「オリバー・ツイスト」
2006年2月7日 映画 コメント (1)
2005/12/05 東京新橋「ヤクルトホール」で「オリバー・ツイスト」の試写を観た。
養育院で育った孤児オリバー・ツイスト(バーニー・クラーク)は、9歳になり自分の生まれた救貧院へ戻される。ここで麻屑作りの労働に従事するのだ。
しかし孤児に与えられる食事はほんのわずか。夕食の席で、おずおずとおかわりを求めたオリバーは、憤慨した救貧院の委員たちから追放処分を受けてしまう。
オリバーを引き取ったのは葬儀屋のサワベリー氏(マイケル・ヒース)だった。彼は美しく哀しげな表情をした少年が、葬儀のお供の役目に適任だと考える。しかしこの抜擢はもう一人の徒弟ノア(クリス・オバートン)の敵意を買い、亡くなった母親のことを侮辱されたオリバーは、怒りに震えノアを殴ってしまう。そしてサワベリー氏にやむなく鞭で打たれ、ついに家を飛び出してしまう。
行く当てのないオリバーは、道端に刻まれた「ロンドンまで70マイル」の文字を見て決心する。大都会ロンドンへ出れば運が開けるかもしれないと思ったのだ。
オリバーは7日間歩き通し、もう立ち上がる気力さえも尽きかけたとき、ようやくロンドン郊外までたどり着く。そんな彼に声をかけてきたのが、シルクハットをかぶり妙な身なりをした少年、ドジャー(ハリー・イーデン)だった。彼はオリバーにかすめとったパンを食べさせると、ただで泊まれるという裏通りにある家へと連れていく。そこはフェイギン(サー・ベン・キングズレー)の住まいだった。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ロマン・ポランスキー
原作:チャールズ・ディケンズ
撮影:パヴェル・エデルマン
プロダクションデザイン:アラン・スタルスキ
衣装デザイン:アンナ・シェパード
音楽:レイチェル・ポートマン
出演:バーニー・クラーク(オリバー・ツイスト)、サー・ベン・キングズレー(フェイギン)、ハリー・イーデン(アートフル・ドジャー)、ジェイミー・フォアマン(ビル・サイクス)、エドワード・ハードウィック(ブラウンロー氏)、リアン・ロウ(ナンシー)、マーク・ストロング(トビー・クラキット)
本作「オリバー・ツイスト」は、チャールズ・ディケンズ原作の文芸作品でありながら、娯楽性に富んだ素晴らしいエンタテインメント作品に仕上がっている。
先ずは19世紀のロンドンを再現した卓越した世界観が素晴らしい。セットも衣装(アンナ・シェパード)も美術(アラン・スタルスキ)も大変素晴らしい。
CGI全盛のこの時代に、こんな流麗な一部の隙もないセットを構築した事は大いに評価できると思う。
是非、CGI全盛の映画界に対するアンチテーゼとして機能して欲しいと思うのだ。
そしてその素晴らしい世界観の中で嬉々として演技する全てのキャストが素晴らしい。
大人たちが演じたキャラクターは適度にカリカチュアライズされた様式美を持っているし、子供たちが演じたキャラクターは、カリカチュアライズされたキャラクターと比較すると明確に現実味を持っている、と言える。
キャストはなんと言ってもサー・ベン・キングズレーである。
素晴らしすぎる。正に最高なのだ。
これでアカデミー賞にノミネートされていないとは、一体どういうことなのか、と思ってしまう。
まあ、オーバー・アクト気味なのは否定できないが、近年まれに見る鬼気迫る怪演だと思う。
脚本は原作を料理するには尺が短い(129分/映画としては十分長い)せいか、若干走りすぎの感は否定できない。180分程度の尺でゆったり魅せて欲しかったような気がする。
音楽(レイチェル・ポートマン)は、明確なメロディを使用し、テーマ性を出しているのは良いのだが、若干鳴らしすぎのような印象を受ける。
本作「オリバー・ツイスト」は、ハリウッドの大作娯楽作品を見飽きた人に絶対的にオススメの素晴らしい作品だと思う。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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養育院で育った孤児オリバー・ツイスト(バーニー・クラーク)は、9歳になり自分の生まれた救貧院へ戻される。ここで麻屑作りの労働に従事するのだ。
しかし孤児に与えられる食事はほんのわずか。夕食の席で、おずおずとおかわりを求めたオリバーは、憤慨した救貧院の委員たちから追放処分を受けてしまう。
オリバーを引き取ったのは葬儀屋のサワベリー氏(マイケル・ヒース)だった。彼は美しく哀しげな表情をした少年が、葬儀のお供の役目に適任だと考える。しかしこの抜擢はもう一人の徒弟ノア(クリス・オバートン)の敵意を買い、亡くなった母親のことを侮辱されたオリバーは、怒りに震えノアを殴ってしまう。そしてサワベリー氏にやむなく鞭で打たれ、ついに家を飛び出してしまう。
行く当てのないオリバーは、道端に刻まれた「ロンドンまで70マイル」の文字を見て決心する。大都会ロンドンへ出れば運が開けるかもしれないと思ったのだ。
オリバーは7日間歩き通し、もう立ち上がる気力さえも尽きかけたとき、ようやくロンドン郊外までたどり着く。そんな彼に声をかけてきたのが、シルクハットをかぶり妙な身なりをした少年、ドジャー(ハリー・イーデン)だった。彼はオリバーにかすめとったパンを食べさせると、ただで泊まれるという裏通りにある家へと連れていく。そこはフェイギン(サー・ベン・キングズレー)の住まいだった。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ロマン・ポランスキー
原作:チャールズ・ディケンズ
撮影:パヴェル・エデルマン
プロダクションデザイン:アラン・スタルスキ
衣装デザイン:アンナ・シェパード
音楽:レイチェル・ポートマン
出演:バーニー・クラーク(オリバー・ツイスト)、サー・ベン・キングズレー(フェイギン)、ハリー・イーデン(アートフル・ドジャー)、ジェイミー・フォアマン(ビル・サイクス)、エドワード・ハードウィック(ブラウンロー氏)、リアン・ロウ(ナンシー)、マーク・ストロング(トビー・クラキット)
本作「オリバー・ツイスト」は、チャールズ・ディケンズ原作の文芸作品でありながら、娯楽性に富んだ素晴らしいエンタテインメント作品に仕上がっている。
先ずは19世紀のロンドンを再現した卓越した世界観が素晴らしい。セットも衣装(アンナ・シェパード)も美術(アラン・スタルスキ)も大変素晴らしい。
CGI全盛のこの時代に、こんな流麗な一部の隙もないセットを構築した事は大いに評価できると思う。
是非、CGI全盛の映画界に対するアンチテーゼとして機能して欲しいと思うのだ。
そしてその素晴らしい世界観の中で嬉々として演技する全てのキャストが素晴らしい。
大人たちが演じたキャラクターは適度にカリカチュアライズされた様式美を持っているし、子供たちが演じたキャラクターは、カリカチュアライズされたキャラクターと比較すると明確に現実味を持っている、と言える。
キャストはなんと言ってもサー・ベン・キングズレーである。
素晴らしすぎる。正に最高なのだ。
これでアカデミー賞にノミネートされていないとは、一体どういうことなのか、と思ってしまう。
まあ、オーバー・アクト気味なのは否定できないが、近年まれに見る鬼気迫る怪演だと思う。
脚本は原作を料理するには尺が短い(129分/映画としては十分長い)せいか、若干走りすぎの感は否定できない。180分程度の尺でゆったり魅せて欲しかったような気がする。
音楽(レイチェル・ポートマン)は、明確なメロディを使用し、テーマ性を出しているのは良いのだが、若干鳴らしすぎのような印象を受ける。
本作「オリバー・ツイスト」は、ハリウッドの大作娯楽作品を見飽きた人に絶対的にオススメの素晴らしい作品だと思う。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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