リチャード・ハリスをめぐる冒険
2005/09/27
「ワイルド・ギース」(1978)の30周年記念版DVD(Region 1)が発売された。
日本国内にも同作のファンが非常に多く、国内版DVDの発売が望まれる素晴らしい作品である。
 
 
小学生時代、わたしのアイドルはリチャード・ハリスだった。

リチャード・ハリスと言えば最近は「ハリー・ポッター」シリーズのホグワーツ魔法学校のダンブルドア校長で有名な俳優なのだが、近年では、リドリー・スコットの「グラディエーター」やクリント・イーストウッドの「許されざる者」等においても、役者冥利に尽きる素晴らしい役柄を演じている。

しかし、わたしが小学生時代、劇場やテレビで見る度にあこがれていたリチャード・ハリスは、老いてはいないものの既に40歳を越え50歳の声を聞く頃だった訳だが、なんとバリバリのアクション・スタア(?)だったのだ。
映画の中で、時々老眼鏡をかけているけどね。

ヤング・アダルト系の俳優にあこがれるのならいざ知らず、小学生が50歳の俳優にあこがれてしまうと言うのはちょっとどうかと思うのだが、当時のリチャード・ハリスはあまりにも格好良過ぎたのだ。

小学生時代のわたしは、「カサンドラ・クロス」のチェンバレン博士の真摯な生き様に共感すると同時に、政府の汚いやり方に憤怒し、「オルカ」のノーラン船長には因果応報と自然の驚異を教わり、「ジャガーノート」ではファロン中佐とチャーリーの「おいらはチャンピオン」の歌に涙し、「黄金のランデブー」ではメインタイトルに悶絶、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」のモトネタとも言える「馬と呼ばれた男」「サウス・ダコタの戦い」に男の生き様を見ていたのだ。

そして「ワイルド・ギース」でリチャード・ハリスは、戦争のプロとしてよりは、父親としての生き様をまざまざと見せてくれている。

余談だが、この「ワイルド・ギース」は、当時「私を愛したスパイ」時代のノリにのっていた「007」シリーズのスタッフが顔をそろえ、ロジャー・ムーアも4人のメイン・キャストの一人を演じているし、タイトル・デザインはモーリス・ビンダーが担当している。音楽はロイ・バッド。本作の音楽も最高だ。

ところで、1981年にナイトの称号を与えられたリチャード・ハリスだったが、残念な事に2002年10月に悪性リンパ腫でこの世を去っている。

この「ワイルド・ギース」のラストは映画史に残る感動的なシークエンスなのだが、リチャード・ハリスのこども達も、−−と言っても二人とも40歳を越えているのだが、−−リチャード・ハリスの遺志をついで現在は俳優となっている。

「ワイルド・ギース」のラストを思い出してしまう。

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