キヤノンのハイビジョンデジタルビデオカメラ「iVIS HV20」の広告戦略が面白い。

と言うのも、キヤノン「iVIS HV20」以前のハイビジョンの画質クオリティの基準となっていたのは、垂直画素数(垂直方向の走査線数/縦の走査線の数)だったのだが、「iVIS HV20」の広告では、水平画素数(水平方向の走査線数/横の走査線の数)をフィーチャーしているのだ。

ソニーのフルハイビジョンデジタルビデオカメラ「HDR-HC7」の広告には「FULL HD 1080」と言う表記が見てとれる。
これは、垂直画素数が1080ある、と言う事である。

また、ハイビジョンテレビでも、垂直画素数が、ハイビジョンのクオリティを表す指標として一般的である。
皆さんも、720pとか、1080iとか言う表記を見た事があると思う。
これは全て垂直画素数の数を示しているのだ。

一方、キヤノンの「iVIS HV20」広告には、なんと「FULL HD CMOS 1920×1080」と言う表記が見て取れる。
ついでに、赤ちゃんが出てくるCF(CM)では、1920と言う数字が大画面で表示されてしまっている。

ここで考えなければならないのは、一般の視聴者が、キヤノンの「iVIS HV20」(「FULL HD CMOS 1920×1080」)とソニーの「HDR-HC7」(「FULL HD 1080」)の広告を見て、どう思うか、と言う事である。

そして、従来からのハイビジョンのクオリティを表していた基準である垂直画素数の土俵に、今までの基準との差を明確にせず、水平画素数を新たな基準として殴り込んできたのである。

単純に考える多くの視聴者は、ただ単純に違う基準である、1920と言う数字と、1080と言う数字を比較してしまうのではないか、と思えてならない。

余談だが、ソニーの「HDR-HC7」は、2848本×1602本の走査線情報をもとに1920×1080のハイビジョン映像を作り出している。

またキヤノンの「iVIS HV20」は、CMOSセンサーによって1920×1080で読み出した信号を1440×1080にリサイズしている。

何か、間違いがあったら、ご指摘お願いします。

2007/03/30追記
なんとVictor Everio GZ-HD7 も、Full Hi-Vosion 1920×1080 で広告をうっている。

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