「ユナイテッド93」
2006年8月4日 映画
2006/08/04 東京汐留「スペースFS汐留」で「ユナイテッド93」の試写を観た。
2001年9月11日
午前8時42分、ニュージャージー州ニューアークからサンフランシスコに向けて、ユナイテッド93便が飛び発った。
その直後、ワールド・トレード・センターに、2機の旅客機が激突した。
その時はまだ、ユナイテッド93便の乗客乗員は、何も知らず、穏やかなフライトを続けていた。
そして・・・・。
(ちらしよりほぼ引用)
監督・脚本:ポール・グリーングラス
撮影:バリー・アクロイド
編集:クレア・ダグラス、リチャード・ピアソン、クリストファー・ラウズ
音楽:ジョン・パウエル
出演:ハリド・アブダラ(ジアド・ジャラ)、ポリー・アダムス(デボラ・ウェルシュ)、オパル・アラディン(シーシー・ライルズ)、ルイス・アルサマリ(サイード・アルガムディ)、デヴィッド・アラン・ブッシェ(トッド・ビーマー)、リチャード・ベキンス(ウィリアム・ジョゼフ・キャッシュマン)、スターラ・ベンフォード(ワンダ・アニタ・グリーン)、オマー・バーデゥニ(アフメド・アルハズナウィ)、スーザン・ブロンマート(ジェーン・フォルガー)、レイ・チャールソン(ジョゼフ・デルカ)、クリスチャン・クレメンソン(トーマス・E・バーネットJR.)、ライザ・コロン・ザヤス(ウォレスカ・マルティネス)、ゲイリー・コモック(リロイ・ホーマー)、ローナ・ダラス(リンダ・グロンランド)、デニー・ディロン(コリーン・フレイザー)、トリエスト・デュン(ディオラ・フランシス・ボドリー)、トリッシュ・ゲイツ(サンドラ・ブラッドショー)、ケイト・ジェニングス・グラント(ローレン・カツゥーチ・グランドコラス)、ジェイミー・ハーディング(アフメド・アルナミ)、ピーター・ハーマン(ジェレミー・グリック)、タラ・ヒューゴ(クリスティン・ホワイト・グールド)、マルセリーヌ・ヒューゴ(ジョジーン・ローズ・コリガン)、シェエン・ジャクソン(マーク・ビンガム)、ジョー・ジャムログ(ジョン・タリナーニ)、コーリイ・ジョンソン(ルイス・J・ナックII世)、J・J・ジョンソン(ジェイソン・M・ダール)、マサト・カモ(久下季哉)、ベッキー・ロンドン(ジーン・ピーターソン)、ピーター・マリンカー(アンドリュー・ガルシア)、ジョディー・リン・マクリントック(マリオン・R・プリトン)、ナンシー・マクダニル(ロレイン・G・ベイ)、リビー・モリス(ヒルダ・マーシン)、トム・オルーク(ドナルド・ピーターソン)、サイモン・ポーランド(アラン・アンソニー・ビーヴァン)、デヴィッド・ラッシュ(ドナルド・フリーマン・グリーン)、エリック・レッドマン(クリスチャン・アダムス)、マイケル・J・レイノルズ(パトリック・ジョゼフ・ドリスコル)、ジョン・ロスマン(エドワード・P・フェルト)、ダニエル・サウリ(リチャード・ガダーニョ)、レベッカ・スカル(パトリシア・カッシング)、クロー・シレーン(オーナー・エリザベス・ワイニオ)、オリヴィア・サールビー(ニコール・キャロル・ミラー)、チップ・ジエン(マーク・ローゼンバーグ)、レイ・ジンマーマン(クリスティン・シュナイダー)
衝撃的である。
本作「ユナイテッド93」と言う作品は、恐ろしいほどに衝撃的な作品だった。
物語の終盤、スクリーンが暗転した瞬間、今までの人生で経験した事がないほどに強烈に心が震えた。
それは、興奮のためなのか、怒りのためなのか、訳のわからない感情の渦が押し寄せてくる。
もし、この作品が完全なフィクションだったら、どんなに良かったことだろうか。
不謹慎な発言だとは思うが、そう思わせるほどに、本作は非常に面白い(interesting)作品に仕上がっている、と言える。
もちろん、「面白い(interesting)」と言う表現は、本作「ユナイテッド93」が題材とした米同時多発テロとそのテロ事件による数多くの犠牲者のことをを考えた場合、非常に不謹慎な発言だと思うのだが、本作を一本の娯楽映画作品だととらえた場合、やはり「面白い(interesting)」と言う感想が出てきてしまうのだ。
おそらく、多くの観客は「凄かったね」と言う言葉でお茶を濁すのではないか、と思えるのだが、わたしは正直に「面白い」と言う言葉を使用する事にしたことをお断りしたい。
先ずは真実の出来事が持つドラマとしての面白さと、極限の状況で与えられた使命を全うしようとする人々の姿が凄まじい。
特に、911米同時多発テロの際、実際にテロ事件に対応した空港の管制官や軍関係者の多くが、本作で本人を演じていることに驚かされる。
"as himself"と言うクレジットをこんなにたくさん見た事がない程、本作のクレジットには"as himself"に溢れていた。
本作の手法は、所謂ドキュメンタリー・タッチで、カメラはブレまくり、編集も荒削りである。
そのテイストが、観客に対し凄まじいほどのリアリティを付与している。
そして、驚いた事に、本作は事実(のように思えるもの)を観客に冷徹な事実(のように思えるもの)を提示するだけで、一切のイデオロギーが感じられない。
テロの実行犯に対する怒りを本作は喚起させることをしていないのだ。
これはハリウッド映画としては、非常に珍しい事だと言わざるを得ない。
強いて言えば、アメリカ政府に対する怒りの方が強いような印象すら受けるのだが・・・・。
とにかく、本作「ユナイテッド93」は、全ての映画ファン必見の、と言うか最早義務とも言うべき作品だとわたしは思う。
観ろ! 泣け!
そして震えろ!
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
余談だが、本作はフィクションである。
と言うのも、実際に「ユナイテッド93」の機内で何が起こっていたのか誰も知らないからである。
その状況の中、ドキュメンタリー・タッチで、擬似ドキュメンタリー風の作品を制作するのは、事実の捏造だ、と言う意見もあるかと思う。
従って、やはり本作はフィクションとして観るべき作品なのだと思う。
更に余談だが、ディスカバリー・チャンネルで放映されたドキュメンタリー・ドラマ「9.11 抵抗のフライト」も非常に興味深い。
「ユナイテッド93」の公開にあわせ、再放映があるようなので、そちらも見て欲しいと思う。
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2001年9月11日
午前8時42分、ニュージャージー州ニューアークからサンフランシスコに向けて、ユナイテッド93便が飛び発った。
その直後、ワールド・トレード・センターに、2機の旅客機が激突した。
その時はまだ、ユナイテッド93便の乗客乗員は、何も知らず、穏やかなフライトを続けていた。
そして・・・・。
(ちらしよりほぼ引用)
監督・脚本:ポール・グリーングラス
撮影:バリー・アクロイド
編集:クレア・ダグラス、リチャード・ピアソン、クリストファー・ラウズ
音楽:ジョン・パウエル
出演:ハリド・アブダラ(ジアド・ジャラ)、ポリー・アダムス(デボラ・ウェルシュ)、オパル・アラディン(シーシー・ライルズ)、ルイス・アルサマリ(サイード・アルガムディ)、デヴィッド・アラン・ブッシェ(トッド・ビーマー)、リチャード・ベキンス(ウィリアム・ジョゼフ・キャッシュマン)、スターラ・ベンフォード(ワンダ・アニタ・グリーン)、オマー・バーデゥニ(アフメド・アルハズナウィ)、スーザン・ブロンマート(ジェーン・フォルガー)、レイ・チャールソン(ジョゼフ・デルカ)、クリスチャン・クレメンソン(トーマス・E・バーネットJR.)、ライザ・コロン・ザヤス(ウォレスカ・マルティネス)、ゲイリー・コモック(リロイ・ホーマー)、ローナ・ダラス(リンダ・グロンランド)、デニー・ディロン(コリーン・フレイザー)、トリエスト・デュン(ディオラ・フランシス・ボドリー)、トリッシュ・ゲイツ(サンドラ・ブラッドショー)、ケイト・ジェニングス・グラント(ローレン・カツゥーチ・グランドコラス)、ジェイミー・ハーディング(アフメド・アルナミ)、ピーター・ハーマン(ジェレミー・グリック)、タラ・ヒューゴ(クリスティン・ホワイト・グールド)、マルセリーヌ・ヒューゴ(ジョジーン・ローズ・コリガン)、シェエン・ジャクソン(マーク・ビンガム)、ジョー・ジャムログ(ジョン・タリナーニ)、コーリイ・ジョンソン(ルイス・J・ナックII世)、J・J・ジョンソン(ジェイソン・M・ダール)、マサト・カモ(久下季哉)、ベッキー・ロンドン(ジーン・ピーターソン)、ピーター・マリンカー(アンドリュー・ガルシア)、ジョディー・リン・マクリントック(マリオン・R・プリトン)、ナンシー・マクダニル(ロレイン・G・ベイ)、リビー・モリス(ヒルダ・マーシン)、トム・オルーク(ドナルド・ピーターソン)、サイモン・ポーランド(アラン・アンソニー・ビーヴァン)、デヴィッド・ラッシュ(ドナルド・フリーマン・グリーン)、エリック・レッドマン(クリスチャン・アダムス)、マイケル・J・レイノルズ(パトリック・ジョゼフ・ドリスコル)、ジョン・ロスマン(エドワード・P・フェルト)、ダニエル・サウリ(リチャード・ガダーニョ)、レベッカ・スカル(パトリシア・カッシング)、クロー・シレーン(オーナー・エリザベス・ワイニオ)、オリヴィア・サールビー(ニコール・キャロル・ミラー)、チップ・ジエン(マーク・ローゼンバーグ)、レイ・ジンマーマン(クリスティン・シュナイダー)
衝撃的である。
本作「ユナイテッド93」と言う作品は、恐ろしいほどに衝撃的な作品だった。
物語の終盤、スクリーンが暗転した瞬間、今までの人生で経験した事がないほどに強烈に心が震えた。
それは、興奮のためなのか、怒りのためなのか、訳のわからない感情の渦が押し寄せてくる。
もし、この作品が完全なフィクションだったら、どんなに良かったことだろうか。
不謹慎な発言だとは思うが、そう思わせるほどに、本作は非常に面白い(interesting)作品に仕上がっている、と言える。
もちろん、「面白い(interesting)」と言う表現は、本作「ユナイテッド93」が題材とした米同時多発テロとそのテロ事件による数多くの犠牲者のことをを考えた場合、非常に不謹慎な発言だと思うのだが、本作を一本の娯楽映画作品だととらえた場合、やはり「面白い(interesting)」と言う感想が出てきてしまうのだ。
おそらく、多くの観客は「凄かったね」と言う言葉でお茶を濁すのではないか、と思えるのだが、わたしは正直に「面白い」と言う言葉を使用する事にしたことをお断りしたい。
先ずは真実の出来事が持つドラマとしての面白さと、極限の状況で与えられた使命を全うしようとする人々の姿が凄まじい。
特に、911米同時多発テロの際、実際にテロ事件に対応した空港の管制官や軍関係者の多くが、本作で本人を演じていることに驚かされる。
"as himself"と言うクレジットをこんなにたくさん見た事がない程、本作のクレジットには"as himself"に溢れていた。
本作の手法は、所謂ドキュメンタリー・タッチで、カメラはブレまくり、編集も荒削りである。
そのテイストが、観客に対し凄まじいほどのリアリティを付与している。
そして、驚いた事に、本作は事実(のように思えるもの)を観客に冷徹な事実(のように思えるもの)を提示するだけで、一切のイデオロギーが感じられない。
テロの実行犯に対する怒りを本作は喚起させることをしていないのだ。
これはハリウッド映画としては、非常に珍しい事だと言わざるを得ない。
強いて言えば、アメリカ政府に対する怒りの方が強いような印象すら受けるのだが・・・・。
とにかく、本作「ユナイテッド93」は、全ての映画ファン必見の、と言うか最早義務とも言うべき作品だとわたしは思う。
観ろ! 泣け!
そして震えろ!
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
余談だが、本作はフィクションである。
と言うのも、実際に「ユナイテッド93」の機内で何が起こっていたのか誰も知らないからである。
その状況の中、ドキュメンタリー・タッチで、擬似ドキュメンタリー風の作品を制作するのは、事実の捏造だ、と言う意見もあるかと思う。
従って、やはり本作はフィクションとして観るべき作品なのだと思う。
更に余談だが、ディスカバリー・チャンネルで放映されたドキュメンタリー・ドラマ「9.11 抵抗のフライト」も非常に興味深い。
「ユナイテッド93」の公開にあわせ、再放映があるようなので、そちらも見て欲しいと思う。
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