リュック・ベッソン脚本、ジャン・レノ主演と言う点が強調されている感のある「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」を試写会で観た。

本作「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち」は、前作である「クリムゾン・リバー」のヒットを受けて、同作のジャン・レノ演じるニーマンス警視のキャラクター設定を継承し、新たな相棒レダ(ブノワ・マジメル)と新たな猟奇連続殺人事件を追う、という、サイコホラー・ポリスアクションである。
共演:クリストファー・リー。
監督:オリヴィエ・ダーン、脚本:リュック・ベッソン

結論から言うと、良くも悪くもリュック・ベッソン脚本作品である。
ここしばらく、自らメガホンを取った作品が評価されずに、制作や脚本を行った作品が評価されている感のあるリュック・ベッソンであるが、本作はベッソンの持つユーモアとギャグではないもののエスカレート・ギャグ的要素を持った過剰描写が前面に押し出されたような印象を受けた。

物語は、ある修道院の壁の中から、人間の死体が出てきた事に端を発し、イエス・キリストの使徒たちと同じ名前、同じ職業を持つ男たちが、修道僧らしき者たちに、次々と殺されていく連続猟奇殺人事件と、謎の修道僧の元締めらしきカルト集団、そして第二次大戦時の建造物をモチーフとした巧妙な物語に仕上がっている。

しかしながら、本作の伏線が単純で謎解きを楽しめる作品には達しておらず、サイコホラーものにしてはアクション指数が高く、サイコホラーとポリスアクションの融合を果たした作品だ、と言えるかもしれない。

特にアクション・シークエンスについては、ブノワ・マジメルと修道僧の追跡劇や格闘、後半の銃撃戦や、スペクタクル・シーンに顕著である。

脚本に若干不可思議な点があるが、おどろおどろしいサイコホラーな雰囲気で観客を呼び、アクションや、スペクタクル・シーンにより、観客にカタルシスを感じさせる、という良質な娯楽作品に仕上がっている。

キャストは、クリストファー・リーがわたしたちの持つクリストファー・リーのイメージを期待通りそのまま演じている。役柄のイメージとしては「テロリスト・ゲーム」と同様の印象を受けた。
ジャン・レノはいつものジャン・レノだったが、ブノワ・マジメルのアクションは結構良かった。アクション俳優としても頑張れるのではないかと思った。

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tkr

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