「僕らのミライへ逆回転」
2009年1月3日 映画 コメント (3)
2009/01/01 東京目黒「目黒シネマ」で「僕らのミライへ逆回転」を観た。
トラブルメーカーのジェリー(ジャック・ブラック)とつぶれかけたレンタルビデオ店(Be Kind Rewind)の店員マイク(モス・デフ)は幼なじみ。
ある日突然、店のビデオから映像が消える事件が発生。何と、発電所で感電し超強力な電磁波を帯びてしまったジェリーが全ビデオを駄目にしてしまったのだ。
慌てた二人は苦肉の策で、「ゴーストバスターズ」「ラッシュアワー 2」など消えた映画を自作自演で作り直す羽目に。
しかし、驚くことにその手作りリメイク映画が町の人たちの間で大評判となり、店には長い行列が・・・・。立ち退きを迫られていた店長(ダニー・グローヴァー)は、これを見てビックリ仰天。が、この騒ぎを聞きつけてハリウッド映画の弁護士(シガーニー・ウィーヴァー)が乗り込んできた! (DVDの紹介文章よりほぼ引用)
監督・脚本:ミシェル・ゴンドリー
出演:ジャック・ブラック(ジェリー)、モス・デフ(マイク)、ダニー・グローヴァー(フレッチャー)、ミア・ファロー(ファレヴィチ)、メロニー・ディアス(アルマ)、シガーニー・ウィーヴァー(ミス・ローソン)
本作で感じるのは、「僕ら映画ファンは映画を愛することは出来るが、映画は僕らを決して愛してはくれない」と言う事。
映画を愛してしまった映画ファンは、「永遠の片思い」を選択してしまっている、と言う事である。
この切ない現実に映画ファンが気付かされたのは、何と言っても、ミア・ファロー主演、ウデイ・アレン監督の「カイロの紫のバラ」(1985)であろう。
「カイロの紫のバラ」では、映画の登場人物が観客であるミア・ファローにあろう事か話しかけ、あまつさえスクリーンから飛び出してしまう、と言う物語が描かれている。
映画の登場人物と過ごしたミア・ファローは、エピローグでスクリーンを見つめる訳だが、そのミア・ファローの輝く表情は、現実を見つめ映画を最早ただの娯楽としてしか見ていない。
そう考えた場合、本作「僕らのミライへ逆回転」にミア・ファローがキャスティングされているのは、圧倒的に素晴らしい。ミア・ファローの、そして「カイロの紫のバラ」の映画的記憶を利用した素晴らしい効果をあげている。
映画では明確に描かれていないのだが、ミア・ファローが「僕らのミライへ逆回転」で演じたミス・ファレヴィチは、一説によると認知症を患っているキャラクターとして描かれている。
もしかしたら、「カイロの紫のバラ」のウェイトレスが年老いて「僕らのミライへ逆回転」のミス・ファレヴィチになったのではないか、つまり同一人物なのではないか、とさえ思えてしまう。
物語は予定調和的で大きなサプライズはないが、映画ファンの涙腺を破壊する効果は絶大である。おそらく、もう劇場で観る事は難しいと思うが、3月にDVDが出るのでそちらで是非本作「僕らのミライへ逆回転」を堪能していただきたい。
因みに、ミシェル・ゴンドリー監督作品はとしては「エターナル・サンシャイン」が最高にオススメである。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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トラブルメーカーのジェリー(ジャック・ブラック)とつぶれかけたレンタルビデオ店(Be Kind Rewind)の店員マイク(モス・デフ)は幼なじみ。
ある日突然、店のビデオから映像が消える事件が発生。何と、発電所で感電し超強力な電磁波を帯びてしまったジェリーが全ビデオを駄目にしてしまったのだ。
慌てた二人は苦肉の策で、「ゴーストバスターズ」「ラッシュアワー 2」など消えた映画を自作自演で作り直す羽目に。
しかし、驚くことにその手作りリメイク映画が町の人たちの間で大評判となり、店には長い行列が・・・・。立ち退きを迫られていた店長(ダニー・グローヴァー)は、これを見てビックリ仰天。が、この騒ぎを聞きつけてハリウッド映画の弁護士(シガーニー・ウィーヴァー)が乗り込んできた! (DVDの紹介文章よりほぼ引用)
監督・脚本:ミシェル・ゴンドリー
出演:ジャック・ブラック(ジェリー)、モス・デフ(マイク)、ダニー・グローヴァー(フレッチャー)、ミア・ファロー(ファレヴィチ)、メロニー・ディアス(アルマ)、シガーニー・ウィーヴァー(ミス・ローソン)
本作で感じるのは、「僕ら映画ファンは映画を愛することは出来るが、映画は僕らを決して愛してはくれない」と言う事。
映画を愛してしまった映画ファンは、「永遠の片思い」を選択してしまっている、と言う事である。
この切ない現実に映画ファンが気付かされたのは、何と言っても、ミア・ファロー主演、ウデイ・アレン監督の「カイロの紫のバラ」(1985)であろう。
「カイロの紫のバラ」では、映画の登場人物が観客であるミア・ファローにあろう事か話しかけ、あまつさえスクリーンから飛び出してしまう、と言う物語が描かれている。
映画の登場人物と過ごしたミア・ファローは、エピローグでスクリーンを見つめる訳だが、そのミア・ファローの輝く表情は、現実を見つめ映画を最早ただの娯楽としてしか見ていない。
そう考えた場合、本作「僕らのミライへ逆回転」にミア・ファローがキャスティングされているのは、圧倒的に素晴らしい。ミア・ファローの、そして「カイロの紫のバラ」の映画的記憶を利用した素晴らしい効果をあげている。
映画では明確に描かれていないのだが、ミア・ファローが「僕らのミライへ逆回転」で演じたミス・ファレヴィチは、一説によると認知症を患っているキャラクターとして描かれている。
もしかしたら、「カイロの紫のバラ」のウェイトレスが年老いて「僕らのミライへ逆回転」のミス・ファレヴィチになったのではないか、つまり同一人物なのではないか、とさえ思えてしまう。
物語は予定調和的で大きなサプライズはないが、映画ファンの涙腺を破壊する効果は絶大である。おそらく、もう劇場で観る事は難しいと思うが、3月にDVDが出るのでそちらで是非本作「僕らのミライへ逆回転」を堪能していただきたい。
因みに、ミシェル・ゴンドリー監督作品はとしては「エターナル・サンシャイン」が最高にオススメである。
☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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コメント
この映画、面白いですよね~!
でもなんでこんな邦題にしちゃったんだろう…つけにくいのは分かるんだけど。
今年もよろしくお願いします。
映画自体は大変面白いのですが、映画ファンとしては、僕らが人生をかけて映画を観る行為が僕らの人生において無駄な行為なのではないか、只の暇つぶしなのではないのか、と思えて悲しくなってしまいますね。
今年もよろしくお願いします。
この映画観ようかどうしようか迷っているうちに・・・観れば良かった。
DVD出るまで待ちます。
あと、「カイロの紫のバラ」に反応してしまいました。
あの映画大好きなんです。ミア・ファローも出演してるなら
尚更観たいです。