2007/08/09 東京霞ヶ関「イイノホール」で開催されていた「GTFトーキョーシネマショー2007」の一環で「モーテル」の試写を観た。
人里離れたモーテルに泊まることになったカップルは、部屋でリアルな殺人シーンが映ったビデオを発見する。それが、自分達が泊まっている部屋で撮影されたことに気付いた二人は、部屋から逃げなければ自分たちが次の被害者になることを知る!
(「GTFトーキョーシネマショー2007」の「モーテル」紹介文より引用)
監督:ニムロッド・アンタール
脚本:マーク・L・スミス
主演:ケイト・ベッキンセール(エイミー)、ルーク・ウィルソン(デイビッド)、フランク・ホエーリー(メイソン)、イーサン・エンブリー(自動車修理工)
本作「モーテル」は大変すばらしいホラー・サスペンス映画に仕上がっていた。
物語は、幹線道路を外れてしまったために、または、間違ったモーテルに宿泊してしまったために、旅行者が酷い目に遭ってしまう、と言った「サイコ」(1960)や「悪魔のいけにえ」(1974)のようなコンセプトにスナッフ・ビデオと言う現代的な味付けを行ったような作品。
「ジーパーズ・クリーパーズ」(2001)とか「ヒューマン・キャッチャー」(2003)なんかもそうなんですが、アメリカの片田舎は本当に怖いですね。
また本作では、そんな風にアメリカの片田舎のイカレた人たちは本当に怖いと思える、リアリティ溢れる演出が効果的であった。
そして本作の尺が85分と言うのも良かった。
不必要なものが何もない完璧な脚本と、無駄な部分を完全に削ぎ落としたスピーディーな展開が楽しい。
キャストはモーテルの管理人メイソンを演じたフランク・ホエーリーがすばらしかった。
ルックスもすばらしいし、キャラクター造形も最高にすばらしかった。
どう考えてもおかしなキャラクターを見事に演じていた。
特筆すべきは、キャラクター造形上、メイソンの美意識と言うか、完璧主義と言うか、そのようなものまで、キャラクターに取り込んでいるのが凄いと思った。
また、ケイト・ベッキンセール(エイミー役)はホラー映画に必要不可欠なヒステリックな女性キャラクターを好演している。
最近の彼女のキャリアの中では、一番オツムが弱そうで、ティーン向けのホラー映画で騒ぎまくるキャラクターと言う、従来のイメージとはちょっと異なるキャラクターを演じていた。
そして、ルーク・ウィルソン(デイビッド役)は、うまくいっていない女性とわざと喧嘩をするために、確信犯的にまずい言動をとったり、まずい選択をし続けるダメな男性役を見事に演じていた。
しかし中盤以降は、ヒステリックになってしまうエイミーを救うため、男気溢れる行動に出る姿はなんとも格好良い。
美術(セット)はなんと言っても、おどろおどろしい雰囲気を持つモーテルが最高である。
どう考えても泊まっちゃ危ないだろう、と思わせるモーテルの外観や内装は、本当にすばらしかった。
どう考えてもあんなモーテルに泊まりたくないよ、と言う雰囲気を醸し出しつつ、男女間のもつれから、半ば強引にモーテルに泊まることを決める男女に脚本上の説得力を感じる。
まあ、とにかく本作「モーテル」は、国内では大ヒットしないだろうと思うが、ホラー好きではなく、一般の人たちにも是非観て欲しいすばらしい作品に仕上がっている、と思う。
また、アメリカの片田舎のイカレた人たちに恐怖したり、スナッフ・ビデオの存在にも嫌悪感を持ったり、と、本筋のホラー部分以外にも、非常にエモーショナルな体験が出来ると思う。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
人里離れたモーテルに泊まることになったカップルは、部屋でリアルな殺人シーンが映ったビデオを発見する。それが、自分達が泊まっている部屋で撮影されたことに気付いた二人は、部屋から逃げなければ自分たちが次の被害者になることを知る!
(「GTFトーキョーシネマショー2007」の「モーテル」紹介文より引用)
監督:ニムロッド・アンタール
脚本:マーク・L・スミス
主演:ケイト・ベッキンセール(エイミー)、ルーク・ウィルソン(デイビッド)、フランク・ホエーリー(メイソン)、イーサン・エンブリー(自動車修理工)
本作「モーテル」は大変すばらしいホラー・サスペンス映画に仕上がっていた。
物語は、幹線道路を外れてしまったために、または、間違ったモーテルに宿泊してしまったために、旅行者が酷い目に遭ってしまう、と言った「サイコ」(1960)や「悪魔のいけにえ」(1974)のようなコンセプトにスナッフ・ビデオと言う現代的な味付けを行ったような作品。
「ジーパーズ・クリーパーズ」(2001)とか「ヒューマン・キャッチャー」(2003)なんかもそうなんですが、アメリカの片田舎は本当に怖いですね。
また本作では、そんな風にアメリカの片田舎のイカレた人たちは本当に怖いと思える、リアリティ溢れる演出が効果的であった。
そして本作の尺が85分と言うのも良かった。
不必要なものが何もない完璧な脚本と、無駄な部分を完全に削ぎ落としたスピーディーな展開が楽しい。
キャストはモーテルの管理人メイソンを演じたフランク・ホエーリーがすばらしかった。
ルックスもすばらしいし、キャラクター造形も最高にすばらしかった。
どう考えてもおかしなキャラクターを見事に演じていた。
特筆すべきは、キャラクター造形上、メイソンの美意識と言うか、完璧主義と言うか、そのようなものまで、キャラクターに取り込んでいるのが凄いと思った。
また、ケイト・ベッキンセール(エイミー役)はホラー映画に必要不可欠なヒステリックな女性キャラクターを好演している。
最近の彼女のキャリアの中では、一番オツムが弱そうで、ティーン向けのホラー映画で騒ぎまくるキャラクターと言う、従来のイメージとはちょっと異なるキャラクターを演じていた。
そして、ルーク・ウィルソン(デイビッド役)は、うまくいっていない女性とわざと喧嘩をするために、確信犯的にまずい言動をとったり、まずい選択をし続けるダメな男性役を見事に演じていた。
しかし中盤以降は、ヒステリックになってしまうエイミーを救うため、男気溢れる行動に出る姿はなんとも格好良い。
美術(セット)はなんと言っても、おどろおどろしい雰囲気を持つモーテルが最高である。
どう考えても泊まっちゃ危ないだろう、と思わせるモーテルの外観や内装は、本当にすばらしかった。
どう考えてもあんなモーテルに泊まりたくないよ、と言う雰囲気を醸し出しつつ、男女間のもつれから、半ば強引にモーテルに泊まることを決める男女に脚本上の説得力を感じる。
まあ、とにかく本作「モーテル」は、国内では大ヒットしないだろうと思うが、ホラー好きではなく、一般の人たちにも是非観て欲しいすばらしい作品に仕上がっている、と思う。
また、アメリカの片田舎のイカレた人たちに恐怖したり、スナッフ・ビデオの存在にも嫌悪感を持ったり、と、本筋のホラー部分以外にも、非常にエモーショナルな体験が出来ると思う。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
コメント