「不思議惑星キン・ザ・ザ」
2003年3月23日3月15日、池袋文芸坐で『旧ソ連産 奇想天外!! 空想科学映画集』というオールナイト企画に行ってきた。
上映作品は、
「不思議惑星キン・ザ・ザ」
「UFO少年アブドラジャン」
「火を噴く惑星」
「妖婆・死棺の呪い」
の4本。
わたし的に一番見たかったのは「妖婆・死棺の呪い」。
この映画、わたしがとても小さかった頃、テレビで見て眠れない程怖い思いをして、それから何度も悪夢として甦り、その度にフィードバックを繰り返し、恐怖に関して強大化した心理的外傷的映画なのだ。
これを逃すと劇場で観る機会もなくなってしまう可能性が高いと思い、オールナイトに行くことにしたのだ。
余談だが、わたし的に最も恐いトラウマ的映画は、
「妖婆・死棺の呪い」
「顔の無い悪魔」
の2本。
さてオールナイト1本目の「不思議惑星キン・ザ・ザ」ですが、素晴らしい映画でした。
物語は、ひょんな事からキン・ザ・ザ星雲のプリュク星にたどり着いた二人の(旧)ソ連人が、地球に戻ってくるまでを描いたSFファンタジー映画なのだ。
そのプリュク星のほとんどは砂漠に覆われ、人々は地下で生活している。地上にはかつての文明が崩壊してしまった後のような遺物が点在し、世界崩壊後のディストピア的印象を受ける。
その世界では、多民族からなる階級社会が存在し、その階級制度を無視すると死すら与えられてしまう選民思想が横行している。
文明の程度はともかく、科学技術は進んでおり、瞬時に空間を移動したり、空中を浮遊する乗り物や、地上を高速が走る不思議な車、または様々な殺傷兵器が一般化している。
また、プリュク星の人々は相手の言語中枢を解読し、他言語を理解し瞬時に母国語のように解してしまう程の能力を持っているのだ。
また、全ての対人コミュニケーション表現を「ク〜」と「キュ〜」という言葉で行なってしまうのだ。
それだけ科学技術や能力が発達した社会で、明らかな階級制度や理不尽な死や投獄があたりまえで、また全ての人々は相手を騙し、利用することがあたりまえなのだ。
そんな世界の中に放り込まれた二人の(旧)ソ連人の生き様が心地よい。
その世界では何故か非常に高価になってしまっているマッチをただタバコを吸うために何本も使うし、(空間を移動する装置がマッチ半本で買えるのだ。)自分達が地球に帰ることを犠牲にしてまで、自分達を騙し続け、挙句の果てに投獄されてしまったプリュク人を救おうとする。
その孤高さがある種のカタルシスと人類の可能性を感じさせる。
なんだか固いことを言ってるようだが、この映画は、カルチャー・ギャップをメインに据えたコメディ映画なのだが、実際のところは人類の文明や、無意味な社会的差別制度を批判した孤高の映画なのだ。
科学技術的に不可能な事など無く、そんな環境と明確な差別制度において、本能のままに生きるプリュク人の中で翻弄される孤高な地球人がなんとも格好良いのだ!!
「不思議惑星キン・ザ・ザ」
"KIN-DZA-DZA!"
1986/ソ連/カラー/135分/日本語字幕:太田道子
製作:モスフィルム・スタジオ
配給:パンドラ
監督:ゲオルギー・ダネリア
出演:スタニスラス・リュプシン、エヴゲーニー・レオホフ、ユーリー・ヤコヴレフ、レワン・カブリアゼ
オフィシャル・サイト
http://www.pan-dora.co.jp/kin-dza-dza/index.html
ニュープリント公開記念オフィシャルサイト
http://www.aldolpho.com/dzadza/index.html
上映作品は、
「不思議惑星キン・ザ・ザ」
「UFO少年アブドラジャン」
「火を噴く惑星」
「妖婆・死棺の呪い」
の4本。
わたし的に一番見たかったのは「妖婆・死棺の呪い」。
この映画、わたしがとても小さかった頃、テレビで見て眠れない程怖い思いをして、それから何度も悪夢として甦り、その度にフィードバックを繰り返し、恐怖に関して強大化した心理的外傷的映画なのだ。
これを逃すと劇場で観る機会もなくなってしまう可能性が高いと思い、オールナイトに行くことにしたのだ。
余談だが、わたし的に最も恐いトラウマ的映画は、
「妖婆・死棺の呪い」
「顔の無い悪魔」
の2本。
さてオールナイト1本目の「不思議惑星キン・ザ・ザ」ですが、素晴らしい映画でした。
物語は、ひょんな事からキン・ザ・ザ星雲のプリュク星にたどり着いた二人の(旧)ソ連人が、地球に戻ってくるまでを描いたSFファンタジー映画なのだ。
そのプリュク星のほとんどは砂漠に覆われ、人々は地下で生活している。地上にはかつての文明が崩壊してしまった後のような遺物が点在し、世界崩壊後のディストピア的印象を受ける。
その世界では、多民族からなる階級社会が存在し、その階級制度を無視すると死すら与えられてしまう選民思想が横行している。
文明の程度はともかく、科学技術は進んでおり、瞬時に空間を移動したり、空中を浮遊する乗り物や、地上を高速が走る不思議な車、または様々な殺傷兵器が一般化している。
また、プリュク星の人々は相手の言語中枢を解読し、他言語を理解し瞬時に母国語のように解してしまう程の能力を持っているのだ。
また、全ての対人コミュニケーション表現を「ク〜」と「キュ〜」という言葉で行なってしまうのだ。
それだけ科学技術や能力が発達した社会で、明らかな階級制度や理不尽な死や投獄があたりまえで、また全ての人々は相手を騙し、利用することがあたりまえなのだ。
そんな世界の中に放り込まれた二人の(旧)ソ連人の生き様が心地よい。
その世界では何故か非常に高価になってしまっているマッチをただタバコを吸うために何本も使うし、(空間を移動する装置がマッチ半本で買えるのだ。)自分達が地球に帰ることを犠牲にしてまで、自分達を騙し続け、挙句の果てに投獄されてしまったプリュク人を救おうとする。
その孤高さがある種のカタルシスと人類の可能性を感じさせる。
なんだか固いことを言ってるようだが、この映画は、カルチャー・ギャップをメインに据えたコメディ映画なのだが、実際のところは人類の文明や、無意味な社会的差別制度を批判した孤高の映画なのだ。
科学技術的に不可能な事など無く、そんな環境と明確な差別制度において、本能のままに生きるプリュク人の中で翻弄される孤高な地球人がなんとも格好良いのだ!!
「不思議惑星キン・ザ・ザ」
"KIN-DZA-DZA!"
1986/ソ連/カラー/135分/日本語字幕:太田道子
製作:モスフィルム・スタジオ
配給:パンドラ
監督:ゲオルギー・ダネリア
出演:スタニスラス・リュプシン、エヴゲーニー・レオホフ、ユーリー・ヤコヴレフ、レワン・カブリアゼ
オフィシャル・サイト
http://www.pan-dora.co.jp/kin-dza-dza/index.html
ニュープリント公開記念オフィシャルサイト
http://www.aldolpho.com/dzadza/index.html
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