2004/07/10池袋「テアトルダイヤ」で行なわれた「いかレスラー」の試写会に行って来た。
今回の試写会は、本作の監督である河崎実の舞台挨拶もあり、一般の観客に対するプレミア上映ということであった。
超日本プロレスのIMGP王者決定戦において新チャンピオンとなった田口浩二(AKIRA)。
コミッショナーからチャンピオンベルトを受けようとしたその瞬間、なんとリングに巨大ないかが乱入、田口に闘いを挑んできた。
巨大いかに関節技をかける田口だったが、関節が無いいかに関節技が効く訳も無く、田口は逆にノーザンライト・スープレックスでKOされてしまう。
このいかレスラーの正体こそ、かつて不治の病を患って失踪してしまった人気レスラーの岩田貫一(西村修)であった。
彼はパキスタンの山岳地帯の桃源郷で修行を積みいかとなることで病を克服したのだった・・・・。
岩田のかつての恋人で、現在は田口のフィアンセ鴨橋美弥子に石田香奈。
他のキャストとしてルー大柴、きくち英一、中田博久。
監督は河崎実、監修は実相寺昭雄。
先ず第一印象としては、自主制作映画のような類型的でお約束シーンが続く、ベタで捻りも無い、つまらない映画であった。
物語のメインのコンセプトは、主演二人の名前であるカンイチ&オミヤが示すようにおそらく「金色夜叉」であるのだろうが、物語は「ロッキー」や「あしたのジョー」、「ウルトラマン」や「愛の戦士レインボーマン」等々への言及があるとんでもない映画になっている。
監修が実相寺昭雄ということであるが、「新世紀エヴァンゲリオン」で庵野秀明がやった実相寺昭雄に対するオマージュ的なカット(夕日のシルエット)と同様のカットが美しいのだが、笑いを誘う。
またかつての円谷プロ系の作品群に対するリスペクトも楽しい。
脚本はベタでお約束の山。
深く考えていないのか、深く考えていないように見せかけているのか、例えば特訓のシークエンスでは、「ロッキー」の「アイ・オブ・ザ・タイガー」風の曲に合わせ、ランニングや筋力トレーニングの映像が流れ、木陰からは美弥子が覗いているし、試合に勝ったいかレスラーが周りの声に答えず「みやこ〜、みやこ〜」と叫び、ベレー帽を被った美弥子がリングにあがり抱き合い、デート・シーンはほんわかムードの曲に合わせ、恥ずかしげなシークエンスが続く。
これはもしかすると、商業映画の類型的なシーンの記号化を計り、一般大衆が面白がる商業主義の超大作映画へのシニカルな観点を表現しているのかも知れない。
しかし、そこまで深く考えないのならば、酷い映画である。
こんな映画がよく完成したものだと思うし、よくも配給会社がつき、劇場公開されることになった事に驚きを禁じえない。
因みに都内の上映館は渋谷の「シネセゾン渋谷」と池袋の「テアトルダイヤ」である。
とは言うものの、本作は正当な、または脱力系な笑いに満ち満ちたなんとも憎めない、噛めば噛むほど味が出る、もしかするとカルト的ファンが付く作品かも知れない事は残念ながら否めない事実なのだ。
わたし的には、観たいと思っている人は遠慮なく観て欲しいと思うし、観たくない人には絶対に観て欲しくない。
あとは、恐いもの見たさに観たい人にももしかするとオススメなのかも知れないし。劇場で観たことが飲み会の話題になるような作品かも知れない。
まあ、素人には手が出せない種類の映画なのだろうね。
今回の試写会は、本作の監督である河崎実の舞台挨拶もあり、一般の観客に対するプレミア上映ということであった。
超日本プロレスのIMGP王者決定戦において新チャンピオンとなった田口浩二(AKIRA)。
コミッショナーからチャンピオンベルトを受けようとしたその瞬間、なんとリングに巨大ないかが乱入、田口に闘いを挑んできた。
巨大いかに関節技をかける田口だったが、関節が無いいかに関節技が効く訳も無く、田口は逆にノーザンライト・スープレックスでKOされてしまう。
このいかレスラーの正体こそ、かつて不治の病を患って失踪してしまった人気レスラーの岩田貫一(西村修)であった。
彼はパキスタンの山岳地帯の桃源郷で修行を積みいかとなることで病を克服したのだった・・・・。
岩田のかつての恋人で、現在は田口のフィアンセ鴨橋美弥子に石田香奈。
他のキャストとしてルー大柴、きくち英一、中田博久。
監督は河崎実、監修は実相寺昭雄。
先ず第一印象としては、自主制作映画のような類型的でお約束シーンが続く、ベタで捻りも無い、つまらない映画であった。
物語のメインのコンセプトは、主演二人の名前であるカンイチ&オミヤが示すようにおそらく「金色夜叉」であるのだろうが、物語は「ロッキー」や「あしたのジョー」、「ウルトラマン」や「愛の戦士レインボーマン」等々への言及があるとんでもない映画になっている。
監修が実相寺昭雄ということであるが、「新世紀エヴァンゲリオン」で庵野秀明がやった実相寺昭雄に対するオマージュ的なカット(夕日のシルエット)と同様のカットが美しいのだが、笑いを誘う。
またかつての円谷プロ系の作品群に対するリスペクトも楽しい。
脚本はベタでお約束の山。
深く考えていないのか、深く考えていないように見せかけているのか、例えば特訓のシークエンスでは、「ロッキー」の「アイ・オブ・ザ・タイガー」風の曲に合わせ、ランニングや筋力トレーニングの映像が流れ、木陰からは美弥子が覗いているし、試合に勝ったいかレスラーが周りの声に答えず「みやこ〜、みやこ〜」と叫び、ベレー帽を被った美弥子がリングにあがり抱き合い、デート・シーンはほんわかムードの曲に合わせ、恥ずかしげなシークエンスが続く。
これはもしかすると、商業映画の類型的なシーンの記号化を計り、一般大衆が面白がる商業主義の超大作映画へのシニカルな観点を表現しているのかも知れない。
しかし、そこまで深く考えないのならば、酷い映画である。
こんな映画がよく完成したものだと思うし、よくも配給会社がつき、劇場公開されることになった事に驚きを禁じえない。
因みに都内の上映館は渋谷の「シネセゾン渋谷」と池袋の「テアトルダイヤ」である。
とは言うものの、本作は正当な、または脱力系な笑いに満ち満ちたなんとも憎めない、噛めば噛むほど味が出る、もしかするとカルト的ファンが付く作品かも知れない事は残念ながら否めない事実なのだ。
わたし的には、観たいと思っている人は遠慮なく観て欲しいと思うし、観たくない人には絶対に観て欲しくない。
あとは、恐いもの見たさに観たい人にももしかするとオススメなのかも知れないし。劇場で観たことが飲み会の話題になるような作品かも知れない。
まあ、素人には手が出せない種類の映画なのだろうね。
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