「アクロス・ザ・ユニバース」
2009年1月4日 映画
2009/01/01 東京目黒「目黒シネマ」で「アクロス・ザ・ユニバース」を観た。
1960年代、イギリス・リバプールの造船所で働くジュード(ジム・スタージェス)は、米兵だったというまだ見ぬ父に会うためアメリカへと渡る。しかし、東海岸のプリンストン大学で管理人として働く父親は存在すら知らなかった息子の訪問に戸惑うばかり。すっかり失望したジュードだったが、ひょんなことから学生のマックス(ジョー・アンダーソン)と知合う。その後、彼の妹ルーシー(エヴァン・レイチェル・ウッド)と出会い、心惹かれるジュード。しかしやがて、ジュードはマックスと共にニューヨークへと向かい、歌手のセディ(デイナ・ヒュークス)が住むグリニッジ・ビレッジのアパートに転がり込み、様々な若者たちとの刺激的な共同生活をスタートさせるが・・・・。
監督・原案:ジュリー・テイモア
出演:エヴァン・レイチェル・ウッド(ルーシー)、ジム・スタージェス(ジュード)、ジョー・アンダーソン(マックス)、デイナ・ヒュークス(セディ)、マーティン・ルーサー・マッコイ(ジョジョ)、T・V・カーピオ(プルーデンス)
本作「アクロス・ザ・ユニバース」を観て感じたのは、甘っちょろくて青いと言う事。
観賞後の印象としては、重さはともかく「シェルブールの雨傘」(1963)に似ているような気がした。アルジェ戦争とベトナム戦争の相違はあるものの、物語の中で戦時下と言う世相に大きな影響を受けている。
本作のプロットは、個人的な印象としてはビートルズの楽曲に合わせてでっち上げられたような印象が拭いきれない。
しかしながら、本作はビートルズの数々の名曲のプロモーション・ビデオ的な観点からも充分に楽しめる。
また、ビートルズの楽曲の詩の多くが、非常にポリシー溢れる、と言うかある種ポリティカルなステートメントとしての側面を持っている事を再確認することができた。
演出は順当だが、セディの存在が、この世界にはビートルズがいるのかいないのか、釈然としない齟齬感を感じさせてしまっている。
ミュージカルは心情の吐露に楽曲を使う訳だが、セディのオリジナル曲と言う設定でマイクを使ってビートルズの楽曲を使うと言う事は、登場人物にとって、セディのオリジナル曲をはじめて聞いているはずなのに、一緒に歌ってしまうとか、ジュードの心情に合わせてマイクを使ってコーラスを入れるセディには違和感を覚えてしまう。
ビジュアル・イメージはキッチュでサイケデリックな想像通りのイメージで非常に楽しめる。
まあ機会があれば観ていただきたい。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
1960年代、イギリス・リバプールの造船所で働くジュード(ジム・スタージェス)は、米兵だったというまだ見ぬ父に会うためアメリカへと渡る。しかし、東海岸のプリンストン大学で管理人として働く父親は存在すら知らなかった息子の訪問に戸惑うばかり。すっかり失望したジュードだったが、ひょんなことから学生のマックス(ジョー・アンダーソン)と知合う。その後、彼の妹ルーシー(エヴァン・レイチェル・ウッド)と出会い、心惹かれるジュード。しかしやがて、ジュードはマックスと共にニューヨークへと向かい、歌手のセディ(デイナ・ヒュークス)が住むグリニッジ・ビレッジのアパートに転がり込み、様々な若者たちとの刺激的な共同生活をスタートさせるが・・・・。
監督・原案:ジュリー・テイモア
出演:エヴァン・レイチェル・ウッド(ルーシー)、ジム・スタージェス(ジュード)、ジョー・アンダーソン(マックス)、デイナ・ヒュークス(セディ)、マーティン・ルーサー・マッコイ(ジョジョ)、T・V・カーピオ(プルーデンス)
本作「アクロス・ザ・ユニバース」を観て感じたのは、甘っちょろくて青いと言う事。
観賞後の印象としては、重さはともかく「シェルブールの雨傘」(1963)に似ているような気がした。アルジェ戦争とベトナム戦争の相違はあるものの、物語の中で戦時下と言う世相に大きな影響を受けている。
本作のプロットは、個人的な印象としてはビートルズの楽曲に合わせてでっち上げられたような印象が拭いきれない。
しかしながら、本作はビートルズの数々の名曲のプロモーション・ビデオ的な観点からも充分に楽しめる。
また、ビートルズの楽曲の詩の多くが、非常にポリシー溢れる、と言うかある種ポリティカルなステートメントとしての側面を持っている事を再確認することができた。
演出は順当だが、セディの存在が、この世界にはビートルズがいるのかいないのか、釈然としない齟齬感を感じさせてしまっている。
ミュージカルは心情の吐露に楽曲を使う訳だが、セディのオリジナル曲と言う設定でマイクを使ってビートルズの楽曲を使うと言う事は、登場人物にとって、セディのオリジナル曲をはじめて聞いているはずなのに、一緒に歌ってしまうとか、ジュードの心情に合わせてマイクを使ってコーラスを入れるセディには違和感を覚えてしまう。
ビジュアル・イメージはキッチュでサイケデリックな想像通りのイメージで非常に楽しめる。
まあ機会があれば観ていただきたい。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
コメント