「ビッグ・フィッシュ」をめぐる冒険
2005年9月18日 映画
先日公開された「チャーリーとチョコレート工場」が大ヒット中のティム・バートンの「ビッグ・フィッシュ」を見直してみた。
本来ならば、とっとと「チャーリーとチョコレート工場」のレビューを書くところだと思う。
またわたしは、新作の劇場公開に合わせて、テレビ局が権利を持っている、その監督の作品や、その新作に登場するキャストの前作等を、たまたま権利を持っているからと言って、商業的目的のため、作品の関連性も考えず、訳もわからず地上波で放映してしまう事には批判的な立場をとっている。
そんな中、わたしのポリシー的には、若干反する部分があるのだが、「ビッグ・フィッシュ」に関するお話をしてみたいと思う。
「ビッグ・フィッシュ」公開時のレビュー
http://diarynote.jp/d/29346/20040605.html
■ウンパ・ルンパの冒険
いきなり「チャーリーとチョコレート工場」の話で恐縮だが、どう作で強烈な印象を観客に与えているキャラクター:ウンパ・ルンパだが、その顔を見て見覚えはなかっただろうか。
ウンパ・ルンパを演じている俳優は、ディープ・ロイと言うのだが、なんと「ビッグ・フィッシュ」でも結構強烈な印象をわれわれに与えている。
ディープ・ロイが「ビッグ・フィッシュ」で演じたのは、ダニー・デヴィート演じるサーカスの団長のエージェント兼ピエロで、セリフはほとんどないものの、無口で無表情であるくせに、泣かせる奴だった。
例えば、ダニー・デヴィートが大暴れした際、涙をこぼしながら拳銃をユアン・マクレガーに差し出すアップのカットは素晴らしい。
この役柄は「チャーリーとチョコレート工場」のウンパ・ルンパに非常に近い。
ジョニー・デップに仕える様が、ダニー・デヴィートに仕える姿を彷彿とさせるのだ。
そう考えると、「チャーリーとチョコレート工場」のウィリー・ウォンカはダニー・デヴィートでも良かったな、と思えてしまう。
実際のところ、オリジナルの「夢のチョコレート工場」では、ウィリー・ウォンカをジーン・ワイルダーが演じているのだが、ハリウッドにおいて、かつてのジーン・ワイルダーは、現在のダニー・デヴィートと似通ったポストを占めているような気がする。
余談だが、ウンパ・ルンパを演じる際、ディープ・ロイはCGIで増やされたのではなく、登場するウンパ・ルンパの全てを演じたらしい。
つまり、50人のウンパ・ルンパが登場するシークエンスでは、ディープ・ロイが50回踊った、と言うことである。
頭が下がる思いである。
因みにディープ・ロイは、「コープス・ブライド」にも声の出演をしている。
■巨人カールの生涯
「ビッグ・フィッシュ」において、哲学的思索的表情で見事な存在感を見せてくれた巨人カールを演じたマシュー・マッグローリーだが、残念な事に2005/08/09に亡くなった。享年32歳であった。
「ビッグ・フット」と言う愛称で親しまれた彼は、「ギネス・ブック」公認の世界一大きな足を持つ男としても知られ、身長は7フィート6インチ(2m29cm)あった。
最近は、アンドレ・ザ・ジャイアントの伝記映画を撮影中だっただけに惜しまれる。
謹んでご冥福をお祈りします。
「ビッグ・フィッシュ」の成功は彼の存在なくては、あり得なかったと思えるのだ。
■ベンソン!ベンソン!ベンソン!!
1977年にBBCで製作された大人のためのテレビ・シリーズ「ソープ」をご存知だろうか。二つの家庭を舞台にした、はっきり言って最高に面白いコメディである。その人間関係はあまりにも複雑で、「NANA」以上に複雑な人間模様が楽しめるのだが、その中で異彩をはなっていたのが、執事のベンソンである。
ベンソンを演じていたのは、ロバート・ギローム。最近は声優としてのキャスティングが多いのだが、「ビッグ・フィッシュ」ではかつてのベンソンを髣髴とさせるちょっぴりシニカルなユーモアを持つ役柄を演じている。そのロバート・ギロームが演じているのは、アルバート・フィニーの主治医と言うか、ブルーム家の主治医:ベネット医師である。
ロバート・ギロームも随分年をとったものである。
「ソープ」のキャスト
http://us.imdb.com/gallery/mptv/1102/Mptv/1102/15533_0001.jpg?path=gallery&;path_key=0075584
真中上段の黒人がベンソン(ロバート・ギローム)
因みに、最前列左は若き日のビリー・クリスタル
■☆☆☆☆★
わたしは「ビッグ・フイッシュ」に星を四つ半つけている。
星五つをつけることは例外を除いて、おそらくないので、事実上はわたしにとって最高の作品のひとつ、と言う事である。
わたしは年間300本以上の映画を見ているが、2004年で星四つ半がついたのは「ビッグ・フイッシュ」と「オールド・ボーイ」だけである。
因みに2005年では「エターナル・サンシャイン」に星四つ半をつけている。ボクって結構ロマンチシストなのかも。
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本来ならば、とっとと「チャーリーとチョコレート工場」のレビューを書くところだと思う。
またわたしは、新作の劇場公開に合わせて、テレビ局が権利を持っている、その監督の作品や、その新作に登場するキャストの前作等を、たまたま権利を持っているからと言って、商業的目的のため、作品の関連性も考えず、訳もわからず地上波で放映してしまう事には批判的な立場をとっている。
そんな中、わたしのポリシー的には、若干反する部分があるのだが、「ビッグ・フィッシュ」に関するお話をしてみたいと思う。
「ビッグ・フィッシュ」公開時のレビュー
http://diarynote.jp/d/29346/20040605.html
■ウンパ・ルンパの冒険
いきなり「チャーリーとチョコレート工場」の話で恐縮だが、どう作で強烈な印象を観客に与えているキャラクター:ウンパ・ルンパだが、その顔を見て見覚えはなかっただろうか。
ウンパ・ルンパを演じている俳優は、ディープ・ロイと言うのだが、なんと「ビッグ・フィッシュ」でも結構強烈な印象をわれわれに与えている。
ディープ・ロイが「ビッグ・フィッシュ」で演じたのは、ダニー・デヴィート演じるサーカスの団長のエージェント兼ピエロで、セリフはほとんどないものの、無口で無表情であるくせに、泣かせる奴だった。
例えば、ダニー・デヴィートが大暴れした際、涙をこぼしながら拳銃をユアン・マクレガーに差し出すアップのカットは素晴らしい。
この役柄は「チャーリーとチョコレート工場」のウンパ・ルンパに非常に近い。
ジョニー・デップに仕える様が、ダニー・デヴィートに仕える姿を彷彿とさせるのだ。
そう考えると、「チャーリーとチョコレート工場」のウィリー・ウォンカはダニー・デヴィートでも良かったな、と思えてしまう。
実際のところ、オリジナルの「夢のチョコレート工場」では、ウィリー・ウォンカをジーン・ワイルダーが演じているのだが、ハリウッドにおいて、かつてのジーン・ワイルダーは、現在のダニー・デヴィートと似通ったポストを占めているような気がする。
余談だが、ウンパ・ルンパを演じる際、ディープ・ロイはCGIで増やされたのではなく、登場するウンパ・ルンパの全てを演じたらしい。
つまり、50人のウンパ・ルンパが登場するシークエンスでは、ディープ・ロイが50回踊った、と言うことである。
頭が下がる思いである。
因みにディープ・ロイは、「コープス・ブライド」にも声の出演をしている。
■巨人カールの生涯
「ビッグ・フィッシュ」において、哲学的思索的表情で見事な存在感を見せてくれた巨人カールを演じたマシュー・マッグローリーだが、残念な事に2005/08/09に亡くなった。享年32歳であった。
「ビッグ・フット」と言う愛称で親しまれた彼は、「ギネス・ブック」公認の世界一大きな足を持つ男としても知られ、身長は7フィート6インチ(2m29cm)あった。
最近は、アンドレ・ザ・ジャイアントの伝記映画を撮影中だっただけに惜しまれる。
謹んでご冥福をお祈りします。
「ビッグ・フィッシュ」の成功は彼の存在なくては、あり得なかったと思えるのだ。
■ベンソン!ベンソン!ベンソン!!
1977年にBBCで製作された大人のためのテレビ・シリーズ「ソープ」をご存知だろうか。二つの家庭を舞台にした、はっきり言って最高に面白いコメディである。その人間関係はあまりにも複雑で、「NANA」以上に複雑な人間模様が楽しめるのだが、その中で異彩をはなっていたのが、執事のベンソンである。
ベンソンを演じていたのは、ロバート・ギローム。最近は声優としてのキャスティングが多いのだが、「ビッグ・フィッシュ」ではかつてのベンソンを髣髴とさせるちょっぴりシニカルなユーモアを持つ役柄を演じている。そのロバート・ギロームが演じているのは、アルバート・フィニーの主治医と言うか、ブルーム家の主治医:ベネット医師である。
ロバート・ギロームも随分年をとったものである。
「ソープ」のキャスト
http://us.imdb.com/gallery/mptv/1102/Mptv/1102/15533_0001.jpg?path=gallery&;path_key=0075584
真中上段の黒人がベンソン(ロバート・ギローム)
因みに、最前列左は若き日のビリー・クリスタル
■☆☆☆☆★
わたしは「ビッグ・フイッシュ」に星を四つ半つけている。
星五つをつけることは例外を除いて、おそらくないので、事実上はわたしにとって最高の作品のひとつ、と言う事である。
わたしは年間300本以上の映画を見ているが、2004年で星四つ半がついたのは「ビッグ・フイッシュ」と「オールド・ボーイ」だけである。
因みに2005年では「エターナル・サンシャイン」に星四つ半をつけている。ボクって結構ロマンチシストなのかも。
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