「第6回東京フィルメックス」をめぐる冒険
2005年11月29日 エッセイ/コラム
2005/11/19-27 東京有楽町「有楽町朝日ホール」をメイン会場として「第6回東京フィルメックス」が開催された。
「東京フィルメックス」は、わたしにとって秋の国際映画祭ラッシュのラストを飾る大好きな国際映画祭である。
ここ数年のわたしは秋の映画祭シーズンには、「東京国際ファンタスティック映画祭」「東京国際映画祭」「東京フィルメックス」という三つの国際映画祭に通っているのだが、2005年のわたしが大好きな国際映画祭は、何と言っても「東京フィルメックス」なのだ。
かく言うわたしだが、1990年代のわたしは実は「東京国際ファンタスティック映画祭」(通称「東京ファンタ」)が大好きだった。
その辺の話は、こちらのエントリー『ぼくらが愛した「東京ファンタ」』(http://diarynote.jp/d/29346/20041026.html)を参照していただきたい。
この1990年代当時の「東京ファンタ」と言う奴は、映画を限りなく愛する映画莫迦なプロデューサーが、映画を愛する観客のために、世界中の映画人と多くの映画を愛するスタッフたちと共に作っていた国際映画祭だったのだ。
残念ながら昨今の、−−小松沢陽一が去った後の−−、「東京ファンタ」にはそういった魅力、−−映画に対する限りない愛情−−、があまり感じられないような気がする。
そして、1990〜2000年代にわたしがはまったのが「東京国際映画祭」であった。
まあ、もちろん「東京国際映画祭」と言えば、アジアを代表する国際映画祭な訳だから、ゲストも豪華だし、イベントも盛りだくさんだし、凄い映画もたくさん上映される、話題にはことかかない一大映画イベントなのだ。
でも、残念ながら「東京国際映画祭」も映画への限りない愛情を体現する映画祭だとは思えない。
特に今年2005年の「東京国際映画祭」には、映画への限りない愛情ではなく、大きな商魂の影を感じてしまう。
「東京国際映画祭」は、ただの特別映画興行なのだろうか、と。
余談だが、今年の「東京国際映画祭」で「春の雪」を観た後、ロビーの片隅で行定勲がこんな事を言っていた。
「映画祭で、チケット代を1800円も取っちゃダメだろう」
仰る通りである。
「東京国際映画祭」は誰のために開催されているのか?
文化事業なのか、観客のためなのか、それとも興業主のためなのか、と言うことである。
そんな中、2000年代のわたしが唯一愛する国際映画祭「東京フィルメックス」が開催されたのだ。
映画莫迦のわたしは、「東京フィルメックス」ディレクター林加奈子の開会宣言のスピーチだけでも涙が出てしまう。
あぁ、ここにも映画を愛している人がいた、と。
正直言って「東京フィルメックス」は、メイン会場はちとしょぼいし、ボランティアスタッフもポカがあるし、上映ミスも何回かあったし、上映作品もなんだか知らない作品ばかりだし、ゲストも豪華なのかマイナーなのかよくわからないし、段取りもイマイチな印象を受ける。
とは言うものの、なんだか知らないが、「東京フィルメックス」は、わたしにとってすっごく魅力的な国際映画祭なのだ。
まずはアットホームな雰囲気が良い。
「国際映画祭」とは思えないほどの、肩肘張らないなんとも牧歌的な雰囲気が良いのだ。
海外からのゲストも、一般の観客と映画について話すのを楽しんでいる、そんな感じの映画祭なのだ。
また、基本的に上映後には、必ずと言って良いほど監督を迎えたティーチ・イン(Q&A)が行われるのも嬉しい。
次にチケットが取れやすいのだ。
と言うか、当日券の枠をきちんと確保しているようなのだ。
今回は当日券で7〜8本くらいの作品を観たが、開場直前でもきちんとチケットが残っているのは大変嬉しいのだ。
つづく・・・・
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「東京フィルメックス」は、わたしにとって秋の国際映画祭ラッシュのラストを飾る大好きな国際映画祭である。
ここ数年のわたしは秋の映画祭シーズンには、「東京国際ファンタスティック映画祭」「東京国際映画祭」「東京フィルメックス」という三つの国際映画祭に通っているのだが、2005年のわたしが大好きな国際映画祭は、何と言っても「東京フィルメックス」なのだ。
かく言うわたしだが、1990年代のわたしは実は「東京国際ファンタスティック映画祭」(通称「東京ファンタ」)が大好きだった。
その辺の話は、こちらのエントリー『ぼくらが愛した「東京ファンタ」』(http://diarynote.jp/d/29346/20041026.html)を参照していただきたい。
この1990年代当時の「東京ファンタ」と言う奴は、映画を限りなく愛する映画莫迦なプロデューサーが、映画を愛する観客のために、世界中の映画人と多くの映画を愛するスタッフたちと共に作っていた国際映画祭だったのだ。
残念ながら昨今の、−−小松沢陽一が去った後の−−、「東京ファンタ」にはそういった魅力、−−映画に対する限りない愛情−−、があまり感じられないような気がする。
そして、1990〜2000年代にわたしがはまったのが「東京国際映画祭」であった。
まあ、もちろん「東京国際映画祭」と言えば、アジアを代表する国際映画祭な訳だから、ゲストも豪華だし、イベントも盛りだくさんだし、凄い映画もたくさん上映される、話題にはことかかない一大映画イベントなのだ。
でも、残念ながら「東京国際映画祭」も映画への限りない愛情を体現する映画祭だとは思えない。
特に今年2005年の「東京国際映画祭」には、映画への限りない愛情ではなく、大きな商魂の影を感じてしまう。
「東京国際映画祭」は、ただの特別映画興行なのだろうか、と。
余談だが、今年の「東京国際映画祭」で「春の雪」を観た後、ロビーの片隅で行定勲がこんな事を言っていた。
「映画祭で、チケット代を1800円も取っちゃダメだろう」
仰る通りである。
「東京国際映画祭」は誰のために開催されているのか?
文化事業なのか、観客のためなのか、それとも興業主のためなのか、と言うことである。
そんな中、2000年代のわたしが唯一愛する国際映画祭「東京フィルメックス」が開催されたのだ。
映画莫迦のわたしは、「東京フィルメックス」ディレクター林加奈子の開会宣言のスピーチだけでも涙が出てしまう。
あぁ、ここにも映画を愛している人がいた、と。
正直言って「東京フィルメックス」は、メイン会場はちとしょぼいし、ボランティアスタッフもポカがあるし、上映ミスも何回かあったし、上映作品もなんだか知らない作品ばかりだし、ゲストも豪華なのかマイナーなのかよくわからないし、段取りもイマイチな印象を受ける。
とは言うものの、なんだか知らないが、「東京フィルメックス」は、わたしにとってすっごく魅力的な国際映画祭なのだ。
まずはアットホームな雰囲気が良い。
「国際映画祭」とは思えないほどの、肩肘張らないなんとも牧歌的な雰囲気が良いのだ。
海外からのゲストも、一般の観客と映画について話すのを楽しんでいる、そんな感じの映画祭なのだ。
また、基本的に上映後には、必ずと言って良いほど監督を迎えたティーチ・イン(Q&A)が行われるのも嬉しい。
次にチケットが取れやすいのだ。
と言うか、当日券の枠をきちんと確保しているようなのだ。
今回は当日券で7〜8本くらいの作品を観たが、開場直前でもきちんとチケットが残っているのは大変嬉しいのだ。
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