「セイブ・ザ・ワールド」
2004年7月4日 映画7月1日映画の日、会社を休んだわたしは、このままではおそらく見逃してしまうだろう「スターシップ・トゥルーパーズ2」と「セイブ・ザ・ワールド」を観たのだ。
で、今日は「セイブ・ザ・ワールド」の話。
世界中を飛び回るコピー機のセールスマンを騙るスティーブ・トバイアス(マイケル・ダグラス)の正体はCIAの潜入捜査官。
今回のスティーブの任務は、武器密輸ブローカーになりすましジャン=ピエール・ティボドゥ(デヴィッド・スーシェ)が統率する国際的な武器密輸組織の壊滅。
そんな中、スティーブの息子マーク(ライアン・レイノルズ)が、神経質で小心者の足の専門医ジェリー(アルバート・ブルックス)の娘メリッサ(リンゼイ・スローン)と結婚する事になった。
両家の初顔合わせでも、スティーブは会食中のレストランのトイレで任務に絡むゴタゴタに遭遇、その現場をジェリーに目撃されてしまい、スティーブを危険人物と誤解したジェリーは、この結婚は破談にする、と宣言してしまう。
一人息子マークの幸せを壊すわけにはいかないと焦るスティーブは、なんとかジェリーの機嫌を取ろうとするのだが・・・・。
本作は、娘の結婚相手の父親がCIAエージェントだったことから、彼の極秘任務に巻き込まれてしまった神経質な中年医師の悲劇を描いたドタバタ・アクション・コメディで、ピーター・フォークとアラン・アーキン共演の1979年作品「あきれたあきれた大作戦」のリメイク。
監督は、アンドリュー・フレミング。
スティーブ(マイケル・ダグラス)と別居中の妻ジュディ役でキャンディス・バーゲン。
スティーブの部下アンジェラにロビン・タニー。
ジェリー(アルバート・ブルックス)の妻キャサリンにマリア・リコッサ。
「セイブ・ザ・ワールド」の形式は、秘密を共有する二人が、その秘密を守りつつ、二つの事件を解決する、というお決まりのパターンを踏襲したドタバタ・コメディで、最近では「フォーチュン・クッキー」あたりもこのタイプの映画である、と言えよう。
そして、このような作品の魅力のひとつは、なんと言っても主演俳優二人のコミカルなやりとりであろう。
漫才のボケとツッコミではないが、マイケル・ダグラス演じるCIAの潜入捜査官とアルバート・ブルックスの小心者の医師と言う組み合わせが、役柄に合わせ比較的良く出来た脚本と相まって、二人のやりとりは勿論、映画全体を楽しいものにしている。
この映画は決して傑作でもないし、映画史に残る作品でもないが、観ている間や、見終わった後、思い出した時に幸せな気分にさせてくれる種類の映画の一本だと言えよう。
ところで、マイケル・ダグラスのコメディと言えば「ロマンシング・ストーン」シリーズや「ローズ家の戦争」あたりが思い出されるが、本作は「ロマンシング・ストーン」シリーズのキャラクターをCIAエージェントにしたような、悪乗り系の楽しいマイケル・ダグラスが楽しめるし、アルバート・ブルックスと言えば最近国内版DVDがリリースされた「ファインディング・ニモ」のマーリン役が印象的だが、そのマーリンとドリーの漫才的やりとりを髣髴とさせる、楽しい役柄を演じている。目を瞑ると正に、マーリンそのものの声であった。
あと興味深かったのは、音楽の使い方である。
本作のサントラにはポル・マッカートニーの「死ぬのは奴らだ(”Live and Let Die”)」とか、バート・バカラックの「雨にぬれても(”Raindrops Keep Fallin’ on My Head”)」等、銀幕を飾った数々の名曲が、サントラとして使用されており、かつての名作の主題歌をサントラに使うと言う手法に疑問を感じる方もいらっしゃると思うが、映画的記憶を上手に利用しし素晴らしい効果をあげている。
特に冒頭、マイケル・ダグラス演じるCIAエージェントが窮地に陥った際(自動車の後部座席で武器密輸組織幹部と商談中、自動車を取り囲んだ連中から銃撃を受け、ドライバーが死亡、後部座席から自動車を運転し脱出を図る)にかかる「死ぬのは奴らだ(”Live and Let Die”)」の使い方は、タイミングも素晴らしいし、アクション・シークエンスとのマッチ感も素晴らしい。下手をすると感涙もののシークエンスに仕上がっている。
また、「タワーリング・インフェルノ」的シークエンスの中でかかる「雨にぬれても(”Raindrops Keep Fallin’ on My Head”)」も楽しい。
音楽の使い方ではないが、ラスト近辺のアクション・シークエンスで、マイケル・ダグラスとアルバート・ブルックスがタキシードを着ているところも良い。
勿論、息子と娘の結婚式式場が舞台なのだから彼等はタキシードで当然なのだが、スパイ・アクションと言えば、お約束だがタキシードでアクションをこなして欲しいのだ。
例えば水中からあがったスパイがドライ・スーツのジッパーをおろすと中はタキシードであって欲しいのと同様のお約束なのだ。
少なくと本作「セイブ・ザ・ワールド」は、コメディ映画ファンには絶対オススメの楽しいコメディ・アクション映画であるし、もしかしたら007ファンや「トゥルー・ライズ」ファンにもオススメの映画かも知れない。
また、重い映画で疲れた方にも超オススメの作品なのだ。
で、今日は「セイブ・ザ・ワールド」の話。
世界中を飛び回るコピー機のセールスマンを騙るスティーブ・トバイアス(マイケル・ダグラス)の正体はCIAの潜入捜査官。
今回のスティーブの任務は、武器密輸ブローカーになりすましジャン=ピエール・ティボドゥ(デヴィッド・スーシェ)が統率する国際的な武器密輸組織の壊滅。
そんな中、スティーブの息子マーク(ライアン・レイノルズ)が、神経質で小心者の足の専門医ジェリー(アルバート・ブルックス)の娘メリッサ(リンゼイ・スローン)と結婚する事になった。
両家の初顔合わせでも、スティーブは会食中のレストランのトイレで任務に絡むゴタゴタに遭遇、その現場をジェリーに目撃されてしまい、スティーブを危険人物と誤解したジェリーは、この結婚は破談にする、と宣言してしまう。
一人息子マークの幸せを壊すわけにはいかないと焦るスティーブは、なんとかジェリーの機嫌を取ろうとするのだが・・・・。
本作は、娘の結婚相手の父親がCIAエージェントだったことから、彼の極秘任務に巻き込まれてしまった神経質な中年医師の悲劇を描いたドタバタ・アクション・コメディで、ピーター・フォークとアラン・アーキン共演の1979年作品「あきれたあきれた大作戦」のリメイク。
監督は、アンドリュー・フレミング。
スティーブ(マイケル・ダグラス)と別居中の妻ジュディ役でキャンディス・バーゲン。
スティーブの部下アンジェラにロビン・タニー。
ジェリー(アルバート・ブルックス)の妻キャサリンにマリア・リコッサ。
「セイブ・ザ・ワールド」の形式は、秘密を共有する二人が、その秘密を守りつつ、二つの事件を解決する、というお決まりのパターンを踏襲したドタバタ・コメディで、最近では「フォーチュン・クッキー」あたりもこのタイプの映画である、と言えよう。
そして、このような作品の魅力のひとつは、なんと言っても主演俳優二人のコミカルなやりとりであろう。
漫才のボケとツッコミではないが、マイケル・ダグラス演じるCIAの潜入捜査官とアルバート・ブルックスの小心者の医師と言う組み合わせが、役柄に合わせ比較的良く出来た脚本と相まって、二人のやりとりは勿論、映画全体を楽しいものにしている。
この映画は決して傑作でもないし、映画史に残る作品でもないが、観ている間や、見終わった後、思い出した時に幸せな気分にさせてくれる種類の映画の一本だと言えよう。
ところで、マイケル・ダグラスのコメディと言えば「ロマンシング・ストーン」シリーズや「ローズ家の戦争」あたりが思い出されるが、本作は「ロマンシング・ストーン」シリーズのキャラクターをCIAエージェントにしたような、悪乗り系の楽しいマイケル・ダグラスが楽しめるし、アルバート・ブルックスと言えば最近国内版DVDがリリースされた「ファインディング・ニモ」のマーリン役が印象的だが、そのマーリンとドリーの漫才的やりとりを髣髴とさせる、楽しい役柄を演じている。目を瞑ると正に、マーリンそのものの声であった。
あと興味深かったのは、音楽の使い方である。
本作のサントラにはポル・マッカートニーの「死ぬのは奴らだ(”Live and Let Die”)」とか、バート・バカラックの「雨にぬれても(”Raindrops Keep Fallin’ on My Head”)」等、銀幕を飾った数々の名曲が、サントラとして使用されており、かつての名作の主題歌をサントラに使うと言う手法に疑問を感じる方もいらっしゃると思うが、映画的記憶を上手に利用しし素晴らしい効果をあげている。
特に冒頭、マイケル・ダグラス演じるCIAエージェントが窮地に陥った際(自動車の後部座席で武器密輸組織幹部と商談中、自動車を取り囲んだ連中から銃撃を受け、ドライバーが死亡、後部座席から自動車を運転し脱出を図る)にかかる「死ぬのは奴らだ(”Live and Let Die”)」の使い方は、タイミングも素晴らしいし、アクション・シークエンスとのマッチ感も素晴らしい。下手をすると感涙もののシークエンスに仕上がっている。
また、「タワーリング・インフェルノ」的シークエンスの中でかかる「雨にぬれても(”Raindrops Keep Fallin’ on My Head”)」も楽しい。
音楽の使い方ではないが、ラスト近辺のアクション・シークエンスで、マイケル・ダグラスとアルバート・ブルックスがタキシードを着ているところも良い。
勿論、息子と娘の結婚式式場が舞台なのだから彼等はタキシードで当然なのだが、スパイ・アクションと言えば、お約束だがタキシードでアクションをこなして欲しいのだ。
例えば水中からあがったスパイがドライ・スーツのジッパーをおろすと中はタキシードであって欲しいのと同様のお約束なのだ。
少なくと本作「セイブ・ザ・ワールド」は、コメディ映画ファンには絶対オススメの楽しいコメディ・アクション映画であるし、もしかしたら007ファンや「トゥルー・ライズ」ファンにもオススメの映画かも知れない。
また、重い映画で疲れた方にも超オススメの作品なのだ。