2005/02/23 東京竹橋「科学技術館サイエンスホール」で「オオカミの誘惑」の試写を観た。
父親を亡くしたチョン・ハンギョン(イ・チョンア)は、父親と別れた後再婚した母親を頼り、以前暮らしていたソウルに舞い戻って来た。
ハンギョンは、父親を亡くした悲しみを、ソウルで暮らしいてる初恋相手キム・デハン(アン・ヒョンジュン)との再会で紛らわそうとしていたが、そのデハンはソウル時代の親友ユ・ジェヒ(ソン・チェミン)の恋人になってしまっていた。
失意を隠し、二人を健気に祝福するハンギョンだったが、乗り込んだバス内で涙をこぼしてしまう。
そのバスにたまたま乗り合わせたパン・ヘウォン(チョ・ハンソン)は、ハンギョンのいたいけな姿に一目惚れしてしまう。
母親と一緒に暮らしていたハンギョンの妹タルム(チョン・ダヘ)はハンギョンの失恋を紛らわそうと、ハンギョンに男友達を紹介しようと街に繰り出すが、その途中ハンギョンの傘に何物かに追われている男チョン・テソン(カン・ドンウォン)がいきなり飛び込んできた。
テソンはハンギョンの名を聞き、何故かハンギョンをお姉さんと呼び始めるが、そこへハンギョンに恋する男ヘウォンが現れる。
ヘウォンとテソンは中学時代からの犬猿の仲だった。
ここに、高校生のアイドル二人の、冴えない女の子を巡る、プライドと愛を賭けた戦いが始まった。
監督:キム・テギュン
原作:クィヨニ
出演:チョ・ハンソン(パン・ヘウォン)、カン・ドンウォン(チョン・テソン)、イ・チョンア(チョン・ハンギョン)、チョン・ダヘ(タルム)、クォン・オミン(ハン・ジュホ)、イ・チョニ(ユウォン)、イ・ジヒ(イ・ボジョン)、ソン・チェミン(ユ・ジェヒ)、キム・ヒョンジン(イ・ナユン)、アン・ヒョンジュン(キム・デハン)
本作「オオカミの誘惑」は前時代的ベタな展開とありがちな悲劇的プロットとお約束満載のアクション・コメディ作品だと言える。
とは言うものの、決してつまらない作品ではなく、その古典的な前時代的プロットがノスタルジックな雰囲気を醸し出し、観客は物語を莫迦にし笑いながら観ているうちに、気が付いたら自らの青春時代の思い出と作品とがオーバーラップし、泣かされてしまっている、と言う感じの非常に良く出来た素晴らしい青春映画に仕上がっている、と言えよう。
勿論本作は、韓国の2大アイドル俳優の共演と言う背景も持っているのだが、ベタなプロット満載ではあるものの、所謂アイドル映画の枠に収まらない大人の鑑賞に堪えうるピュアでノスタルジックで瑞々しくも切ない素晴らしい物語に仕上がっているのだ。
脚本は前述のようにお約束の山なのだが、基本プロットは決して悪くはなく、韓国映画に多い運命的なプロットが楽しめるし、細かい会話もウイットに富んでいる。
余談だが、台湾でドラマ化された日本のコミック「花より男子」の影響下にあるような印象を受けた。
勿論「花より男子」を引き合いに出すまでもなく、恋愛を題材にした日本の少女コミック的な語弊はあるが荒唐無稽でファンタジックな展開が楽しめる楽しい脚本に仕上がっている。
演出は順当と言えば順当なのだが、シークエンス毎の演出のコンセプトが楽しく、微に入り細に入りカチっと作りこまれた演出と構成が楽しめる。
お約束はお約束なのだが、これをお約束と考えずに予定調和と捉える度量が欲しいものだ。
また、監督のキム・テギュンは「火山高」の監督と言うこともあり、力の入ったアクション・シークエンスも楽しめる。のだが、やたらと飛び蹴りが多く、また被写体に比較的寄り気味で細かいカットで誤魔化している感が否めない。
勿論これはイケメン俳優によるアクションなのだから仕方がないと言えば仕方がないのだが、もう少し見せてくれればな、と思った。
キャストはなんと言っても、冴えないヒロインであるチョン・ハンギョンを演じたイ・チョンアだろう。
チョ・ハンソン(パン・ヘウォン)とカン・ドンウォン(チョン・テソン)と言う2大人気俳優に挟まれて、いろいろ問題もあったようだが、非常に魅力的で二人の間で揺れる心情と演技をみせてくれている。
余談だけど、本作のポスター等のアートワークは凄いぞ。イケメン俳優二人の顔はともかく、前景のヒロインの顔がピンボケなんだぜ。
とにかく、本作「オオカミの誘惑」は、ある意味「猟奇的な彼女」に匹敵するような素敵な作品だと言えるのだ。
☆☆☆★ (☆=1.0 ★=0.5 MAX=5.0)
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父親を亡くしたチョン・ハンギョン(イ・チョンア)は、父親と別れた後再婚した母親を頼り、以前暮らしていたソウルに舞い戻って来た。
ハンギョンは、父親を亡くした悲しみを、ソウルで暮らしいてる初恋相手キム・デハン(アン・ヒョンジュン)との再会で紛らわそうとしていたが、そのデハンはソウル時代の親友ユ・ジェヒ(ソン・チェミン)の恋人になってしまっていた。
失意を隠し、二人を健気に祝福するハンギョンだったが、乗り込んだバス内で涙をこぼしてしまう。
そのバスにたまたま乗り合わせたパン・ヘウォン(チョ・ハンソン)は、ハンギョンのいたいけな姿に一目惚れしてしまう。
母親と一緒に暮らしていたハンギョンの妹タルム(チョン・ダヘ)はハンギョンの失恋を紛らわそうと、ハンギョンに男友達を紹介しようと街に繰り出すが、その途中ハンギョンの傘に何物かに追われている男チョン・テソン(カン・ドンウォン)がいきなり飛び込んできた。
テソンはハンギョンの名を聞き、何故かハンギョンをお姉さんと呼び始めるが、そこへハンギョンに恋する男ヘウォンが現れる。
ヘウォンとテソンは中学時代からの犬猿の仲だった。
ここに、高校生のアイドル二人の、冴えない女の子を巡る、プライドと愛を賭けた戦いが始まった。
監督:キム・テギュン
原作:クィヨニ
出演:チョ・ハンソン(パン・ヘウォン)、カン・ドンウォン(チョン・テソン)、イ・チョンア(チョン・ハンギョン)、チョン・ダヘ(タルム)、クォン・オミン(ハン・ジュホ)、イ・チョニ(ユウォン)、イ・ジヒ(イ・ボジョン)、ソン・チェミン(ユ・ジェヒ)、キム・ヒョンジン(イ・ナユン)、アン・ヒョンジュン(キム・デハン)
本作「オオカミの誘惑」は前時代的ベタな展開とありがちな悲劇的プロットとお約束満載のアクション・コメディ作品だと言える。
とは言うものの、決してつまらない作品ではなく、その古典的な前時代的プロットがノスタルジックな雰囲気を醸し出し、観客は物語を莫迦にし笑いながら観ているうちに、気が付いたら自らの青春時代の思い出と作品とがオーバーラップし、泣かされてしまっている、と言う感じの非常に良く出来た素晴らしい青春映画に仕上がっている、と言えよう。
勿論本作は、韓国の2大アイドル俳優の共演と言う背景も持っているのだが、ベタなプロット満載ではあるものの、所謂アイドル映画の枠に収まらない大人の鑑賞に堪えうるピュアでノスタルジックで瑞々しくも切ない素晴らしい物語に仕上がっているのだ。
脚本は前述のようにお約束の山なのだが、基本プロットは決して悪くはなく、韓国映画に多い運命的なプロットが楽しめるし、細かい会話もウイットに富んでいる。
余談だが、台湾でドラマ化された日本のコミック「花より男子」の影響下にあるような印象を受けた。
勿論「花より男子」を引き合いに出すまでもなく、恋愛を題材にした日本の少女コミック的な語弊はあるが荒唐無稽でファンタジックな展開が楽しめる楽しい脚本に仕上がっている。
演出は順当と言えば順当なのだが、シークエンス毎の演出のコンセプトが楽しく、微に入り細に入りカチっと作りこまれた演出と構成が楽しめる。
お約束はお約束なのだが、これをお約束と考えずに予定調和と捉える度量が欲しいものだ。
また、監督のキム・テギュンは「火山高」の監督と言うこともあり、力の入ったアクション・シークエンスも楽しめる。のだが、やたらと飛び蹴りが多く、また被写体に比較的寄り気味で細かいカットで誤魔化している感が否めない。
勿論これはイケメン俳優によるアクションなのだから仕方がないと言えば仕方がないのだが、もう少し見せてくれればな、と思った。
キャストはなんと言っても、冴えないヒロインであるチョン・ハンギョンを演じたイ・チョンアだろう。
チョ・ハンソン(パン・ヘウォン)とカン・ドンウォン(チョン・テソン)と言う2大人気俳優に挟まれて、いろいろ問題もあったようだが、非常に魅力的で二人の間で揺れる心情と演技をみせてくれている。
余談だけど、本作のポスター等のアートワークは凄いぞ。イケメン俳優二人の顔はともかく、前景のヒロインの顔がピンボケなんだぜ。
とにかく、本作「オオカミの誘惑」は、ある意味「猟奇的な彼女」に匹敵するような素敵な作品だと言えるのだ。
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