『作品に罪はあるのか「東京タワー」の放送延期』をめぐる冒険
2006年7月21日 エッセイ/コラム コメント (2)先ずは引用である。
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フジテレビは20日、未成年の少女(17)に飲酒させ、淫らな行為をしたとして北海道警から任意の事情聴取を受けた元お笑いタレント、山本圭一(38)が出演していた29日放送の土曜プレミアム「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(後9:00)の放送延期を決めた。
イラストレーター、リリー・フランキー氏のベストセラー小説のドラマ化で、山本は大泉洋(33)扮する主人公ボクの幼なじみ役で、主にドラマの後半部分に登場。出演シーンは少ないが、「ボク」との友情と絆を感じさせる心温まるシーンという。
同局は放送延期の理由として「事の重要さを受け止め、少なくとも今放送すべきではないと考えた」とし、「素晴らしい作品に仕上がっていただけに大変残念。楽しみにしてくださった視聴者の皆様には大変申し訳なく思う」と謝罪した。
新たな放送日は決まっておらず、今後、山本の出演シーンをカットし再編集するのか、出演部分そのものを代役で撮り直すのかも含め、「慎重に検討する」(広報)。代替番組は米映画「オーシャンズ11」。(2006/07/21 サンケイスポーツ)
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ついでにお時間のある方は、こちらもご覧いただきたい。
「どこからが映画なのか?」
「(旧)角川春樹事務所」製作の所謂「角川映画」のDVDから「角川春樹事務所」のクレジットが抹消されている事について感じたこと。
http://diarynote.jp/d/29346/20041028.html
『「空中庭園」をめぐる冒険』
映画監督豊田利晃が自宅に覚せい剤を隠し持っていた事により、「空中庭園」の上映が危ぶまれた事について感じたこと。
http://diarynote.jp/d/29346/20050826.html
『「空中庭園」をめぐる冒険 その2』
http://diarynote.jp/d/29346/20050830.html
閑話休題
世の中では、タレントや芸能人(以下「タレント」)と呼ばれる人々が不祥事を起こしたり、または犯罪を起こしたりしたような場合、そのタレントが出演した番組の放送を中止したり、出演場面を削除したりすることが、極々一般的に行われている。
何故そんなことが行われるのか、わたしは大いに疑問を感じている。
尤も、犯罪行為や不祥事(以下「犯罪行為」)を起こした後に製作された作品ならともかく、−−と言うか、犯罪行為以後は作品は製作されないだろうが−−、その犯罪行為以前に製作した(または製作途中だった)作品の放映を中止したり、そのタレントの出演場面を削除したりすることがそれほど重要なのだろうか。
わたしは常々言っているように、例え犯罪者が関わった作品だとしても、出来上がった作品に罪はないと思うし、仮にそのタレントの私生活が酷いものだったとしても、そのタレントが関わった作品に、輝きがあったとすれば、それはそれで良い作品なのだと思う。
勿論このような考え方は、おそらく反社会的でインモラルな考え方だと思うし、例えば今回の一件以降、山本圭一がテレビでふざけている様子が映し出されたとしたら、日本国中の人々が非常に不愉快な気持ちになるであろうことは容易に想像がつくし、非難や抗議の電話やメールでテレビ局は大変なことになってしまうだろうことは明白だと思う。
でも、だからと言って「くさいものにはふた」でもするように、犯罪行為を犯したタレントをメディアから抹消することがはたして良いことなのだろうか。
ここで疑問が沸いてくる。
犯罪行為を犯したタレントをメディアから抹消することを望んでいるのは一体誰なのだろうか。
視聴者?
テレビ局?
それともスポンサー?
言論統制などメディアの弾圧に関しては、言論の自由、表現の自由を声高に叫ぶメディアだが、今回の一件を考えた場合、当たり前のことなのだが、メディアと言う存在は、所詮営利を求めるただの一般企業なのだ、と言わざるを得ない。
視聴者が嫌がることを嫌がるスポンサー。
スポンサーが嫌がることを嫌がるメディア。
視聴者やスポンサーに影響されている以上、視聴者やスポンサーの顔色を窺っている以上、メディアは真のメディアである、と言う事はできないし、そう考えた場合、今までメディアが伝えてきた、またはこれから伝えるであろう「真実(のようなもの)」についても、スポンサーの考えや意図、意向が影響を及ぼしていることは容易に想像がつく。
メディアが伝える「真実(のようなもの)」は、スポンサーにとって都合が良い「(スポンサーにとっての)真実」なのだ。
孤高な精神と高邁な思想を持つメディアの登場に期待したい。
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フジテレビは20日、未成年の少女(17)に飲酒させ、淫らな行為をしたとして北海道警から任意の事情聴取を受けた元お笑いタレント、山本圭一(38)が出演していた29日放送の土曜プレミアム「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(後9:00)の放送延期を決めた。
イラストレーター、リリー・フランキー氏のベストセラー小説のドラマ化で、山本は大泉洋(33)扮する主人公ボクの幼なじみ役で、主にドラマの後半部分に登場。出演シーンは少ないが、「ボク」との友情と絆を感じさせる心温まるシーンという。
同局は放送延期の理由として「事の重要さを受け止め、少なくとも今放送すべきではないと考えた」とし、「素晴らしい作品に仕上がっていただけに大変残念。楽しみにしてくださった視聴者の皆様には大変申し訳なく思う」と謝罪した。
新たな放送日は決まっておらず、今後、山本の出演シーンをカットし再編集するのか、出演部分そのものを代役で撮り直すのかも含め、「慎重に検討する」(広報)。代替番組は米映画「オーシャンズ11」。(2006/07/21 サンケイスポーツ)
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「どこからが映画なのか?」
「(旧)角川春樹事務所」製作の所謂「角川映画」のDVDから「角川春樹事務所」のクレジットが抹消されている事について感じたこと。
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『「空中庭園」をめぐる冒険』
映画監督豊田利晃が自宅に覚せい剤を隠し持っていた事により、「空中庭園」の上映が危ぶまれた事について感じたこと。
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『「空中庭園」をめぐる冒険 その2』
http://diarynote.jp/d/29346/20050830.html
閑話休題
世の中では、タレントや芸能人(以下「タレント」)と呼ばれる人々が不祥事を起こしたり、または犯罪を起こしたりしたような場合、そのタレントが出演した番組の放送を中止したり、出演場面を削除したりすることが、極々一般的に行われている。
何故そんなことが行われるのか、わたしは大いに疑問を感じている。
尤も、犯罪行為や不祥事(以下「犯罪行為」)を起こした後に製作された作品ならともかく、−−と言うか、犯罪行為以後は作品は製作されないだろうが−−、その犯罪行為以前に製作した(または製作途中だった)作品の放映を中止したり、そのタレントの出演場面を削除したりすることがそれほど重要なのだろうか。
わたしは常々言っているように、例え犯罪者が関わった作品だとしても、出来上がった作品に罪はないと思うし、仮にそのタレントの私生活が酷いものだったとしても、そのタレントが関わった作品に、輝きがあったとすれば、それはそれで良い作品なのだと思う。
勿論このような考え方は、おそらく反社会的でインモラルな考え方だと思うし、例えば今回の一件以降、山本圭一がテレビでふざけている様子が映し出されたとしたら、日本国中の人々が非常に不愉快な気持ちになるであろうことは容易に想像がつくし、非難や抗議の電話やメールでテレビ局は大変なことになってしまうだろうことは明白だと思う。
でも、だからと言って「くさいものにはふた」でもするように、犯罪行為を犯したタレントをメディアから抹消することがはたして良いことなのだろうか。
ここで疑問が沸いてくる。
犯罪行為を犯したタレントをメディアから抹消することを望んでいるのは一体誰なのだろうか。
視聴者?
テレビ局?
それともスポンサー?
言論統制などメディアの弾圧に関しては、言論の自由、表現の自由を声高に叫ぶメディアだが、今回の一件を考えた場合、当たり前のことなのだが、メディアと言う存在は、所詮営利を求めるただの一般企業なのだ、と言わざるを得ない。
視聴者が嫌がることを嫌がるスポンサー。
スポンサーが嫌がることを嫌がるメディア。
視聴者やスポンサーに影響されている以上、視聴者やスポンサーの顔色を窺っている以上、メディアは真のメディアである、と言う事はできないし、そう考えた場合、今までメディアが伝えてきた、またはこれから伝えるであろう「真実(のようなもの)」についても、スポンサーの考えや意図、意向が影響を及ぼしていることは容易に想像がつく。
メディアが伝える「真実(のようなもの)」は、スポンサーにとって都合が良い「(スポンサーにとっての)真実」なのだ。
孤高な精神と高邁な思想を持つメディアの登場に期待したい。
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コメント
感動を与える事を考えて欲しいし、
スポーツ放送はスポーツを愛する人間に責任も足して欲しいと思う。じゃないと、スポーツ実況放送も、少なくとも民放地上波からはなくなってしまうんではないかと思う。
プロダクションが強引に押すと、犯罪者の、テレビ復帰が
容易に行われているのに、過去の名作の台詞にピーっ
などは、自家中毒症状だと、本当に誰も感じてないのだろうか
山本の仕事からの永久追放と、ゴールデンゴールズの解散は当然だと思うが、作品の放映は、撮影後死亡と同じ扱いで全く構わないと思いますよ。
スポーツと言えば、
「WBC決勝戦の放送をめぐる冒険」
http://diarynote.jp/d/29346/20060322.html
でもマスコミやメディアの問題点を感じました。
やはり問題は、安易な制作者サイドと、スポンサー主導の、またはスポンサーの顔色を過剰に見るメディアの問題化と思います。
問題があるからダメとするのではなく、問題が起きる可能性があるので、その問題の発生の可能性について過剰に反応するメディアがダメなのだと思います。