「サマータイムマシン・ブルース」
2005年8月31日 映画
2005/08/22 東京銀座「ヤマハホール」で「サマータイムマシン・ブルース」の試写を観た。
マジに暑すぎる夏、とある大学の「SF研究会」部室。
SF研究などせずぐったりと夏休みを過ごす5人の男子学生と、2人の女性写真部員。前日にクーラーのリモコンが壊れて猛暑に悩まされるなか、ふと見ると部屋の隅に突然タイムマシンが!!!!
「ためしに昨日に帰って壊れる前のリモコン取ってこよう」
と軽い気持ちで乗ってみたら、さぁ大変。想像もつかないような事態が次々と巻き起こって…!?
(オフィシャルサイトよりほぼ引用)
製作・監督:本広克行
原作・脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
出演:瑛太(甲本拓馬)、上野樹里(柴田春華)、与座嘉秋(新美優)、川岡大次郎(小泉俊介)、ムロツヨシ(石松大吾)、永野宗典(曽我淳)、本多力(田村明)、真木よう子(伊藤唯)、升毅(?)、三上市朗(映画館主人)、楠見薫(銭湯の番台)、川下大洋(大学の管理人)、佐々木蔵之介(保積光太郎)
わたしは「踊る大走査線」シリーズには全く関心がない。
と言うか、何故あんなにヒットするのかわからない。
テレビドラマ好きな人たちだけではなく、普段から映画をたくさん観ている映画好きの皆さんにも受け入れられている事実は、わたしには全く解せないのだ。
また、本広克行の趣味なのかどうかはわからないが、往年の名作の表層部分だけをさらりとパクる手法には、怒りすら感じる事もある。
そんな状況で、本広克行(製作・監督)の「サマータイムマシン・ブルース」を観た訳である。
本来は、2005/08/17に「東芝エンタテインメント試写室」で行われた本広克行のティーチ・イン付き試写会に行く予定だったのだが、試写当日は「奥さまは魔女」の試写と日程が重なってしまっていた。
「踊る大走査線」シリーズには関心がなく、往年のテレビドラマ好きのわたしは結果的に「奥さまは魔女」を選択してしまったのだ。
本作「サマータイムマシン・ブルース」の試写の段階で既に「奥さまは魔女」を観ていたわたしは、後悔することになる。
問題はあるものの「サマータイムマシン・ブルース」は大変面白い作品であった。
ついでに本作は、監督の本広克行の話も聞いてみたいなと思わせるような作品に仕上がっていたのだ。
先ず脚本が良く出来ていた。
勿論タイムトラベルものの肝は、何と言っても脚本であり、脚本がしっかりしているタイムトラベルものに外れはない。
だから、タイムトラベルものを製作する以上、脚本がしっかりしているのは、当たり前なのだ。
しかし、冒頭の10分間の描写はいただけない。
冒頭のシークエンスは、伏線を見せるだけのために存在するような印象を受ける。
もう少し描き方がなんとかならなかったのだろうか。この手法は全くスマートではない。
ある意味予告編や、CF(CM)前のような印象を受ける。
しかし、脚本は良く出来ているのだが、伏線やプロットが非常にわかりやすく、ちと残念な気がした。
順当に物語は進み、特に意外な展開もなく、予定調和と言えば予定調和なのだが、わかりやすいプロットには残念な印象を受ける。
タイムトラベルものには意外な出来事が必須だと思うからだ。
尤も本作は原作が戯曲なので、脚本はしっかりしているのは、更に当たり前なのだが・・・・。
描写や演出は順当でソツなくこなしているのだが、途中で出てくる時空を超えたスプリット・スクリーンには驚いた。
決して映画的手法ではないのだが、強烈な印象を受けた。
世界観は、莫迦をやっていた時代のノスタルジックな雰囲気が醸し出されており、例えば学園祭のノリのようなものが感じられる。
熱狂と寂寥感が共存する摩訶不思議な空気が感じられるのだ。
世界観を構築する美術も良い仕事をしていた。
雑駁な印象を付与するSF研究会の部室もよく出来ていた。
タイムトラベルものとして「タイムマシン」、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ、「スタートレック」シリーズへの言及等もあった。
キャストは全て自分が与えられている役柄を見事にこなしていた。
キャラクターが濃い事もあり、誰もが印象に残るシーンを演じていた。全てのキャラクターにきちんと見せ場がある脚本も相まって、幸せな印象を受ける。
キャストは比較的地味でキャストの力で客を呼ぶのは困難だと思うが、本広克行(「踊る大走査線」)人気で、普通にヒットする作品だと思うが、それ以外の普通の映画ファンにもまあ観ていただきたいと思う。
☆☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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マジに暑すぎる夏、とある大学の「SF研究会」部室。
SF研究などせずぐったりと夏休みを過ごす5人の男子学生と、2人の女性写真部員。前日にクーラーのリモコンが壊れて猛暑に悩まされるなか、ふと見ると部屋の隅に突然タイムマシンが!!!!
「ためしに昨日に帰って壊れる前のリモコン取ってこよう」
と軽い気持ちで乗ってみたら、さぁ大変。想像もつかないような事態が次々と巻き起こって…!?
(オフィシャルサイトよりほぼ引用)
製作・監督:本広克行
原作・脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
出演:瑛太(甲本拓馬)、上野樹里(柴田春華)、与座嘉秋(新美優)、川岡大次郎(小泉俊介)、ムロツヨシ(石松大吾)、永野宗典(曽我淳)、本多力(田村明)、真木よう子(伊藤唯)、升毅(?)、三上市朗(映画館主人)、楠見薫(銭湯の番台)、川下大洋(大学の管理人)、佐々木蔵之介(保積光太郎)
わたしは「踊る大走査線」シリーズには全く関心がない。
と言うか、何故あんなにヒットするのかわからない。
テレビドラマ好きな人たちだけではなく、普段から映画をたくさん観ている映画好きの皆さんにも受け入れられている事実は、わたしには全く解せないのだ。
また、本広克行の趣味なのかどうかはわからないが、往年の名作の表層部分だけをさらりとパクる手法には、怒りすら感じる事もある。
そんな状況で、本広克行(製作・監督)の「サマータイムマシン・ブルース」を観た訳である。
本来は、2005/08/17に「東芝エンタテインメント試写室」で行われた本広克行のティーチ・イン付き試写会に行く予定だったのだが、試写当日は「奥さまは魔女」の試写と日程が重なってしまっていた。
「踊る大走査線」シリーズには関心がなく、往年のテレビドラマ好きのわたしは結果的に「奥さまは魔女」を選択してしまったのだ。
本作「サマータイムマシン・ブルース」の試写の段階で既に「奥さまは魔女」を観ていたわたしは、後悔することになる。
問題はあるものの「サマータイムマシン・ブルース」は大変面白い作品であった。
ついでに本作は、監督の本広克行の話も聞いてみたいなと思わせるような作品に仕上がっていたのだ。
先ず脚本が良く出来ていた。
勿論タイムトラベルものの肝は、何と言っても脚本であり、脚本がしっかりしているタイムトラベルものに外れはない。
だから、タイムトラベルものを製作する以上、脚本がしっかりしているのは、当たり前なのだ。
しかし、冒頭の10分間の描写はいただけない。
冒頭のシークエンスは、伏線を見せるだけのために存在するような印象を受ける。
もう少し描き方がなんとかならなかったのだろうか。この手法は全くスマートではない。
ある意味予告編や、CF(CM)前のような印象を受ける。
しかし、脚本は良く出来ているのだが、伏線やプロットが非常にわかりやすく、ちと残念な気がした。
順当に物語は進み、特に意外な展開もなく、予定調和と言えば予定調和なのだが、わかりやすいプロットには残念な印象を受ける。
タイムトラベルものには意外な出来事が必須だと思うからだ。
尤も本作は原作が戯曲なので、脚本はしっかりしているのは、更に当たり前なのだが・・・・。
描写や演出は順当でソツなくこなしているのだが、途中で出てくる時空を超えたスプリット・スクリーンには驚いた。
決して映画的手法ではないのだが、強烈な印象を受けた。
世界観は、莫迦をやっていた時代のノスタルジックな雰囲気が醸し出されており、例えば学園祭のノリのようなものが感じられる。
熱狂と寂寥感が共存する摩訶不思議な空気が感じられるのだ。
世界観を構築する美術も良い仕事をしていた。
雑駁な印象を付与するSF研究会の部室もよく出来ていた。
タイムトラベルものとして「タイムマシン」、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ、「スタートレック」シリーズへの言及等もあった。
キャストは全て自分が与えられている役柄を見事にこなしていた。
キャラクターが濃い事もあり、誰もが印象に残るシーンを演じていた。全てのキャラクターにきちんと見せ場がある脚本も相まって、幸せな印象を受ける。
キャストは比較的地味でキャストの力で客を呼ぶのは困難だと思うが、本広克行(「踊る大走査線」)人気で、普通にヒットする作品だと思うが、それ以外の普通の映画ファンにもまあ観ていただきたいと思う。
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