先日、東急東横線「渋谷」駅改札付近で友人と待ち合わせをした。

その改札口から右手へ、旧東急文化会館方面への通路を歩く、通路右側の窓を見やると、広大な更地が目に飛び込んできた。

その広大な更地は東急文化会館の跡地、そうかつての大劇場「渋谷パンテオン」が存在した場所なのである。

昭和31年12月の開館以来、46年以上にわたり、あまたの綺羅星のような映画を上映してきた劇場が存在していた場所なのである。

劇場とは、夢が実現する場所であり、魔法が生き残っている場所である。
そんな素晴らしい場所があたり前のように更地になってしまっているとは、非常に感慨深いものがある。

そして、ご存知のように、渋谷パンテオンは「東京国際ファンタスティック映画祭」が生まれた場所でもあり、「東京国際ファンタスティック映画祭」を育てた劇場なのでもある。

今で言う、ホラーもスプラッタも、ワイヤーアクションもマサラ・ムービーも、香港ノワールも韓国アクションも「東京ファンタ」が日本に紹介したのだ。

そして、ピーター・ジャクソンもサム・ライミも、ジョン・カーペンターもユエン・ウーピンも、スチュアート・ゴードンもポール・バーホーベンも、チン・シュウタンもツイ・ハークも、ダリオ・アルジェントもジョージ・A・ロメロも、ティム・バートンもジョン・ウーも、押井守もリドリー・スコットも、ジェームズ・キャメロンもヘンリー・セリックも、原田真人もそして雨宮慶太も、「東京ファンタ」で育ったのだ。

そして今「東京国際ファンタスティック映画祭2004」の季節がやって来た。
しかし残念ながら「渋谷パンテオン」はその使命を終え、会場は「新宿ミラノ座」へ移動して久しい。

しかし、今年は「東京ファンタ」20年目の秋、20周年記念映画祭なのだ。

「東京国際映画祭」も良いが、この秋、もしチケットが取れたならば「新宿ミラノ座」へ、「東京国際ファンタスティック映画祭2004」へ足を運んで見てはいかがだろうか。

「東京国際ファンタスティック映画祭2004」
http://tokyofanta.com/2004/

「渋谷東急文化会館上映作品の歴史」/(株)東急レクリエーション
http://www.tokyu-rec.co.jp/eizou/history.html

「渋谷パンテオン」/港町キネマ通り
http://www.cinema-st.com/road/r021.html

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