「0:34 レイジ 34 フン」
2005年7月6日 映画2005/07/06 東京銀座「ヤマハホール」で「0:34 レイジ 34 フン」の試写を観た。
イギリス、ロンドンのとあるパーティ会場。
ケイト(フランカ・ポテンテ)は、彼女に気があるガイ(ジェレミー・シェフィールド)を避け、ロンドン滞在中の人気俳優ジョージ・クルーニーの滞在場所へ向かうため、パーティー会場を抜け出し、地下鉄のチャリング・クロス駅へと向かう。
深夜0時34分の最終電車を待つ間ベンチに腰掛け、ついうたた寝をしてしまうケイト。
やがてケイトが気付いた時、終電はすでに出た後だった。彼女は駅から出ようとするが人影はなく、出口は外からシャッターが下ろされていた。
その時、もう来ないはずの電車がホームに到着する。ケイトは疑問を抱きながら、その電車に乗り込むのだが・・・・。
監督・脚本:クリストファー・スミス
出演:フランカ・ポテンテ(ケイト)、ショーン・ハリス(クレイグ)、ヴァス・ブラックウッド(ジョージ)、ジェレミー・シェフィールド(ガイ)、ポール・ラットレイ(ジミー)、ケリー・スコット(マンディ)、ケン・キャンベル(アーサー)
そんな言葉があるかどうかは知らないが、本作「0:34 レイジ 34 フン」で描かれているのは、ホラー・ファン待望の新たなホラー・ヒーローの誕生、なのかも知れない。
本作「0:34 レイジ 34 フン」に登場する闇の存在は、ジェイソンやフレディのような最早お笑いの題材にされてしまうようなホラー・ヒーローではなく、レザーフェイスを髣髴とさせる格調高い正統本格ホラー・ヒーローなのだ。
そして本作が描く恐怖のトラウマ(心的外傷)指数は、非常に高く、仮に子供がこの作品を観たような場合、下手をすると一生涯、その子供に影響を与えてしまうような恐ろしい作品になるかも知れない。
勿論、格は違うのかも知れないが、本作「0:34 レイジ 34 フン」は、レイティングの関係で直接的な描写を抑えたおとなしいホラー作品が多い現代社会においては、「ゾンビ」「死霊のはらわた」「悪魔のいけにえ」等々の作品を少年時代に体験した事に匹敵するような経験を、現代の少年達に与えかねないような作品に思える。
本作のメインのプロットは、「道を間違えた人が、ヤバイ奴等が住んでいる田舎町に迷い込んでしまう」と言うホラーにありがちなプロットを、舞台をロンドンの地下鉄から派生する地下大迷宮に変更したものである、と言える。
そして、わたしたちが住んでいる世界のすぐ隣にある、恐怖の存在が巣食う大迷宮の世界観が秀逸で、文明の最たる存在であるクリーンでドライな世界観と、それとは対極的なダークでウエットな世界観が見事に融合した舞台背景に感心する。
また闇の存在の造形も素晴らしく、外見も良いのだが、彼が行っていること(行動や言動)がホラーとしては大変素晴らしい。
更に明確には語られないのだが、その闇の存在の生い立ちや、現在行っている事を言外に語る手法(演出)も抑制が効いていて好感が持てる。
また、主人公をはじめとした所謂犠牲者たちの描き方も興味深いものがある。
非常時における行動規範の相違が興味深いのだ。
とにかく、本作「0:34 レイジ 34 フン」は、ホラー作品やスプラッタ作品に耐性がない人には、絶対にオススメできないが、そうでない人には、この夏、最高にオススメのトラウマ指数上々のホラー映画なのだ。
そして、新たなホラー・ヒーローの誕生に拍手を贈りたい、と思うのだ。
☆☆☆(☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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イギリス、ロンドンのとあるパーティ会場。
ケイト(フランカ・ポテンテ)は、彼女に気があるガイ(ジェレミー・シェフィールド)を避け、ロンドン滞在中の人気俳優ジョージ・クルーニーの滞在場所へ向かうため、パーティー会場を抜け出し、地下鉄のチャリング・クロス駅へと向かう。
深夜0時34分の最終電車を待つ間ベンチに腰掛け、ついうたた寝をしてしまうケイト。
やがてケイトが気付いた時、終電はすでに出た後だった。彼女は駅から出ようとするが人影はなく、出口は外からシャッターが下ろされていた。
その時、もう来ないはずの電車がホームに到着する。ケイトは疑問を抱きながら、その電車に乗り込むのだが・・・・。
監督・脚本:クリストファー・スミス
出演:フランカ・ポテンテ(ケイト)、ショーン・ハリス(クレイグ)、ヴァス・ブラックウッド(ジョージ)、ジェレミー・シェフィールド(ガイ)、ポール・ラットレイ(ジミー)、ケリー・スコット(マンディ)、ケン・キャンベル(アーサー)
そんな言葉があるかどうかは知らないが、本作「0:34 レイジ 34 フン」で描かれているのは、ホラー・ファン待望の新たなホラー・ヒーローの誕生、なのかも知れない。
本作「0:34 レイジ 34 フン」に登場する闇の存在は、ジェイソンやフレディのような最早お笑いの題材にされてしまうようなホラー・ヒーローではなく、レザーフェイスを髣髴とさせる格調高い正統本格ホラー・ヒーローなのだ。
そして本作が描く恐怖のトラウマ(心的外傷)指数は、非常に高く、仮に子供がこの作品を観たような場合、下手をすると一生涯、その子供に影響を与えてしまうような恐ろしい作品になるかも知れない。
勿論、格は違うのかも知れないが、本作「0:34 レイジ 34 フン」は、レイティングの関係で直接的な描写を抑えたおとなしいホラー作品が多い現代社会においては、「ゾンビ」「死霊のはらわた」「悪魔のいけにえ」等々の作品を少年時代に体験した事に匹敵するような経験を、現代の少年達に与えかねないような作品に思える。
本作のメインのプロットは、「道を間違えた人が、ヤバイ奴等が住んでいる田舎町に迷い込んでしまう」と言うホラーにありがちなプロットを、舞台をロンドンの地下鉄から派生する地下大迷宮に変更したものである、と言える。
そして、わたしたちが住んでいる世界のすぐ隣にある、恐怖の存在が巣食う大迷宮の世界観が秀逸で、文明の最たる存在であるクリーンでドライな世界観と、それとは対極的なダークでウエットな世界観が見事に融合した舞台背景に感心する。
また闇の存在の造形も素晴らしく、外見も良いのだが、彼が行っていること(行動や言動)がホラーとしては大変素晴らしい。
更に明確には語られないのだが、その闇の存在の生い立ちや、現在行っている事を言外に語る手法(演出)も抑制が効いていて好感が持てる。
また、主人公をはじめとした所謂犠牲者たちの描き方も興味深いものがある。
非常時における行動規範の相違が興味深いのだ。
とにかく、本作「0:34 レイジ 34 フン」は、ホラー作品やスプラッタ作品に耐性がない人には、絶対にオススメできないが、そうでない人には、この夏、最高にオススメのトラウマ指数上々のホラー映画なのだ。
そして、新たなホラー・ヒーローの誕生に拍手を贈りたい、と思うのだ。
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