折角のIMAXでの上映、メルシャン品川アイマックスシアターで「マトリックス・リローデッド :The IMAX Experience」を観た。

当日はちょっと縦幅が小さ目の眼鏡にしたので、スクリーンの上下が見えるかどうか心配だったのですが、IMAXフォーマットとはいえ、アスペクトは通常の劇場版と概ね同じだった(と思います)ので大丈夫でした。

しかし、画面のクオリティは凄い。さすがIMAX。
視界のおそらく80%以上はスクリーンという環境では、オープニング・クレジットだけでもトリップ感満点でした。
これは多分「タイタニック」の船首のシークエンスを実際に体験したり、「ギャラクシー・クエスト」のシネスコになる瞬間を実際に体験するくらいの体験かもね。
あとは、俳優の皮膚感が再現されすぎで、昔から言われていたようにキアヌ・リーブスのヒゲが濃いのがわかるし、ローレンス・フィッシュバーンの顔の凹凸、キャリー・アン・モスのしわなんかが、非常に気になりました。

さて、肝心の本編の内容ですが、残念ながらわたし的には満足がいくものではありませんでした。

話題のアクション・シークエンスは確かに凄いのですが、あまりにも冗長で飽きてしまいます。まるで「キング・ソロモンの秘宝」みたいな感じで、大金持ちの学生映画のような見せ場ばかりで実が無い映画のような感じがしました。

一般論として、アクション・シーンは、通常「もうちょっと見たいな。」と思う腹八分目程度がシーンの長さとしてちょうど良いと思うのですが、本作では、そんな一般の感覚の3倍程、ひとつのアクション・シークエンスが続きます。特に前半部分のネオとスミスの戦いは退屈です。

確かにやっていることは技術的には凄いと思いますが、わたしは新技術の研究発表を見ているのではないのです。もう少しシークエンスをシェイプ・アップした方が良いのではないかな。と思うのです。

で肝心のストーリーは(一般の大衆に対しては)複雑でわかりづらく説明的なセリフの山で、一般の大作映画しか見ない人には、ただの凄いアクション映画でしたか無いのではないでしょうかね。

製作サイドとしては、前作を再構築し、否定し、やる気は感じられるのですが、その方向性が間違っているような気がしましたね。

あとはラスト。事前情報から「あそこで終わるのかよ!」という話をいろいろ聞いていたので、どんなクリフハンガーで終わるのかを非常に期待していたのですが、全然良いところではありませんでした。
どうせなら、「動のシーン」で終わって欲しかったですね。今回のような「静のシーン」で終わっても仕方がないでしょう。

例えば、折角オープニングで、トリニティの落下のシークエンスを使っているんですから、窓から落ち、ネオが向かっているところで終わるとか(ネオが飛んでいるカットがフリーズして終わって欲しかったね。)、またはネオが光のドアを開け、沢山のモニターに囲まれたネオのカットで終わるとか、しかし、本作の終わりの部分へつなげるのならば、ローランドの船が来る前に終わって欲しかったですね。
例えば「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」とか「ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間」の終わり方とかが良かったですね。

今回良かったのはキーマスターと、アーキテクチャー(神)と預言者の秘書かな。ああいった脇のキャラクターが描かれているのは良かったです。
主人公キャラ達より、ある意味血が通っていましたよね。

機会があれば是非IMAXでも観て欲しいですね。
「マトリックス・リローデッド」。
あとは画面に集中したい映画は日本語吹替えもオススメですよ。

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tkr

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