K-20”が出現し世間を騒がせていた。
ある日、サーカス団に所属する天才曲芸師・遠藤平吉は、見知らぬ紳士から羽柴財閥の令嬢・羽柴葉子と名探偵・明智小五郎の結納の儀を写真に撮ってほしいとの依頼を受ける。
しかし、それは二十面相の罠だった・・・・。
先ずは、「K-20 怪人二十面相・伝」は大変すばらしい娯楽作品に仕上がっていた。
オリジナリティがどうこうと言う点は置いておいて、曲がりなりにも所謂ハリウッドの娯楽大作と肩を並べるようなクオリティの作品を日本国内で製作出来るようになった事を素直に喜びたい。
そして、誰もが楽しめる純粋で単純な娯楽作品を作ろうとする製作者サイドの心意気に感涙ものである。
先ずは世界観だが、第二次世界大戦を回避した日本と言う世界観は大変すばらしく、日本人を見事に格好良く描いている。
この世界観の構築は「帝都物語」にも匹敵するもので、日本映画史に残るすばらしいビジョンを提供してくれている。
脚本は若干問題があると思うが、娯楽作品としては非常によく出来ていると思った。
冒頭からラストまで畳み掛けるような脚本が楽しめる。
キャストは皆さん頑張っていて好感が持てるのだが、ヒロイン役の松たか子がいただけない。
本作「K-20 怪人二十面相・伝」は、古今東西の様々な作品の影響を受けているのだが、特筆すべき点は、既にお気付きだと思うのだが「カリオストロの城」の影響を多く受けている。
前段部分の結納のビジュアルは「カリオストロの城」を髣髴とさせ、前述のように格好良い日本人を描いている。
つまり、松たか子にはクラリス役が振られている、と言うことなのだ。
このキャスティングの問題は多分、本作の監督が佐藤嗣麻子と言う女性監督であるが故の問題なのではないか、と思う。
本作の監督がもし男性の監督だったとしたら、ヒロイン役には決して松たか子をキャスティングしないと思う。
松たか子には悪いが、脚本ではヒロインにクラリスのようなお姫様を求めているのに、松たか子では酸いも甘いも知り尽くした感が否めない、と言わざるを得ない。
つまり、17~18歳位の世俗に疎いお姫様像には松たか子の年齢では厳しすぎる、と言う感じなのだ。
アクションは、直線的な動きが楽しめ、上下と奥行きが感じられる立体的な構成がおもしろい。
アクション自体もハリウッドのアクション大作に比肩すると言っても過言ではないだろう。
編集でのごまかしがない分、人間のアクションだけを比較すると、「慰めの報酬」を超えてるんじゃないか、と言うと言い過ぎだろうか。
まあ、とにかく本作「K-20 怪人二十面相・伝」は大変すばらしい娯楽大作である。
機会があれば是非見ていただきたい。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「パッセンジャーズ」
2009年3月16日 映画
2009/03/15 東京新宿「新宿武蔵野館」で「パッセンジャーズ」を観た。
「パッセンジャーズ」
監督:ロドリゴ・ガルシア
脚本:ロニー・クリステンセン
出演:アン・ハサウェイ(クレア・サマーズ)、パトリック・ウィルソン(エリック・クラーク)、デヴィッド・モース(アーキン)、アンドレ・ブラウアー(ペリー)、クレア・デュヴァル(シャノン)、ダイアン・ウィースト(トニ)
若きセラピストのクレア(アン・ハサウェイ)は、飛行機事故で奇跡的に生き残った5人の乗客のセラピーを担当することに。しかし他の生存者とまるで様子の違うエリック(パトリック・ウィルソン)はグループ・カウセリングを拒否して個別カウンセリングを要求した上、薄気味悪い言動でクレアを困惑させる。
そんな中、事故の状況を巡って生存者たちの証言と航空会社の公式説明との食い違いが表面化し、さらに生存者たちが次々と謎の失踪を遂げる事態に。航空会社への不審を強めたクレアは、懸命に事故の核心に迫ろうとするのだが・・・・。
本作を観て、先ず印象的だったのはデヴィッド・モースのキャスティングである。
非常に興味深いのは、本作「パッセンジャーズ」でデヴィッド・モースは「ランゴリアーズ」と同様に旅客機のパイロットを演じているのだ。
ところで、「ランゴリアーズ」と言う作品についてだが、その根本には、一般的なある出来事のひとつの解釈が描かれている、と言える。
そして、物語のキーの1つとなるパイロットを演じているのがデヴィッド・モースなのだが、彼は「パッセンジャーズ」でも同様に物語の1つのキーとなるパイロットを演じている。
「パッセンジャーズ」と言う作品で、デヴイッド・モースが「ランゴリアーズ」同様に、物語のキーとなるパイロットを演じている、と言うことは、製作者サイドは、「パッセンジャーズ」を観る上で「ランゴリアーズ」を参照しろ、と言っているに他ならないのだ。
と言うのも、本作「パッセンジャーズ」では、「ランゴリアーズ」で提示されたような、ある一般的な出来事に対する1つの解釈を描いているのだ。
また余談だが、本作「パッセンジャーズ」では、アラン・パーカーの傑作「バーディ」(1984)の映画史に残るシークエンスをそのまま再演しているのだ。
これも上記同様に「パッセンジャーズ」を理解する上では「バーディ」を参照しろ、と言うことである。
「バーディ」では、ベトナム戦争のショックで心を閉ざしてしまった青年バーディ(マシュー・モディーン)と彼を立ち直らせようとするベトナム帰還兵アル(ニコラス・ケイジ)を描いているのだが、「パッセンジャーズ」では、飛行機事故で躁状態になってしまったエリック(パトリック・ウィルソン)と彼を理解し癒そうとするセラピストのクレア(アン・ハサウェイ)が描かれている。
「バーディ」と「パッセンジャーズ」の対比は非常に興味深いものがある。
「バーディ」で言うところのベトナム戦争のメタファーとして、「パッセンジャーズ」では飛行機事故が出てくる訳だが、ここで言う飛行機事故は言わずもがなだが、アメリカ同時多発テロ事件のメタファーに他ならない。
脚本は、若干の中弛みが否定できないが、よくまとまっていると思う。
しかしながら、この中弛みはラストへの布石として仕方がないとも思える。
また、突っ込みどころも結構あるのだが、致命的なものではないと、好意的に受取っておく。
核心部分の描き方はアジアと言うか日本の文化に根ざすような描写が多々あるので、日本人には非常に理解しやすいのではないか、と思った。
キャストは、取り立てて誰がどうこう言うほどではないのだが、結構ツボを押さえた良いキャスティングをしていると思う。
とにかく、パッセンジャーズ」はなかなかおもしろい作品に仕上がっているので、
機会があれば、是非劇場で堪能していただきたい。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「パッセンジャーズ」
監督:ロドリゴ・ガルシア
脚本:ロニー・クリステンセン
出演:アン・ハサウェイ(クレア・サマーズ)、パトリック・ウィルソン(エリック・クラーク)、デヴィッド・モース(アーキン)、アンドレ・ブラウアー(ペリー)、クレア・デュヴァル(シャノン)、ダイアン・ウィースト(トニ)
若きセラピストのクレア(アン・ハサウェイ)は、飛行機事故で奇跡的に生き残った5人の乗客のセラピーを担当することに。しかし他の生存者とまるで様子の違うエリック(パトリック・ウィルソン)はグループ・カウセリングを拒否して個別カウンセリングを要求した上、薄気味悪い言動でクレアを困惑させる。
そんな中、事故の状況を巡って生存者たちの証言と航空会社の公式説明との食い違いが表面化し、さらに生存者たちが次々と謎の失踪を遂げる事態に。航空会社への不審を強めたクレアは、懸命に事故の核心に迫ろうとするのだが・・・・。
本作を観て、先ず印象的だったのはデヴィッド・モースのキャスティングである。
非常に興味深いのは、本作「パッセンジャーズ」でデヴィッド・モースは「ランゴリアーズ」と同様に旅客機のパイロットを演じているのだ。
ところで、「ランゴリアーズ」と言う作品についてだが、その根本には、一般的なある出来事のひとつの解釈が描かれている、と言える。
そして、物語のキーの1つとなるパイロットを演じているのがデヴィッド・モースなのだが、彼は「パッセンジャーズ」でも同様に物語の1つのキーとなるパイロットを演じている。
「パッセンジャーズ」と言う作品で、デヴイッド・モースが「ランゴリアーズ」同様に、物語のキーとなるパイロットを演じている、と言うことは、製作者サイドは、「パッセンジャーズ」を観る上で「ランゴリアーズ」を参照しろ、と言っているに他ならないのだ。
と言うのも、本作「パッセンジャーズ」では、「ランゴリアーズ」で提示されたような、ある一般的な出来事に対する1つの解釈を描いているのだ。
また余談だが、本作「パッセンジャーズ」では、アラン・パーカーの傑作「バーディ」(1984)の映画史に残るシークエンスをそのまま再演しているのだ。
これも上記同様に「パッセンジャーズ」を理解する上では「バーディ」を参照しろ、と言うことである。
「バーディ」では、ベトナム戦争のショックで心を閉ざしてしまった青年バーディ(マシュー・モディーン)と彼を立ち直らせようとするベトナム帰還兵アル(ニコラス・ケイジ)を描いているのだが、「パッセンジャーズ」では、飛行機事故で躁状態になってしまったエリック(パトリック・ウィルソン)と彼を理解し癒そうとするセラピストのクレア(アン・ハサウェイ)が描かれている。
「バーディ」と「パッセンジャーズ」の対比は非常に興味深いものがある。
「バーディ」で言うところのベトナム戦争のメタファーとして、「パッセンジャーズ」では飛行機事故が出てくる訳だが、ここで言う飛行機事故は言わずもがなだが、アメリカ同時多発テロ事件のメタファーに他ならない。
脚本は、若干の中弛みが否定できないが、よくまとまっていると思う。
しかしながら、この中弛みはラストへの布石として仕方がないとも思える。
また、突っ込みどころも結構あるのだが、致命的なものではないと、好意的に受取っておく。
核心部分の描き方はアジアと言うか日本の文化に根ざすような描写が多々あるので、日本人には非常に理解しやすいのではないか、と思った。
キャストは、取り立てて誰がどうこう言うほどではないのだが、結構ツボを押さえた良いキャスティングをしていると思う。
とにかく、パッセンジャーズ」はなかなかおもしろい作品に仕上がっているので、
機会があれば、是非劇場で堪能していただきたい。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「007 慰めの報酬」
2009年3月6日 映画
2009/02/27 東京板橋「ワーナー・マイカル・シネマズ板橋」で「007/慰めの報酬」を観た。
愛したヴェスパーに裏切られたジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、M(ジュディ・デンチ)とともにミスター・ホワイト(イェスパー・クリスティン)を追求するうち、その裏に潜む予想もしなかった複雑かつ危険な開くの組織の存在を知るが・・・・。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:マーク・フォースター
原作:イアン・フレミング
脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ポール・ハギス
出演:ダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド)、オルガ・キュリレンコ(カミーユ)、マチュー・アマルリック(ドミニク・グリーン)、ジュディ・デンチ(M)、ジェフリー・ライト(フィリックス・レイター)、ジェマ・アータートン(フィールズ)、イェスパー・クリステンセン(ミスター・ホワイト)、デヴィッド・ハーバー(ビーム)、アナトール・トーブマン(エルヴィス)、ロシー・キニア(タナー)、ジャンカルロ・ジャンニーニ(マティス)、ホアキン・コシオ(メドラーノ将軍)、グレン・フォスター(ミッチェル)、フェルナンド・ギーエン・クエルボ(カルロス大佐)
先ずは「007/慰めの報酬」は大変素晴らしい作品に仕上がっていた。
そして、「007/カジノ・ロワイヤル」からの構成の巧みさに舌を巻く思いである。
この「ジェームズ・ボンド登場篇(前編・後編)」とも言えるような構成が、何時どの時点で考えられたのかは知らないが、「カジノ・ロワイヤル」の企画段階で「慰めの報酬」の構成が考えられていたとしたら・・・・、大変素晴らしい事である。
また、ガンバレル・シークエンスが「慰めの報酬」のラストに入っているのも泣ける。
つまり、「カジノ・ロワイヤル」と「慰めの報酬」は、ダニエル・クレイグの007の次回作の単なるオープニング・アクションにしか過ぎない、と言う事なのだ。
とは言っても「慰めの報酬」を手放しで評価している訳ではない。
激怒してしまうのは、アクションの撮影・編集手法である。
カメラが被写体に近すぎるのだ。
わたしは動体視力が良いのだが、それでも具体的に何が起こっているのかわからない程カメラが被写体に寄り過ぎで、細かいカット割りでごまかしているように見えるのだ。
例えば香港の動けるアクション俳優がハリウッドに進出し、動ける俳優なのに編集でアクションをごまかされてしまい、アクション俳優の技が死んでしまっている、そんな印象を受けるのだ。
せっかくきちんとアクションを行っているのならば、きちんと撮影しきちんと編集するべきである。
多くの映画ファンは、細かいカット割りでスタイリッシュな編集スタイルを求めているのではないのだ。
あとは「カジノ・ロワイヤル」を復習していない人に対し圧倒的に不親切な作品になっているのも、若干いただけない。
ミスター・ホワイトとかマティスって何者だよ! と言う観客がいっぱいだと思った。
ミスター・ホワイトと言えば、オペラのシークエンスでのホワイトの描き方が非常に良かった。オペラのシークエンスで一番頭が良かったのはホワイトだ、と言う事である。
あと気になったのは、M、出張し過ぎである。
危機管理が出来ていないんじゃないの、と思ってしまう。
オフィシャル・サイトで、Mのことをas Mと表記してあるのだが、これ007のことを知らない人が翻訳した関係で間違ってしまったのかな。
また、フェリックス・ライターはフェリックス・レイターに表記が変わってしまったのかな。
マティスの登場には笑ってしまった。
もちろん笑っていたのはわたしだけであったのだが。
あと、ロケ地が変わる毎に画面にテロップがでるのだが、なんでフォントと言うかデザインが変わってしまうのか、統一感がない、と思った。
オープニング・タイトルは「カジノ・ロワイヤル」が良かっただけにちょっとがっかりである。
どうやら砂漠が舞台なんだな、と言うのが分かるのがせいぜいである。
個人的にはハードでユーモアのかけらのない007は大好きなわたしだが、どうやらジェームズ・ボンドのテーマが合わなくなってしまっているような印象を受けた。
時代の要請か、「ボーン・アイデンティティ」シリーズの影響か知らないが、旧来のボンドファンに取っては釈然としない部分だろう。
余談だけど、「ジェームズ・ボンド公式DVDコレクション」ってのがリリースされはじめてるが、聞く話によると、MI6(エムアイシックス)ではなくM16(エムジュウロク)と表記されていたり、CM(CF)では、007をダブルオウセブンではなく、ゼロゼロセブンとか言っていますね。DVDの発音はディーヴィーディーで良いけれどね。
とにかく「007/慰めの報酬」は新生ジェームズ・ボンドの誕生篇後編ですが、大変素晴らしい作品に仕上がっています。是非劇場で堪能して下さい。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
愛したヴェスパーに裏切られたジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、M(ジュディ・デンチ)とともにミスター・ホワイト(イェスパー・クリスティン)を追求するうち、その裏に潜む予想もしなかった複雑かつ危険な開くの組織の存在を知るが・・・・。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:マーク・フォースター
原作:イアン・フレミング
脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ポール・ハギス
出演:ダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド)、オルガ・キュリレンコ(カミーユ)、マチュー・アマルリック(ドミニク・グリーン)、ジュディ・デンチ(M)、ジェフリー・ライト(フィリックス・レイター)、ジェマ・アータートン(フィールズ)、イェスパー・クリステンセン(ミスター・ホワイト)、デヴィッド・ハーバー(ビーム)、アナトール・トーブマン(エルヴィス)、ロシー・キニア(タナー)、ジャンカルロ・ジャンニーニ(マティス)、ホアキン・コシオ(メドラーノ将軍)、グレン・フォスター(ミッチェル)、フェルナンド・ギーエン・クエルボ(カルロス大佐)
先ずは「007/慰めの報酬」は大変素晴らしい作品に仕上がっていた。
そして、「007/カジノ・ロワイヤル」からの構成の巧みさに舌を巻く思いである。
この「ジェームズ・ボンド登場篇(前編・後編)」とも言えるような構成が、何時どの時点で考えられたのかは知らないが、「カジノ・ロワイヤル」の企画段階で「慰めの報酬」の構成が考えられていたとしたら・・・・、大変素晴らしい事である。
また、ガンバレル・シークエンスが「慰めの報酬」のラストに入っているのも泣ける。
つまり、「カジノ・ロワイヤル」と「慰めの報酬」は、ダニエル・クレイグの007の次回作の単なるオープニング・アクションにしか過ぎない、と言う事なのだ。
とは言っても「慰めの報酬」を手放しで評価している訳ではない。
激怒してしまうのは、アクションの撮影・編集手法である。
カメラが被写体に近すぎるのだ。
わたしは動体視力が良いのだが、それでも具体的に何が起こっているのかわからない程カメラが被写体に寄り過ぎで、細かいカット割りでごまかしているように見えるのだ。
例えば香港の動けるアクション俳優がハリウッドに進出し、動ける俳優なのに編集でアクションをごまかされてしまい、アクション俳優の技が死んでしまっている、そんな印象を受けるのだ。
せっかくきちんとアクションを行っているのならば、きちんと撮影しきちんと編集するべきである。
多くの映画ファンは、細かいカット割りでスタイリッシュな編集スタイルを求めているのではないのだ。
あとは「カジノ・ロワイヤル」を復習していない人に対し圧倒的に不親切な作品になっているのも、若干いただけない。
ミスター・ホワイトとかマティスって何者だよ! と言う観客がいっぱいだと思った。
ミスター・ホワイトと言えば、オペラのシークエンスでのホワイトの描き方が非常に良かった。オペラのシークエンスで一番頭が良かったのはホワイトだ、と言う事である。
あと気になったのは、M、出張し過ぎである。
危機管理が出来ていないんじゃないの、と思ってしまう。
オフィシャル・サイトで、Mのことをas Mと表記してあるのだが、これ007のことを知らない人が翻訳した関係で間違ってしまったのかな。
また、フェリックス・ライターはフェリックス・レイターに表記が変わってしまったのかな。
マティスの登場には笑ってしまった。
もちろん笑っていたのはわたしだけであったのだが。
あと、ロケ地が変わる毎に画面にテロップがでるのだが、なんでフォントと言うかデザインが変わってしまうのか、統一感がない、と思った。
オープニング・タイトルは「カジノ・ロワイヤル」が良かっただけにちょっとがっかりである。
どうやら砂漠が舞台なんだな、と言うのが分かるのがせいぜいである。
個人的にはハードでユーモアのかけらのない007は大好きなわたしだが、どうやらジェームズ・ボンドのテーマが合わなくなってしまっているような印象を受けた。
時代の要請か、「ボーン・アイデンティティ」シリーズの影響か知らないが、旧来のボンドファンに取っては釈然としない部分だろう。
余談だけど、「ジェームズ・ボンド公式DVDコレクション」ってのがリリースされはじめてるが、聞く話によると、MI6(エムアイシックス)ではなくM16(エムジュウロク)と表記されていたり、CM(CF)では、007をダブルオウセブンではなく、ゼロゼロセブンとか言っていますね。DVDの発音はディーヴィーディーで良いけれどね。
とにかく「007/慰めの報酬」は新生ジェームズ・ボンドの誕生篇後編ですが、大変素晴らしい作品に仕上がっています。是非劇場で堪能して下さい。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「8 1/2」をめぐる冒険
2009年3月4日 映画
フェデリコ・フェリーニの「8 1/2」(1963)を久し振りに観た。
これ、DVD出たんですね。
大昔に「8 1/2」を観て、今回観るまでの間に、「監督・ばんざい!」(2007)がある訳だが、北野武は「監督・ばんざい!」でフェリーニの「8 1/2」をやりたかったのだな、と言う事がいまさらながら再確認してしまった。
あとは、ティム・バートンの「ビッグ・フィッシュ」(2003)のラストのシークエンス、あの素晴らしいラストは「8 1/2」のラストのシークエンスと酷似していると思った。
その辺を突き詰めていくと、個人的には1982年のサントリーローヤルのCM(CF)「ランボー篇」(http://www.youtube.com/watch?v=YotCl8xcRtk)や「ガウディ篇」(http://www.youtube.com/watch?v=aWo1aNdn6fQ&feature=related)を思い出す。
当時、あぁこれはフェリーニなのだな、と思ったのを記憶している。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
これ、DVD出たんですね。
大昔に「8 1/2」を観て、今回観るまでの間に、「監督・ばんざい!」(2007)がある訳だが、北野武は「監督・ばんざい!」でフェリーニの「8 1/2」をやりたかったのだな、と言う事がいまさらながら再確認してしまった。
あとは、ティム・バートンの「ビッグ・フィッシュ」(2003)のラストのシークエンス、あの素晴らしいラストは「8 1/2」のラストのシークエンスと酷似していると思った。
その辺を突き詰めていくと、個人的には1982年のサントリーローヤルのCM(CF)「ランボー篇」(http://www.youtube.com/watch?v=YotCl8xcRtk)や「ガウディ篇」(http://www.youtube.com/watch?v=aWo1aNdn6fQ&feature=related)を思い出す。
当時、あぁこれはフェリーニなのだな、と思ったのを記憶している。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
2009/02/28 東京板橋「ワーナー・マイカル・シネマズ板橋」で「チェンジリング」を観た。
1928年、ロサンゼルス。
クリスティン・コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)は、9歳の息子(ガトリン・グリフィス)と共にロサンゼルス郊外で暮らすシングル・マザー。
電話会社に勤めながら女手ひとつで子供を育てていく生活は、決して楽ではなかったが、父親の顔を知らないウォルターに辛い思いをさせまいと思うクリスティンは、多忙な日々の中で懸命に母親と父親の2役をこなしていた。
1928年3月10日。
同僚の頼みで休日を返上することになったクリスティンは、ウォルターをひとり家に残すことに後ろめたさを感じながら、会社に出かけていった。
夕方、大急ぎで帰宅した彼女を待ち受けていたのは、空っぽの家だった。
監督:クリント・イーストウッド
脚本:J・マイケル・ストラジンスキー
撮影:トム・スターン
プロダクション・デザイン:ジェームズ・J・ムラカミ
出演:アンジェリーナ・ジョリー(クリスティン・コリンズ)、ジョン・マルコヴィッチ(グスタヴ・ブリーグレブ牧師)、ジェフリー・ドノヴァン(J・J・ジョーンズ警部)、コルム・フィオール(ジェームズ・E・デイヴィス警察本部長)、ジェイソン・バトラー・ハーナー(ゴードン・ノースコット)、エイミー・ライアン(キャロル・デクスター)、マイケル・ケリー(レスター・ヤバラ刑事)
先ずは本作「チェンジリング」は素晴らしい作品に仕上がっていた。
日本版のコピーによると、本作は親子の愛情を描いた感動巨編のような印象を受けるが、実際のところ本作は見事なクライムサスペンスに仕上がっていた。
印象としてはデヴィッド・フィンチャーの「ゾディアック」(2006)の雰囲気だし、方向性としてはカーティス・ハンソンの「L.A.コンフィデンシャル」(1997)のそれを醸し出しているような気がした。
1928年のロサンゼルス市警察が、1950年代に「L.A.コンフィデンシャル」になる訳である。
やはり「ゾディアック」が近いかな、と思ってしまう。
またはエルロイ繋がりでデ・パルマの「ブラック・ダリア」(2006)かな。
是非オススメの映画なので、内容については何も書けないが、印象的だった余談を何点か紹介する。
ラスト、クリスティンが歩み去る道の劇場で公開されている映画は、「或る夜の出来事」(1934)。クリスティンが同僚の男性とアカデミー賞を取るとか取らないとか言っていた作品である。
この作品の内容を知っていると、ラストのクリスティンのセリフが生きてくることになる。
「新世紀エヴァンゲリオン」で引用された「ジェリコの壁」の元ネタは「或る夜の出来事」である。
スコアは案の定イーストウッドの手によるもの。
例によって、ポロポロ弾いた4音程度のピアノのメロディから派生するテーマのバリエーションでスコアが構成されている。
音楽、特にジャズ好きなのはわかるし、ジャズの映画を撮っているのはわかるが、いい加減スコアは本職の作曲家にやらせろよ、と心から思った。
マルコヴィッチは良かった。
狂信的な牧師かなと思ったのだが、良い味を出していた。
ジェフリー・ドノヴァンも良かった。
正論は正論なだけに恐いですわ。
コルム・フィオールも良かった。
ドノヴァンとフィオールのコンビが最高ですわね。
もちろん、アンジェリーナ・ジョリーも頑張りました。
スタローン顔負けのシャワーシーンもあるぞ。
そんな訳で、本作「チェンジリング」は最高にオススメの作品なのだ。
気が向いたら是非劇場へ!
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
1928年、ロサンゼルス。
クリスティン・コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)は、9歳の息子(ガトリン・グリフィス)と共にロサンゼルス郊外で暮らすシングル・マザー。
電話会社に勤めながら女手ひとつで子供を育てていく生活は、決して楽ではなかったが、父親の顔を知らないウォルターに辛い思いをさせまいと思うクリスティンは、多忙な日々の中で懸命に母親と父親の2役をこなしていた。
1928年3月10日。
同僚の頼みで休日を返上することになったクリスティンは、ウォルターをひとり家に残すことに後ろめたさを感じながら、会社に出かけていった。
夕方、大急ぎで帰宅した彼女を待ち受けていたのは、空っぽの家だった。
監督:クリント・イーストウッド
脚本:J・マイケル・ストラジンスキー
撮影:トム・スターン
プロダクション・デザイン:ジェームズ・J・ムラカミ
出演:アンジェリーナ・ジョリー(クリスティン・コリンズ)、ジョン・マルコヴィッチ(グスタヴ・ブリーグレブ牧師)、ジェフリー・ドノヴァン(J・J・ジョーンズ警部)、コルム・フィオール(ジェームズ・E・デイヴィス警察本部長)、ジェイソン・バトラー・ハーナー(ゴードン・ノースコット)、エイミー・ライアン(キャロル・デクスター)、マイケル・ケリー(レスター・ヤバラ刑事)
先ずは本作「チェンジリング」は素晴らしい作品に仕上がっていた。
日本版のコピーによると、本作は親子の愛情を描いた感動巨編のような印象を受けるが、実際のところ本作は見事なクライムサスペンスに仕上がっていた。
印象としてはデヴィッド・フィンチャーの「ゾディアック」(2006)の雰囲気だし、方向性としてはカーティス・ハンソンの「L.A.コンフィデンシャル」(1997)のそれを醸し出しているような気がした。
1928年のロサンゼルス市警察が、1950年代に「L.A.コンフィデンシャル」になる訳である。
やはり「ゾディアック」が近いかな、と思ってしまう。
またはエルロイ繋がりでデ・パルマの「ブラック・ダリア」(2006)かな。
是非オススメの映画なので、内容については何も書けないが、印象的だった余談を何点か紹介する。
ラスト、クリスティンが歩み去る道の劇場で公開されている映画は、「或る夜の出来事」(1934)。クリスティンが同僚の男性とアカデミー賞を取るとか取らないとか言っていた作品である。
この作品の内容を知っていると、ラストのクリスティンのセリフが生きてくることになる。
「新世紀エヴァンゲリオン」で引用された「ジェリコの壁」の元ネタは「或る夜の出来事」である。
スコアは案の定イーストウッドの手によるもの。
例によって、ポロポロ弾いた4音程度のピアノのメロディから派生するテーマのバリエーションでスコアが構成されている。
音楽、特にジャズ好きなのはわかるし、ジャズの映画を撮っているのはわかるが、いい加減スコアは本職の作曲家にやらせろよ、と心から思った。
マルコヴィッチは良かった。
狂信的な牧師かなと思ったのだが、良い味を出していた。
ジェフリー・ドノヴァンも良かった。
正論は正論なだけに恐いですわ。
コルム・フィオールも良かった。
ドノヴァンとフィオールのコンビが最高ですわね。
もちろん、アンジェリーナ・ジョリーも頑張りました。
スタローン顔負けのシャワーシーンもあるぞ。
そんな訳で、本作「チェンジリング」は最高にオススメの作品なのだ。
気が向いたら是非劇場へ!
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
「包帯クラブ」を観た。
原作は天童荒太。
しかしながら、語られる物語は天童荒太の物語と言うより、石田衣良の物語のような印象を受ける。
天童荒太が若年層向けに小説を書くと石田衣良になってしまうのか、と言う疑問が湧いてくる。事実、本作「包帯クラブ」のテイストは、石田衣良の「4TEEN」のような感じを受けた。
監督は堤幸彦。
良い作品もあればダメな作品もある堤幸彦だが、個人的な印象としては本作は堤幸彦の最高傑作かと思った。
堤幸彦のふざけた作風は非常に面白いのだが、作品としては残念ながら評価できない。
従ってわたし個人としては好きな映像作家ではないのだが、本作「包帯クラブ」のような作品を監督してしまうとは、評価せざるを得ない、と言う気持ちである。
キャストは、それぞれ素晴らしいし、それぞれのキャラクターが背負うエピソードも素晴らしい。
とは言う物の、こんな甘っちょろい作品にこんなに泣かされてしまうわたしは、本当はダメな大人なのかも知れない。
機会があれば是非観ていただきたいと思う今日この頃である。
「包帯クラブ」と「台風クラブ」。
似て異なるものだが、並べてみると興味深いと思った。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
原作は天童荒太。
しかしながら、語られる物語は天童荒太の物語と言うより、石田衣良の物語のような印象を受ける。
天童荒太が若年層向けに小説を書くと石田衣良になってしまうのか、と言う疑問が湧いてくる。事実、本作「包帯クラブ」のテイストは、石田衣良の「4TEEN」のような感じを受けた。
監督は堤幸彦。
良い作品もあればダメな作品もある堤幸彦だが、個人的な印象としては本作は堤幸彦の最高傑作かと思った。
堤幸彦のふざけた作風は非常に面白いのだが、作品としては残念ながら評価できない。
従ってわたし個人としては好きな映像作家ではないのだが、本作「包帯クラブ」のような作品を監督してしまうとは、評価せざるを得ない、と言う気持ちである。
キャストは、それぞれ素晴らしいし、それぞれのキャラクターが背負うエピソードも素晴らしい。
とは言う物の、こんな甘っちょろい作品にこんなに泣かされてしまうわたしは、本当はダメな大人なのかも知れない。
機会があれば是非観ていただきたいと思う今日この頃である。
「包帯クラブ」と「台風クラブ」。
似て異なるものだが、並べてみると興味深いと思った。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604