年末年始休暇も、もうおしまいです。
で、休暇のラストは家でごろごろTV見てます。

見た映画は、
「ホワイトアウト」(2000年)、
「スペーストラベラーズ」(2000年)、
「踊る大捜査線 THE MOVIE」(1998年)、
「メッセンジャー」(1999年)、
「ラヂオの時間」(1997年)。

「ホワイトアウト」は地上波(フジテレビ)でしたが、あとは全て「日本映画専門チャンネル」の24時間フジテレビ映画特集で観ました。


で、お題の「スペーストラベラーズ」ですが、先ず第1点目として脚本が非常に良く出来てます。演出も鋭いし、美術もトータルに非常に良い仕事をしていますね。
俳優陣も渋めでおさえており、好感が持てます。綿密に創り込まれた世界観とあいまって、本気で演出をしているのである。勿論本気での演出はあたりまえなのだけどね。

しかし、残念ながら観客が遊ぶ空間に乏しく、どうしても、薄っぺらな印象を受けてしまう。パッと見、面白い楽しい作品に仕上がっているのですが、振り返って見ると、軽薄短小な映画だったような印象を受けます。
風呂敷きは重厚長大に広げているだけに非常に惜しい気がします。

元々はこの話、ジュビジョバの舞台であり、その元ネタは「狼たちの午後」である。そしてこの映画「スペース トラベラーズ」は多くの1970年代のハリウッドのアクション映画へのリスペクトとなっているようで、というか、パクリの山なのかもしれないですが・・・・。そして、ラスト近くに驚愕のカットがあるのも、ご愛敬なのであろうか。

因みに、クィーンの "NOW I’M HERE" が非常に効果的に使われており、オープニングがエンディングに繋がるのも大変よろしい。

さて、一般的に脚本が良く出来ている作品に多いのだが、そういった作品は全てを脚本で説明してしまい、観客が作品の解釈をし、自由に遊ぶ空間が無いのである。これは、つまらないのだ。

先ほどから、脚本は良く出来ている。と言ってはいるが、わたし的には、渡辺謙が外に出るまでは良かったと思うのだが、その後、話は急転直下、月並みの映画になりさがってしまっている。折角、渡辺謙が建物の青写真を見ていたのであるから(これは完全な伏線である。)戻って来るべきであった。お約束の嵐の映画ですから、その点もお約束通りにして欲しかった。と思うのだ。

「スペース トラベラーズ」
監督:本広克行
出演:金城武、深津絵里、安藤政信、池内博之、渡辺謙、筧利夫、鈴木砂羽、甲本雅裕、武野功雄
2000年 / 日本 / フジテレビジョン・東映・ROBOT

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tkr

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