2005/07/14 東京新橋「ヤクルトホール」で「ロボッツ」の試写を観た。
小さな町の貧しい皿洗い機ロボット夫婦、コッパーボトム夫妻の元に生まれた男の子、ロドニー。両親の愛に包まれて少年となったロドニーは、父親といっしょに行ったパレードで、偉大な発明家ビッグウェルド博士の存在を知る。「外見が何で作られていても、誰もが輝くことができる」という彼からのメッセージに感動したロドニーは、やがて発明が大好きな青年に成長。両親の生活を助けるため、そして自分自身のために立派な発明家になるという夢を抱いて、大都会ロボット・シティへと向かう。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:クリス・ウェッジ
声の出演:ユアン・マクレガー(ロドニー・コッパーボトム)、ハル・ベリー(キャピィー)、ロビン・ウィリアムズ(フェンダー)、メル・ブルックス(ビッグウェルド博士)、アマンダ・バインズ(パイパー)、グレッグ・キニア(ラチェット)、ジム・ブロードベント(アダム・ガスケット)、ジェニファー・クーリッジ(ファンおばさん)、ドリュー・ケリー(クランク・ケイシー)
本作「ロボッツ」は、良くも悪くも、楽しいファミリー映画に仕上がっている。
メイン・プロットはおそらく大量消費社会と選民思想への風刺なのだろうが、物語の方向性を考えると、特定の実在企業を風刺しているような印象を受けた。
また、作品の手法として、様々な名画やなにかのパロディ・シークエンスを物語にあからさまに挿入する手法は、CGIアニメーションの「シュレック」化現象が一段と進んでいるような印象を受けた。
これは、穿った見方をすると、万人受けしている「シュレック」の手法を、受けるために取り入れている、と言うような印象を受けかねないと思った。
ところで、本作スタッフの前作「アイス・エイジ」は、動物が主人公だったのだが、今回はより人間に近い動きをするロボットたちを主人公とし、その擬人化したロボットたちの動きを再現する手腕は素晴らしいものがあった。
特にミュージカル・シーンにおけるダンスのキレには文字通り目を瞠るものがあった。
しかし本作「ロボッツ」の物語は残念なことに奥が深いものではなく、本作の製作サイドは物語ではなく、細かいディテイルを楽しませることにに腐心しているような気がする。
これにより本作は、VFXやCGIを観客に見せることを目的とし、物語がおざなりになってしまうスパイラルに陥ってしまう危機感を感じてしまう。
CGIはあくまでも手法なのだから、脚本で勝負するようなCGIアニメーションの登場に期待したい、ところである。
まあ本作「ロボッツ」は、誰にでもオススメ出来る楽しいファミリー映画ではあるが、それ以上でもそれ以下でもない。
めくるめくCGIに翻弄されたい方にはオススメの作品なのだと思うが、物語に深みを求める人たちには、満足できない作品かもしれない。
余談だが、CGIアニメーションのキャスト(声の出演)についてだが、本作「ロボッツ」(FOX)やドリームワークスの一連の作品のキャストは、ネーム・バリューのあるいわゆる名優がキャスティングされているケースが非常に多い。
一方ピクサー・アニメーション・スタジオの作品は、監督は勿論、下手をすると製作スタッフがそのまま声の出演をしてしまっているケースが少なくない。
この状況を見ると、ドリームワークスにしろFOXにしろ、キャストのネーム・バリューを利用しているような気がしてならない。
一方ピクサーは、キャスティング以外の部分に力を入れている訳なのだ。
☆☆★(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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小さな町の貧しい皿洗い機ロボット夫婦、コッパーボトム夫妻の元に生まれた男の子、ロドニー。両親の愛に包まれて少年となったロドニーは、父親といっしょに行ったパレードで、偉大な発明家ビッグウェルド博士の存在を知る。「外見が何で作られていても、誰もが輝くことができる」という彼からのメッセージに感動したロドニーは、やがて発明が大好きな青年に成長。両親の生活を助けるため、そして自分自身のために立派な発明家になるという夢を抱いて、大都会ロボット・シティへと向かう。
(オフィシャル・サイトよりほぼ引用)
監督:クリス・ウェッジ
声の出演:ユアン・マクレガー(ロドニー・コッパーボトム)、ハル・ベリー(キャピィー)、ロビン・ウィリアムズ(フェンダー)、メル・ブルックス(ビッグウェルド博士)、アマンダ・バインズ(パイパー)、グレッグ・キニア(ラチェット)、ジム・ブロードベント(アダム・ガスケット)、ジェニファー・クーリッジ(ファンおばさん)、ドリュー・ケリー(クランク・ケイシー)
本作「ロボッツ」は、良くも悪くも、楽しいファミリー映画に仕上がっている。
メイン・プロットはおそらく大量消費社会と選民思想への風刺なのだろうが、物語の方向性を考えると、特定の実在企業を風刺しているような印象を受けた。
また、作品の手法として、様々な名画やなにかのパロディ・シークエンスを物語にあからさまに挿入する手法は、CGIアニメーションの「シュレック」化現象が一段と進んでいるような印象を受けた。
これは、穿った見方をすると、万人受けしている「シュレック」の手法を、受けるために取り入れている、と言うような印象を受けかねないと思った。
ところで、本作スタッフの前作「アイス・エイジ」は、動物が主人公だったのだが、今回はより人間に近い動きをするロボットたちを主人公とし、その擬人化したロボットたちの動きを再現する手腕は素晴らしいものがあった。
特にミュージカル・シーンにおけるダンスのキレには文字通り目を瞠るものがあった。
しかし本作「ロボッツ」の物語は残念なことに奥が深いものではなく、本作の製作サイドは物語ではなく、細かいディテイルを楽しませることにに腐心しているような気がする。
これにより本作は、VFXやCGIを観客に見せることを目的とし、物語がおざなりになってしまうスパイラルに陥ってしまう危機感を感じてしまう。
CGIはあくまでも手法なのだから、脚本で勝負するようなCGIアニメーションの登場に期待したい、ところである。
まあ本作「ロボッツ」は、誰にでもオススメ出来る楽しいファミリー映画ではあるが、それ以上でもそれ以下でもない。
めくるめくCGIに翻弄されたい方にはオススメの作品なのだと思うが、物語に深みを求める人たちには、満足できない作品かもしれない。
余談だが、CGIアニメーションのキャスト(声の出演)についてだが、本作「ロボッツ」(FOX)やドリームワークスの一連の作品のキャストは、ネーム・バリューのあるいわゆる名優がキャスティングされているケースが非常に多い。
一方ピクサー・アニメーション・スタジオの作品は、監督は勿論、下手をすると製作スタッフがそのまま声の出演をしてしまっているケースが少なくない。
この状況を見ると、ドリームワークスにしろFOXにしろ、キャストのネーム・バリューを利用しているような気がしてならない。
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