「借りぐらしのアリエッティ」
2010年7月24日 映画2010年7月17日 東京板橋「ワーナー・マイカル・シネマズ板橋」で「借りぐらしのアリエッティ」を観た。
「借りぐらしのアリエッティ」
監督:米林宏昌
プロデューサー:鈴木敏夫
企画:宮崎駿
原作:メアリー・ノートン「床下の小人たち」(岩波少年文庫刊)
脚本:宮崎駿、丹羽圭子
美術監督:武重洋二、吉田昇
色指定:森奈緒美
音楽:セシル・コルベル
声の出演:志田未来(アリエッティ)、神木隆之介(翔)、大竹しのぶ(ホミリー)、竹下景子(貞子)、藤原竜也(スピラー)、三浦友和(ポッド)、樹木希林(ハル)
先ずは、本作「借りぐらしのアリエッティ」は大変素敵な作品に仕上がっていました。
ディテイルに凝った、愛すべき、大切にしたい作品です。
興味深いと思ったのは、観点としてですが、もし小人が本当にいたら、こんな感じだろう、と言うシミュレーションになっているところ。
特に物理シミュレーション。例えば液体の表面張力だとか、音の伝わり方だとか、体重が軽い生物にかかる重力だとか。
「サンダーバード」では出来なかった、自然の炎とか水のスケール感が正しく描写されていました。
物語は非常に単純でストレート。何か特別大きな事が起きる訳ではなく、借りぐらしの人々が長い人生の中で、度々遭遇する人間との係わり合いをただ単に、真っ当に描写しています。ドラマチックではないドラマにとっても好感が持てました。
多分誰もが思うことだと思うのですが、美術がすばらしかったですね。
演出は、基本的に米林宏昌がやっているようなのですが、非常に順当でソツがなく、細かいところに目が届いたもので、長編初監督としては素晴らしい作品になったと思います。
キャストは全く問題がなく、すばらしい人たちがすばらしいキャラクターを演じています。
ただ、樹木希林が、と言うか描かれたハルが若干オーバーアクトだったと思います。
他のキャラクターが抑えた演技(絵のこと)をしているのに、コメディ・リリーフをふられたハルと言うキャラクターのオーバーアクトが若干ですが、統一感を欠いているような印象を受けました。
印象深かったのは、ラスト近辺のアリエッティと翔の触れ合いのシークエンスなのですが、これはどう考えてもセックスのメタファーに他ならないです。
このような作品であそこまで描いたのは、凄いことだと思いました。
とにかく、本作「借りぐらしのアリエッティ」は大変すばらしい作品でした。
是非劇場へ。
余談だけど、借りぐらしの人々は、二進法で数を数えてましたね。
スピラーが二進法でアリエッティ一家に伝え、完全に伝わってましたから、借りぐらしの人々は二進法を使っている、と言えると思いました。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
「借りぐらしのアリエッティ」
監督:米林宏昌
プロデューサー:鈴木敏夫
企画:宮崎駿
原作:メアリー・ノートン「床下の小人たち」(岩波少年文庫刊)
脚本:宮崎駿、丹羽圭子
美術監督:武重洋二、吉田昇
色指定:森奈緒美
音楽:セシル・コルベル
声の出演:志田未来(アリエッティ)、神木隆之介(翔)、大竹しのぶ(ホミリー)、竹下景子(貞子)、藤原竜也(スピラー)、三浦友和(ポッド)、樹木希林(ハル)
先ずは、本作「借りぐらしのアリエッティ」は大変素敵な作品に仕上がっていました。
ディテイルに凝った、愛すべき、大切にしたい作品です。
興味深いと思ったのは、観点としてですが、もし小人が本当にいたら、こんな感じだろう、と言うシミュレーションになっているところ。
特に物理シミュレーション。例えば液体の表面張力だとか、音の伝わり方だとか、体重が軽い生物にかかる重力だとか。
「サンダーバード」では出来なかった、自然の炎とか水のスケール感が正しく描写されていました。
物語は非常に単純でストレート。何か特別大きな事が起きる訳ではなく、借りぐらしの人々が長い人生の中で、度々遭遇する人間との係わり合いをただ単に、真っ当に描写しています。ドラマチックではないドラマにとっても好感が持てました。
多分誰もが思うことだと思うのですが、美術がすばらしかったですね。
演出は、基本的に米林宏昌がやっているようなのですが、非常に順当でソツがなく、細かいところに目が届いたもので、長編初監督としては素晴らしい作品になったと思います。
キャストは全く問題がなく、すばらしい人たちがすばらしいキャラクターを演じています。
ただ、樹木希林が、と言うか描かれたハルが若干オーバーアクトだったと思います。
他のキャラクターが抑えた演技(絵のこと)をしているのに、コメディ・リリーフをふられたハルと言うキャラクターのオーバーアクトが若干ですが、統一感を欠いているような印象を受けました。
印象深かったのは、ラスト近辺のアリエッティと翔の触れ合いのシークエンスなのですが、これはどう考えてもセックスのメタファーに他ならないです。
このような作品であそこまで描いたのは、凄いことだと思いました。
とにかく、本作「借りぐらしのアリエッティ」は大変すばらしい作品でした。
是非劇場へ。
余談だけど、借りぐらしの人々は、二進法で数を数えてましたね。
スピラーが二進法でアリエッティ一家に伝え、完全に伝わってましたから、借りぐらしの人々は二進法を使っている、と言えると思いました。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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