2009/04/13 東京新橋「ヤクルトホール」で「グラン・トリノ」の試写を観た。

「グラン・トリノ」
監督:クリント・イーストウッド
脚本:ニック・シェンク
音楽:カイル・イーストウッド、マイケル・スティーヴンス
出演:クリント・イーストウッド(ウォルト・コワルスキー)、ビー・ヴァン(タオ・ロー)、アーニー・ハー(スー・ロー)、クリストファー・カーリー(ヤノビッチ神父)、コリー・ハードリクト(デューク)、ブライアン・ヘイリー(ミッチ・コワルスキー)、ブライアン・ホウ(スティーブ・コワルスキー)、ジェラルディン・ヒューズ(カレン・コワルスキー)、ドリーマ・ウォーカー(アシュリー・コワルスキー)

本作「グラン・トリノ」は大変すばらしい作品に仕上がっていた。
一見して感じたのは、本作「グラン・トリノ」はイーストウッドにとっての「ラスト・シューティスト」(1976)である、と言うこと。

つまりイーストウッドは本作「グラン・トリノ」で、自分を育ててくれた西部劇と言うジャンルに対し、ある意味決別をしている、と思えるのである。

何言ってんの、この映画西部劇じゃねえよ、と思う人もいるのかも知れないが、本作「グラン・トリノ」の根底には西部劇のスピリッツが流れている。

更に、本作は「ラスト・シューティスト」の脚本の影響下にもある、と言うこともできるだろう。
ネタバレになるので詳細の言及は避けるが、例えばスーツのシークエンスなんてそのままだと言えるだろう。

また、自らが演じてきたキャラクター、つまり自らのキャリアの映画的記憶を見事に利用したキャラクターは見事と言わざるを得ない。
特に、全ての民族を嫌っている、と言うキャラクター設定には感涙ものである。

そして、そのイーストウッドの映画的記憶を逆手にとった脚本は見事である。

ところで、「ラスト・シューティスト」を観てからもう何十年も経過しているので記憶が無いのだが、「グラン・トリノ」を観て、ジョン・ウェインが「ラスト・シューティスト」で乗っていた馬がどうなったのか知りたくなってしまった。

「チェンジリング」も良かったが本作「グラン・トリノ」は何しろ、イーストウッドが主演しているのだ。
迷わず劇場にゴー!である。

☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

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