「カースト(原題)」「ウェス・クレイブン’S・カースド」
2005年10月17日 映画
2005/10/15 東京新宿「新宿ミラノ座」。「東京国際ファンタスティック映画祭2005」で「カースト(原題)」を観た。
※ 公開時のタイトルは「ウェス・クレイブン’S・カースド」
テレビ番組「レイト・レイト・ショー」を手がけるエリー(クリスティーナ・リッチ)は高校生の弟ジミー(ジェシー・アイゼンバーグ)と二人暮らし。
エリーはオープンを目前に控えたジェイク(ジョシュア・ジャクソン)のクラブに顔を出し、その後、ジミーと一緒に自動車で自宅に帰る途中、マルホランド・ドライブでいきなりフロント・グラスに何かがぶつかり、対向車と激突。対向車はマルホランド・ドライブから崖下へ転がり落ちてしまった。
エリーとジミーは、崖下の自動車のドライバーの女性を救出に向かうが、その女性は謎の動物に引きずられていく。
女性が連れ去られないよう女性の足を掴むエリーとジミーだったが、彼等三人は謎の動物に簡単に引きずられてしまうが・・・・。
監督:ウェス・クレイヴン
製作総指揮:ハーベイ・ワインスタイン、ボブ・ワインスタイン
脚本:ケビン・ウィリアムソン
特殊メイク:リック・ベイカー
出演:クリスティーナ・リッチ(エリー)、ジョシュア・ジャクソン(ジェイク)、ジェシー・アイゼンバーグ(ジミー)、ジュディ・グリア(ジョアニ)、スコット・バイオ(スコット)、マイロー・ヴェンティミグラ(ボー)、クリスティーナ・アナパウ(プルック)、ポーシャ・デ・ロッシ(ゼラ)、シャノン・エリザベス(ベッキー)、ミア(ジェニー)
本作「カースト(原題)」は、はっきり言って面白い。
しかし、現在の日本国内の状況を考えた場合、集客は非常に難しいだろう、と思う。
仮にだが、本作が二本立ての一本として公開されたとしたらどうだろう。例えば、二本立てのもう一本が所謂娯楽大作だったとしたら・・・・。
「カースト(原題)」は「娯楽大作の方はたいした事なかったけど、ホラーの方は結構面白かったよね」「ホラーって結構面白いかも」と思わせるような感じの作品なのだ。
例えば、ホラー映画をあまり観ない人に対し、ホラー映画って面白いんだよ、ホラー映画って怪物を描きながら本当は人間を描いているんだよ、怪物の悲しさがよく描かれているでしょ、そんな感じの映画だと思えるのだ。
なんだかんだ言っても本作の監督はウェス・クレイブン。
ウェス・クレイブンと言えば最近はやはり「スクリーム」シリーズで有名だと思うのだが、個人的には、「スクリーム」シリーズは、ホラーをパロディの素材(笑いのネタ)としてしか見ていない、最低のホラー映画シリーズだと思うのだが、昔は結構良いホラー映画に関わっていた。
そんなウェス・クレイブンが手がけた本作「カースト(原題)」は、最早語りつくされ、しゃぶりつくされ、手垢が付いた題材と言える「狼男」と言う題材を、古典的な設定をほとんど改変せず現在に蘇らせ、そして現代風の物語を構築し、現代の狼男の悲哀と哀愁を加味して出来上がった温故知新的な作品だと言える。
また、狼男の特殊メイクをリック・ベイカーがやっていると言うのも感慨深いし、−ついでに製作はワインスタイン兄弟だよ−、狼男の行動の描写も面白い。例えばエレベーターのシークエンスや、駐車場のシークエンスは特筆すべき描写が楽しめる。
また、映画ファンとして感動的な伏線も楽しいし、冴えない高校生だったジミー(ジェシー・アイゼンバーグ)がだんだん格好良くなってきたり、エリー(クリスティーナ・リッチ)がどんどん魅力的になって行く部分も興味深い。
フリーキーな女優クリスティーナ・リッチが、こんな役柄を演じているのも、非常に興味深い。
脚本は、ホラー映画でありながら、青春映画の側面も持っているし、現代を生き抜く狼男の存在にリアリティを持たせる設定も考えられている。
また、犯人捜しのミステリー的な楽しみ方も出来る脚本に仕上がっている。
おそらく、本作「カースト(原題)」は観客があまり入らない作品だと思うのだが、劇場で是非観ていただきたい作品のひとつだと思う。
ホラー映画嫌いの人にでも、安心してオススメできる楽しいホラー作品に仕上がっていると思う。
結構笑えるしね。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
余談ですが、公開時のタイトルは「ウェス・クレイブン’S・カースド」と言うのですが、英語を習いたての中学生が何にでも英語を使っちゃうように、つけられたようなタイトルに驚愕です。
「’s」(アポストロフィ・s)には驚かされちゃうし、原題の「Cursed」って、発音は一般的には「カースト」じゃないのかな、とか思っちゃいます。
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
※ 公開時のタイトルは「ウェス・クレイブン’S・カースド」
テレビ番組「レイト・レイト・ショー」を手がけるエリー(クリスティーナ・リッチ)は高校生の弟ジミー(ジェシー・アイゼンバーグ)と二人暮らし。
エリーはオープンを目前に控えたジェイク(ジョシュア・ジャクソン)のクラブに顔を出し、その後、ジミーと一緒に自動車で自宅に帰る途中、マルホランド・ドライブでいきなりフロント・グラスに何かがぶつかり、対向車と激突。対向車はマルホランド・ドライブから崖下へ転がり落ちてしまった。
エリーとジミーは、崖下の自動車のドライバーの女性を救出に向かうが、その女性は謎の動物に引きずられていく。
女性が連れ去られないよう女性の足を掴むエリーとジミーだったが、彼等三人は謎の動物に簡単に引きずられてしまうが・・・・。
監督:ウェス・クレイヴン
製作総指揮:ハーベイ・ワインスタイン、ボブ・ワインスタイン
脚本:ケビン・ウィリアムソン
特殊メイク:リック・ベイカー
出演:クリスティーナ・リッチ(エリー)、ジョシュア・ジャクソン(ジェイク)、ジェシー・アイゼンバーグ(ジミー)、ジュディ・グリア(ジョアニ)、スコット・バイオ(スコット)、マイロー・ヴェンティミグラ(ボー)、クリスティーナ・アナパウ(プルック)、ポーシャ・デ・ロッシ(ゼラ)、シャノン・エリザベス(ベッキー)、ミア(ジェニー)
本作「カースト(原題)」は、はっきり言って面白い。
しかし、現在の日本国内の状況を考えた場合、集客は非常に難しいだろう、と思う。
仮にだが、本作が二本立ての一本として公開されたとしたらどうだろう。例えば、二本立てのもう一本が所謂娯楽大作だったとしたら・・・・。
「カースト(原題)」は「娯楽大作の方はたいした事なかったけど、ホラーの方は結構面白かったよね」「ホラーって結構面白いかも」と思わせるような感じの作品なのだ。
例えば、ホラー映画をあまり観ない人に対し、ホラー映画って面白いんだよ、ホラー映画って怪物を描きながら本当は人間を描いているんだよ、怪物の悲しさがよく描かれているでしょ、そんな感じの映画だと思えるのだ。
なんだかんだ言っても本作の監督はウェス・クレイブン。
ウェス・クレイブンと言えば最近はやはり「スクリーム」シリーズで有名だと思うのだが、個人的には、「スクリーム」シリーズは、ホラーをパロディの素材(笑いのネタ)としてしか見ていない、最低のホラー映画シリーズだと思うのだが、昔は結構良いホラー映画に関わっていた。
そんなウェス・クレイブンが手がけた本作「カースト(原題)」は、最早語りつくされ、しゃぶりつくされ、手垢が付いた題材と言える「狼男」と言う題材を、古典的な設定をほとんど改変せず現在に蘇らせ、そして現代風の物語を構築し、現代の狼男の悲哀と哀愁を加味して出来上がった温故知新的な作品だと言える。
また、狼男の特殊メイクをリック・ベイカーがやっていると言うのも感慨深いし、−ついでに製作はワインスタイン兄弟だよ−、狼男の行動の描写も面白い。例えばエレベーターのシークエンスや、駐車場のシークエンスは特筆すべき描写が楽しめる。
また、映画ファンとして感動的な伏線も楽しいし、冴えない高校生だったジミー(ジェシー・アイゼンバーグ)がだんだん格好良くなってきたり、エリー(クリスティーナ・リッチ)がどんどん魅力的になって行く部分も興味深い。
フリーキーな女優クリスティーナ・リッチが、こんな役柄を演じているのも、非常に興味深い。
脚本は、ホラー映画でありながら、青春映画の側面も持っているし、現代を生き抜く狼男の存在にリアリティを持たせる設定も考えられている。
また、犯人捜しのミステリー的な楽しみ方も出来る脚本に仕上がっている。
おそらく、本作「カースト(原題)」は観客があまり入らない作品だと思うのだが、劇場で是非観ていただきたい作品のひとつだと思う。
ホラー映画嫌いの人にでも、安心してオススメできる楽しいホラー作品に仕上がっていると思う。
結構笑えるしね。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
余談ですが、公開時のタイトルは「ウェス・クレイブン’S・カースド」と言うのですが、英語を習いたての中学生が何にでも英語を使っちゃうように、つけられたようなタイトルに驚愕です。
「’s」(アポストロフィ・s)には驚かされちゃうし、原題の「Cursed」って、発音は一般的には「カースト」じゃないのかな、とか思っちゃいます。
■人気blogランキング
当blog「徒然雑草」は「人気blogランキング」に登録しています。
参考になったら、クリック!(現在のランキングがわかります)
http://blog.with2.net/link.php?29604
コメント