2010/05/14 東京銀座「TOHOシネマズみゆき座」で「運命のボタン」を観た。
14日は14でTOHOシネマズデイなので、TOHOシネマズでは1000円で映画が観られる。
劇場に早く着いたら「運命のボタン」、それに遅れたら「グリーン・ゾーン」を観ようと思いながら銀座へ。
運命のボタンの掛け違いか、開映に間に合ってしまったので「運命のボタン」を観ることにした。
「運命のボタン」
監督・脚本:リチャード・ケリー
原作:リチャード・マシスン
プロダクションデザイン:アレクサンドラ・ハモンド
出演:キャメロン・ディアス(ノーマ・ルイス)、ジェームズ・マースデン(アーサー・ルイス)、フランク・ランジェラ(アーリントン・スチュワード)
1976年12月16日、朝5時45分、ヴァージニア州郊外に暮らすルイス夫妻宅の玄関のベルが鳴る。
しかし、妻のノーマが出ると、そこには誰もおらず、ひとつの四角い箱が置かれているだけだった。そして、夫のアーサーがその箱を開けると、中には赤いボタンが付いた奇妙な木製の装置が入っていた。
午後5時、夫妻宅にアーリントン・スチュワードと名乗る男が訪ねてくる。男は夫妻に、赤いボタンを押せば2つのことが起きると告げる。第1にどこかで見知らぬ誰かが死に、第2に現金100万ドルが夫妻のものとなる。決断の期限は24時間だったが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
誰か、止めてくれる人はいなかったのかな、と言うのが素直な印象。
先ずは脚本がよろしくない。
プロデューサーにしろ、出資者にしろ、よくこの脚本にOK出したな、と思う。
監督・脚本は、「ドニー・ダーコ」でマニアックなファンの獲得に成功したリチャード・ケリーなので、ちょっと不条理に、ちょっと謎を多く、ちょっと不可思議に、そんな感じで観客を煙に巻いて、またマニアックなファンだけついて来い、と言う感じの作品のように仕上げたのだろうか。観客はそんなに騙されないぞ、二匹目のドジョウはそんなに居ないのだ。
中盤、ディヴィッド・リンチ的な印象を受けるシークエンスもあったので、そんな印象も一入である。
また、余計なお世話だが、日本でもよく公開したな、とも思った。
と言うのも、本作はビデオストレートで充分だと思ったから。
もしビデオストレートだったなら、見たい人だけが見る、と言う幸せな住み分けが可能だと思うから。
または、単館ロードショーでも良かったけどね。
ショウゲートもよく配給したよな。
キャメロン・ディアスの人気だけでなんとかなると思ったんだろうか。
客を呼ぶ要因(誘因)が少ない作品だよね。
物語はリチャード・マシスンの原作「運命のボタン」に沿って始まるが、途中からは「フォーガットン」とか「パッセンジャー」の方向へ向かう。
なぜ、そんな方向に持っていこうとするのか理解に苦しむ。
まあ、原作は短篇なのでそれを膨らませるのには賛成だが、方向性に疑問を感じてしまう。
多分、あんまり映画を見ない人は、多分この作品を観て、何じゃこりゃ、と普通に思うと思うぞ。
原作の脚色だけでよかったんだと思うね。まあ、それだと、せいぜい40分くらいにしかならないと思うけどね。
原作が原作なので、当然と言えば当然なのだが、「トワイライトゾーン」の1エピソード的な雰囲気で映画化した方が、「山椒はピリリと小粒で辛い」となって、評価されると思うんだけどね。
そう思うのも、演出、美術、セット、CGI等のクオリティが高く、言うならばA級レベル、なので、脚本のダメさ加減が気になって仕方がない訳だ。
A級の雰囲気でB級の脚本を語っているような感じ。
キャストは結構年を取ったなと思うキャメロン・ディアス。
相変わらずセクシーでよろしいのだが、前述のように一人で客を呼べる状況とは思えない。
顔を出しているのに、逆によくわからない「X-MEN」サイクロプス役のジェームズ・マースデン。彼も一人で客を呼べる俳優だとは言えないだろう。
まあ、例によってすばらしいフランク・ランジェラは、本作に格調を与えている。
フランク・ランジェラの役柄は印象深いので、なんなら「運命のボタン」のスピンアウトで短篇のオムニバス企画もありだと思う。
驚いたのはスコアだが、テーマに「未知との遭遇」のスコアを髣髴とさせる部分がある。
図書館のシークエンスで意味ありげに出てくるぞ。あとエンドクレジットでも再登場。
で、「未知との遭遇」を意識したカットもあるのだ。
えっまさか!
リチャード・ドレイファスが帰って来たかと思った。
もっと驚いたのは美術。
「博士の異常な愛情」と「007/私を愛したスパイ」もびっくり、ケン・アダムそっくりなセットが登場する。
まあ、興味があったら、劇場で見てみてください。
怖いもの見たさでいかがでしょう。
☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
14日は14でTOHOシネマズデイなので、TOHOシネマズでは1000円で映画が観られる。
劇場に早く着いたら「運命のボタン」、それに遅れたら「グリーン・ゾーン」を観ようと思いながら銀座へ。
運命のボタンの掛け違いか、開映に間に合ってしまったので「運命のボタン」を観ることにした。
「運命のボタン」
監督・脚本:リチャード・ケリー
原作:リチャード・マシスン
プロダクションデザイン:アレクサンドラ・ハモンド
出演:キャメロン・ディアス(ノーマ・ルイス)、ジェームズ・マースデン(アーサー・ルイス)、フランク・ランジェラ(アーリントン・スチュワード)
1976年12月16日、朝5時45分、ヴァージニア州郊外に暮らすルイス夫妻宅の玄関のベルが鳴る。
しかし、妻のノーマが出ると、そこには誰もおらず、ひとつの四角い箱が置かれているだけだった。そして、夫のアーサーがその箱を開けると、中には赤いボタンが付いた奇妙な木製の装置が入っていた。
午後5時、夫妻宅にアーリントン・スチュワードと名乗る男が訪ねてくる。男は夫妻に、赤いボタンを押せば2つのことが起きると告げる。第1にどこかで見知らぬ誰かが死に、第2に現金100万ドルが夫妻のものとなる。決断の期限は24時間だったが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
誰か、止めてくれる人はいなかったのかな、と言うのが素直な印象。
先ずは脚本がよろしくない。
プロデューサーにしろ、出資者にしろ、よくこの脚本にOK出したな、と思う。
監督・脚本は、「ドニー・ダーコ」でマニアックなファンの獲得に成功したリチャード・ケリーなので、ちょっと不条理に、ちょっと謎を多く、ちょっと不可思議に、そんな感じで観客を煙に巻いて、またマニアックなファンだけついて来い、と言う感じの作品のように仕上げたのだろうか。観客はそんなに騙されないぞ、二匹目のドジョウはそんなに居ないのだ。
中盤、ディヴィッド・リンチ的な印象を受けるシークエンスもあったので、そんな印象も一入である。
また、余計なお世話だが、日本でもよく公開したな、とも思った。
と言うのも、本作はビデオストレートで充分だと思ったから。
もしビデオストレートだったなら、見たい人だけが見る、と言う幸せな住み分けが可能だと思うから。
または、単館ロードショーでも良かったけどね。
ショウゲートもよく配給したよな。
キャメロン・ディアスの人気だけでなんとかなると思ったんだろうか。
客を呼ぶ要因(誘因)が少ない作品だよね。
物語はリチャード・マシスンの原作「運命のボタン」に沿って始まるが、途中からは「フォーガットン」とか「パッセンジャー」の方向へ向かう。
なぜ、そんな方向に持っていこうとするのか理解に苦しむ。
まあ、原作は短篇なのでそれを膨らませるのには賛成だが、方向性に疑問を感じてしまう。
多分、あんまり映画を見ない人は、多分この作品を観て、何じゃこりゃ、と普通に思うと思うぞ。
原作の脚色だけでよかったんだと思うね。まあ、それだと、せいぜい40分くらいにしかならないと思うけどね。
原作が原作なので、当然と言えば当然なのだが、「トワイライトゾーン」の1エピソード的な雰囲気で映画化した方が、「山椒はピリリと小粒で辛い」となって、評価されると思うんだけどね。
そう思うのも、演出、美術、セット、CGI等のクオリティが高く、言うならばA級レベル、なので、脚本のダメさ加減が気になって仕方がない訳だ。
A級の雰囲気でB級の脚本を語っているような感じ。
キャストは結構年を取ったなと思うキャメロン・ディアス。
相変わらずセクシーでよろしいのだが、前述のように一人で客を呼べる状況とは思えない。
顔を出しているのに、逆によくわからない「X-MEN」サイクロプス役のジェームズ・マースデン。彼も一人で客を呼べる俳優だとは言えないだろう。
まあ、例によってすばらしいフランク・ランジェラは、本作に格調を与えている。
フランク・ランジェラの役柄は印象深いので、なんなら「運命のボタン」のスピンアウトで短篇のオムニバス企画もありだと思う。
驚いたのはスコアだが、テーマに「未知との遭遇」のスコアを髣髴とさせる部分がある。
図書館のシークエンスで意味ありげに出てくるぞ。あとエンドクレジットでも再登場。
で、「未知との遭遇」を意識したカットもあるのだ。
えっまさか!
リチャード・ドレイファスが帰って来たかと思った。
もっと驚いたのは美術。
「博士の異常な愛情」と「007/私を愛したスパイ」もびっくり、ケン・アダムそっくりなセットが登場する。
まあ、興味があったら、劇場で見てみてください。
怖いもの見たさでいかがでしょう。
☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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