「ハプニング」

2008年8月7日 映画
2008/08/01 東京板橋「ワーナーマイカルシネマズ板橋」で「ハプニング」を観た。

いつもと同じように穏やかな朝を迎えたニューヨークのセントラルパークに、何者かの叫び声が響き渡る。大勢の来園者たちは時が止まったかのように道や芝生の上に立ちつくし、ベンチで友人と談笑していた若い女性は突然自らの命を絶ってしまう。時同じくして、ある工事現場でも異変が発生していた、作業員たちがひとりまたひとりとビルの屋上から身投げしていたのだ。

セントラルパークで大事件が起こったという知らせは、科学教授エリオットが勤務するフィラデルフィアの高校にも伝わってきたが・・・・。(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)

監督・脚本:M・ナイト・シャマラン
出演:マーク・ウォールバーグ(エリオット)、ズーイー・デシャネル(アルマ)、ジョン・レグイザモ(ジュリアン)、アシュリー・サンチェス(ジェス)、ベティ・バックリー(ミセス・ジョーンズ)

本作「ハプニング」は大変おもしろい作品に仕上がっていた。

最初に思ったのは、「ハプニング」はヒッチコックの「鳥」なのか? と言う事。

シャマランの「サイン」はジョージ・A・ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の影響を受けている、と言うか「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」のイメージを踏襲してクライマックスのシークエンスが撮影されたのは有名な話だと思うのだが、今回「ハプニング」を見て思ったのは、なんだかヒッチコックの「鳥」に似てるぞ、と言うこと。

もしかしたら、シャマランは「鳥」のイメージを踏襲して「ハプニング」を製作したのではないか、と思えるのだ。
ついでに「サイコ」を彷彿とさせるシークエンスもある。

ヒッチコックの「鳥」と言えば、皆さんご承知のように、スティーヴン・キングの「霧」(映画化タイトル「ミスト」)も「鳥」のメイン・プロットを踏襲している(と思われる)ので、キングファンにもオススメの作品です。
ついでに、「キャリー」的なキャラクターも登場するし・・・・。

ところで、わたしは、ホラーにとって一番重要なことは、怪異の原因を解明しないことだと常々思っています。
と言うのも、怪異の原因が解明されてしまった後は、その物語はホラーではなく、ただの勢力争いの物語になってしまうからです。

その辺を考えながら、「ハプニング」を観ると非常に興味深いと思います。

ところで、当然ながら本作「ハプニング」はホラー映画にカテゴライズされるのだと思いますが、個人的には素晴らしいサスペンス映画だと思います。

「ハプニング」に似ている「鳥」が秀逸なサスペンス映画だと言うことから、そんな印象を受けるのかも知れないですね。

そんな訳で、「ハプニング」を観る上では、「鳥」や、「ゾンビ」や「死霊のえじき」も参照すると面白いと思います。
ついでに「28週後....」との関連性も興味深いかも知れません。

あとは「宇宙戦争」とも似てますかね。

「シックス・センス」で時代の寵児となったM・ナイト・シャマランだが、「アンブレイカブル」、「サイン」、「ヴィレッジ」、「レディ・イン・ザ・ウォーター」、「ハプニング」と話題作が続くのだが、すでに「アンブレイカブル」以降では、ついて来れる奴だけついて来い的な作品を多作している。

個人的には、シャマラン作品は傑作ぞろいだと思うのだが、一般大衆の目はそうでもないようである。

絶賛する人と失望する人、激怒する人が多々いるじょうきょうだろうか。

「ハプニング」についてもわたしは絶賛だが、否定的な意見も多々聞く状況である。

とにかく本作「ハプニング」は、賛否両論の作品だと思うが、わたし的には大絶賛のかばらしい作品だと思う。
この夏、是非劇場で観ていただきたい。

☆☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)

余談だけど、今年の夏の目玉「ダークナイト」は、ジョーカーがフィーチャーされてますが、見方によっては、いかにしてトゥーフェイスが誕生したか、と言う物語の側面を持っています。
そう考えると「アンブレイカブル」に非常に近い作品に見えてきますね。

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