先日お伝えした、池袋文芸坐の『旧ソ連産 奇想天外!! 空想科学映画集』というオールナイト企画の第二弾、「UFO少年アブドラジャン」である。

この作品、実はスティーヴン・スピルバーグの「E.T.」にインスパイアされた作品なのだ。

物語は、とある村に土鍋のような空飛ぶ円盤が墜落。近くに倒れていた裸の少年をアブドラジャンと名づけ、連れ帰ったことから、村で発生する様々な不思議な出来事を描いている。

しかもナレーションで「あなたの円盤は光り輝いていたが、こちらの円盤は本物です。」「どうでしたスピルバーグさん」等々スピルバーグ向けのナレーションが満ちており、タイトルは、

"ABDULLADZHAN,OR DEVOTED TO STEVEN SPIELBERG"

というものなのだ。

非常にホノボノとした、ほんわかしたSFファンタジーで、ある種カルト的な風格も併せ持っている作品かも知れない。

物語は「E.T.」の亜流といえばそれまでなのだが、なんとも妙な味わいで魅力的な映画なのだ。

冒頭のコルホーズの集会で議長が読み上げたモスクワからの電報もキテルし、「異星人を乗せた未確認飛行物体がここに向かっている。異星人の身長は70〜80cm、禿頭で目は赤く・・・。」こんな電報がモスクワからきちゃうとこも凄いし、アブドラジャンの最初のセリフが世界各国の言語での語りかけだったり、不思議な巨大作物や、すぐ生える毛髪、空飛ぶ鍬、「E.T.」はBMXで空を飛んだが、アブドラジャンは村中の民衆が鍬に跨って空を飛ぶのだ!!

あまり機会は無いと思うが、機会があったら、迷わず観てね。

配給元パンドラの「UFO少年アブドラジャン」のページ
http://www.pan-dora.co.jp/UFO/index.html


「UFO少年アブドラジャン」
"ABDULLADZHAN,OR DEVOTED TO STEVEN SPIELBERG"
1992年/ウズベキスタン
監督:ズリフィカール・ムサコフ
出演:ラジャブ・アダシェフ、トゥイチ・アリポフ、シュフラト・カユモフ

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tkr

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