「イン・トゥ・ザ・サン」
2005年12月8日 映画2005/11/15 東京新宿「新宿明治安田生命ホール」で「イン・トゥ・ザ・サン」の試写を観た。
人種が入り乱れる国際都市、東京。
不法入国の外国人の一掃を掲げて選挙戦に乗り出した都知事候補が、バイクに乗った二人組に射殺される事件が発生した。
テロの可能性を追求するFBIはCIAに協力を要請。CIAの在日捜査官ブロック(ウィリアム・アザートン)が捜査のために白羽の矢を立てたのは、伝説のCIAエージェント、トラビス・ハンター(スティーブン・セガール)。東京の下町で育った彼はヤクザ事情にも精通しており、今回の捜査にはうってつけの存在だった。FBIの若き捜査官ショーン(マシュー・デイビス)を相棒に、トラビスはさっそく捜査に着手するが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ミンク
製作:フランク・ヒルデブランド
製作総指揮:スティーヴン・セガール
原案:スティーヴン・セガール、ジョー・ハルピン
脚本:トレヴァー・ミラー、スティーヴン・セガール、ジョー・ハルピン
出演:スティーヴン・セガール(トラビス・ハンター)、マシュー・デイヴィス(ショーン)、大沢たかお(黒田)、エディー・ジョージ(ジョーンズ)、ウィリアム・アザートン(ブロック捜査官)、ジュリエット・マーキス(ジュエル)、ケン・ロウ(チェン)、豊原功補(不動明王)、寺尾聰(松田)、伊武雅刀(小島)、ペース・ウー(マイ・リン)、栗山千明(アヤコ)、山口佳奈子(ナヤコ)、大村波彦(タケシ)、本田大輔(川村)
本作「イン・トゥ・ザ・サン」は、クエンティン・タランティーノのバンド・アパートに属するミンクの作品と言うこともあり、「キル・ビル」に続く新たな国辱ムービーの誕生か、と思われていたのだが、ツッコミ所はあるものの、どうしてどうしてリドリー・スコットの「ブラック・レイン」以上に現代の日本を見事に切り取った良質のクライム・アクション作品に仕上がっていた。
特に印象的だったのは、中盤以降のヤクザの襲名披露のシークエンスである。
このシークエンスは仮に日本人が演出したとしてもあそこまでのシークエンスは出来なかったのではないか、と思えるほど素晴らしいものだった。
また東京や横浜でのロケーション効果はすばらしく、わたし達が日本映画で見慣れている日本の風景を、ハリウッドの撮影・照明チームが見事に切り取っていく映像には舌を巻く思いである。
またセットもハリウッド・テイストあふれるすばらしいもので、日本映画界の美術スタッフとは一線を画した良質のセットや美術が楽しめる。
ハリウッド映画としては(おそらくは)低予算作品でありながら、従来の日本映画の美術と照明とを凌駕した素晴らしい世界観が楽しめるのだ。
そういった観点からは、日本映画ファンにもオススメの作品だと思える。
作品自体は、スティーヴン・セガールのオレ様映画はオレ様映画なのだが、アクションも脚本も世界観も楽しめる、良質な作品に仕上がっている。(殺陣はイマイチだが)
ただ、日本語が喋れるのがウリのスティーヴン・セガールの言葉遣いは微妙な印象を受けた。
キャストは、なんと言っても黒田(大沢たかお)の部下タケシを演じた大村波彦が良かった。
もちろん大沢たかお(黒田)も豊原功補(不動明王)も良かったのだが、大村波彦には独特の印象を受けた。
また、寺尾聰(松田)や伊武雅刀(小島)のツボを押さえた使い方も交換がもてた。
顔見せのみの客寄せパンダ的な栗山千明(アヤコ)の使い方はどうか、と思った。
とにかく本作「イン・トゥ・ザ・サン」は、物語や設定はともかく、日本映画同様に日本国内でロケをして、日本映画以上のロケーション効果を出している点が非常にすばらしい。
美術や照明を含めて本作は学ぶところは多い作品だと言える。
ソニーが製作していると言う点から考え、日本公開はともかく、北米で公開されるのかどうかは知らないが、非常に興味深い作品ではある。
日本公開第一週の興収ランキングでなんと第10位をとったのが喜ばしい。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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人種が入り乱れる国際都市、東京。
不法入国の外国人の一掃を掲げて選挙戦に乗り出した都知事候補が、バイクに乗った二人組に射殺される事件が発生した。
テロの可能性を追求するFBIはCIAに協力を要請。CIAの在日捜査官ブロック(ウィリアム・アザートン)が捜査のために白羽の矢を立てたのは、伝説のCIAエージェント、トラビス・ハンター(スティーブン・セガール)。東京の下町で育った彼はヤクザ事情にも精通しており、今回の捜査にはうってつけの存在だった。FBIの若き捜査官ショーン(マシュー・デイビス)を相棒に、トラビスはさっそく捜査に着手するが・・・・。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:ミンク
製作:フランク・ヒルデブランド
製作総指揮:スティーヴン・セガール
原案:スティーヴン・セガール、ジョー・ハルピン
脚本:トレヴァー・ミラー、スティーヴン・セガール、ジョー・ハルピン
出演:スティーヴン・セガール(トラビス・ハンター)、マシュー・デイヴィス(ショーン)、大沢たかお(黒田)、エディー・ジョージ(ジョーンズ)、ウィリアム・アザートン(ブロック捜査官)、ジュリエット・マーキス(ジュエル)、ケン・ロウ(チェン)、豊原功補(不動明王)、寺尾聰(松田)、伊武雅刀(小島)、ペース・ウー(マイ・リン)、栗山千明(アヤコ)、山口佳奈子(ナヤコ)、大村波彦(タケシ)、本田大輔(川村)
本作「イン・トゥ・ザ・サン」は、クエンティン・タランティーノのバンド・アパートに属するミンクの作品と言うこともあり、「キル・ビル」に続く新たな国辱ムービーの誕生か、と思われていたのだが、ツッコミ所はあるものの、どうしてどうしてリドリー・スコットの「ブラック・レイン」以上に現代の日本を見事に切り取った良質のクライム・アクション作品に仕上がっていた。
特に印象的だったのは、中盤以降のヤクザの襲名披露のシークエンスである。
このシークエンスは仮に日本人が演出したとしてもあそこまでのシークエンスは出来なかったのではないか、と思えるほど素晴らしいものだった。
また東京や横浜でのロケーション効果はすばらしく、わたし達が日本映画で見慣れている日本の風景を、ハリウッドの撮影・照明チームが見事に切り取っていく映像には舌を巻く思いである。
またセットもハリウッド・テイストあふれるすばらしいもので、日本映画界の美術スタッフとは一線を画した良質のセットや美術が楽しめる。
ハリウッド映画としては(おそらくは)低予算作品でありながら、従来の日本映画の美術と照明とを凌駕した素晴らしい世界観が楽しめるのだ。
そういった観点からは、日本映画ファンにもオススメの作品だと思える。
作品自体は、スティーヴン・セガールのオレ様映画はオレ様映画なのだが、アクションも脚本も世界観も楽しめる、良質な作品に仕上がっている。(殺陣はイマイチだが)
ただ、日本語が喋れるのがウリのスティーヴン・セガールの言葉遣いは微妙な印象を受けた。
キャストは、なんと言っても黒田(大沢たかお)の部下タケシを演じた大村波彦が良かった。
もちろん大沢たかお(黒田)も豊原功補(不動明王)も良かったのだが、大村波彦には独特の印象を受けた。
また、寺尾聰(松田)や伊武雅刀(小島)のツボを押さえた使い方も交換がもてた。
顔見せのみの客寄せパンダ的な栗山千明(アヤコ)の使い方はどうか、と思った。
とにかく本作「イン・トゥ・ザ・サン」は、物語や設定はともかく、日本映画同様に日本国内でロケをして、日本映画以上のロケーション効果を出している点が非常にすばらしい。
美術や照明を含めて本作は学ぶところは多い作品だと言える。
ソニーが製作していると言う点から考え、日本公開はともかく、北米で公開されるのかどうかは知らないが、非常に興味深い作品ではある。
日本公開第一週の興収ランキングでなんと第10位をとったのが喜ばしい。
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