今日の「東京国際映画祭」2005/10/23
2005年10月23日 映画
2005/10/23 東京六本木「VIRGIN TOHO CIMENAS 六本木ヒルズ」で開催されている「第18回東京国際映画祭」に行ってきた。
■「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」(特別招待作品)
「ウォレスとグルミット」シリーズ初の長編作品。
配給がドリームワークスと言うのは、ちょっと解せないが、と言うか批判的立場をとってしまうが、作品としては大変素晴らしい作品だった。
クレイ・アニメーションとして、あまりにも凄い映像、−−特にカメラワークが凄い−−、そして名人芸とも言えるクレイ・アニメの技術に、物語ではなくその動きを見るだけで、その圧倒的な映像体験だけで、涙が出ちゃうほどの作品に仕上がっていた。
冒頭の「サンダーバード」へのオマージュにも感涙ものだし、タイムリーなネタとしては「キング・コング」へのオマージュも楽しかった。
物語のテイストはコメディなのだが、実際は原題が"Wallace & Gromit: The Curse of the Were-Rabbit"ということもあり、ホラー映画としても成立しているし、また例によってアクション映画としても観られると言う一粒で二度でも三度でもおいしい作品に仕上がっていた。
キャストもゲスト・キャラクターのレイフ・ファインズは従来のイメージを払拭する怪演を見せて(聞かせて)くれるし、ヘレナ・ボナム=カーターも負けじと大奮闘していた。
ところで、今回の上映では、上映前に監督・製作・脚本のニック・パークの舞台挨拶があり、着ぐるみの巨大なウォレスとグルミットも登場した。
■「ブラザーズ・グリム」(特別招待作品)
テリー・ギリアム期待の新作。
「バンデッドQ」「未来世紀ブラジル」「バロン」「フィッシャー・キング」等が大好きなわたしにとっての超期待作。
期待が大きすぎたのか、「ブラザーズ・グリム」は普通の娯楽作品に過ぎなかった、と思う。
従来のテリー・ギリアム作品にあふれている騎士道精神が希薄な印象を受けた。勿論騎士道精神を発揮するキャラクターと女王も登場するのだが、出てくるのが終盤近くになって、というのも解せないような印象を受けた。
中盤くらいから登場した場合、物語にもう少しふくらみができたのではないか、と思った。
結論としては、「バトル・オブ・ブラジル」や「ロスト・イン・ラ・マンチャ」のテリー・ギリアムはどこに言ってしまったのだ!
スタジオに迎合したような作品ではなく、スタジオと戦うような作品を期待してやまない。、と言う事である。
とは言っても、本作は面白い作品である事には変わりはないことを付け加えておく。
冒頭には、テリー・ギリアムの舞台挨拶があった。
テリー・ギリアムは元々コメディ出身と言う事もあり、ショーマンシップ溢れる素晴らしい舞台挨拶だった。
当初予定されていたモニカ・ベルッチの舞台挨拶は行われなかった。
上映に先駆けて行われた記者会見では、赤ずきんに扮した上戸彩も登場した。
「ブラザーズ・グリム」
http://diarynote.jp/d/29346/20051102.html
■「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」(特別招待作品)
「恋におちたシェイクスピア」のジョン・マッデンとグウィネス・パルトロウが再びコンビを組んだ作品。
本作は、ピュリッツァー賞受賞の戯曲の映画化で、ロンドンの舞台でグウィネス・パルトロウは同じ役柄を演じ、演出をジョン・マッデンが行ったとのこと。
エンディングの余韻が最高に素晴らしい傑作。
はっきり言って、超興奮してしまうほどの素晴らしい作品。
エンディングの最初のクレジット(監督:ジョン・マッデン)が出た瞬間、反射的に拍手する欲求に駆られてしまう程の感動を覚えた。
本作は、元々が舞台劇と言う事もあり、脚本も勿論凄いのだが、その脚本にのっかった役者の演技バトルは凄い、最早言うことのない傑作なのだ。
ところで、今回の上映には、冒頭に映画評論家渡辺祥子の映画の紹介があったのだが、はっきり言ってネタバレありのふざけた映画紹介で、観客の多くがふざけるな!と言う思いを共有したのではないか、と思った。司会の伊藤さとりも、ネタバレにはビビッたようで、変なフォローを入れていた。
わたしは、思わず舞台に飲物をぶん投げそうになった。
二度と出てきて欲しくない人である。
■『天才の予言「ダ・ヴィンチノート」レオナルド・ダ・ヴィンチ展』
映画と映画の間に暇があったので、六本木ヒルズ森タワー52Fの「森ア−ツセンターギャラリー」で『天才の予言「ダ・ヴィンチノート」レオナルド・ダ・ヴィンチ展』を見た。
勿論「レスター手稿」は貴重なものだと思うのだが、これを展覧会と考えた場合、やや消化不良の感が否めない。と思った。
しかし、レオナルド・ダ・ヴィンチと言う人物は、つくづく偉大でかつ多方面の才能を持った傑出した人物だったのだなぁ、と言う事にいまさらながら、思い知らされた。
勿論、「展望台・東京シティービュー」も堪能した。
わたしは映画祭の舞台挨拶の関係で5〜15倍のコンパクトな双眼鏡を持ってきていたのだが、わたしの双眼鏡は友人たちの間で大人気だった。
■今後の予定
10/24「春の雪」(特別招待作品)
10/25「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬(原題)」(特別招待作品)
10/26「NOEL(ノエル)」(特別招待作品)
10/26「ウォーク・ザ・ライン」(特別招待作品)
今年は特別招待作品のみかも。
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■「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」(特別招待作品)
「ウォレスとグルミット」シリーズ初の長編作品。
配給がドリームワークスと言うのは、ちょっと解せないが、と言うか批判的立場をとってしまうが、作品としては大変素晴らしい作品だった。
クレイ・アニメーションとして、あまりにも凄い映像、−−特にカメラワークが凄い−−、そして名人芸とも言えるクレイ・アニメの技術に、物語ではなくその動きを見るだけで、その圧倒的な映像体験だけで、涙が出ちゃうほどの作品に仕上がっていた。
冒頭の「サンダーバード」へのオマージュにも感涙ものだし、タイムリーなネタとしては「キング・コング」へのオマージュも楽しかった。
物語のテイストはコメディなのだが、実際は原題が"Wallace & Gromit: The Curse of the Were-Rabbit"ということもあり、ホラー映画としても成立しているし、また例によってアクション映画としても観られると言う一粒で二度でも三度でもおいしい作品に仕上がっていた。
キャストもゲスト・キャラクターのレイフ・ファインズは従来のイメージを払拭する怪演を見せて(聞かせて)くれるし、ヘレナ・ボナム=カーターも負けじと大奮闘していた。
ところで、今回の上映では、上映前に監督・製作・脚本のニック・パークの舞台挨拶があり、着ぐるみの巨大なウォレスとグルミットも登場した。
■「ブラザーズ・グリム」(特別招待作品)
テリー・ギリアム期待の新作。
「バンデッドQ」「未来世紀ブラジル」「バロン」「フィッシャー・キング」等が大好きなわたしにとっての超期待作。
期待が大きすぎたのか、「ブラザーズ・グリム」は普通の娯楽作品に過ぎなかった、と思う。
従来のテリー・ギリアム作品にあふれている騎士道精神が希薄な印象を受けた。勿論騎士道精神を発揮するキャラクターと女王も登場するのだが、出てくるのが終盤近くになって、というのも解せないような印象を受けた。
中盤くらいから登場した場合、物語にもう少しふくらみができたのではないか、と思った。
結論としては、「バトル・オブ・ブラジル」や「ロスト・イン・ラ・マンチャ」のテリー・ギリアムはどこに言ってしまったのだ!
スタジオに迎合したような作品ではなく、スタジオと戦うような作品を期待してやまない。、と言う事である。
とは言っても、本作は面白い作品である事には変わりはないことを付け加えておく。
冒頭には、テリー・ギリアムの舞台挨拶があった。
テリー・ギリアムは元々コメディ出身と言う事もあり、ショーマンシップ溢れる素晴らしい舞台挨拶だった。
当初予定されていたモニカ・ベルッチの舞台挨拶は行われなかった。
上映に先駆けて行われた記者会見では、赤ずきんに扮した上戸彩も登場した。
「ブラザーズ・グリム」
http://diarynote.jp/d/29346/20051102.html
■「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」(特別招待作品)
「恋におちたシェイクスピア」のジョン・マッデンとグウィネス・パルトロウが再びコンビを組んだ作品。
本作は、ピュリッツァー賞受賞の戯曲の映画化で、ロンドンの舞台でグウィネス・パルトロウは同じ役柄を演じ、演出をジョン・マッデンが行ったとのこと。
エンディングの余韻が最高に素晴らしい傑作。
はっきり言って、超興奮してしまうほどの素晴らしい作品。
エンディングの最初のクレジット(監督:ジョン・マッデン)が出た瞬間、反射的に拍手する欲求に駆られてしまう程の感動を覚えた。
本作は、元々が舞台劇と言う事もあり、脚本も勿論凄いのだが、その脚本にのっかった役者の演技バトルは凄い、最早言うことのない傑作なのだ。
ところで、今回の上映には、冒頭に映画評論家渡辺祥子の映画の紹介があったのだが、はっきり言ってネタバレありのふざけた映画紹介で、観客の多くがふざけるな!と言う思いを共有したのではないか、と思った。司会の伊藤さとりも、ネタバレにはビビッたようで、変なフォローを入れていた。
わたしは、思わず舞台に飲物をぶん投げそうになった。
二度と出てきて欲しくない人である。
■『天才の予言「ダ・ヴィンチノート」レオナルド・ダ・ヴィンチ展』
映画と映画の間に暇があったので、六本木ヒルズ森タワー52Fの「森ア−ツセンターギャラリー」で『天才の予言「ダ・ヴィンチノート」レオナルド・ダ・ヴィンチ展』を見た。
勿論「レスター手稿」は貴重なものだと思うのだが、これを展覧会と考えた場合、やや消化不良の感が否めない。と思った。
しかし、レオナルド・ダ・ヴィンチと言う人物は、つくづく偉大でかつ多方面の才能を持った傑出した人物だったのだなぁ、と言う事にいまさらながら、思い知らされた。
勿論、「展望台・東京シティービュー」も堪能した。
わたしは映画祭の舞台挨拶の関係で5〜15倍のコンパクトな双眼鏡を持ってきていたのだが、わたしの双眼鏡は友人たちの間で大人気だった。
■今後の予定
10/24「春の雪」(特別招待作品)
10/25「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬(原題)」(特別招待作品)
10/26「NOEL(ノエル)」(特別招待作品)
10/26「ウォーク・ザ・ライン」(特別招待作品)
今年は特別招待作品のみかも。
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