「シンシナティ・キッド」をめぐる冒険
2006年10月18日 映画 コメント (3)
「シンシナティ・キッド」(1965)
監督:ノーマン・ジュイソン
原作:リチャード・ジェサップ
脚本:リング・ラードナー・Jr、テリー・サザーン
撮影:フィリップ・H・ラスロップ
編集:ハル・アシュビー
音楽:ラロ・シフリン
主題歌:レイ・チャールズ
出演:出演:スティーヴ・マックィーン(シンシナティ・キッド)、アン=マーグレット(メルバ)、カール・マルデン(シューター)、エドワード・G・ロビンソン(ランシー・ハワード)、チューズデイ・ウェルド(クリスチャン)、ジョーン・ブロンデル(レディ・フィンガーズ)、ジェフ・コーリイ(ホーバン)、リップ・トーン(スレイド)、ジャック・ウェストン(ピッグ)、キャブ・キャロウェイ(イェラ)
「シンシナティ・キッド」をはじめて見たのは多分高校生位の頃だったと思う。
当時のわたし達は「シンシナティ・キッド」に魅了され、仲間うちで映画と同じ5枚スタッドのハイポーカーのコミュニティを結成した。
わたし達は事ある毎にバイシクル印のカードとクッキーの缶に入ったポーカーチップを持って集まり、映画顔負けのトークを繰り広げながら、スタッドポーカーにはまって行った。
「アンティーをどうぞ」
「賭け親はクィーン」
「チェック」
「フラッシュの可能性」
「エースハイ」
「その上に2,000」・・・・
ところで、この映画でフィーチャーされているスタッドポーカーと言うゲームは、もちろん私見なのだが、最高に緊張するゲームのひとつだと思うし、最高に興奮し、そして最高に後悔する訳だ。
スタッドポーカーと比較すると、ドロウポーカー(所謂ポーカーのこと)なんて、子どもの遊びに思えてしまう。
その後、大学生になったわたし達は高校時代より時間に余裕が出来、不眠不休のまるで「シンシナティ・キッド」のラストのような数日続くポーカーの試合なんかをやったりもしていた。
全くの余談になってしまうが、大学時代自主制作映画を作っていたわたしは、カードゲームを題材とした作品を1本撮っている。
ある街に流れてきた若いカードゲームのギャンブラーが、その街の名人に一旦は敗れるのだが、既に引退し隠遁生活をおくっている老マスターの下で修行し、その名人との再戦を果たす、と言うプロットで、そのカードゲームを縦軸に、その若いギャンブラーと老マスターの孫娘の恋愛模様を織り込んだ作品だった。
どう贔屓目に見ても「シンシナティ・キッド」のパクリだと思えてしまうのだが、「シンシナティ・キッド」は何しろ1965年の作品だったので見ている人が少なかったせいもあるのか、手前味噌で恐縮だが、比較的よく出来た作品で、地元の大学の映画研究会の集まりの上映会でも、他大学の映研からの評価も高かったと記憶している。
あとは老マスターの下で若いギャンブラーが修行をすると言うヨーダとルークみたいな設定も今思えば入っているのだが、雰囲気は「ロッキー」(1976)等の特訓シーンのイメージ、または「 チーム★アメリカ/ワールドポリス」 (2004)のモンタージュ的なイメージね。
とかなんとか言うとコメディっぽい印象を与えてしまうかも知れないけど、意図する笑いは一切排除した演出をしています。
こぼれ話としては、カード(特に絵札の顔)のマクロ撮影に苦労したのを記憶している。マクロ撮影でのピントには苦労させられた。
絵札の顔はその作品としての必須の映像で、「シンシナティ・キッド」同様に、絵札の目の映像と俳優の目の映像を交互に編集したのを覚えている。
また、駅のホームの下にもぐりこんで、駅に到着する列車の車輪部分のアップを撮ったのを覚えている。
もちろんゲリラ撮影なのだが、まさしくシュート・アンド・ゴーという奴であった。
あとは、勝ち負けが決まるカットの後、衝撃を受けるキャストの映像としてヒッチコックの「めまい」(1958)でおなじみのトラックバックしながらのズームアップ(逆でも良いんだけど、被写体が動かないで背景が動くと言う不安定な映像)なんかも試した記憶がある。
あとは、ただの高いテーブルにおしゃれなランプひとつで、バーのカウンターのセットを作ったのも面白かった。
薄暗い照明でこれがバーに見えちゃうんだよね。
「シンシナティ・キッド」の話だったのだが、なんだか知らないけど、昔は良かった的な話になってしまったようですね。(遠い目・・・・)
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「シンシナティ・キッド」をはじめて見たのは多分高校生位の頃だったと思う。
当時のわたし達は「シンシナティ・キッド」に魅了され、仲間うちで映画と同じ5枚スタッドのハイポーカーのコミュニティを結成した。
わたし達は事ある毎にバイシクル印のカードとクッキーの缶に入ったポーカーチップを持って集まり、映画顔負けのトークを繰り広げながら、スタッドポーカーにはまって行った。
「アンティーをどうぞ」
「賭け親はクィーン」
「チェック」
「フラッシュの可能性」
「エースハイ」
「その上に2,000」・・・・
ところで、この映画でフィーチャーされているスタッドポーカーと言うゲームは、もちろん私見なのだが、最高に緊張するゲームのひとつだと思うし、最高に興奮し、そして最高に後悔する訳だ。
スタッドポーカーと比較すると、ドロウポーカー(所謂ポーカーのこと)なんて、子どもの遊びに思えてしまう。
その後、大学生になったわたし達は高校時代より時間に余裕が出来、不眠不休のまるで「シンシナティ・キッド」のラストのような数日続くポーカーの試合なんかをやったりもしていた。
全くの余談になってしまうが、大学時代自主制作映画を作っていたわたしは、カードゲームを題材とした作品を1本撮っている。
ある街に流れてきた若いカードゲームのギャンブラーが、その街の名人に一旦は敗れるのだが、既に引退し隠遁生活をおくっている老マスターの下で修行し、その名人との再戦を果たす、と言うプロットで、そのカードゲームを縦軸に、その若いギャンブラーと老マスターの孫娘の恋愛模様を織り込んだ作品だった。
どう贔屓目に見ても「シンシナティ・キッド」のパクリだと思えてしまうのだが、「シンシナティ・キッド」は何しろ1965年の作品だったので見ている人が少なかったせいもあるのか、手前味噌で恐縮だが、比較的よく出来た作品で、地元の大学の映画研究会の集まりの上映会でも、他大学の映研からの評価も高かったと記憶している。
あとは老マスターの下で若いギャンブラーが修行をすると言うヨーダとルークみたいな設定も今思えば入っているのだが、雰囲気は「ロッキー」(1976)等の特訓シーンのイメージ、または「 チーム★アメリカ/ワールドポリス」 (2004)のモンタージュ的なイメージね。
とかなんとか言うとコメディっぽい印象を与えてしまうかも知れないけど、意図する笑いは一切排除した演出をしています。
こぼれ話としては、カード(特に絵札の顔)のマクロ撮影に苦労したのを記憶している。マクロ撮影でのピントには苦労させられた。
絵札の顔はその作品としての必須の映像で、「シンシナティ・キッド」同様に、絵札の目の映像と俳優の目の映像を交互に編集したのを覚えている。
また、駅のホームの下にもぐりこんで、駅に到着する列車の車輪部分のアップを撮ったのを覚えている。
もちろんゲリラ撮影なのだが、まさしくシュート・アンド・ゴーという奴であった。
あとは、勝ち負けが決まるカットの後、衝撃を受けるキャストの映像としてヒッチコックの「めまい」(1958)でおなじみのトラックバックしながらのズームアップ(逆でも良いんだけど、被写体が動かないで背景が動くと言う不安定な映像)なんかも試した記憶がある。
あとは、ただの高いテーブルにおしゃれなランプひとつで、バーのカウンターのセットを作ったのも面白かった。
薄暗い照明でこれがバーに見えちゃうんだよね。
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コメント
確か一番最後、コインを使ったゲームで、子供に負けるんですよね。ちがいました?
ポーカーはまだしも、このコインゲームのルールがわからなかった記憶が、、、
ところで、本作のコインのゲームは、壁に向かってコインを投げ、壁に近い方が勝ち、と言う単純なゲームです。
因みにこの映画、ラストが3種類あるそうです。
1.少年とゲームをして終わり。(今で言うディレクターズ・カット)
2.少年とのゲームの後クリスチャンと出会って終わり。(現在のDVD版)
3.2の後、クリスチャンからお金をもらって、またもう一勝負、というところで終わり。
3のエンディングはただの噂かも知れません。