「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」
2006年8月24日 映画 コメント (1)
2006/08/22 東京有楽町「東京国際フォーラム」で、「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」を観た。
当日は、監督:ジャスティン・リン、キャスト:ナタリー・ケリー、北川景子、土屋圭市らのゲストを迎えた「ジャパン・プレミア」だった。司会は襟川クロ。
カリフォルニアで閉鎖的な毎日を過ごしている高校生ショーン・ボズウェル(ルーカス・ブラック)にとって、車は唯一の心の拠りどころ。
ある日、ハイスクールの花形アメフト選手クレイ(ザカリー・タイ・ブライアン)に因縁をつけられた彼は、ストリート・レーシングの勝負を受けて立つ。
愛車の古いムスタングを駆って、チューンアップされたダッジバイパーを操るライバルに競り勝つショーンだったが、建設現場を荒らしたあげく衝突事故を起こして補導される。
これが車がらみの3度目の逮捕で、少年院行きは逃れられない。
自由を奪われるか、街を出るかの選択に迫られ、ショーンは軍人である父(ブライアン・グッドマン)を頼って日本へ飛ぶが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ジャスティン・リン
出演:ルーカス・ブラック(ショーン・ボズウェル)、バウ・ワウ(トウィンキー)、サン・カン(ハン)、ナタリー・ケリー(ニーラ)、ブライアン・ティー(D.K.)、レオナルド・ナム (モリモト)、北川景子(レイコ)、妻夫木聡(カメオ)、土屋圭市(釣り人1)、千葉真一(カマタ/JJサニー千葉)
さて、本作「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」についてだが、結論としては、まあ面白いんだけど・・・・。と言う印象。
ドリフトが主要なテクニックと言う事と、日本が舞台と言う事を考えると、否応なく「頭文字<イニシャル>D THE MOVIE」(2005)と比較されてしまうと思うのだが、撮影テクニックにしろ見せ方にしろ、「頭文字D」に遥かに及ばない。
ハリウッド特有のアップで何が起こっているかわからない、と言うアクション・シークエンスの目白押しである。
ところで、物語のコンセプトとして興味深いのが、アメリカ人が日本に来て、日本車で日本人(アジア人)に一旦は負けるが、最終的には、アメリカ車で日本車に勝つ、と言うもの。
で、そのアメリカ車がフォード・ムスタング’67にニッサン・スカイラインGT-RのRB26エンジンを移植したもの。
ショーンがRB26のこのプラグが悪いとか言って日本のエンジンに文句をたれる所が興味深い。
さて、ムスタング’67と言えば、どうしても考えなければならないのは「ブリット」(1968)でスティーヴ・マックィーンが乗ったムスタング’68。
どう考えても「ブリット」を意識していると思うよ、本作は。
とは言うものの、2006年の最新技術をもってしても残念ながら、「ブリット」(1968)や「フレンチ・コネクション」(1971)、「カプリコン・1」(1977)、「マッドマックス」(1979)等の珠玉のカースタントには遠く及ばない。
何しろ興奮しないし、印象に残らないのだ。
強いて言えば、冒頭のマッスルなカースタントの方が面白いと言うのは、どう言う事なのだ、と思ってしまう。
物語としてはキャストを一新しているのだが、三作目をはじめて観た観客に対しても、主人公ショーン・ボズウェル(ルーカス・ブラック)が自動車の無謀運転で2度捕まっている、と言う冒頭部分のプロットから、あぁ、1作目と2作目でショーンが捕まって、今度は3度目なのだな、と訳わからないミス・デレクション的プロットが非常に興味深い。
実際のところは、キャスト一新なのだが、そんな見方も出来る楽しいプロットが楽しめる。
とは言うものの、全く解せないのは、主人公がクルマを壊しまくること。
冒頭のカースタントからはじまって、日本上陸後の最初のレースにしろ、めちゃくちゃクルマを壊しまくる。
主人公のショーンはクルマが好きでたまらない設定のハズだと思うのだが、そのショーンのクルマに対する愛情が一切感じられない、と言う作品として致命的な印象を受ける。
特に日本国内最初のドリフトレースの際のめちゃくちゃ感は、クルマ好きの神経逆撫でシークエンスではないのか、と思ってしまう。
余談だが、妻夫木聡のフッテージを効果的に使った予告編、CF(CM)には頭が下がる、と言うかちょっとまずいんじゃないか、と思う。
当初から本編に妻夫木聡が1〜2カットしか出てこないと知っている観客ならまだしも、あんな予告編やCF(CM)を見せられた妻夫木聡ファンはたまらないと思うぞ。
日本が舞台とはいえ、日本人キャストが少ないのも面白い。
と言うか、ワールドワイドな作品に出演できる俳優が日本には居ない、ということなのだろうと思う。
まあ本作「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」は、そこそこ楽しいカースタント映画だが、残念ながら記憶には残らない作品だと言わざるを得ない。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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当日は、監督:ジャスティン・リン、キャスト:ナタリー・ケリー、北川景子、土屋圭市らのゲストを迎えた「ジャパン・プレミア」だった。司会は襟川クロ。
カリフォルニアで閉鎖的な毎日を過ごしている高校生ショーン・ボズウェル(ルーカス・ブラック)にとって、車は唯一の心の拠りどころ。
ある日、ハイスクールの花形アメフト選手クレイ(ザカリー・タイ・ブライアン)に因縁をつけられた彼は、ストリート・レーシングの勝負を受けて立つ。
愛車の古いムスタングを駆って、チューンアップされたダッジバイパーを操るライバルに競り勝つショーンだったが、建設現場を荒らしたあげく衝突事故を起こして補導される。
これが車がらみの3度目の逮捕で、少年院行きは逃れられない。
自由を奪われるか、街を出るかの選択に迫られ、ショーンは軍人である父(ブライアン・グッドマン)を頼って日本へ飛ぶが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ジャスティン・リン
出演:ルーカス・ブラック(ショーン・ボズウェル)、バウ・ワウ(トウィンキー)、サン・カン(ハン)、ナタリー・ケリー(ニーラ)、ブライアン・ティー(D.K.)、レオナルド・ナム (モリモト)、北川景子(レイコ)、妻夫木聡(カメオ)、土屋圭市(釣り人1)、千葉真一(カマタ/JJサニー千葉)
さて、本作「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」についてだが、結論としては、まあ面白いんだけど・・・・。と言う印象。
ドリフトが主要なテクニックと言う事と、日本が舞台と言う事を考えると、否応なく「頭文字<イニシャル>D THE MOVIE」(2005)と比較されてしまうと思うのだが、撮影テクニックにしろ見せ方にしろ、「頭文字D」に遥かに及ばない。
ハリウッド特有のアップで何が起こっているかわからない、と言うアクション・シークエンスの目白押しである。
ところで、物語のコンセプトとして興味深いのが、アメリカ人が日本に来て、日本車で日本人(アジア人)に一旦は負けるが、最終的には、アメリカ車で日本車に勝つ、と言うもの。
で、そのアメリカ車がフォード・ムスタング’67にニッサン・スカイラインGT-RのRB26エンジンを移植したもの。
ショーンがRB26のこのプラグが悪いとか言って日本のエンジンに文句をたれる所が興味深い。
さて、ムスタング’67と言えば、どうしても考えなければならないのは「ブリット」(1968)でスティーヴ・マックィーンが乗ったムスタング’68。
どう考えても「ブリット」を意識していると思うよ、本作は。
とは言うものの、2006年の最新技術をもってしても残念ながら、「ブリット」(1968)や「フレンチ・コネクション」(1971)、「カプリコン・1」(1977)、「マッドマックス」(1979)等の珠玉のカースタントには遠く及ばない。
何しろ興奮しないし、印象に残らないのだ。
強いて言えば、冒頭のマッスルなカースタントの方が面白いと言うのは、どう言う事なのだ、と思ってしまう。
物語としてはキャストを一新しているのだが、三作目をはじめて観た観客に対しても、主人公ショーン・ボズウェル(ルーカス・ブラック)が自動車の無謀運転で2度捕まっている、と言う冒頭部分のプロットから、あぁ、1作目と2作目でショーンが捕まって、今度は3度目なのだな、と訳わからないミス・デレクション的プロットが非常に興味深い。
実際のところは、キャスト一新なのだが、そんな見方も出来る楽しいプロットが楽しめる。
とは言うものの、全く解せないのは、主人公がクルマを壊しまくること。
冒頭のカースタントからはじまって、日本上陸後の最初のレースにしろ、めちゃくちゃクルマを壊しまくる。
主人公のショーンはクルマが好きでたまらない設定のハズだと思うのだが、そのショーンのクルマに対する愛情が一切感じられない、と言う作品として致命的な印象を受ける。
特に日本国内最初のドリフトレースの際のめちゃくちゃ感は、クルマ好きの神経逆撫でシークエンスではないのか、と思ってしまう。
余談だが、妻夫木聡のフッテージを効果的に使った予告編、CF(CM)には頭が下がる、と言うかちょっとまずいんじゃないか、と思う。
当初から本編に妻夫木聡が1〜2カットしか出てこないと知っている観客ならまだしも、あんな予告編やCF(CM)を見せられた妻夫木聡ファンはたまらないと思うぞ。
日本が舞台とはいえ、日本人キャストが少ないのも面白い。
と言うか、ワールドワイドな作品に出演できる俳優が日本には居ない、ということなのだろうと思う。
まあ本作「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」は、そこそこ楽しいカースタント映画だが、残念ながら記憶には残らない作品だと言わざるを得ない。
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