たまたまCATVで久石譲監督作品「Quartet カルテット」を観た。
この作品については、劇場で観た映画では無いし、観終わるまでは、この作品について感想を書くつもりはなかったんですが、あまりにも面白かったので、感想らしきものを書くことにしました。
といっても、多分本作についての感想は少ないかも・・・・

わたしは昔、吹奏楽部に属しており、金管楽器を担当してました。
その吹奏楽部の経験から楽譜をおぼえまして、次いでギターとキーボードを始め、曲を聞いてバンドスコア等の譜面が書けるようになると、部活の活動とは別に、個人的にデモテープ等の制作を始めた。

最初は、ダブル・カセットでミキシングしつつのピンポン録音。次いではMSXパソコンで8トラックのシーケンサーを使用、また4chのマルチトラック・レコーダーと、リズム・ボックスを購入し、MSXパソコンと同期させ、MIDI環境でのデモテープの制作をしばらく行ったりしてました。最後はパソコン上でいろいろなソフトを使ってDTMを行なうようになりました。

デモテープの制作だけではなく、勿論音楽も沢山聞きますし、好きなアーティストやパンドなんかも沢山ある関係で、音楽についてはちょっとだけうるさいのだ。

で、そんな関係で音楽映画も大好きなのだ。
例えば今思いつくだけで、アラン・パーカーの「ザ・コミットメンツ」とか、キャメロン・クロウの「あの頃ペニー・レインと」、オリバー・ストーンの「ドアーズ」とかが大好きである。あと勿論「アマデウス」とかも。
なんだか、ロック系の映画が多いようですが、ロック系の映画本数が多いから仕方ないですね。

で、そんな状況での「Quartet カルテット」は、ほとんど贔屓目に観えてしまうのは仕方がないですが、音楽を愛する人たちには無条件でオススメできる映画なのだ。
勿論、物語はひねりがなくベタだし、展開は都合が良いし、クサイセリフや演出も多々あるが、音楽の持つ強大な力を感じさせる素晴らしい映画に仕上がっているのだ。

今回初監督となる久石譲ですが、特に危なげなく、無難にまとめた感がありますね。経験豊富な監督が肩の力を抜いて軽く流して演出したような感じを受けました。
あと、印象に残ったのは照明です。様々な光源が非常に効果的に使用されており、特に自然光の扱いが凄かったです。

そして音楽ですが、現在の日本映画界に取って、なくてはならない作曲家久石譲であるから、全く持って問題はなく、また非常に効果的に音楽が使われています。しかし、この映画の映画音楽は、一般のBGM的な映画音楽ではなく、登場人物が演奏している音楽が映画音楽になっているのが、素晴らしかったりします。
編集も良かったですね。脚本がほぼ一本調子であるためかも知れませんが、カットバックが非常に効果的な印象を受けました。

あと俳優の皆さんも良かったです。違和感なく感情移入が出来ました。
楽器の扱いも、若干問題はあるかと思いますが、素人が観るだけなら、全然問題ないでしょう。
あと、久木田薫さんはもしかしたら楽器弾けるんじゃないですかね。チェロは大きいので、左手の動きが激しいのですが、左手の弦をおさえる動きもビブラートの動きも完璧でした。
あとの三人は、凄く頑張ってましたが、残念ながら違和感あるカットが幾つかありましたね。

ところで、余談ですが、現在は音楽活動は全く行なっていません。大学時代はフィルムで映画を撮っていた関係で、最近はパソコン上で、ノンリニア編集により映像作品を制作しています。
最近は、社会人サークルのプロモーション・ビデオや、素人バンドやインディーズ系のバンドのプロモーション・ビデオ等を作ったりしています。
仕事ではなく、趣味と実益を兼ねてです。念の為。


「Quartet カルテット」
2000年/日本/113分
配給:ソニーピクチャーズ
製作:カルテット・パートナーズ
監督:久石譲
出演:袴田吉彦、桜井幸子、大森南朋、久木田薫、草村礼子、升毅、石丸謙二郎、藤村俊二、三浦友和

コメント

tkr

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索