「DEATH NOTE」

2006年8月29日 読書
先日、思うところがあって「DEATH NOTE」の第1巻〜第12巻までを読破した。

ラストの顛末の付け方以外は概ね面白く読ませていただいた。

ラストについては、少年誌の特に「少年ジャンプ」の限界を感じ、非常に残念な印象を受け、この物語の結末としては大いに失望させられた。

と言うのも、この「DEATH NOTE」と言う物語は、煎じ詰めれば、夜神月をアンチヒーローとしたピカレスクロマンなのだ。

簡単に言うと、「DEATH NOTE」は極端な話、大藪春彦の「野獣死すべし」やトマス・ハリスの「ハンニバル」みたいな物語だと言えるのだ。

ピカレスクロマンのラストは、やはり悪人を描いている以上、主人公が死ぬことが多い。
しかし、主人公が死なないラストを描いた作品もある。

で、失望したのはやはり少年誌または「少年ジャンプ」の壁(努力、友情、勝利)。
「野獣死すべし」はともかく「ハンニバル」みたいなラストを期待していたわたしにとっては、「DEATH NOTE」のラストには本当にがっかりさせられた。

がっかりの度合は、ラストの魅上の失望に近いと思う。

月があそこまでニアの考えを読んでいたのならば、魅上に自分の名前を書かせ、代わりに他の誰かの名前を書かせない、と言う選択肢もあったのではないかと思う。

が、実際のところは、予定調和的でありきたりな、残念な結末で終わってしまっている。

少年誌ではなく、少なくても青年誌で連載されていたら、と思うと非常に残念な気がする。

「少年ジャンプ」と言う枠を飛び出た作品であったために、非常に残念である。

余談だが、「DEATH NOTE」の直訳は「死のメモ」であって「死のノート」ではない。

余談だけど、「DEATH NOTE」の物語はコミックに適している作品だったような気がする。
なぜなら、思考の速度でページがめくれるから。
タメのある演出で映像化されたら、いらいらした我慢できない、と思った。

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