「古畑任三郎ファイナル」をめぐる冒険
わたしは「古畑任三郎」シリーズが比較的好きである。

「古畑任三郎」シリーズの魅力は、先ず何と言っても「刑事コロンボ」シリーズでおなじみの倒叙式ミステリーの形式が好きだから。

と言うか、結局は「刑事コロンボ」シリーズが好きだから。と言うところだろうか。
比較的面白い倒叙式ミステリーが日本語で書かれている、と言う点が興味深いのだと思う。

さて、本題だが、2006/01/03〜05、フジテレビ系で「新春ドラマスペシャル」と銘打って「古畑任三郎」の新作が放映されている。
まあ、それについての雑感をもろもろと・・・・。
 
 
2006/01/03
「古畑任三郎ファイナル 第1夜 今、蘇る死」

石坂浩二出演で鬼切村とか言う寒村が舞台、そしてわらべ歌が殺人のモチーフとなれば、どう考えても「悪魔の手毬唄」(1977)への言及としか考えられない。

あぁ市川崑の「金田一耕助」シリーズの新作が観たい、と本気で思う。
勿論金田一耕助は石坂浩二で。

脚本は、今回の3本に共通の印象を受けるのだが、視聴者を煙に巻く事に腐心しているようである。
強烈なミス・デレクションが演出されている。

また、殺人にいたる部分の描き方が足りない印象を受けた。簡単に人を殺してしまうところが解せないのだ。
 
 
2006/01/04
「古畑任三郎ファイナル 第2夜 フェアな殺人者」

イチローが犯人役、と言うことで話題沸騰だが、脚本はイマイチ、と言うかミステリーとしては破綻していると言わざるを得ない。

殺人をゲームと捉え、古畑VSイチローの図式を明確にするのは良いのだが、そのため警察官としての古畑の行動原理にブレが生じている。
コロンボだったらラストでイチローに激怒するところである。
「これはゲームではない、あなたは実際に人を殺したのだ」と。
 
 
2006/01/05
「古畑任三郎ファイナル 第3夜 ラストダンス」

プロットを聞いて思ったのは、これ「刑事コロンボ 構想の死角」(1971/スティーヴン・スピルバーグ監督)のパクリじゃねえのか、と言う点。

このエピソードも、「古畑任三郎ファイナル 第1夜 今、蘇る死」と同様の強烈なミス・デレクションが使われている。
3夜のうち、2夜に同様のミス・デレクションには困ったものである。

倒叙式ミステリーの約束事を完全に反故にしているのではないだろうか。
言うならば「刑事コロンボ さらば提督」にも似た、ある種のルール違反が行われているのだ。

短期間に複数の脚本を書くのは困難なのだろうな、と思える3夜だった。

頑張れ、三谷幸喜よ。
と言う印象である。
 
 
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コメント

nophoto
yu’e
2006年1月6日23:06

私は、第二夜以外は良かったと思いました。
しかし、確かに、云われてみれば、倒叙形式じゃなくなっているのは宜しくはないです… ね。

nophoto
トプログ
2006年1月11日15:37

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