先日、街で買い物をしていると「スーパーマリオブラザーズ」のBGMや効果音をサンプリングしたリズム・パターンに、まるでゲーム好きの小学生が詩を書いたようなラップをのせた楽曲が流れてきた。

思わずわたしは、買物の手を止め、店の天井に備え付けられている有線スピーカーを探索、スピーカーの真下に移動し、耳を傾けた。

結果的に、この曲はトンガリキッズの「B-DASH」と言う曲なのだが、この曲が良いとか、懐かしいだとか、格好良いだとか、面白いだとか、詩に共感できるとか言う話は様々な人々が様々なblogで語っているので思いっきり割愛することにする。
 
 
ところで、いきなり余談だが、現在のようにゲーム・ミュージックが市民権を得、一般の音楽同様に一般のリスナーに楽しまれるようになったのは、わたしの記憶が正しければ細野晴臣とナムコのおかげだと言っても過言ではないだろう。

勿論YMOのファースト・アルバムには既に「コンピューター・ゲーム/サーカスのテーマ」とか「コンピューター・ゲーム/インベーダーのテーマ」とか言うゲーム・ミュージックをフィーチャーした曲が収録されていた。
しかしそれはアルバムを構成する上での「ブリッジ」的な意味合いや、「遊び」のような機能を持っており、かつ現在で言うところのゲーム・ミュージックのレベルまで達していない楽曲を素材としていた。

そして、ゲーム・ミュージックだけで構成された世界初のアルバム「ナムコ・ビデオ・ゲーム・ミュージック」(1984)が発表される。そのアルバムの監修を行っていたのが誰あろう細野晴臣その人だったのである。
そしてナムコはその当時から、ゲームに付随する脇役でしかなかったゲーム・ミュージックに重きをおき、優秀なクリエイターを投入、数々の珠玉の名曲となるゲーム・ミュージックを創出していたのだ。

更に、その後リリースされる「スーパー・ゼビウス」と言う12インチシングルでは、ただ単にゲーム・ミュージックを再現するだけではなく、今回のトンガリキッズの「B-DASH」のようにゲーム・ミュージックや効果音を素材として、新たな楽曲を構成してしまっているのだ。
ここに来て、ゲーム・ミュージックは、自らを素材として、新たな次元へと到達し、今で言うゲーム・ミュージックのリミックスが誕生した、と言えるのではないだろうか。

閑話休題。

で、お題の「トンガリキッズ I / トンガリキッズ」なのだが、わたしはこの「B-DASH」という楽曲に、クリエイティブな部分を刺激されてしまったのだ。

わたしは現在は自主制作映像作品の製作に比較的力を入れているのだが、以前は音楽の製作に力を入れていた。

わたしの音楽製作環境は、古くは中学生時代のダブル・カセットを利用したピンポン録音から始まり、初期のシーケンサーを使用した今で言うDTM、MIDIを利用したMTRへと進化してきたのだが、PCで(映像作品の)ノンリニア編集が簡単に出来る時代が到来し、音楽への情熱は冷めてしまっているのが実情である。

そんな中の「B-DASH」なのである。

おもわず、埃をかぶっていたギターとキーボード、アンプとMTR、リズム・ボックスを引っ張り出し、ついでに現在のOSで使える最新DTM用シーケンス・ソフトを購入してしまった。

あぁ、ボクって熱しやすいダメな大人ちゃんなのだ。

余談だが、現在のDTMを取り巻く環境は凄いぞ。
その辺のゲーム・ソフトの価格と同じような金額で、シーケンス・ソフトが購入できてしまうのだ。

クソゲー買うなら、シーケンサーだな。

シーケンサーって死語かな?
 
 

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